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« モスクワ音楽劇場バレエの芸術監督にイーゴリ・ゼレンスキーが就任 | トップページ | タマラ・ロホの「ブラック・スワン」批判 »

2011/06/13

5/22 バーミンガム・ロイヤル・バレエ「眠れる森の美女」Birmingham Royal Ballet"SLEEPING BEAUTY"

2011年5月21日
上野・東京文化会館

音楽:チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ、ピーター・ライト
演出:ピーター・ライト

国王フロレスタン二十四世:ヴォルフガング・シュトルヴィッツァー
王妃:ヴィクトリア・マール
オーロラ姫:タマラ・ロホ
フロリムンド王子:イアン・マッケイ
カタラビュット(式典長):デヴィッド・モース
カラボス:マリオン・テイト
リラの精:アンドレア・トレディニック

-- プロローグ --
美しさの精:ナターシャ・オートレッド
お付きの騎士:ジョセフ・ケイリー
誇らしさの精:アランチャ・バゼルガ
お付きの騎士:ファーガス・キャンベル、
謙虚さの精:レティシア・ロ・サルド
お付きの騎士:ジョナサン・カグイオア
歌の精:ジャオ・レイ
お付きの騎士:クリストファー・ロジャース=ウィルソン
激しさの精:ダスティ・バットン
お付きの騎士:ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ
喜びの精: サマラ・ダウンズ セリーヌ・ギッテンス
お付きの騎士:タイロン・シングルトン
カラボスのお付きの騎士:
ジェームズ・バートン、益子 倭、ショーン・マクラフリン、ナサナエル・スケルトン、
オリヴァー・ティル、ルイス・ターナー
リラの精のお付き:
ジェンナ・キャロル、ローラ・ダベンポート、淵上礼奈、ジェード・ヒューゼン、
アビゲイル・プルーダムズ、ローラ・パーキス

-- 第1幕 --
4人の王子:ロバート・パーカー、ジェイミー・ボンド、ドミニク・アントヌッチ、タイロン・シングルトン
オーロラ姫の友人:
ジェンナ・キャロル、ローラ・ダベンポート、淵上礼奈、ジェード・ヒューゼン、
アビゲイル・プルーダムズ、ローラ・パーキス
ジェード・ヒューゼン、ニッキ・モファット、ローラ・パーキス
ガーランド:
アランチャ・バゼルガ、サマラ・ダウンズ、セリーヌ・ギッテンス、イヴェット、ナイト、レティシア・ロ・サルド、
ジェンナ・ロバーツ、ジョナサン・カグイオア、マティアス・ディングマン、ロバート・グラヴノー、
ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ、クリストファー・ロジャース=ウィルソン、トム・ロジャース

-- 第2幕 --
伯爵夫人: ジャン・イジン
王子の側近:ジョナサン・カグイオア

-- 第3幕 --
パ・ド・カトル:アランチャ・バゼルガ、ローラ・パーキス、マティアス・ディングマン、オリヴァー・ティル
長靴をはいた猫と白い猫:ロバート・グラヴノー、カリー・ロバーツ
青い鳥とフロリナ王女:ジョセフ・ケイリー、ナターシャ・オートレッド
赤ずきんと狼:ジャオ・レイ、ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ
グラン・パ・ド・ドゥ:タマラ・ロホ、イアン・マッケイ

公演から3週間も経ってしまって細かいことまでは書けないけれども、覚書として。ピーター・ライト版「眠れる森の美女」そのものについては、21日夜公演で書いているので、ここでは割愛。

タマラ・ロホをゲストに招いたこの日の公演は、タマラの目も眩むばかりのスターの輝きと咲き誇る薔薇のような華やかさに圧倒された。まず、今回の来日のカンパニーへのゲストであり、所属するロイヤル・バレエのシーズン中であるにもかかわらず予定通り来日してくれたタマラに拍手。スターがゲストということもあって、彼女の突出した技量の高さが少々浮いてしまっている感は否めなかったが、タマラを十分堪能できて大満足であった。

1幕の登場のシーンでは、タマラに貫禄がありすぎて初々しい姫には見えなかったらどうしようって危惧していたのだが、杞憂であった。闊達ではあるけれども、かわいらしくて芳紀16歳のオーロラそのものとして彼女は舞台上に存在していた。そのあたりは、演技力にも定評のある彼女らしいところである。少しはにかんだように、恥ずかしそうに王子たちを見つめる彼女は実に愛らしくイノセンスを感じさせた。ローズ・アダージオは、ちょっとだけバランスを崩しそうになったところがあったけれども、毎回腕をアンオーに上げての長いバランスを見せ、王子は3人目の手を取るところで音楽が終わってしまったほど。

オーロラのアラベスク・パンシェのときに顔に添える手の動作もキュートだし、花を受け取るときの思い切りのよいバットマンは鮮やかで、最後のプロムナードからのバランスはとーっても長く見せてくれた。ヴァリエーションでは情感豊かなポールドブラと長いアラベスクバランスに続き、3回転のゆっくりとした正確なピルエットからスピーディなジュッテ、ピケターンへと展開していくようすにクラクラと幻惑された。

