BlogPeople


2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月

2011/06/30

8月 ディアナ・ヴィシニョーワ主演 東京バレエ団「ジゼル」Diana Vishneva Guests in Tokyo Ballet's "Giselle"

今日は新国立劇場で「ロメオとジュリエット」を観てきました。

プリンシパルに昇格したばかりの小野絢子さんのジュリエットが、今回初役とは思えないほどの恐るべき踊りと演技で鮮烈な印象を与えてくれました。まだ若い彼女が、マクミラン・ダンサーとして身体全体で歌うように音楽を表現し、表情ではなく身体で演技し、ほんの幼い愛らしい女の子が恋の歓びと悲しみを知って強くなり、大人へ、そして死へと駆け抜けていく姿に、思わずこちらの心も彼女に寄り添い、震えるほど心打たれました。流れるような滑らかな動き、一つ一つのポーズが完璧なまでに美しくコントロールが利いていていました。小野さんは小柄ながらバランスの取れた身体を楽器のように巧みに操って細やかな感情の揺らぎを浮き彫りにし、マクミラン特有のオフバランスの動きも浮遊感も、強靭でしなやかなラインであざやかに表現していました。彼女の表現力とテクニックなら、今すぐにでも、バーミンガム・ロイヤル・バレエでもロイヤル・バレエでもジュリエットを演じられることでしょう。久々に若いバレリーナの姿に感銘を受け、小野さんの舞台はこれからもできるだけ観ていこうと思ったのでした。(公演全体については、また日を改めて)
一つ注文をするとしたら、やはりパートナーは、マクミラン・ダンサーを起用してほしかったということです。マトヴィエンコは、なんというかロシアンなロミオでしたね。


さて、8月の、当初「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」が予定されていた時期に、同公演が延期になったことで空いたホールとスケジュール。そこへ、東京バレエ団がディアナ・ヴィシニョーワとモスクワ音楽劇場のセミョーン・チュージンをゲストに招いた「ジゼル」公演が、急遽決定したというお知らせがありました。

http://www.nbs.or.jp/stages/1108_giselle/index.html

震災後の不安定な状況にある日本に、急遽、大スターであるヴィシニョーワと、昨年のモスクワ音楽劇場の来日公演「エスメラルダ」で強い印象を残し最近はウィーン国立バレエのゲストプリンシパルになったり、マラーホフ主催の東日本震災チャリティガラに出演するなど国際的に活躍する若手チュージンが来日してくれることは、本当に嬉しいことです。しかも木村さんのヒラリオンが観られる!


東京バレエ団「ジゼル」
<日時>

8月17日 19:00開演
8月18日 19:00開演
<会場>
ゆうぽうとホール

<キャスト>
ジゼル:ディアナ・ヴィシニョーワ
アルブレヒト:セミューン・チュージン
ヒラリオン:木村和夫(17日)、後藤晴雄(18日)
バチルド姫:吉岡美佳
クールランド公爵:後藤晴雄(17日)、木村和夫(18日)
ペザントの踊りパ・ド・ユイット:
17日
高村順子ー宮本祐宜
乾友子-長瀬直義
佐伯知香ー松下裕次
吉川留衣ー小笠原亮
18日
村上美香ー松下裕次
岸本夏未ー井上良太
坂井麻美ー梅澤紘貴
河合眞里ー岡崎隼也
ミルタ:田中結子(17日)、高木綾(18日)
ドゥ・ウイリ:西村真由美、吉川留衣(17日)乾友子、奈良春夏(18日)

チケットは、7月16日(土)より一斉発売となりますが、明後日、7月1日(木)10時より、NBS WEBチケット先行抽選予約の受付を開始いたします(S,A券のみ)。

「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」の延期を受けて、確保しておいたホールとスケジュールがどうなるのかな、と思っていたらNBSと東京バレエ団が公演を開いてくれるということも、嬉しいことではありませんか。

2011/06/28

新国立劇場バレエ団、5人がプリンシパル昇格 5 New Principals at New National Theatre Ballet

2泊の弾丸シュツットガルト・ツアーから帰ってきました。時差ぼけになる暇もなかったくらい。

日本にいないうちにいろいろとニュースがあったようで、ちょっと遅れての情報掲載ですが、念のためにお知らせです。

新国立劇場バレエ団、5人がプリンシパル昇格のお知らせが新国立劇場のオフィシャルサイトに掲載されていました。

http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20001542.html


以下5名のダンサーの2011/2012シーズン新国立劇場バレエ団プリンシパル昇格が決定いたしましたのでお知らせいたします。


   ●川村真樹  (ファースト・ソリストから昇格)
   ●マイレン・トレウバエフ  (ファースト・ソリストから昇格)
   ●小野絢子     (ソリストから昇格)
   ●本島美和    (ソリストから昇格)
   ●湯川麻美子   (ソリストから昇格)

中には「?」と思ってしまう方も混じってはいますが、主演が立て続けに入っている小野絢子さんをはじめ、概ね順当な昇格だと思います。もちろん、個人的には大好きなマイレン・トレウバエフの昇格が嬉しいわけですが。(来シーズンも主役をぜひ踊ってほしい)

新国立劇場バレエ団は現在、マクミラン振付の「ロメオとジュリエット」を上演中。ちょっと仕事が忙しいのですが、水曜日に小野さんとマトヴィエンコ、金曜日にベンジャミンとモラレス主演の舞台を観に行く予定です。

2011/06/25

マライン・ラドマーカーの「ボレロ」 Marijn Rademaker in Bejart's Bolero/追記あり

2泊4日(実質2泊2日)の強行軍で、今シュツットガルトに来ています。今日(6月24日)ベジャールの「ボレロ」でメロディ役デビューするマライン・ラドマーカーを観るためです。

シュツットガルト・バレエが上演する「ボレロ」は2月にフリーデマン・フォーゲル、5月にアリシア・アマトリアンで観ましたが、個人的にはやや物足りない結果となりました。日本に住んでいると、「ボレロ」を観る機会は多くて、シルヴィ・ギエム、ニコラ・ル・リッシュ、首藤康之など素晴らしい「ボレロ」を観る機会に恵まれているということもあります。また、シュツットガルト・バレエはリズムの男性が長身で容姿端麗で、真ん中のメロディを踊るダンサーによほどの吸引力がないと気が散ってしまいます。

マラインの「ボレロ」は、今まで観たどの「ボレロ」のメロディとも違っていました。力強く男性的ではあるのですが、もぎたての果実のように瑞々しく、青白く輝く若さの持つ痛切さな美しさがありました。彼は非常に音楽性に優れたダンサーなのですが(フリーデマンも音楽性は優れてると思うけど)、アクセントのつけ方が絶妙で気持ちよく音に乗って少しずつ気持ちを昂ぶらせています。最初のうちは抑え気味に踊っていますが、途中のある一点で高揚するあまりすべての感情を開放し、力を解き放ち、何も恐れることなく果敢に挑んで頂点へと達していくのがわかりました。バレエの持つ、儚く通り過ぎていくその一瞬だけの輝きを心に刻み付ける、その芸術のかけがえのなさを体現していた素晴らしいパフォーマンスでした。

たった一度しかない「ボレロ」デビューの瞬間を目撃することができて、幸せでした。マラインは月曜日にもう一度「ボレロ」を踊ります。今シーズン、シュツットガルト・バレエでは合計5人のダンサーが「ボレロ」のメロディを踊りましたが、彼が最後となりました。観ることができなかったジェイソン・レイリーとアンナ・オサチェンコのメロディも観られたら良かったなって思いました。

ちなみに、シュツットガルト・バレエは来年予定通りに来日するとのことです。

6月1,2日「じゃじゃ馬ならし」、6月5、6、7日「白鳥の湖」、6月9日兵庫県立芸術文化センターで「じゃじゃ馬ならし」です。来年のシーズンパンフレットに記述があります。日本公演の後は韓国公演が予定されており、こちらはミックスプロのようです。


追記:マライン・ラドマーカーのオフィシャルサイトのフォトギャラリーに、「ボレロ」のメロディを踊る彼の写真がアップされています。美しい~。

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero_2.html

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero_4.html

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero.html

http://www.marijnrademaker.de/Marijn_Rademaker_-_Principal_Dancer_-_Stuttgart_Ballet/Bolero_3.html

2011/06/23

ABTの来日宣言 ABT Announces Japan Tour in July

ジャパンアーツのブログで、ABTの芸術監督ケヴィン・マッケンジーからの、カンパニー来日にあたってのメッセージが掲載されていました。

http://ja-ballet.seesaa.net/article/211405878.html

さまざまな公演の出演者キャンセルが相次ぐなか、このように来日宣言をしてくれるのは嬉しいことです。


私はふたたびアメリカン・バレエ・シアター(ABT)を率いて、
7月に日本公演を行うことを、とても嬉しく思っています。
私たちABTはこれまでに何度も日本公演を成功させてまいりましたので、
日本のことを自分たちの国のように感じております。
私たちの心と想いは、大震災の後の困難な時期も、常に日本の皆さまとともにあります。
ABTの来日が、すべてのものを超越した素晴らしい“芸術の力”をを示す機会となることを心から願っております。

アメリカン・バレエ・シアター芸術監督
ケヴィン・マッケンジー


I am so pleased to once again bring the artists of American Ballet Theatre
to Japan. After so many successful tours to Japan, we now feel it1s our
international home away from home. Our hearts and minds have been with the
Japanese people during this difficult time of healing. We sincerely hope
our appearances will be a welcome reminder of the power of art to transform
and transcend.

Kevin McKenzie
Artistic Director
American Ballet Theatre


また、ソリストのダニール・シムキンより動画メッセージが届いています。


昨日のお知らせですが、ABTのオールスターガラの演目が変更になっていました。

http://ja-ballet.seesaa.net/pages/user/iphone/article?article_id=211229294


オールスター・ガラの公演に演目・出演者の一部変更がございます。 (6月22日)

・7/21「コート」アンヘル・コレーラ
 → 「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 イザベラ・ボイルストン & アンヘル・コレーラ

・7/29「グラン・パ・クラシック」ミシェル・ワイルズ & コリー・スターンズ
 → 「眠れる森の美女」よりパ・ド・ドゥ ジリアン・マーフィー & コリー・スターンズ

・7/29「コート」エルマン・コルネホ
 → 「レ・ブルジョワ」ダニール・シムキン

キャスト表は下記よりご覧ください。
→ http://www.japanarts.co.jp/html/2011/ballet/ABT/ticket.htm


「コート」が上演されなくなってしまったのがとても残念です。ダニール・シムキンが「レ・ブルジョワ」ではなく「コート」を踊ってくれたら良かったのにって思いました。ちょっと変更後の演目がつまらなくなってしまった感じです。

でもこの事態においては、来日してくれることだけでも有難いので、とても楽しみにしています。東京公演は全公演のチケットを買っているのですが、平日が多いので、果たして観られるのかがちょっと心配。来てくださるカンパニーに感謝してできるだけ観たいと思ってます。


さらに、今日のasahi.comには、加治屋百合子さん、ホセ・カレーニョ、ジュリー・ケントのインタビューも載っていました。

http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY201106230340.html

2011/06/22

<マニュエル・ルグリの新しき世界II>キャスト・プログラム変更

<マニュエル・ルグリの新しき世界II>キャスト・プログラム変更について、NBSのサイトでお知らせがありました。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/ii-1.html

<マニュエル・ルグリの新しき世界II>の出演者が下記のとおり変更となりなりました。東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故の影響から、このような大幅な出演者、プログラム変更が生じましたことを心よりお詫び申し上げます。  一度はこの公演自体を中止せざるを得ないところまで追い込まれておりましたが、マニュエル・ルグリの粘り強い情熱が、この公演を実現に導きました。原発事故の影響を危惧し来日を断念したのは、オレリー・デュポン、イルゼ・リエパ、およびウィーン国立バレエ団のオルガ・エシナ、マリア・ヤコヴレワ、キリル・クルラーエフ、エノ・ペシ。また、ロマン・ラツックとウラジーミル・シショフは怪我のために来日できなくなりました。代わりまして新たに、マリア・アイシュヴァルト、バルボラ・コホウトコヴァ、ドミトリー・グダノフ、ウィーン国立バレエ団からは木本全優が出演いたします。この出演者の変更にともない、プログラムも変更となります。


マニュエル・ルグリからのメッセージ


日本の愛するファンの皆様へ

それぞれのダンサーが来日するか否かを自身で決定するという厳しい状況の中、予定していたプログラムと出演ダンサーを変更せざるを得なかったことを遺憾に思います。

しかし、私は日本の皆様への愛情と支援の気持ちを表すため、ぜひとも来日したいと願い、その気持ちを共にする仲間のダンサーたちが私と一緒に来日してくれることになりましました。
プログラムは当初私が思い描いていた《マニュエル・ルグリの新しき世界》ではなくなってしまいましたが、最高のパフォーマンスを披露しようというダンサーたちの熱い想いと団結力を証明するものに変わりはありません。

