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« 「エトワール フランス・バレエのエレガンス」公演開催 Gala "Love from Paris" | トップページ | SWAN MAGAZINE 24号 2011夏号 »

2011/07/15

7/13<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ New Universe of Manuel Legris Program A

2011/07/13<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ 

http://www.nbs.or.jp/stages/1107_legris_a/index.html

「ホワイト・シャドウ」
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:アルマン・アマー

マニュエル・ルグリ、パトリック・ド・バナ
吉岡美佳、上野水香、西村真由美
松下裕次、氷室 友、小笠原亮、宮本祐宜、岡崎隼也
高木 綾、奈良春夏、川島麻実子
梅澤紘貴、谷口真幸、井上良太、杉山優一、中村祐司
吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵、河合眞里、河谷まりあ

私は2010年の初演を観たときからけっこう気に入っていた。パトリック・ド・バナの振付はとても個性的で、誰にも似ていない感じがする。星のない夜を思わせるダークなライティング、エッジの効いた衣装。上半身の激しい動き。席が前のほうだったけど、全体を見るにはもう少し後ろで観たほうが良かったかも。この位置からだと、どうしてもルグリ、そしてルグリと組んで踊っていた西村さんばかりを観ることになってしまったから。このような、あまりクラシックバレエの要素のない作品の中でも、ルグリの動きはとても美しくて強くてエレガントなのがすごい。ルグリとペアで踊っていた西村さんは、いつもはほんわかと柔らかいイメージが強いけど、スピーディな音楽にもぴったりと合っていて、こういう振付でもスタイリッシュに決められていて凄いって思った。バナの踊りはルグリとはまた異質なのだけど、ルグリと組むと不思議な化学作用が起きて面白い。そして巫女のような、儚げなんだけど強烈な吉岡さんの存在感。東京バレエの小柄な男性群舞も良く生かされており、1時間飽きることなくわくわく観ていることができた。本当にこのバレエ団に合っている作品だし、再演を重ねて行ってほしい。

「海 賊」

振付:マリウス・プティパ 音楽:リッカルド・ドリゴ
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

まだ若い上に童顔が可愛いデニス君は5月にウィーンの「ドン・キホーテ」でバジル役を踊るのを観た。出だしではちょっと緊張しているのかな、とも思ったけどピルエットはきれいに回れていて才能にあふれているのが感じられた。コーダでは540を2連発決めてくれて場内を沸かせた。コノヴァロワはエカルテで高々と突き刺すように脚が上がる美しいダンサーだけど、グランフェッテはちょっと不安定だった(でも32回転回りきった!)


「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ

振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル

ひょっとしたら、フリーデマン・フォーゲルにとってデ・グリューは今まで観た彼の役の中でも一番似合っているのかもしれない。甘い中にもどこか朴念仁っぽいところとかぴったり。彼には独特の柔らかさがあってアラベスクも伸びやか。そしてバルボラ・コホウトコヴァも、蠱惑的で小悪魔的なところがいかにもマノンで、二人のバランスもとてもよく取れていて、初々しい中にも退廃的なところがあって雰囲気たっぷり。「マノン」の全幕観たい、と思ったらそういえば来月小林紀子バレエシアターの「マノン」を観に行く予定だったのだ。


「アレポ」

振付:モーリス・ベジャール 音楽:ユーグ・ル・バル
ミハイル・ソスノフスキー

これは振付があまり好みではないのだけど、男っぽいミハイル・ソスノフスキーは音への合わせ方が抜群にうまいダンサーだと感じた。


「ラ・シルフィード」第2幕 より

振付:ピエール・ラコット(タリオーニ版に基づく) 
音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー

ニーナ・ポラコワ、木本全優
東京バレエ団

木本君は、すらりとしていて、顔がとても小さくて脚が長く、欧米人のダンサーに引けを取らないプロポーションの良さ。ジェームズ役は難しい踊りだけど、つま先がとてもきれいで脚もよく上がっていて、将来とても有望だと思わせてくれた。ニーナ・ポラコワはかなり色っぽいシルフィードだったので、見た感じのバランスはあまり合っていなかったけど。それと個人的な好みを言うと、「ラ・シルフィード」の振付はやっぱりラコット版より断然ブルノンヴィル版の方が好き。


「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"

振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I. チャイコフスキー
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ、ミハイル・ソスノフスキー

断然ロットバルト役のミハイル・ソスノフスキーが雰囲気も抜群で陰と色気のある悪役ぶりが素敵だった。マントの翻し方も決まっているし、ヌレエフ版ならではのロットバルトのヴァリエーションもすんごいかっこよかった。コーダの最後で王子とオディールの間に入ろうとすごい勢いで走っている姿も迫力があってぞっとするほど。グダーノフはお疲れ?最初のヴァリエーションはちょっと失敗が目立ってしまった。それでもエレガントでジェントルな雰囲気ときれいに5番にはいる着地はさすが。リュドミラ・コノヴァロワはあでやかで、悪女というよりは高貴な美しさで王子をとりこにするタイプ。2回目の32回転グランフェッテ、お疲れ様でした。


「ファンシー・グッズ」
振付:マルコ・ゲッケ 音楽:サラ・ヴォーン
フリーデマン・フォーゲル 東京バレエ団

奇抜な振付に、レビューを思わせる羽扇子隊がスタイリッシュなこの作品は、2月のシュツットガルト・バレエ50周年記念ガラでも同じフリーデマンで観ている。その時は、またゲッケの得意な痙攣系の振付かよってちょっと食傷気味になったのだけど、少し間を置いてみると1回目よりは楽しめた。サラ・ヴォーンのジャジーなヴォーカルにあわせての細かくキレのある動き、フリーデマンはさすがにとても達者だしすごく楽しそう。(ただ、この調子で「ボレロ」を踊ってしまうのはどうかと思うけど)


「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ

振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ

パリ・オペラ座でのルグリの「オネーギン」を観られなかった私にとっては、ルディエールと踊った「ルグリと素晴らしき仲間たち」公演以来の彼のオネーギン。あのときより成熟して落ち着きがあって優雅なのだけど、でもタチヤーナを見ると気持ちが抑えられなくなって情熱的に迫る。無為に重ねてきた年月がもたらした苦渋とタチヤーナへの絶望的な愛。やっぱりルグリは凄い役者だ。そしてマリア・アイシュヴァルトは彼にぴったりのパートナーで、同じテンションで演じることができる人なので、この二人で観ることができて本当に良かった。


カーテンコールでは、ひとりひとりの出演者に花を渡すルグリに、彼の誠実さと真摯さが現れていて、本当に暖かい気持ちになった。当初予定されていた出演者が何人もキャンセルするという事態に見舞われたにもかからず、代役も見つけてきて公演にこぎつけてくれたルグリの誠意と熱い気持ち、それに応えて来日し、素敵なパフォーマンスを見せてくれたダンサーたちに大きな拍手を送りたい。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

とてもすてきなステージ記、ありがとうございました。
私は、観に行く予定だったにもかかわらず、母の介護疲れやストレスで
なんとじんましんになってしまい、東京行きを断念しました(泣)
今は食事制限もなくなり、やっと普通の生活にもどれたところです。
なので、ほんとに詳細な感想を見させていただいて、感謝感謝です。
兵庫とびわこのABTは、今から楽しみです。
兵庫にいらっしゃるとか。会場ですれちがうかも?楽しみです。

ショコラ・ショーさん、こんにちは。

ルグリガラに行く予定だったのにだめになってしまったとは残念ですね。私も去年の今頃は、やはりひどい肌荒れに悩まされていて精神的にもドン底でした。早く良くなられますように。

ABTの兵庫のドンキホーテは、ホセ・カレーニョのABTでの最後の舞台だから観に行きますよ。チケットも持ってるし。お会いできるかもですね!

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