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2011/06/25

マライン・ラドマーカーの「ボレロ」 Marijn Rademaker in Bejart's Bolero/追記あり

2泊4日(実質2泊2日)の強行軍で、今シュツットガルトに来ています。今日(6月24日)ベジャールの「ボレロ」でメロディ役デビューするマライン・ラドマーカーを観るためです。

シュツットガルト・バレエが上演する「ボレロ」は2月にフリーデマン・フォーゲル、5月にアリシア・アマトリアンで観ましたが、個人的にはやや物足りない結果となりました。日本に住んでいると、「ボレロ」を観る機会は多くて、シルヴィ・ギエム、ニコラ・ル・リッシュ、首藤康之など素晴らしい「ボレロ」を観る機会に恵まれているということもあります。また、シュツットガルト・バレエはリズムの男性が長身で容姿端麗で、真ん中のメロディを踊るダンサーによほどの吸引力がないと気が散ってしまいます。

マラインの「ボレロ」は、今まで観たどの「ボレロ」のメロディとも違っていました。力強く男性的ではあるのですが、もぎたての果実のように瑞々しく、青白く輝く若さの持つ痛切さな美しさがありました。彼は非常に音楽性に優れたダンサーなのですが(フリーデマンも音楽性は優れてると思うけど)、アクセントのつけ方が絶妙で気持ちよく音に乗って少しずつ気持ちを昂ぶらせています。最初のうちは抑え気味に踊っていますが、途中のある一点で高揚するあまりすべての感情を開放し、力を解き放ち、何も恐れることなく果敢に挑んで頂点へと達していくのがわかりました。バレエの持つ、儚く通り過ぎていくその一瞬だけの輝きを心に刻み付ける、その芸術のかけがえのなさを体現していた素晴らしいパフォーマンスでした。

たった一度しかない「ボレロ」デビューの瞬間を目撃することができて、幸せでした。マラインは月曜日にもう一度「ボレロ」を踊ります。今シーズン、シュツットガルト・バレエでは合計5人のダンサーが「ボレロ」のメロディを踊りましたが、彼が最後となりました。観ることができなかったジェイソン・レイリーとアンナ・オサチェンコのメロディも観られたら良かったなって思いました。

ちなみに、シュツットガルト・バレエは来年予定通りに来日するとのことです。

6月1,2日「じゃじゃ馬ならし」、6月5、6、7日「白鳥の湖」、6月9日兵庫県立芸術文化センターで「じゃじゃ馬ならし」です。来年のシーズンパンフレットに記述があります。日本公演の後は韓国公演が予定されており、こちらはミックスプロのようです。


追記:マライン・ラドマーカーのオフィシャルサイトのフォトギャラリーに、「ボレロ」のメロディを踊る彼の写真がアップされています。美しい~。

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero_2.html

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero_4.html

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero.html

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero_3.html

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

さっそくのレポ、うれしく読ませていただきました。
マラインのボレロの「もぎたての果実のように瑞々しく、青白く輝く若さの持つ痛切さな美しさ」、想像するだけで、ときめきます!お出かけした甲斐がありましたね!
来日が待ち遠しいです!

マーキーさん、こんばんは。

苦労して弾丸遠征をした甲斐がありました。マラインのボレロはそれはそれは美しく、ワイルドさもありながら澄み渡るようで光り輝いていました。美しい盛りの彼のボレロは多くの人に観てほしいって思いました。
来年の来日日程も出ているんですが、彼が主演するであろう「白鳥の湖」は全部平日なんですよね・・・あと1年も先なので、ちょっと待ちくたびれてしまいます(といって、またせっせとシュツットガルトに通うんだろうな)

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