オレリー・デュポンの代役をマリア・アイシュヴァルトに依頼したことで、私がオネーギンとして最初に踊ったタチヤーナと、再び踊る機会を得ることになりました。
フリーデマン・フォーゲル、ドミトリー・グダノフ、パトリック・ド・バナが参加します。また、ウィーン国立バレエ団のソリストからリュドミラ・コノヴァロワ、ニーナ・ポラコワ、デニス・チェリェヴィチコ、ミハイル・ソスノフスキー、そして同バレエ団で最も才能あふれる日本人ダンサー、木本全優を皆様にご紹介いたします。
そして、魅力的な個性を持つバルボラ・コホウトコヴァも加わってくれることになりました。
吉岡美佳、上野水香をはじめとする東京バレエ団がプログラムに理想的な輝きを添えてくれるでしょう。

大きな悲劇に見舞われたにもかかわらず、皆様がこれまでと同じように公演にお運びくださることを信じております。
皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。

心からの賞賛と敬意を込めて

マニュエル・ルグリ


<マニュエル・ルグリの新しき世界II>

■出演者

マニュエル・ルグリ ウィーン国立バレエ団 芸術監督
☆マリア・アイシュヴァルト シュツットガルト・バレエ団 プリンシパル
☆バルボラ・コホウトコヴァ ウィーン国立バレエ団 ゲスト・ソリスト
フリーデマン・フォーゲル シュツットガルト・バレエ団 プリンシパル
☆ドミトリー・グダノフ ボリショイ・バレエ プリンシパル
パトリック・ド・バナ 振付家、ダンサー

リュドミラ・コノヴァロワ ウィーン国立バレエ団 ソリスト
ニーナ・ポラコワ ウィーン国立バレエ団 ソリスト
デニス・チェリェヴィチコ  ウィーン国立バレエ団 ソリスト
ミハイル・ソスノフスキー ウィーン国立バレエ団 ソリスト
☆木本全優 ウィーン国立バレエ団 準ソリスト

※☆が新しく加わったダンサー

変更後の演目はリンク先をご覧ください。

オーレリ・デュポンがパリ・オペラ座のウェイン・マクレガー振付作品「L'Anatomie de la sensation」に出演し、その日程がこのガラと重なっていることから、不参加だろうなと思ったらやはり今回は来日できないとのこと。しかしウィーン国立バレエのダンサーも震災の影響で来日しない人がいるのは予想外でした。

が、一方で、マリア・アイシュヴァルト、久しぶりのバルボラ・コホウトコヴァ、ドミトリー・グダノフ、そして木本全優さんが代わりに出演し、フリーデマン・フォーゲルが予定通り来日してくれるのはありがたいことです。木本さんはルグリに「ドン・キホーテ」のバジル役に抜擢されてドゥミ・ソリストに昇格している期待のダンサー。私が5月にウィーンで観た「ドン・キホーテ」ではコール・ドでしたが、プロポーションの良さと踊りの美しさでひときわ目立っていていました。その「ドン・キホーテ」でバジル役を好演したデニス・チェリェヴィチコが予定通り出演してくれるのも嬉しいです。

震災と原発事故の影響は、バレエ界にも大きな影を落としていますが、日本に来てくれるダンサーの皆さんには深く感謝したいですね。特に今回、代役探しに苦労されたであろうルグリさんにはありがとうと言いたいです。私は今回Aプロしか観られませんが、日本にいたらBプロも絶対に観に行きたかったです。ルグリはどんなことがあっても公演を実施してくれると信じていました。

Bunkamura改修工事情報

我が家で購読している毎日新聞の芸能欄に、渋谷のBunkamura改修工事についての情報が載っていました。

Crossroads:Bunkamura改修工事 “渋谷文化圏”の再構築図る
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110621dde012200011000c.html

Bunkamuraが、設備改修工事のため、7月4日から12月22日まで休館するというのは、以前から告知されていましたが、その具体的な内容について触れられています。

今回の改修工事は、建設から20年以上たち、一部の設備が老朽化したことなどが理由だ。一方で、東急グループは12年7月、東急東横線渋谷駅東口に建設中の複合ビル「渋谷ヒカリエ」の中に、大型劇場「東急シアターオーブ」(1972席)を開業する予定だ。Bunkamuraの改修工事とオーブ開業で、文化拠点としての渋谷の強化・開発を図る戦略もうかがえる。 例えばオーチャードホールの工事では、スピーカーを全面的に刷新して音響の質を高め、1階中央席を「千鳥」と呼ばれるジグザグ型の配置にして鑑賞性を高める。

オーチャードホールといえば、バレエファンにとっては、非常に観づらい劇場として評判が悪かったわけですが、少なくとも1階中央席については改善がされるようで、嬉しい限りです。また、音響についても、やはりあまり良いとは言えない状態だったわけですが、こちらも少しは期待ができるということでしょうか。

1階前方席でバレエを観ようとしたら足先が欠けてしまう舞台の高さとか、前の人の頭が気になってしまうフラットな座席配置なども改善されることを強く希望します。2階、3階席の1列目で手すりが視界に入ってしまう問題も善処を希望するところです。

2011/06/21

6/17、19 東京バレエ団「白鳥の湖」 The Tokyo Ballet "Swan Lake"(まだ途中)

東京バレエ団「白鳥の湖」
振付:プティパ、イワーノフ、ゴールスキー、スミルノフ
装置、衣装:ニコラ・ベノワ

http://www.nbs.or.jp/stages/1106_swanlake/index.html

オデット/オディール:上野水香
ジークフリート王子:マシュー・ゴールディング
王妃:松浦真理絵
悪魔ロットバルト:柄本弾
道化:松下裕次


【第1幕】
家庭教師: 佐藤瑶
パ・ド・トロワ:高村順子-佐伯知香-長瀬直義
ワルツ(ソリスト):乾友子、奈良春夏、吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵、川島麻実子


【第2幕/第4幕】
四羽の白鳥:佐伯知香、森志織、岸本夏未、阪井麻美
三羽の白鳥:高木綾、奈良春夏、田中結子


【第3幕】
司会者:佐藤瑶
チャルダッシュ
(第1ソリスト):乾友子-長瀬直義
(第2ソリスト):森志織、阪井麻美、氷室友、小笠原亮
ナポリ(ソリスト): 佐伯知香-松下裕次
マズルカ(ソリスト): 奈良春夏、渡辺理恵、宮本祐宜、梅澤紘貴
花嫁候補たち:高村順子、西村真由美、村上美香、吉川留衣、岸本夏未、小川ふみ
スペイン:井脇幸江、川島麻実子-木村和夫、後藤晴雄


指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


降板したロベルト・ボッレの代役として、マシュー・ゴールディングが再び客演。「ラ・バヤデール」でのパフォーマンスもとても良かったし、王子役はどんな感じなんだろう、と楽しみにしていた。今回、日本でめったに観られないロベルトが来るから、と苦手な東京バレエ団のゴールスキー版の「白鳥の湖」を2回分もチケットを取ってしまっていた。あの「白鳥の湖」を2回も観るのは拷問に近いと思っていたけど、結果的には2回観ることができてとても良かった。マシューの王子は、2回のパフォーマンスという短期間の間に進化していたのだ。若いダンサーを観る醍醐味を味わった。

初日の1幕に登場した時のマシューは、立ち居振る舞いはエレガントなのだけど、気のいいあんちゃんという彼本来のイメージから抜け切れない、若くて素直な王子だった。小柄な高村さんとの踊りの時にはちょっと踊りにくそうだったし、1幕のソロも跳躍は高いけどスムーズさに欠けていたところも見受けられた。ところが、2回目からは憂いを秘めて、一見明るい中にも少しのかげりを感じさせ、しぐさはさらに優雅さを増して王子らしくなっていたのだ。

2幕、湖畔のシーンでは、マシュー王子はオデットへのラブラブ光線を出しまくりで、優しいのに情熱的な王子でとてもロマンティックだった。オデットを背後から包み込むような柔らかくアクセントのある腕には愛がこもっていたし、愛を誓うマイムには純粋なパッションがほとばしっていた。残念だったのは、オデット役の上野さんがさっぱり王子には関心がなく、自分のことしか見えていない、何を考えているのかさっぱりわからないキャラクター造形だったこと。王子の想いが一方通行に見えてしまって。そういえば数年前に観たマラーホフとの「白鳥の湖」でもマラーホフの熱い思いにさっぱり応えていないオデットだったと思い出した。王子がオデットをリフトするときには、オデットが上でプルプル震えているのが見えてしまって、上体を保つのにも苦労しているんだと余計なことを感じさせてしまっていた。長くゆるやかな弧を描くマシューの腕のラインが繊細かつ雄弁で、指先まで神経が行き届いており、オデットの腕よりもよほどデリケートのではないかと思ってしまったのであった。

3幕のマシューは、若く上り調子のダンサーを観る幸せを感じさせてくれる、のびのびとして胸のすくようなヴァリエーションを見せてくれた。長身から繰り広げられる浮かび上がるような高い跳躍、きれいにアンドゥオールした美しいライン。何よりも、まったく軸がぶれず減速しながら余裕で7回転回っているピルエットには惚れ惚れとした。コーダのピルエット・ア・ラ・スゴンドも惰性で美しく回転し、王子の歓喜と高揚を感じさせていた。それだけに、オディールにだまされたと知って全力で落胆する姿も痛々しく、こんなに明るい好青年の王子を傷つけたオディールとロットバルトはなんて悪い奴なんだ、って思ってしまったほど。花嫁候補たちに対しても、一人一人に、「ごめんね、僕には好きな人がいるんだ。申し訳ない」って丁寧に接していて本当にこのジークフリート王子は、よくある情けないへたれマザコン王子ではなく、育ちの良いいい子なのだということが伝わってきたのだ。


幕のマシュー王子は、3幕でオディールの後を追いかけていった姿そのままに、あのシーンから
そのまま彼女を追い続けたかのような勢いで熱情あふれる跳躍で飛び込んできた。長身から
繰り出される跳躍は大きくて、ゆうぽうとの舞台からはみ出して落ちてしまうのではないかと思う
ほど。未熟ながらも若さあふれる荒々しさでロットバルトに戦いを堂々と挑んだ王子は、見事に
その戦いに勝利して愛を勝ち取る。その雄姿は頼もしく、愛を通じて王子が立派に育っていった
道筋が見えるものでまぶしいほどであった。ジークフリート王子の成長振りが、ダンサー、そして
演技者としてのマシューの成長振りにも見事に重なっていて、観る側としても達成感のような
満足感を得ることができた。

上野さんのオデットは、長身、長い腕の姿は美しく見た目のバランスはマシューと釣り合っていた。
だが、オデットとして一番大事な、白鳥の翼のようなポールドブラはついぞ見ることはできなかっ
た。肘の使い方に癖があって、肘の角度が鋭角的過ぎなのと、鳥としてのオデットを描くことに
集中しすぎていて、腕を動かしすぎているのがせわしなく、また音のとり方が一つ一つカウントを
とる様に取っているので、まるで繰り人形のようであった。ポワントからドゥミを通って
ア・テールになるときも、ゆっくりと過程を見せてくれなくてカックリとア・テールに降りてしまう
ので情感に乏しく見えてしまっていた。腕を大きく動かすことができたり、脚を高く上げること
ができる身体能力には恵まれているし、アラベスクのポーズはとてもきれいなのに、ポーズとポーズ
の間の動きが滑らかさに欠けているのも残念であった。

一方で、オディールとしての演技は、キャラクターを表現することには成功していたと思う。
ロットバルトに操られた可哀想な娘ではなくて、王子を困らせること、悩ませることが楽しくて
仕方のないいたずらっ子のようなオディールは個性的で面白い存在感を見せていたと思う。
ただ、グランフェッテはダブルなども入れていてテクニックを誇示しようとしてはいたものの、
音楽とまったく合っていなくて、軸がぶれたり場所が移動したりしていたので、感心できるもの
ではなかった。一番彼女がよかったと思うのはラストシーンで、人間に戻れたんだわ、とにっこり
と笑うところ。ここは、白鳥に変えられた娘が人間に返れたことの幸せ、一人の女の子としての
姿を取り戻しているのが伝わっていて、良かったね、って感じられたのであった。

ゴールスキー版の「白鳥の湖」はかつてボリショイ劇場でも採用されていた版だそうだが、今
見ると古色蒼然としており、白鳥たちの静謐で幻想的なはずの世界、抑制された美意識は微塵も
見えてこなくて、せわしないコール・ドの隊形変化、オデットと王子のパ・ド・ドゥから意識を
逸らせてしまったり前をふさいでしまうような配置、ロボットのような機械的で変化に乏しい
振り付けと、見ていてつらくなってしまうような残念な演出である。コール・ドはよく揃って
いるが、揃ってさえいればいいんでしょうといわんばかりで、ポール・ド・ブラが雑で機械的
な人が多く、忙しい振り付けのためか足音も煩い。白鳥の中で腕の使い方が美しいと思った
唯一のダンサーが高木綾さんで、地方公演では彼女がオデットを踊る日もあるという。ぜひとも
彼女が主演する「白鳥の湖」全幕を観たいものだと思わせてくれた。また、まっすぐで長い脚、
長身の二階堂由依さんもきっとオデットを踊らせたら素敵なのだろうと感じた。