2幕のライト版特有の目覚めのシーンはほんとうにすごく美しくてロマンティック~。テクニックを見せ付ける場面ではないけれども、こういうときのしっとりとしたタマラも可愛い。

そしてグラン・パ・ド・ドゥではさすがの貫禄をタマラは見せてくれた。ここでは彼女はもう姫ではなくて完全に女王様で余裕たっぷり。ヴァリエーションでは愛らしく軽やかで姫っぽいんだけど、コーダでは、驚異的なピルエットや高速シェネを涼しい顔で見せてくれて、待っていました!と声をかけたくなるくらいの、期待以上のパフォーマンスを発揮。コーダの最後では、佐久間さんのときと違って大きく上半身を倒して、背中のしなやかさと強靭さを見せた。

確かタマラ・ロホはかつてインタビューで、「眠れる森の美女」のオーロラ役は深みがないのであまり好きではないって語っていた。そうであったとしても、観客に対するサービス精神を存分に発揮して、彼女ならではの高度なテクニックと演劇性を見せてくれるところはさすがだ。本物のスターなんだな、と改めて彼女の素晴らしさに感じ入るともに、震災で落ち込みがちだった心をぱっと明るくさせてくれる芸術の力に感じ入ったのであった。

来シーズンが、ロイヤル・バレエのモニカ・メイソンの芸術監督としての最後のシーズンとなるとのこと。次期芸術監督候補として、ヨハン・コボー、ウェイン・マクレガー、ブルース・サンソムらの名前とともに、彼女の名前も取りざたされている。将来はカンパニーの芸術監督として活動したいという強い意欲を見せている彼女ではあるが、まだまだ舞台の上で観客を楽しませてほしいものだと思ったこの日の至芸であった。

(多分続きます・・・・)

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
22日のタマラ・ロホのパフォーマンス、圧巻でしたね。ロホ決して好きなダンサーじゃないんですが、ああいう踊りを見せられるとお見事の一言でした。
折しも今日のGuardian誌の文化面にロホのインタビューが載ってますよ。
映画「ブラックスワン」を酷評してて、「あんなの冒涜だ、見るに耐えない」と正直に話してるのが面白かったです。
アドレスの貼り付け方法が分からないので、よろしかったらGuardian Rojoで検索してみてくださいね。

ロホさんのオーロラすばらしかったですよね。
まってました!と声をかけたくなりました。ロシア系が好きなので決して一番のダンサーではないのですが、彼女のすばらしさ、すごさ、かわいらしさ、賢明さは高感度が高いです。
震災で疲れきっていたので、しばし夢の世界を楽しめて超うれしかったです。
ブラックスワンの酷評、同感です。そういう発言も彼女らしくて、好き。
いつか芸術監督になってほしいって思う人です。

ポチさん、こんばんは。

タマラ・ロホのインタビュー記事は昼休みに読みました。面白い内容でしたね。翻訳しようと思っていました。
あまり大っぴらにお知らせしていませんが、@naomip86で英語tweetしてますのでよろしかったらフォローしてみてくださいね。海外のバレエ記事は英語圏のものはたいてい昼休みにチェックして読んでいます。
ブラック・スワンは私は飛行機の中で観たのですがタマラと同じ意見です。あの映画でバレエ界に対する偏見が世間一般に持たれてしまったらたまらないと思います。アロノフスキーの映画はレクイエム・フォー・ア・ドリーム、レスラーと好きだったので今回は非常に残念です。

ブラックスワンは、少なくともヨーロッパではマトモな映画として捉えられていないようで、あれでバレエへの偏見が強まるって心配はないんじゃないかしら。(私は映画の仕事をしている関係で20人以上と話しましたが、全員がくだらなすぎ!と切り捨ててました(^_^)v
本当にトホホって映画でしたよね。

buminekoさん、こんばんは。
タマラ・ロホは決してプロポーションには恵まれているダンサーではないですが、独特の世界を作り上げてしまっていて、ここまで極めてしまうと天晴れだと思いますよね。
まさに夢の世界を見せてくれた舞台でした。彼女は本当に賢い人だと思うけど、それを決して鼻にかけることなく、地に足の着いたところもあって、将来絶対にその夢を実現するんだろうなって思います。

ポチさん、こんばんは。

映画の仕事をされているのですね。私も以前映画の宣伝、配給の仕事をしていました。(ブラック・スワンの宣伝をしている方は知っていますが、同じ方が「赤い靴」のリバイバル上映の宣伝をすると聞いてちょっと複雑な気分です)観た方はそのように酷評されているのですね。私の周りでは、バレエ好き以外では意外と好評だったりするのでやはり複雑な気分になりました(そして男性のほうに評判がいいのがこれまたなんとも・・・)また、昔のバレエ漫画を連想される方も多いようで、日本では意外とバレエファンからも支持されていたりして。海外のバレエ界では総スカンなのはすごくよくわかります。バレエにかかわる仕事をしていたら、(ばかばかしいと思いつつも)ちょっと頭にくる内容ですものね。

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