ほかの出演者では、まず衣装が大変気の毒ではあるのだが道化の松下さんが、ピルエット・ア・
ラ・スゴンドや高い跳躍できっちりと見せてくれた。彼は以前よりずっと良くなっていてちゃん
としたクラシックの踊り手として頭角を出していると思うんだけど、欲を言えばもう少しつま先
が伸びているとさらに良くなるだろうって感じた。パ・ド・トロワの高村さん、佐伯さん、長瀬
さんは手堅い踊りだけど、長瀬さんはちょっとナルシスティックなところが気になる。
花嫁候補は魅力的なダンサーで揃えているけれども、柔らかくフェミニンな踊りの西村さんが
なんとも可愛らしくてほんわかとさせた気持ちにさせてくれた。白眉はなんといってもスペインで
プリンシパル3人を投入していたけど、キメキメにキメて楽しそうに邪悪なキャラクターで弾けて
いた木村さんから目が離せなかった。キャラクターダンスなのに脚捌きがとても美しくて、
跳躍の軌跡も鮮やかで残像をしっかりと残してくれた。彼と井脇さんのスペインが観られたことは
とても嬉しいことであった。

このように、魅力的なダンサーもたくさん出演している「白鳥の湖」であるが、何よりも残念な
のが、もともと安っぽい上にすっかりと古ぼけてしまっている衣装と舞台装置のセンス。デザイン
の二コラ・ベノワは有名な人ではあるけれども、このセンスは時代に完全に取り残されたもので
趣味がいいとは到底いいがたい。書割の背景などもチープな雰囲気をかもし出していて、せっかく
優れたダンサーがたくさんいるのに、公演のレベルをすっかり下げてしまっている。衣装を
リニューアルする予算がないのなら、いっそのこと最低限の舞台装置でシンプルにしてしまった
ほうがスタイリッシュな感じがして今の時代にマッチしたものになるのではないだろうか。
舞台というものが、パフォーマンスの出来が一番重要な要素であるのは間違いないにしても、
やはり音楽、美術、照明などが作り上げる総合芸術であるということを改めて感じさせてしまった
例であった。新国立劇場の「白鳥の湖」の振り付けや演出が決していいとは思わないのだが、
コール・ドのクオリティの高さとともに、シックで美しい衣装や装置、沢田さんによる魔術的な
照明の威力もあって、ずっと完成度の高い舞台に感じられてしまうのであるのは皮肉なものだ。

(続く)

2011/06/19

首藤康之出演ドキュメンタリー映画「今日と明日の間で」2012年新春公開

今日はKAATで首藤康之さん、中村恩恵さんの「DEDICATED」を観てきました。素晴らしかったです!チケットが凄い人気で瞬殺で取れなかったため、追加公演に行ったのですがこちらも満席。しかしこの盛況ぶりも納得の濃い内容でした。首藤さんのつま先の美しさといったら!こんなに美しいつま先の人は、昨日の東京バレエ団の「白鳥の湖」の舞台ではマシュー・ゴールディングしかいませんでしたね・・・。小野寺修二さんのマイム振付と、バレエの融合がこんな形で実現するとは。まったく新しい首藤さんを観られました。「ブラックバード」では中村恩恵さんの静謐であたたかく研ぎ澄まされた踊りと、首藤さんの個性が不思議とマッチしていて心が洗われました。詳しくはたぶんまた後ほど。

さて、会場で配られたチラシの中に、ドキュメンタリー映画「今日と明日の間で」の告知がありました。

首藤康之さんを中心に、中村恩恵さん、小野寺修二さん、斎藤友佳理さん、シディ・ラルビ・シェルカウイが出演。監督は小林潤子さん。
2012年新春、東京都写真美術館ホール他全国ロードショーだそうです。配給はスタイルジャム

とーっても気になる作品ですね。楽しみです。

サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ来日公演情報

アルス東京のサイトに、サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ来日について書かれているのは気がついていましたが、昨日の東京バレエ団「白鳥の湖」で配られたチラシの中に、ティアラこうとうでの公演のチラシが入っていました。

マリインスキーのアンドリアン・ファジェーエフが新芸術監督に就任したニュースは以前お知らせしていたかと思います。

11月3日(木・祝)15:30開演(15:20分から芸術監督アンドリアン・ファジェーエフのプレトークあり)
「白鳥の湖」

S席5800円、A席4800円
チケット発売日:7月10日(日)
チケット取り扱い:チケットスペース 03-3234-9999、ティアラこうとうチケットサービス03-5624-3333

チケット購入者への特典があります。
1.新芸術監督アンドリアン・ファジェーエフによる特別レッスン(要事前申し込み、有料、受講資格あり)
2.開演前にファジェーエフのプレトーク開催(申し込み不要)
3.公演当日のリハーサル見学(要事前申し込み、無料、申し込み多数の場合には抽選)

音楽は録音とのことですが、来日公演にしては破格のチケット価格で、しかもファジェーエフのトークショーまで聴けてとても魅力的ですね。

なお、ざっと調べたところ以下の公演が予定されているようですが、この感じで行くともっとたくさん公演がありそうですね。

10月8日(土)17:00 栃木県総合文化センター メインホール「白鳥の湖」
http://www.shimotsuke.co.jp/hensyu/cgi-bin/event/event-id.cgi?id=124
10月10日(祝)15:00西東京市保谷こもれびホール「白鳥の湖」
10月15日(土)14:00 相模原市 杜のホールはしもと・ホール「ロミオとジュリエット」
http://www.hall-net.or.jp/25event/20hashimoto/20110523_m.html
10月16日(日)15:30 東松山市民文化センター「白鳥の湖」
http://www.hcfmpc.or.jp/center/center_event.html
10月18日(火)18:30 熊本県立劇場演劇ホール「ロミオとジュリエット」
http://www.kengeki.or.jp/jishubunka/kengeki/2011_st.petersburg.html
10月20日(木)18:30 三原市芸術文化センター ポポロ ホール「白鳥の湖」
http://www.mihara-popolo.com/event/main_ev112.html
10月22日(土)14:00 京都芸術劇場 春秋座「ロミオとジュリエット」
http://www.k-pac.org/performance/20111022.html
10月23日(日)16:00 いたみホール(伊丹市立文化会館)「ロミオとジュリエット」プレトークあり
10月24日(月)18:30 三重県文化会館アドバンスコープADSホール(名張市)「白鳥の湖」
https://www3.center-mie.or.jp/tickets/jigyo.do?jigyoBango=2011055&unitCode=165
10月27日(木)18:30 札幌市民ホール「白鳥の湖」
http://www.officeone.co.jp/schedule/111027.html
10月28日(金)18:30 函館市民会館「白鳥の湖」
11月2日(水)14:00、19:00 深谷市民文化会館「ロミオとジュリエット」

ぴあにも一部公演が出ています。
http://ticket-artist.pia.jp/pia/artists.do?artistsCd=11017140

追記:アルス東京のサイトにティアラこうとう公演の詳細がアップされていました。
http://www.arstokyo.co.jp/concert/concert_2011/c01/koto_html

全国日程も。
http://www.arstokyo.co.jp/concert/concert_2011/c01/zenkoku_html

2011/06/18

バレエ情報のTwitter活用法 Accounts to follow on Twitter

最近では多くのバレエ団がTwitterのアカウントを持ち、またダンサーでもTwitterを使って積極的に情報を発信していることが見受けられます。

Twitterを使っているので有名なNYCBのプリンシパル、アシュレー・ボーダーの写真はNew York Timesの一面を飾りました。
Ballet Stars Now Tweet as Well as Flutter
http://www.nytimes.com/2010/03/29/arts/dance/29ballet.html

また、もう一人Twitterを使っている有名ダンサーとしては、ダニール・シムキンがいます。公演の最中にもツイートを載せてくれていて、思わぬ舞台の裏側を知ることができます。最近のダニールのインタビューでは、彼のキャリアについても興味深い話が読めますが、同時にどうやってソーシャルメディアを活用しているかについても語っていて面白いです。彼は本当に頭の良い人なんだと思います。
The Traveling Dancer
http://www.indagare.com/passions/2/departments/171/11264

彼はフォローしているアカウントの例として、@nytimesarts @theballetbag、ダンサーのアカウントとしては@ashleybouder、@evanmckie、@bennet76 を挙げています。

日本では、NBSがとても素早い情報提供や写真レポを上げてくれていて、とても上手い使い方をしているなって思います。


ここで、私の個人的なお勧めアカウントと、主要なバレエ団のTwitterアカウントをご紹介します。
やはり一番のお勧めは@theballetbagです。情報提供だけでなく、彼女たちのサイトの読者やフォロワーとのやり取りの仕方など、とても参考になります。また、ロイヤル・オペラハウスの公式Twitterや公式ブログとコラボレートし、公演のライブツイートを行っており、ちょうど今上演されているO2アリーナでの「ロミオとジュリエット」のゲネプロレポートや幕間ツイートを行っています。

The Ballet Bagの二人、エミリアさんとリンダさんが、バレエにおけるソーシャルメディア活用法について語っている記事がアップされています。プレゼンテーション用のスライドもあってとても興味深い記事です。
http://www.theballetbag.com/2011/06/15/social-media-and-the-arts/

「シェアすること」「立ち聞きすること」「質問すること」「いろいろな話題について語ること」「かかわり合いを持つこと」「会話のツールとして使うこと」を勧めています。ただし、何ごとにおいてもやりすぎてはいけないということです。

多くのアカウントをフォローしすぎると、流れについていけなくなってしまうこともありますが、Twitterについては、あえて過去のタイムラインまでさかのぼることなく、今話題になっていることについて語るほうが重点となっているメディアなんじゃないかなって個人的には思います。またリスト機能などをうまく使うのも一つの手です。

ここで紹介するアカウントは、個人の方についてはオープンにされているもののみにしており、鍵つきのアカウントなどは紹介していません。積極的に情報を提供しているところばかりです。もちろん網羅することは不可能ですし、日本のダンサーでもアカウントをもっている方はたくさんいると思いますが、個人として活動されている方のみこちらでは紹介しました。

このように見ると、いまや主要なバレエ団のほとんどがTwitterアカウントを持っていることが伺えます。日本では東京バレエ団と東京シティバレエ団、NBAバレエ団、最近始めたNoismくらいですが。


<オンライン媒体>
theballetbag
Balletco
dansomanie
BALLETNEWS


<バレエ・ダンサー(おすすめ)>
daniil ダニール・シムキン(ABT)
balletrusse マリア・コチェトコワ(サンフランシスコ・バレエ)
Bennet76 ベネット・ガートサイド(ロイヤル・バレエ)
ashleybouder アシュレー・ボーダー(NYCB)
EVANMcKIE エヴァン・マッキー(シュツットガルト・バレエ)
RademakerMarijn マライン・ラドマーカー(シュツットガルト・バレエ)
DavidHallberg デヴィッド・ホールバーグ(ABT)

LondonBallerina ローレン・カスバートソン(ロイヤル・バレエ)
federicouk フェデリコ・ボネッリ(ロイヤル・バレエ)
KOBBORG ヨハン・コボー(ロイヤル・バレエ)
balletboy09 ギャリー・エイヴィス(ロイヤル・バレエ)
GenesiaR ジェネシア・ロサート(ロイヤル・バレエ)
maragaleazzi マーラ・ガレアッツィ(ロイヤル・バレエ)
mistyonpointe ミスティ・コープランド(ABT)
JiriBubenicek イリ・ブベニチェク(ドレスデン・バレエ)
HEESEOABT ヒー・セオ(ABT)
ianasalenko ヤーナ・サレンコ(ベルリン国立バレエ)
JulienFavreau  ジュリアン・ファヴロー (ベジャール・バレエ・ローザンヌ)
Shalkina カテリーナ・シャルキナ(ベジャール・バレエ・ローザンヌ)
guillaume__cote ギョーム・コテ(ナショナル・バレエ・オブ・カナダ)
LudmilaPagliero リュドミラ・パリエロ(パリ・オペラ座)
MadisonKeesler マディソン・キースラー(サンフランシスコ・バレエ)
bexking レベッカ・キング(マイアミ・シティ・バレエ)
sebgaltier セバスチャン・ゴルティエ(シュツットガルト・バレエ、写真家)
AlexdWong アレックス・ウォン(元マイアミ・シティ・バレエ、アメリカン・ダンス・アイドル)
Patricia_Zhou パトリシア・ゾー(ロイヤル・バレエ)
jozefvarga  ジョセフ・ヴァルガ(オランダ国立バレエ)
NadiaYanowsky ナディア・ヤノウスキ(オランダ国立バレエ)
Kevin_Jackson84 ケヴィン・ジャクソン(オーストラリア・バレエ)


<バレエ団(おすすめ)>
RoyalOperaHouse ロイヤル・オペラハウス
hamburgballett ハンブルク・バレエ(英語)
mariinskyen マリインスキー劇場(英語)
DutchNatBallet オランダ国立バレエ(英語)
BRB バーミンガム・ロイヤル・バレエ
TheAusBallet オーストラリア・バレエ
nationalballet ナショナル・バレエ・オブ・カナダ
RDBallet デンマーク・ロイヤル・バレエ(英語)
Mikhailovsky_en ミハイロフスキー劇場(英語)
nycballet ニューヨークシティバレエ NYCB
ABTBallet アメリカン・バレエ・シアター ABT
sfballet サンフランシスコ・バレエ
Sadlers_Wells サドラーズ・ウェルズ劇場
StuttgartBallet シュツットガルト・バレエ(ドイツ語/英語)


<バレエ団、ダンスカンパニー>
New_Adventures ニュー・アドヴェンチャーズ
BejartBalletLausanne ベジャール・バレエ・ローザンヌ
Staatsballett_B ベルリン国立バレエ(ドイツ語/英語)
NDTdancers ネザーランド・ダンス・シアター(NDT)
CNDanza スペイン国立ダンスカンパニー(スペイン語)
ENBallet イングリッシュ・ナショナル・バレエ
Stanislavsky_en モスクワ音楽劇場バレエ(英語)
BostonBallet ボストン・バレエ
scottishballet  スコティッシュ・バレエ
WABallet ウェスト・オーストラリア・バレエ
joffreyballet ジョフリー・バレエ
PNBallet ペンシルバニア・バレエ
MiamiCityBallet マイアミ・シティ・バレエ
northernballet  ノーザン・バレエ
bay_staatsoper バイエルン国立劇場(ドイツ語)
HNBC ハンガリー国立バレエ
nzballet ニュージーランド・バレエ
ColoradoBallet コロラド・バレエ
TWBallet ワシントン・バレエ
HoustonBallet ヒューストン・バレエ
RoyalSweBallet スウェーデン国立バレエ
RWBallet ロイヤル・ウィニペグ・バレエ
CincyBallet シンシナティ・バレエ
BalletFlanders ロイヤル・バレエ・オブ・フランダース
Eifmanballet_en エイフマン・バレエ(英語)
KN_BALLET 韓国国立バレエ(韓国語)
FarrellBallet スザンヌ・ファレル・バレエ
Mikhailovsky ミハイロフスキー劇場(ロシア語)
BalletBlack バレエ・ブラック
Trockadero トロカデロ・デ・モンテカルロ
Lubovitch ルボヴィッチ・ダンス
ScapinoBallet スカピノ・バレエ・ロッテルダム(オランダ語)
kencen ケネディ・センター


<ダンス系新聞、雑誌>
guardianstage
nytimesarts
NYT_Arts
artsbeat (New York Times)
culturemonster  (ロサンゼルス・タイムズ)
pointe_magazine (バレエ雑誌Pointe)
theartsdesk
dancingtimes

<批評家、ライター、ブロガー>
bellafigural (Financial Timesの批評家、フランス語、英語)
GWDanceWriter (英語)
dansesplume (フランス語)
TightsAndTiaras (ハンガリーのバレエ団のダンサー)
wperrondancemag (アメリカの「ダンスマガジン」編集長)
rsulcas  (NYTimesの批評家)
judithmackrell  (Guardianの批評家)
LukeJennings1 (The Observerの批評家)
Marc_Haegeman (For Ballet Lovers Only, 写真家)


<振付家>
akramkhanlive アクラム・カーン
WayneMcGregor ウェイン・マクレガー
macmillanballet ケネス・マクミラン財団
DominicWalsh ドミニク・ウォルシュ


<その他>
tedbrandsen (オランダ国立バレエ芸術監督)
RADheadquarters (ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンス)
Robintheoffice (バーミンガム・ロイヤル・バレエのスタッフ)
ilyaballet (ボリショイ・アカデミーの教師)
PrixdeLausanne (ローザンヌバレエコンクール)
YAGPtweets (ユースアメリカグランプリ)
clouddancefest (ロンドンのダンスフェスティバル)
elliottfranks (バレエ写真家)


<日本語アカウント>
NBS_japan NBS(日本舞台芸術振興会)
ja_ballet ジャパン・アーツバレエアカウント
TheTokyoBallet  東京バレエ団
tokyocityballet 東京シティバレエ
nbaballet NBAバレエ団
NoismPR Noism
dansomanie_J ダンソマニ日本版
KumagaiKazunori 熊谷和徳
kjuichi 小林十市
kojirikenta 小尻健太
NorikoshiTakao 乗越たかお
dance300 高橋森彦(評論家)
japan_arts ジャパン・アーツ
architanz アーキタンツ(スタジオ)
YAGP_JAPAN YAGP日本事務局

ABT来日公演、エルマン・コルネホ降板

怪我でMETシーズンにほとんど出演していなかったABTのエルマン・コルネホ、残念ながら来日公演には出演できなくなりました。変更後のキャストは以下の通りです。

http://ja-ballet.seesaa.net/article/210301780.html

7月22日(金) 18:30 「スペシャル・ドン・キホーテ」
 アンヘル・コレーラ → ホセ・カレーニョ
 エルマン・コルネホ → アンヘル・コレーラ 

7月27日(水)18:30 「ロミオとジュリエット」
 エルマン・コルネホ → コリー・スターンズ

エルマンのロミオは観たことがなかったので残念です。早く良くなりますように。コリー・スターンズは彼のロミオデビューを見ましたが、若々しくてとてもロミオらしいフレッシュさがあるので、きっと今回も素敵だと思います。

公演概要はこちら。
http://www.japanarts.co.jp/html/2011/ballet/ABT/index.htm

クロージング・ガラでは「コート」をエルマンが踊る予定になっていましたが、今見たら「コート」自体がなくなっていて、これも残念です・・・。オープニングと同じでいいからアンヘル・コレーラが「コート」を踊ってくれないのかしら。

***
なお、エルマン・コルネホのキャンセルにより、ABTのMETシーズンのキャストも変更となっており、7月8日の「眠れる森の美女」のアリーナ・コジョカルのパートナーは、ヨハン・コボーとなりました。
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=358

6月18日の「コッペリア」はジャレッド・マシューズが初めて全幕の主役を踊ります。

2011/06/14

オランダ政府の文化予算削減方針の続報の続報

先日お伝えしたオランダ政府の文化予算削減方針について、6月10日に文化大臣のZijlstra氏が声明を発表したとのことです。

詳細な結果についてはまだ調べがついていないのですが、オランダ国立バレエとNDT(ネザーランド・ダンス・シアター)については、当初予定されていた大幅な予算削減から、5%に削減が緩和されたとのことです。

この件については、それぞれのカンパニーからプレスリリースが行われています。

オランダ国立バレエ (オランダ語)
http://www.het-ballet.nl/index.php?m=news&sm=&lang=nl&show_news=19380&year=

このリリースによれば、文化大臣はオランダ国立バレエの国際的なレベルを評価して、当初予定されていた26%から5%へと削減幅を減らしたとのことです。ただし、アムステルダム市からの補助金はカットされる予定であること、そして同バレエ団のオーケストラであるオランダ・シンフォニア管弦楽団の予算も大きく削られるとのことです。

NDT(ネザーランド・ダンス・シアター、オランダ語)
http://www.ndt.nl/press/show/103

こちらのリリースによれば、NDTは40~50%の予算を削減され、地域カンパニーへと格下げされる見通しだったところ、やはり5%に削減幅が減らされ、今までどおり国際的な活動を継続できることになったとのことです。オンライン署名には、1万人以上の署名が集まり、多くの著名人が支援を表明したそうです。

オランダ語ですが、けっこう詳しい記事
http://www.demorgen.be/dm/nl/2461/De-Gedachte/article/detail/1278123/2011/06/14/De-ontregeling-van-Nederland.dhtml

オランダでは代表的なカンパニーの一つであるスカピノ・バレエ・ロッテルダム(マルコ・ゲッケが常任振付家を勤めている)は、40%と大幅な削減が実行されようとしているカンパニーの一つです。
こちらもオンライン署名を受付中。
http://www.ipetitions.com/petition/steunscapino/

ところで、この文化予算の大幅な削減を政策として掲げているオランダの現政権は、昨年6月の選挙で極右政党PVVの大躍進を受けて誕生した右派政権です。このほかにも、ブルカ着用の禁止など反イスラム主義、移民対策、原子力発電の推進、定年の大幅な引き上げなどの極端な政策を掲げているとのことです。

参考
開放的な貿易立国だったオランダが直面する右傾化と排外主義という試練
http://news.livedoor.com/article/detail/5103909/

ロイヤル・バレエの次期芸術監督にケヴィン・オヘアが決定 Kevin O’Hare appointed new Director of The Royal Ballet

ロイヤル・バレエの次期芸術監督に、元バーミンガム・ロイヤル・バレエのプリンシパルで現ロイヤル・バレエの事務局長であるケヴィン・オヘアが就任することが発表されました。

http://blog.roh.org.uk/?p=3477

来シーズン末で退任するモニカ・メイソンの後任としてケヴィン・オヘアは来年九月からロイヤル・バレエの芸術監督に就任することになります。また、シニア・アーティスティック・チームとして、クリストファー・ウィールダンと、現常任振付家のウェイン・マクレガーらが任命されました。

昨日インタビューをお届けしたタマラ・ロホら様々な候補者の名前が上がっており、またロイヤル・バレエが「芸術監督求む!」の新聞広告を出すなど話題となっていた次期芸術監督人事。バーミンガム・ロイヤル・バレエを退団後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでカンパニー・マネジメントの研鑽を積み、バーミンガム・ロイヤル・バレエのカンパニーマネージャーを経てロイヤル・バレエの事務局長として活躍をしているケヴィンが選ばれたのは順当な人事と言えます。

また、ケヴィンはバーミンガム・ロイヤル・バレエ時代には吉田都さんとのパートナーシップでも知られており、都さんがまたロイヤルと引き続き縁を保ち続けられると思うと嬉しいことです。


なお、Ballet.coでのロイヤル・バレエ次期芸術監督予測スレッドがなかなか興味深いものとなっており、今回この職に応募した11人の候補者のうちの3人(というか3組)の名前が明らかになっています。
http://www.ballet.co.uk/dcforum/news/4981.html

タマラ・ロホの「ブラック・スワン」批判

遅ればせながらタマラ・ロホが主演したバーミンガム・ロイヤル・バレエの「眠れる森の美女」の感想を書いたら、コメント欄でも教えていただきましたがGuardian紙に彼女のインタビューが掲載されていました。

長いインタビューなので全文は翻訳しませんが、興味深いと思った部分について訳してみました。特に映画「ブラック・スワン」への批判と、ロイヤル・バレエの芸術監督候補として取りざたされている部分は興味深かったです。

Tamara Rojo: 'Ballet dancers don't enjoy the pain. We're not masochists'
http://www.guardian.co.uk/stage/2011/jun/13/tamara-rojo-ballet-dancers-not-masochists

今週末、ロンドンの1万人収容のO2アリーナで行われるロイヤル・バレエの「ロミオとジュリエット」に出演する予定のタマラ。演技力に定評のある彼女に、その演技の秘密を聞くと、次のように答えてくれたそうです。

「私はメソッド演技(せりふを抑揚で意味づけしたり、外見の動きで演技を説明したりせず、 内面的な精神を大切にする演技技法)を行っているの。観客の心に触れるためには自分自身の本当の感情を使わなくてはならないわ。感情を偽ることはできない。人々は私をすごいアーティストだと褒めてくれることもあるけど、自分ではそう思っていないの。私はただ本当の感情を求めているだけであって、人間とはそうすることを知っている生き物なの。私は自分の想い、私生活、記憶や感情を使って人物を肉付けていく。もし自分が観客に対して正直であれば、彼らはそれを感じてくれるわ。良くない演技をしたときには、そうだとわかるの、自分に正直ではなかった時だから」

O2アリーナという巨大なアリーナで実験的に公演を行う理由をタマラは説明しました。「私たちは、観客層を広げ、バレエを好きになることなんかないと思っていた人々にもその魅力を伝えるように絶えず挑戦をしており、今回は大きなチャンスなのです。ロイヤル・オペラハウスでの公演では難しい、人々の思い込みを変えることをやってみたいのです。多くの人々はバレエは古臭い芸術だと思い込んでいるけど、その枠組みから取り去ってしまってどこか他の場所においてみれば、オープンな心を持った人々が来てくれるかもしれません」 でも、実際バレエは古臭い芸術なんじゃないのかと記者が尋ねると、「いいえ、バレエはとても若い人々によって満たされた芸術なのです。とても生き生きとしていて、常に動いていて進化しています」とタマラは反論しました。

記者は、さらに尋ねました。バレリーナを演じたナタリー・ポートマンが主演してアカデミー賞主演女優賞を受賞した映画「ブラック・スワン」は、バレエを広めることに貢献しましたか、と。

「『ブラック・スワン』はあらゆるひどい常套句的な思い込みに満ちた最悪の映画です。台詞はばかげており、シチュエーションは信じがたいものであり、キャラクターはパロディ的で、映画全体が観ることも耐え難くうんざりさせられました。そして、子供にバレエを習わせようとしていた母親の中には、この映画のおかげでそれをやめさせようとしている人がいることも知っています。だから、この映画をきっかけとしてロイヤル・オペラハウスに200人の観客が増えたとしても、長い目で見ればバレエ界は代償を払うことになります」

この映画の中に見られる誇張された表現-精神を病んだバレリーナ、敵意をむき出しにしたライバル、厳格な母親、怪物的な芸術監督ーに対してタマラはどのように反論したでしょうか。

「バレエ界はこんなものじゃないし、もしあの映画のようにあなたを扱うバレエ関係者がいたら、その場をすぐに立ち去るべきだわ。あんな風に行動することは成功への道ではなく"自分自身を見失う"(映画の中で偏執狂的な芸術監督がナタリー・ポートマンが演じたニナへ与えたアドバイスの台詞)ことになるから!」本物のダンサーが主演していればよかったのに、と彼女は願っていました。「12ヶ月の訓練でプリマバレリーナになれると偽ることはバレエ界に対する侮辱です。こんなことは到底無理なのです」

でも、いくつかのクリッシェは本当のことじゃないの、たとえば干渉的な母親などは、と訊ねるとタマラはこう切り返しました。「モデル業界や美少女コンテストの世界ではあんな母親もいるかもしれないけれども、劇場のリハーサル室に押しかけてきて自分の娘を指導する母親なんか聞いたこともないわ。そんなことは認められていません」。拒食症は?ナタリー・ポートマンは映画の中で、何度も嘔吐していました。「確かに摂食障害の人はいましたが、バレエ界だけではなく一般の世界の中でも、同じくらいの割合の人が同じ症状に苦しんでいるはずです」

1943年の名画「赤い靴」のなかで、モイラ・シアラーが演じたプリマ志願のバレリーナも抑圧に苦しんでいました。これもまた偶然ではないのか、と記者が訊ねました。「あの映画は大昔のものでしたし、社会は大きく変化しています。あの時代においては、芸術監督があのようにバレエに身を捧げる人生を強いることもあったでしょう。しかし現代においては、芸術監督はダンサーの私生活に介入する権利などありません」

映画監督や一般の人々は、バレリーナは生きることよりも踊ることを重視していると信じなければならないでしょうか?「それはロマンティックな考えであり、人々が外側の世界から、私たちバレリーナが芸術に身を捧げて生きていると思い込むのは素敵なことだけどね。実際には私たちはごく普通の、地に足のついた、規律正しい人たちですが」

確かにプリンシパル・ダンサー間の競争と嫉妬は実際にありうることであり、同じプロダクションに複数のダンサーがキャストされ、批評家やバレエファンがキャストを比較していることからもそれはわかることですが。「確かに競争は存在しますが、少なくとも私の場合においては、それはとても健全なものです」

タマラ・ロホは彼女と同時期にプリンシパルとなったアリーナ・コジョカルとの激しい競争にさらされていると言われています。実際には?「私もアリーナもお互いのことが大好きよ。私は本当にアリーナを尊敬しているし、彼女から学ぶことはとても多いわ。ファンが勝手に私たちが仲が悪いことにしたがっているだけなのよ」

現在37歳のタマラはキャリアの終盤に近づいており、40歳を過ぎてまで踊ろうとは思わないと彼女は語ります。踊り始めた頃から短いダンサー生命と、そのはかなさを意識してきたそうです。「初めて怪我をしたときには12歳くらいだったりして、その頃から、バレリーナとして果たして成功できるか不確かだということ、そして成功したとしても怪我によりあと2年でキャリアが終わってしまうかもしれないことを意識していました。しかも、バレリーナとしてのキャリアは普通の仕事より自分にとって大きな意味があります。「いいわ、新しい仕事を探すから、ってわけにはいかなくて、人生を捧げるもので、恋愛関係にも似ています。生涯の恋人と別れるようなもので、とても悲しいことです」

「引退はどんなアーティストにとっても大きな問題であり、他のバレリーナもそれを乗り越えるのに苦労しています。絶対に引退したくないと思うか、単に空虚さを感じるか。私は最終的には芸術監督になりたいと考えていて、その夢に向かって準備を進めています」タマラはマドリッドで舞台芸術の学位を最近取得し、2009年にはナショナル・バレエ・オブ・カナダの芸術監督カレン・ケインの助手として一ヶ月を過ごしました。

唯一タマラがはにかんで見せたのは、ロイヤル・バレエの次期芸術監督の募集に応募したかどうかについて記者が訊ねたときでした。ちょうどこの仕事に就くための面接が行われているところなのです。「それにはお答えできません。ごめんなさい」とタマラは笑いながら答えました。「今はまだちょっと早いかもしれないけれど」。彼女はロイヤルの芸術監督職への意欲を見せており、今回は応募していなかったとしても、その次の機会には最有力候補になるに違いないと記者は予想しています。

2011/06/13

5/22 バーミンガム・ロイヤル・バレエ「眠れる森の美女」Birmingham Royal Ballet"SLEEPING BEAUTY"

2011年5月21日
上野・東京文化会館

音楽:チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ、ピーター・ライト
演出:ピーター・ライト

国王フロレスタン二十四世:ヴォルフガング・シュトルヴィッツァー
王妃:ヴィクトリア・マール
オーロラ姫:タマラ・ロホ
フロリムンド王子:イアン・マッケイ
カタラビュット(式典長):デヴィッド・モース
カラボス:マリオン・テイト
リラの精:アンドレア・トレディニック

-- プロローグ --
美しさの精:ナターシャ・オートレッド
お付きの騎士:ジョセフ・ケイリー
誇らしさの精:アランチャ・バゼルガ
お付きの騎士:ファーガス・キャンベル、
謙虚さの精:レティシア・ロ・サルド
お付きの騎士:ジョナサン・カグイオア
歌の精:ジャオ・レイ
お付きの騎士:クリストファー・ロジャース=ウィルソン
激しさの精:ダスティ・バットン
お付きの騎士:ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ
喜びの精: サマラ・ダウンズ セリーヌ・ギッテンス
お付きの騎士:タイロン・シングルトン
カラボスのお付きの騎士:
ジェームズ・バートン、益子 倭、ショーン・マクラフリン、ナサナエル・スケルトン、
オリヴァー・ティル、ルイス・ターナー
リラの精のお付き:
ジェンナ・キャロル、ローラ・ダベンポート、淵上礼奈、ジェード・ヒューゼン、
アビゲイル・プルーダムズ、ローラ・パーキス

-- 第1幕 --
4人の王子:ロバート・パーカー、ジェイミー・ボンド、ドミニク・アントヌッチ、タイロン・シングルトン
オーロラ姫の友人:
ジェンナ・キャロル、ローラ・ダベンポート、淵上礼奈、ジェード・ヒューゼン、
アビゲイル・プルーダムズ、ローラ・パーキス
ジェード・ヒューゼン、ニッキ・モファット、ローラ・パーキス
ガーランド:
アランチャ・バゼルガ、サマラ・ダウンズ、セリーヌ・ギッテンス、イヴェット、ナイト、レティシア・ロ・サルド、
ジェンナ・ロバーツ、ジョナサン・カグイオア、マティアス・ディングマン、ロバート・グラヴノー、
ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ、クリストファー・ロジャース=ウィルソン、トム・ロジャース

-- 第2幕 --
伯爵夫人: ジャン・イジン
王子の側近:ジョナサン・カグイオア

-- 第3幕 --
パ・ド・カトル:アランチャ・バゼルガ、ローラ・パーキス、マティアス・ディングマン、オリヴァー・ティル
長靴をはいた猫と白い猫:ロバート・グラヴノー、カリー・ロバーツ
青い鳥とフロリナ王女:ジョセフ・ケイリー、ナターシャ・オートレッド
赤ずきんと狼:ジャオ・レイ、ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ
グラン・パ・ド・ドゥ:タマラ・ロホ、イアン・マッケイ

公演から3週間も経ってしまって細かいことまでは書けないけれども、覚書として。ピーター・ライト版「眠れる森の美女」そのものについては、21日夜公演で書いているので、ここでは割愛。

タマラ・ロホをゲストに招いたこの日の公演は、タマラの目も眩むばかりのスターの輝きと咲き誇る薔薇のような華やかさに圧倒された。まず、今回の来日のカンパニーへのゲストであり、所属するロイヤル・バレエのシーズン中であるにもかかわらず予定通り来日してくれたタマラに拍手。スターがゲストということもあって、彼女の突出した技量の高さが少々浮いてしまっている感は否めなかったが、タマラを十分堪能できて大満足であった。

1幕の登場のシーンでは、タマラに貫禄がありすぎて初々しい姫には見えなかったらどうしようって危惧していたのだが、杞憂であった。闊達ではあるけれども、かわいらしくて芳紀16歳のオーロラそのものとして彼女は舞台上に存在していた。そのあたりは、演技力にも定評のある彼女らしいところである。少しはにかんだように、恥ずかしそうに王子たちを見つめる彼女は実に愛らしくイノセンスを感じさせた。ローズ・アダージオは、ちょっとだけバランスを崩しそうになったところがあったけれども、毎回腕をアンオーに上げての長いバランスを見せ、王子は3人目の手を取るところで音楽が終わってしまったほど。

オーロラのアラベスク・パンシェのときに顔に添える手の動作もキュートだし、花を受け取るときの思い切りのよいバットマンは鮮やかで、最後のプロムナードからのバランスはとーっても長く見せてくれた。ヴァリエーションでは情感豊かなポールドブラと長いアラベスクバランスに続き、3回転のゆっくりとした正確なピルエットからスピーディなジュッテ、ピケターンへと展開していくようすにクラクラと幻惑された。

2幕のライト版特有の目覚めのシーンはほんとうにすごく美しくてロマンティック~。テクニックを見せ付ける場面ではないけれども、こういうときのしっとりとしたタマラも可愛い。

そしてグラン・パ・ド・ドゥではさすがの貫禄をタマラは見せてくれた。ここでは彼女はもう姫ではなくて完全に女王様で余裕たっぷり。ヴァリエーションでは愛らしく軽やかで姫っぽいんだけど、コーダでは、驚異的なピルエットや高速シェネを涼しい顔で見せてくれて、待っていました!と声をかけたくなるくらいの、期待以上のパフォーマンスを発揮。コーダの最後では、佐久間さんのときと違って大きく上半身を倒して、背中のしなやかさと強靭さを見せた。

確かタマラ・ロホはかつてインタビューで、「眠れる森の美女」のオーロラ役は深みがないのであまり好きではないって語っていた。そうであったとしても、観客に対するサービス精神を存分に発揮して、彼女ならではの高度なテクニックと演劇性を見せてくれるところはさすがだ。本物のスターなんだな、と改めて彼女の素晴らしさに感じ入るともに、震災で落ち込みがちだった心をぱっと明るくさせてくれる芸術の力に感じ入ったのであった。

来シーズンが、ロイヤル・バレエのモニカ・メイソンの芸術監督としての最後のシーズンとなるとのこと。次期芸術監督候補として、ヨハン・コボー、ウェイン・マクレガー、ブルース・サンソムらの名前とともに、彼女の名前も取りざたされている。将来はカンパニーの芸術監督として活動したいという強い意欲を見せている彼女ではあるが、まだまだ舞台の上で観客を楽しませてほしいものだと思ったこの日の至芸であった。

(多分続きます・・・・)

2011/06/12

モスクワ音楽劇場バレエの芸術監督にイーゴリ・ゼレンスキーが就任

ダンソマニフランス版経由で知った情報ですが、モスクワ音楽劇場バレエ(ダンチェンコ劇場)の芸術監督にイーゴリ・ゼレンスキーが就任することが決まったそうです。

ロシア語の記事
http://www.russian-bazaar.com/article.aspx?ArticleID=19363

モスクワ音楽劇場バレエの現芸術監督であるセルゲイ・フィーリンが、ボリショイ・バレエの芸術監督に来シーズンから就任することが決まっており、後任人事が注目されていました。

イーゴリ・ゼレンスキーはノヴォシビルスク・バレエの芸術監督を務めていますが、上記記事によれば、引き続き同バレエ団の芸術監督を続けるとのことで、二つの劇場の芸術監督を兼任することになるそうです。

しかし二つのバレエ団の芸術監督を務めるとなると、ゼレンスキーのダンサーとしての活動は減ってしまうことになってしまうのでしょうか。先日の東京バレエ団での「ラ・バヤデール」ソロル役では素晴らしい踊りを見せてくれて健在振りを発揮していただけに、気がかりです。

追記:劇場公式サイトにも発表が載りました。
Igor Zelensky - Artistic Director of the Stanislavsky Ballet
http://www.stanmus.com/event.html?id=1793

オランダ政府の文化予算削減方針の続報 Arts cuts in the Netherlands

オランダの政府が各芸術団体への補助金を大幅に削減することを発表し、その中でNDT(ネーデルランド・ダンス・シアター)とオランダ国立バレエも大幅に予算を削減されることになったことは以前の記事でもお知らせをしました。

DutchNews.nl - Cabinet to ignore advice to phase in arts and culture cuts:
http://www.dutchnews.nl/news/archives/2011/06/cabinet_to_ignore_advice_to_ph.php

文化大臣Halbe Zijlstraの委嘱により、芸術審議会(アーツカウンシル)が現在実行されている7500万ユーロの削減に加えて、2013年からはさらに1億2500万ユーロもの予算をどのように削減することができるのか検証が行われたとのことです。

アーツカウンシルは、この削減はあまりにも大きいとして、2013年からの削減は7200万ユーロにとどめるべきであると表明しました。しかしながら、内閣はこのアーツカウンシルの見解を却下し、文化予算全体からの25%削減を強行する予定であり6月10日にその方針が決定されてしまいました。

ビジュアルアーツとオーケストラへの予算は3分の1削減され、パフォーミングアーツ、美術館や図書館、映画は25%の予算削減が行われるべきであるとアーツカウンシル側では見解を述べています。

オランダ政府はすでに7月から劇場のチケットの消費税率を6%から19%に値上げすることを決定しています。映画館、サーカスそしてスポーツイベントに関しては、6%の消費税率が維持されるとのことです。

この文化予算の削減計画は昨年10月に発表され、以降世界中から批判を浴びてきました。


こちらの記事では、もう少し具体的な削減内容が書いてあります。
Minister details Dutch culture cuts
http://www.rnw.nl/africa/bulletin/minister-details-dutch-culture-cuts

文化大臣は、文化を実際に生み出すのではなくサポートしたり機能させる機関からできる限り予算を削っていきたいとの意向であるとのことです。見解を却下されたアーツカウンシルは諮問機関の立場を降りるという、カウンシルが設立された1995年以来初めての事態となりそうです。

文化大臣は、2013年以降生き残る予定の機関の数を暗示していますが、具体的に廃止されてしまう機関の名前は挙げていません。しかしながら、現在10あるオーケストラは7に、7つのダンスカンパニーは4に、3つのオペラ団体は2に、シアターカンパニーは現在の9から8に、そして映画祭は5つから3つに削減されてしまうとのことです。美術館は現在の28ヶ所が維持されますが、最低限得なければならない収入が定められるとのことです。

なお、現在、オランダのダンスカンパニーとしては、NDT、オランダ国立バレエのほか、スカピノ・バレエ・ロッテルダム、イントロダンスなどがあります。

また、特にオーケストラに対する予算が大きく削減され、3つのオーケストラとコーラス、そして資料館を運営するNetherlands Broadcasting Music Centreも解散の危機に瀕しているとのことです。さらに、名門オーケストラであるロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団にも容赦なく大ナタが振るわれるようです。

この文化予算の大幅な削減に伴い、舞台芸術の研究機関であるTheater Instituut Nederlandへの政府予算が完全に削られることになったとのことです。オランダの舞台芸術の普及と教育に大きな役割を果たしてきたTheater Instituut Nederland の廃止は、オランダの文化にとって大きな打撃となってしまいます。ここは、また博物館、資料館としての役割も果たしてきたそうです。現在、この機関の存続を求めるオンライン署名が行われています。寄付などをする必要はなく誰でも署名ができますので、読者の方にもぜひ署名していただければと思います。
Save Theater Instituut Nederland!
http://www.ipetitions.com/petition/tinnl/

少し古いGuardianの記事ですが、この文化に対する大幅な削減は、右派政権がオランダに誕生したことがきっかけとのことです。
Arts cuts in the Netherlands are a disaster
http://www.guardian.co.uk/culture/charlottehigginsblog/2010/oct/05/netherlands-arts-cuts


再掲になりますが、NDTへの予算削減反対のオンライン署名も継続されていますので、まだの方はぜひ。
http://www.ipetitions.com/petition/keepndtalive/

オランダ国立バレエへの予算削減反対のオンライン署名はこちら。
http://www.het-ballet.nl/steunverklaring/

2011/06/11

「ジゼル」のマイム字幕解説動画

バレエは言葉のない芸術ですが、「ジゼル」のように演技が占める割合が高く、マイムでストーリーが語られる作品もかなりあります。

シアトルのパシフィック・ノースウェスト・バレエのオフィシャルYouTubeチャンネルに、「ジゼル」の1幕のシーンのマイムが実際に何を語っているのかを字幕で解説している動画があります。ジゼル役はプリンシパルの中村かおりさん。6月3日から12日まで、同バレエ団で「ジゼル」が上演されています。ちょうど今日(6月10日)、中村さんがジゼル役を演じるのですね。
http://www.pnb.org/Season/10-11/Giselle/

「ジゼル」の物語は知っていても、細かいマイムで何を語っているのかまではわからないこともありますが、この動画字幕解説はなかなか面白いです。英語ですが、やさしい英語なのでわかりやすいと思います。特にヒラリオンが何を言っているのかが良くわかって興味深いです。

さらにパシフィック・ノースウェスト・バレエのサイトには、「ジゼル」で使われるマイムをイラストで説明したPDFも掲載されています。
http://www.pnb.org/Season/10-11/Giselle/Giselle-mime.pdf

2011/06/10

マリインスキー劇場のディアナ・ヴィシニョーワ・ガラ

ABTでマルセロ・ゴメスをパートナーに「椿姫」を踊ってきたばかりのディアナ・ヴィシニョーワですが、6月23日にマリインスキー劇場で彼女のガラ公演が行われます。

http://www.mariinsky.ru/en/playbill/playbill/2011/6/23/1_2000/

出演は、ヴィシニョーワのほか、デズモンド・リチャードソン、ウラジーミル・マラーホフ、ロベルト・ボッレ、アニエス・ルテステュ、エルヴェ・モローと大変豪華です。マーサ・グラハムの作品がロシアで初めて踊られる他、”Beauty in Motion"で踊られた作品や「ル・パルク」、フォーサイス作品と現代作品中心(古典は一つもなし)で、彼女のこだわりが感じられるラインアップですね。

(6/12追記 いつのまにか、アニエス・ルテステュとエルヴェ・モローの名前が消えていました)

Russian Premiere
Errand into the Maze
Choreography by Martha Graham
Music by Gian Carlo Menotti
Staging of the ballet at the Mariinsky Theatre – Miki Orihara
Sets by Isamu Noguchi
Costumes by Edythe Gilfond
Lighting by Jean Rosenthal
Performed by Diana Vishneva and Benjamin Robert Schultz
Production sponsor – Toshihiko Takahashi

Pas de deux from the ballet Three Point Turn
Choreography by Dwight Rhoden
Music by David Rozenblatt
Performed by Diana Vishneva and Desmond Richardson

Pas de deux from the ballet Le Parc
Choreography by Angelin Preljocaj
Music by Wolfgang Amadeus Mozart
Performed by Diana Vishneva and Vladimir Malakhov

Lady of the Camellias
Choreography by John Neumeier
Music by Frederic Chopin
Costumes by Jürgen Rose
Lighting by John Neumeier (reconstructed by Ralf Merkel)
Performed by Diana Vishneva and Roberto Bolle

Lament
Choreography by Dwight Rhoden
Music by Caroline Worthington
Performed by Desmond Richardson

Pas de deux from the ballet New Sleep
Choreography by William Forsythe
Music by Thom Willems
Performed by Noah D. Gelber and Katherina Markowskaja

The Dying Swan
Choreography by Mauro de Candia
Music by Camille Saint-Saëns
Performed by Vladimir Malakhov

Duet from Act II of the ballet Cinderella
Choreography by Rudolf Nureyev
Music by Sergei Prokofiev
Performed by Aurélie Dupont and Hervé Moreau

ところで、ABTの「椿姫」はNYでは大変不評だったようで、New York Timesでも(昨年の上演に続き)酷評され、チケットの売れ行きも悪かったようです。同じ作品を観ての感想なのか、って思うほどです。Ballet Alertなどのフォーラムなどでも否定派が優勢のようですね。

http://www.nytimes.com/2011/06/06/arts/dance/american-ballet-theater-lady-of-the-camellias-review.html/?_r=1

2011/06/07

シュツットガルト・バレエ2011/2012シーズン Stuttgart Ballet 2011/2012 Season Announced

来シーズンの発表ではおそらく最後であろう、シュツットガルト・バレエの2011/2012シーズンが発表されました。

http://www.staatstheater-stuttgart.de/ballett/spielzeit-2011-2012.htm

新作としては、クリスチャン・シュプック振付のDas Fräulein von S.(ホフマン原作「マドモワゼル・ド・スキュデリ」)が2012年2月10日に上演されます。2012年のシーズンよりチューリッヒ・バレエの芸術監督に就任するシュプックの、シュツットガルト・バレエ専任振付家としての最後の仕事ですね。

http://www.staatstheater.stuttgart.de/ballett/spielplan/stueck.php?id=201

また、マウロ・ビゴンゼッティ、エドワード・クルーグ、マルコ・ゲッケの3人の振付家の新作によるトリプル・ビル「Körpersprache³ 」も予定されています。

久しぶりの再演となるのが、ブルノンヴィル振付に基づくペーター・シャウフス版「ラ・シルフィード」と、ジョン・クランコ振付の「白鳥の湖」。また、2008年に初演されたシュプック振付の「オルフェオとエウリディーチェ」(オペラとの共演)、クランコ振付の「THE LADY AND THE FOOL」とベジャール振付の「ゲテ・パリジェンヌ」のダブル・ビルも上演されます。

シーズンの最初を飾るのは、現シーズンでも上演されている「椿姫」。また、シーズンを結ぶのは、「オネーギン」で、シーズン中盤には「じゃじゃ馬ならし」も上演されます。

まだ、ツアーについては発表されていないので、気になるのが来年予定されているはずの来日公演。6月にぽっかりとスケジュールが空いているので、この時期に予定されているものと思われます。(2011年5月にダンサーに聞いた話では、今のところは予定通り日本公演が行われるはずとのこと)

Die Kameliendame (J. Neumeier) 「椿姫」

Der Widerspenstigen Zähmung (J. Cranko)「じゃじゃ馬ならし」

Orpheus und Eurydike (C. Spuck) 「オルフェオとエウリディーチェ」

Schwanensee (J. Cranko) 「白鳥の湖」

Das Fräulein von S. / Mademoiselle de Scuderi (C. Spuck), création 「マドモワゼル・ド・スキュデリ」

La Sylphide (A. Bournonville) 「ラ・シルフィード」

Blick hinter die Kulissen (R. Anderson), spectacle - conférence カンファレンス

Körpersprache³ (M. Bigonzetti), création 新作トリプル・ビル

The Lady and the Fool (J. Cranko) / Gaîté parisienne (M. Béjart)「貴婦人と道化師」「ゲテ・パリジェンヌ」

Junge Choreographen / Soirée "Jeunes chorégraphes" 若手振付家の夕べ

John Cranko Schule im Opernhaus / Spectacle de la John Cranko Schule (école de danse du Ballet de Stuttgart) ジョン・クランコ・スクール公演

Gala für Christian Spuck / Gala d'adieu pour Christian Spuck (représentation unique le 7 juillet 2012) クリスチャン・シュプックガラ

Onegin (J. Cranko) 「オネーギン」


シュツットガルト・バレエのマライン・ラドマーカーのインタビューがBallet Newsに掲載されていますので、こちらもぜひどうぞ(英語)

http://balletnews.co.uk/2011/06/07/cupcakes-conversation-with-marijn-rademaker-principal-stuttgart-ballet/

また、シュプック振付で7月に上演される「レオンスとレーナ」の動画がYouTubeにアップされています。(多分シュプック本人のチャンネル)

ABT情報いろいろ

現在メトロポリタン・オペラでのシーズンが行われているABT。コール・ド所属のイザベラ・ボイルストンがソリストに昇進したという発表が6月6日にありました。

ISABELLA BOYLSTON PROMOTED TO SOLOIST
WITH AMERICAN BALLET THEATRE
http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=356

ラトマンスキー振付の「明るい小川」ではバレリーナ役に抜擢された彼女は、2001年にYAGPでゴールド・メダルを受賞しており、2010年のブノワ賞にもノミネートされ、最近も大きめの役にキャストされていました。しかし彼女を有名にしたのは、ナタリー・ポートマンと婚約した振付家/NYCBプリンシパルのバンジャマン・ミルピエとかつて交際しており、映画「ブラック・スワン」の撮影でナタリーと知り合ったミルピエに振られてしまったことが報道された一件です。それまでイザベラはミルピエのミューズとして、彼がABTに振付けたEverything Doesn't Happen at Onceの初演キャストとなったりしていました。サラ・レーンの代役騒動の背景として、イザベラとサラが親友であることも関係しているのでは、と言われていたようです。

それはさておき、美しい脚と確かなテクニックを持つイザベラの昇進はABTのファンの間では期待されていたものであり、とても喜ばしいことです。レパートリーの中には「ドン・キホーテ」のキトリの友達役もあるので、来日公演「ドン・キホーテ」でも彼女の踊りを観ることができるでしょう。

********
ジャパン・アーツのブログでは、ABTの加治屋百合子さんがTBSの番組に出演したときの映像が紹介されています。

http://ja-ballet.seesaa.net/article/207638784.html

唯一の日本人団員としてニューヨークで頑張っている彼女の姿は美しいですね。ABTの来日公演では、「ドン・キホーテ」でダニール・シムキンと共演し、その公演がNHKのBSプレミアムですぐに放映される予定となっており、こちらも楽しみです。

********
そして、ダニール・シムキンはアメリカのバレエ雑誌Pointeの最新号の表紙を飾っていて、彼をフィーチャーした特集が載っています。若手有望ダンサーのエリック・タム、アレクサンドル・ハムーディ、ブレイン・ホーヴェンの紹介も。
http://www.pointemagazine.com/issues/junejuly-2011/world-daniil-simkin

また表紙撮影のメイキング映像がPointeのFacebookサイトで見られます。
http://www.facebook.com/video/video.php?v=226250287385205&oid=208452120187


「明るい小川」ではデヴィッド・ホールバーグやコリー・スターンズ、ダニール・シムキンがバレエ・ダンサー役としてシルフィードの扮装にポワントを履いて踊るわけですが、New York Timesでは、その苦労の一端が綴られています。デヴィッドのシルフィード姿の写真も。いいな~ABTが上演する「明るい小川」観たかったです!

http://www.nytimes.com/2011/06/05/arts/dance/american-ballet-theaters-bright-stream.html?_r=1&partner=rss&emc=rss

バーミンガム・ロイヤル・バレエの日本公演報告プレスリリース BIRMINGHAM ROYAL BALLET TRIUMPHS IN JAPAN

バーミンガム・ロイヤル・バレエの素敵な来日公演も記憶に新しいところですが、バレエ団から、日本公演の報告のプレスリリースが発信されました。

BIRMINGHAM ROYAL BALLET
TRIUMPHS IN JAPAN
http://www.ballet.co.uk/dcforum/news/5079.html

このリリースによれば、今回のバーミンガム・ロイヤル・バレエ日本ツアーでは10公演で延べ1万8千人の観客を動員したとのことです。NBSの高橋氏によると、このツアーは3月11日の大震災以降に日本を訪れた最初の引越し公演の一つだったとのこと。公演のたびに、多くの観客から、バレエ団が約束を守り今回の公演が実現したことへの感動と感謝の言葉が寄せられたそうです。

駐日英国大使のデヴィッド・ウォーレンは公演完了を受けて、3月11日の悲劇的なできごとにもかかわらずカンパニーがツアーを進めたことは喜ばしく、日本は安全な旅先であるというメッセージを広めたものであったと評価しています。また、英国のアーティストが日本ではとても温かく迎えられ、日本の観客は世界でも最も鑑賞眼が高く度量の広い観客であるということも示されたとも語っています。

Resize0763

バーミンガム・ロイヤル・バレエの総監督であるクリストファー・バロンのコメントによれば、カンパニー、英国大使館とNBSの話し合いと熟慮の結果ツアーは実現したとのこと。今回のツアーは総勢110名によるものだったそうです。「カンパニーは日本の観客によって送られた温かい反響に圧倒され、特にこの時期に、カンパニーの3つの作品を応援してくれる人々に向けて上演できたことを嬉しく感じました。日本にとって困難なこの時期において、バーミンガム・ロイヤルバレエは全員、日本の人々に心からの支援と祈りを送り続けます」と結んでいます。

Resize0764

なお、このツアーにおいては5月17日にゆうぽうとホールで追加のチャリティ公演が行われました。チャリティ公演の結果、1万ポンド以上(約125万円)の義援金が日本赤十字社に贈られました。公演前と休憩時間、公演終了後にはダンサーたちとデヴィッド・ビントレー芸術監督も呼びかけての募金活動が行われました。マリオン・テイトがかつて着用した衣装がオークションにかけられ1400ポンドで落札されました。またサイン入りのバーミンガム・ロイヤル・バレエの20周年記念アニバーサリーブックや写真が義援金目的で販売されました。カンパニー系列学校のエルムハースト・ダンス・スクールの生徒たちもツアーに参加しました。チャリティガラ公演終演後の舞台上で、カンパニーやバレエ学校の生徒たちが日本を支援しているしるしにと、生徒たちはNBSの高橋氏に千羽鶴を贈りました。

Resize0765

**********
このようにバーミンガム・ロイヤル・バレエが日本公演の成功とチャリティの成果をプレスリリースという形で世界に発信してくれたことにも、感謝したいですね。


素晴らしかった来日公演の感想をゆっくり書く余裕がなく追いついていないのですが、5月21日の「眠れる森の美女」だけ完了していますので、よろしかったらどうぞ。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2011/05/521-6a6f.html

2011/06/04

パリの東日本大震災チャリティ・ガラLes Etoiles pour le Japon

5月31日にパリのパレ・デ・コングレで行われた豪華なメンバーによる東日本大震災チャリティ・ガラ「Les Etoiles pour le Japon」が開催され、開演が大幅に遅れるというアクシデントはあったようですが、無事成功裏に終わったようです。

読売新聞に記事が載っていますね。

バレエのスター集結、慈善公演
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news2/20110602-OYT8T00418.htm

ダンソマニ日本版で、本家フランス語版のフォーラムでの感想等について紹介されていますので、そちらもぜひご覧ください。(公演の映像へもリンクしています)
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=5238

また、ダンソマニのSophiaさんが書かれたレビューも掲載されています。(フランス語)
http://www.forum-dansomanie.net/pagesdanso/critiques/cr0163_etoiles_pour_le_japon_31_05_2011.html

フランス語でのレビューはもう一つあります。
http://www.dansesaveclaplume.com/post/2011/Multitudes-d-Etoiles-pour-le-Japon

レビューやダンソマニのフォーラムを見ると、カルロス・アコスタの「TWO」、スージン・カン&マライン・ラドマーカーの「椿姫」、オルガ・エシナとロマン・ラツィクの「こうもり」、ベジャール・バレエの二人による「ライト」、ブベニチェク兄弟とヴェイホーの「カノン」が特に評判が良かったようです。

FacebookのMaria-Helena Buckley Photographyでは美しい舞台写真を見ることができます。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.210486732324798.53736.102780733095399


これだけのビッグなスターが一堂に会しての公演が実現したことに感謝の気持ちを送りたいです。特にパリ・オペラ座のダンサーは、パリで開催されるガラ公演には通常は出演できないという契約になっているそうですが、今回は特別に許可を得てイザベル・シアラヴォラ、マチュー・ガニオ、そしてパリ・オペラ座学校の生徒たちが出演したとのことです。

追記:Marc Haegemanさんのfor-ballet-lovers-onlyでも素敵なフォトギャラリーがアップされています。
http://www.for-ballet-lovers-only.com/etoilespourlejapon2011.html

Suite de Danses – Pas de Trois
Musique : Frédéric Chopin
Chorégraphie : Ivan Clustine
Avec : les élèves de l’Ecole de danse de l’Opéra national de Paris パリ・オペラ座学校の生徒たち

La Belle au Bois Dormant, Acte III, Pas de deux 「眠れる森の美女」
Musique : Piotr Illitch Tchaikovski,
Chorégraphie : Marius Petipa
Avec : Maria Kochetkova, Sergei Polunin マリア・コチェトコワ(サンフランシスコ・バレエ)、セルゲイ・ポルーニン(ロイヤル・バレエ)

Mopey 「モペイ」
Musique : Jean-Sébastien Bach
Chorégraphie : Marco Goecke
Avec : Friedemann Vogel フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ)

La Chauve-Souris, Adagio Acte II 「こうもり
Musique : Johann Strauss Fils
Chorégraphie : Roland Petit
Avec : Olga Esina, Roman Lazik オルガ・エシナ、ロマン・ラツィク(ウィーン国立バレエ)

Le Lac des cygnes, Pas de deux du Cygne noir 「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ
Musique : Piotr Illitch Tchaikovski,
Chorégraphie : Marius Petipa
Avec : Fernanda Oliveira, Dmitry Gruzdev フェルナンダ・オリヴェイラ、ディミトリ・グージェフ(ENB)

Sinatra Suite 「シナトラ組曲」
Musique : Frank Sinatra
Chorégraphie : Twyla Tharp
Avec : Tatyana Gorokhova, Igor Zelensky タチヤナ・ゴロホワ、イーゴリ・ゼレンスキー(ノヴォシビルスク・バレエ)

Light「ライト」
Musique : Antonio Vivaldi
Chorégraphie : Maurice Béjart
Avec : Katya Shalkina, Julien Favreau カーチャ・シャルキナ、ジュリアン・ファヴロー(ベジャール・バレエ・ローザンヌ)

Le Corsaire 「海賊」
Musique : Adolphe Adam
Chorégraphie : Marius Petipa
Avec : Ashley Bouder, Jason Reilly アシュリー・ボウダー(NYCB)、ジェイソン・レイリー(シュツットガルト・バレエ)

La Dame aux Camelias 「椿姫
Musique : Frédéric Chopin
Chorégraphie : John Neumeier
Avec : Sue Jin Kang, Marijn Rademaker スージン・カン、マライン・ラドマーカー(シュツットガルト・バレエ)

Russell Maliphant Two「TWO
Musique : Andy Cowton
Chorégraphie : Russell Maliphant
Avec : Carlos Acosta カルロス・アコスタ

Spectre de la Rose 「薔薇の精」
Musique : Carl Maria von Weber, arrangée par Hector Berlioz
Chorégraphie : Michel Fokine
Avec : Elena Kuzmina, Igor Kolb エレナ・クズミナ(エイフマン・バレエ)、イーゴリ・コールプ(マリインスキー・バレエ)

Adagio「アダージオ」
Musique : Jean-Sébastien Bach
Chorégraphie : Alexy Miroshnichenko
Avec : Andreï Merkuriev アンドレイ・メルクリエフ(ボリショイ・バレエ)

Grand Pas de Deux 「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」
Musique : Gioachino Rossini
Chorégraphie : Christian Spuck
Avec : Elisa Carrillo Cabrera, Mikhail Kaninskin エリッサ・カリリョ・カブレラ、ミハイル・カニスキン(ベルリン国立バレエ)

Caravaggio「カラヴァッジオ」
Musique : Bruno Moretti
Chorégraphie : Mauro Bigonzetti
Avec : Shoko Nakamura, Michael Banzhaf 中村祥子(SHOKO)、ミカエル・バンツァフ(ベルリン国立バレエ)

Thaïs 「タイス」
Musique : Jules Massenet
Chorégraphie : Roland Petit
Avec : Lucia Lacarra, Marlon Dino ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ(ミュンヘン・バレエ)

Canon 「カノン」
Musique : Johann Pachelbel
Chorégraphie : Jiří Bubeníček
Avec : Jiří Bubeníček, Otto Bubeníček, Jon Vallejo イリ・ブベニチェク(ドレスデン・バレエ)、オットー・ブベニチェク(ハンブルク・バレエ)、ヨン・ヴェイホー(ドレスデン・バレエ)

Les Enfants du Paradis 「天井桟敷の人々」
Musique : Marc-Oliver Dupin
Chorégraphie : José Martinez
Avec : Isabelle Ciaravola, Mathieu Ganio イザベル・シアラヴォラ、マチュー・ガニオ(パリ・オペラ座バレエ)

Don Quichotte, Acte III, Pas de deux 「ドン・キホーテ」
Musique : Ludwig Minkus
Chorégraphie : Marius Petipa
Avec : Evguénia Obraztsova, Andreï Merkuriev エフゲーニャ・オブラスツォーワ(マリインスキー・バレエ)、アンドレイ・メルクリエフ(ボリショイ・バレエ)


Mardi 31 mai 2011, 20h00, Palais des Congrès, Paris

2011/06/02

東京バレエ団「白鳥の湖」ロベルト・ボッレがキャンセル

6月17日(金)、19日(日) の東京バレエ団「白鳥の湖」に出演を予定していたロベルト・ボッレが降板することが発表されました。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-346.html

 東京バレエ団「白鳥の湖」、6月17日(金)、19日(日) の公演にジークフリート王子役で出演を予定しておりました、ロベルト・ボッレは、東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故の影響を危惧し、今回の来日を断念いたしました。  ロベルト・ボッレに代わり、4月の東京バレエ団「ラ・バヤデール」に出演し好評を博した、オランダ国立バレエ団のマシュー・ゴールディングがジークフリート王子役を演じます。

この公演、2枚もチケットを買っていて久しぶりに来日するロベルトを楽しみにしていたので、とても残念です。東京バレエ団の「白鳥の湖」は、特に2幕の白鳥のコール・ドの振付が好きになれず、できれば観たくないプロダクションだったのですが、ロベルト観たさに買ったらこんなことになってしまって。原発事故が悪いのであってアーティストが悪いのではないと頭ではわかっていても、好きなアーティストがキャンセルすると、(しかも公式サイトで素敵なメッセージを送ってくれていたのに)悲しい気持ちになってしまいます。同じミラノ・スカラ座のマッシモ・ムッルがシルヴィ・ギエムのHOPE JAPAN公演に出演してくれるから、ロベルトも来るものと信じていました。

しかしそんな中、代役をまたもや引き受けてくれたマシュー・ゴールディングの気持ちは本当にありがたいものです。先日の「ラ・バヤデール」での彼のパフォーマンスも素晴らしかったので、彼を楽しみに観に行こうと思います。

言葉で支援を表明することは簡単だけど、日本に来てくれるアーティストこそが真の私たちの味方なんだなって思います。

********
なお、ABTを招聘しているジャパンアーツからは、以下のお知らせがありました。

東日本大震災に際し皆様へ
http://www.japanarts.co.jp/html/2011_message/index.htm

この中で、「ABTアメリカン・バレエ・シアターも来日を表明いたしましたことを喜びと感謝をもってご報告いたします」とありますので、ABTは無事来日することでしょう。ジャパンアーツは来るメトロポリタン・オペラの公演もキャンセルに伴うキャスト変更がありつつも、ローランド・ヴィラゾンなど豪華な代役を用意し、来日が危惧されていたディアナ・ダムラウも赤ちゃんを伴って来日するなど、大変努力されていることが伺えます。この震災で、多くの興行会社が苦境に立たされたことかと思いますが、海外とのパイプを持つ興行会社に倒れられたら観客の私たちも困ってしまうので、できるだけ公演に足を運び、来日してくれたアーティストには敬意と拍手を送りたいと思います。

2011/06/01

家庭画報 ルグリが案内するウィーン国立歌劇場特集

家庭画報の最新号(7月号)には、「マニュエル・ルグリが案内するウィーン国立歌劇場 美しきバレエの未来」と題して、ルグリとウィーン国立バレエ団の特集記事が掲載されています。つい先日ウィーン国立歌劇場で「ドン・キホーテ」を観てきたばかりなので、つい懐かしくなってこの雑誌を買ってしまいました。

10ページの美しいカラーページで、ルグリの写真が満載。豪華な劇場内にたたずむルグリ、大舞踏会で踊ったときの写真、クラスレッスンに参加するルグリ、終演後の舞台をモニク・ルディエールが訪問した様子、初公開のウィーンの自宅アパートでのルグリなど、貴重な写真がたくさん。もちろん、バレエ団を率いることについてのルグリの意気込みについてのインタビューも読めます。最後には震災で被災した日本の人々へのメッセージと、7月の「マニュエル・ルグリの新しき世界」で踊ることについても語っていますので、ルグリは間違いなく来日してくれることでしょう。彼のファンは必見の特集ページです。(バレエ団のほかのダンサーももう少し紹介しても良かったのに、とは思いましたが)

なお、家庭画報のオフィシャルサイトでは、ルグリからのビデオメッセージも見ることができます。後ろに張ってある、寄せ書きのサインで埋め尽くされた「オネーギン」のポスターも素敵です。

http://www.kateigaho.com/recommend/pickup/20110601_890.html


家庭画報 2011年 07月号 [雑誌]家庭画報 2011年 07月号 [雑誌]

世界文化社 2011-06-01
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

7月のNHK BSプレミアムシアターの超豪華なバレエ放送予定

いつもお世話になっているちょこっと劇場へ行ってきますのmiyaさんに教えていただきましたが、7月の7月のNHK BSプレミアムシアターは、実に豪華なバレエ放映予定となっております。

http://www.nhk.or.jp/bs/premium/

一番びっくりしたのは、7月23日のABT来日公演「ドン・キホーテ」(加治屋百合子さん&ダニール・シムキン)が早速7月30日には放映されることです。ABTの来日は確定ということですね。

また、収録されてDVD化されることは知っていたものの、まだ発売日時も発表されていないサンフランシスコ・バレエの「人魚姫」(ノイマイヤー振付)や、DVD化も発表されていないパリ・オペラ座バレエ「ランデヴー」 、モンテカルロ・バレエ公演「ダフニスとクロエ」&「シェエラザード」 が入っているのも嬉しいことです。

<パリ・オペラ座>
「シッダールタ」(振付:アンジェラン・プレルジョカージュ)
「ランデヴー」(振付:ローラン・プティ)
「ドガの小さな踊り子」(振付:パトリス・バール)
「オルフェウスとエウリディチェ」(振付:ピナ・バウシュ)
「椿姫」(振付:ション・ノイマイヤー)

<ベジャール・バレエ・ローザンヌ>
「アリア」(振付:ジル・ロマン)
「80分間世界一周」(振付:モーリス・ベジャール)

<モンテカルロ・バレエ> 
「ダフニスとクロエ」&「シェエラザード」
     (振付:ジャン・クリストフ・マイヨー)

<サンフランシスコ・バレエ>
「人魚姫」(振付:ジョン・ノイマイヤー)

<アメリカン・バレエ・シアターのこの7月の日本公演から>
「ドン・キホーテ」(加治屋百合子&ダニール・シムキン)

<モンペリエ・ダンス・フェスティバル ダンスの30年>
「REFRACTION」 アロンゾ・キング舞踊団
「GNOSIS」 アクラム・カーン
「ROARATORIO」 マース・カニンガム舞踊団

7月2日(土)23:30~27:30 NHKBSプレミアム
●モンペリエ・ダンス・フェスティバル ダンスの30年
●アンジェラン・プレルジョカージュ振付
  パリ・オペラ座バレエ公演 「シッダールタ」

モンペリエ・ダンス・フェスティバル ダンスの30年
1「REFRACTION」
振付:アロンゾ・キング
出演:アロンゾ・キング舞踊団
2「GNOSIS」
振付:アクラム・カーン
出演:アクラム・カーン ほか
3「ROARATORIO」
振付:マース・カニンガム
出演:マース・カニンガム舞踊団

収録:2010年6月1日  モンペリエ

アンジェラン・プレルジョカージュ振付
パリ・オペラ座バレエ公演 「シッダールタ」

振付:アンジェラン・プレルジョカージュ
出演:パリ・オペラ座バレエ

収録:2010年 パリ・オペラ座


7月9日(土)23:30~27:40 NHKBSプレミアム
●パリ・オペラ座バレエ公演
  バレエ「ドガの小さな踊り子」
●パリ・オペラ座バレエ公演
   「ランデヴー」
●ピナ・バウシュ振付 パリ・オペラ座バレエ公演
   「オルフェウスとエウリディケ」

パリ・オペラ座バレエ公演 バレエ「ドガの小さな踊り子」
音楽:ドゥニ・ルヴァイヤン
出演: クリールマリ・オスタ
   エリザベット・モーラン
   ドロテ・ジルベール
   マチュー・ガニオ  ほか
   パリ・オペラ座バレエ団
振付:パトリス・バール

収録:2010年 パリ・オペラ座 ガルニエ宮

パリ・オペラ座バレエ公演 「ランデヴー」
音楽:ジョセフ・コスマ
出演: ニコラ・ル・リッシュ
   イサベル・シアラヴォラ
   パリ・オペラ座バレエ団
振付:ローラン・プティ

収録:2010年10月 パリ・オペラ座 ガルニエ宮

ピナ・バウシュ振付 パリ・オペラ座バレエ公演
「オルフェウスとエウリディケ」(グルック)

出演:
【オルフェウス】
ヤン・ブリダール(ダンサー)
マリア・リッカルダ・ウェッセリング(メゾ・ソプラノ)
【エウリディケ】
マリ・アニエス・ジロ(ダンサー)
ユリア・クライター(ソプラノ)
【アモール】
ミテキ・クドー(ダンサー)
イム・ソンヘ(ソプラノ)

バレエ:パリ・オペラ座バレエ団

演出・振付:ピナ・バウシュ

収録:2008年 パリ・オペラ座 ガルニエ宮


7月16日(土)23:30~27:30 NHKBSプレミアム
●ベジャール・バレエ・ローザンヌ公演
  「アリア」
●ベジャール・バレエ・ローザンヌ公演
  「80分間世界一周」
●モンテカルロ・バレエ公演
 「ダフニスとクロエ」&「シェエラザード」

ベジャール・バレエ・ローザンヌ公演 「アリア」
振付・舞台:ジル・ロマン

収録:2009年12月20日 ローザンヌ・ボーリュ劇場

ベジャール・バレエ・ローザンヌ公演
「80分間世界一周」
出演: ジル・ロマン
   エティエンヌ・ファヴロー
   エリザベット・ロス
   カトリーヌ・ズアナバール
   ダヴィッド・クピンスキー
   那須野圭右   ほか
   モーリス・バレエ・ローザンヌ

振付:モーリス・ベジャール
芸術監督:ジル・ロマン

収録:2008年2月 パレ・デ・スポール

モンテカルロ・バレエ公演
バレエ「ダフニスとクロエ」&「シェエラザード」
音楽: ラヴェル(「ダフニスとクロエ」)
   リムスキー・コルサコフ(「シェエラザード」)
出演:ジェローン・ヴェルブルジャン
   アンハラ・バジェステロス
   ベルニス・コピエテルス (以上/ダフニスとクロエ)

   ベルニス・コピエテルス
   ガエタン・モルロッティ
   オリヴィエ・ルセア
   アレクシス・オリヴィエラ
   ジョルジュ・オリヴィエラ (以上/シェエラザード)

   モンテカルロ・バレエ団

振付:ジャン・クリストフ・マイヨー

収録:2010年 モンテカルロ


7月23日(土)23:30~28:00 NHKBSプレミアム
●ジョン・ノイマイヤー振付
  サンフランシスコ・バレエ公演「人魚姫」
●ジョン・ノイマイヤー振付
  パリ・オペラ座バレエ公演バレエ「椿姫」

ジョン・ノイマイヤー振付
サンフランシスコ・バレエ公演「人魚姫」
音楽:レーラ・アウエルバッハ
出演:ヤンヤン・タン
   ロイド・リギンス
   ティート・ヘリメッツ
   サラ・ヴァン・パタン
   サンフランシスコ・バレエ団
振付:ジョン・ノイマイヤー

収録:2011年4-5月
ウォー・メモリアル・オペラハウス(サンフランシスコ)

ジョン・ノイマイヤー振付
パリ・オペラ座バレエ公演バレエ「椿姫」
音楽:フレデリック・ショパン
原作:アレクサンドル・デュマ・フィス
出演:
マルグリット:アニエス・ルテステュ
アルマン:ステファン・ビュヨン
ムッシュー・デュヴァル:ミカエル・ドナール
マノン:デルフィーヌ・ムッサン
デ・グリュー:ホセ・マルティネス
プリュダンス:ドロテ・ジルベール
オリンピア:エヴ・グリンツテイン
ガストン:カール・パケット
パリ・オペラ座バレエ団ほか

振付・演出:ジョン・ノイマイヤー

収録:2008年7月2,5日 パリ・オペラ座


7月30日(土)23:30~27:30 NHKBSプレミアム
●アメリカン・バレエ・シアター 日本公演2011から 
  バレエ「ドン・キホーテ」
●サンクトペテルブルク白夜祭2008から ゲルギエフ指揮
  バレエ「火の鳥」「結婚」「春の祭典」

アメリカン・バレエ・シアター 日本公演2011から
バレエ「ドン・キホーテ」
音楽:ミンクス
出演: 加治屋百合子
   ダニール・シムキンほか
   アメリカン・バレエ・シアター
原振付: マリウス・プティパ
   アレクサンドル・ゴールスキー
振付: ケヴィン・マッケンジー
   スーザン・ジョーンズ

収録:2011年7月23日(予定)東京文化会館

サンクトペテルブルク白夜祭2008から
ゲルギエフ指揮 バレエ「火の鳥」「結婚」「春の祭典」
 バレエ「火の鳥」(ストラヴィンスキー)
  振付:ミハイル・フォーキン
 バレエ「結婚」(ストラヴィンスキー)
  振付:ブロニスラヴァ・ニジンスカ
 バレエ「春の祭典」(ストラヴィンスキー)
  振付:ヴァーツラフ・ニジンスキー

出演: バレエ:マリインスキー劇場バレエ団 
   管弦楽:マリインスキー劇場管弦楽団
   指揮:ワレリー・ゲルギエフ

収録:2008年6月
サンクトペテルブルク・マリインスキー劇場

ロイヤル・バレエ「不思議の国のアリス」DVD化 Alice’s Adventures in Wonderland to be released on DVD

Ballet Newsによると、英国ロイヤルバレエで今年2月28日に初演されたクリストファー・ウィールダン振付の「不思議の国のアリス」が、OpusArteからDVD発売されるとのことです。OpusArte10周年記念盤だそうです。主演は、ローレン・カスバートソン。発売日は9月26日だそうです。

http://balletnews.co.uk/2011/05/31/opus-arte-to-release-the-royal-ballets-alice%E2%80%99s-adventures-in-wonderland-on-dvd/

この作品は今年の4月23日にBBCにてテレビ放映されました。そのときの映像がDVD化されるのかもしれません。まだOpusArteのサイトには載っていませんが、とても楽しみですね。
テレビ放映されたのが、初演キャストで、アリス役のローレン・カスバートソンをはじめ、ジャック役にセルゲイ・ポルーニン、マッド・ハッター役にスティーヴン・マックレー、ハートの女王はゼナイダ・ヤノウスキー、ルイス・キャロル役はエドワード・ワトソンが演じています。

なお、6月4日には、この「不思議の国のアリス」はナショナル・バレエ・オブ・カナダでも上演されます。プロダクション自体がロイヤル・バレエとナショナル・バレエ・オブ・カナダの共同制作作品です。下の記事によれば、制作費は275万ドルとブロードウェイミュージカル並みにお金がかかっているそうで、うち100万ドルはナショナル・バレエ・オブ・カナダが出資し、北米での3年間の独占上演権を得たそうです。
http://www.toronto.com/article/686634

カナダでの上演には、マッド・ハッター(帽子屋)役でロイヤル・バレエからスティーヴン・マックレーがゲスト出演するとのことです。
http://national.ballet.ca/performances/season1011/Alice_s_Adventures_in_Wonderland/

YTにちょこっとだけ、ゼナイダ・ヤノウスキーのハートの女王の映像がアップされていますが、これが爆笑モノなのでご紹介。ローズ・アダージオのパロディですね。

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »