続27 震災とパフォーミング・アーツ界の動き ギエム・オン・ステージなど
ミハイロフスキー・バレエ(レニングラード国立バレエ)がオフィシャルサイトで以下のアナウンスをしています。
Giselle to help the victims of natural disasters in Japan
http://www.mikhailovsky.ru/en/events/giselle-to-help-the-victims-of-natural-disasters-in-japan
30年間もの間日本で公演を行い密接な関係を結んできたミハイロフスキー劇場は、日本が悲劇的な震災と津波の被害を受けたことを受けて、すぐにお見舞いの言葉を日本の友人たちへと送りました。被災者の皆さんへの実際の支援を行おうと、「ジゼル」の著作権を持っているミハイロフスキー劇場は、同作品の収録された映像から得られる版権料を寄付することにしました。ニキータ・ドルグーシンの振付とヴャチェスラフ・オクーネフの美術によるこの作品の収録映像の版権料と配給権料は、震災と津波の被災者への義援金に当てられます。
とのことです。さて、この「ジゼル」の映像は、DVDとして新たに発売されるということなのでしょうか?もしかしてWOWOWで放映された、草刈民代さんが主演した「ジゼル」のことを指すのでしょうか?そのうち詳細が発表されることと思いますので、続報を待ちましょう。
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ハンブルク・バレエが6月6日に日本の被災者の方々のための特別公演「月に寄せる七つの俳句」「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」を行うことは既報の通りです。この公演について、ハンブルク・バレエに所属する3人の日本人ダンサー(大石裕香さん、有井舞耀さん、石崎双葉さん)にインタビューを行った記事が掲載されていました。(ドイツ語)
http://www.welt.de/print/wams/vermischtes/article13386743/Auch-das-Hamburger-Ballett-will-helfen.html
有井舞耀さんは広島に生まれ育って原爆について学校で学んできたため、福島での原発事故や震災の被害について大きな衝撃を受けたとのことです。17歳の石崎さんは、東京出身であるため、両親は停電や電車の運行停止に巻き込まれたそうです。
そして、震災が起きた3月11日は、大石裕香さんが自らの振付作品"Breathing"(4月8日に初演)のリハーサルを行っていたときでした。彼女は日本の人々のためにこの作品を作り、そしてダンサーたちも日本への祈りを込めてこの作品を踊ることにしたとのこと。震災と津波のニュースを見たことで、大石さんは振付にインスピレーションを得て、作品の中に精神性を反映させることができたそうです。震災によって壊れてしまった世界のなかで、残された人々の絆が深まっていく様子が描かれました。作品の終わりでは、舞台は暗闇に包まれ、その中で灯に照らされた二人の天使と死が現れていたそうです。振付の才能にも恵まれている大石さんの新作は、ハンブルク・バレエの来シーズンでは本公演として上演される予定となっています。
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舞舞堂 ~maimai-do~さんからの情報ですが、
11/3(木・祝) 開演13:30、愛知県芸術劇場大ホールにおいて「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011」が開催されるとのことです。
予定演目
「ボレロ」「Two」他 共演東京バレエ団
お問合せ CBC事業部 052-241-8118
バーミンガム・ロイヤル・バレエの愛知公演でこの公演のチラシが配布されていたとのことですが、そのチラシにHope Japanの文字が入っており、ギエムからの震災に寄せるメッセージも掲載されていたとのことです。震災後に急遽ギエム本人が決めた公演のようです。
シルヴィ・ギエムの公演は、2011年10-11月「さようならトウ・シューズ」(「田園の風景」「マルグリットとアルマン」他)が予定されているのですが、東京でもこの「ボレロ」「Two」を上演するのかどうか気になるところです。
NBSから届いた「ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち」 の延期お知らせのハガキに、まもなくシルヴィ・ギエムの公演についてのお知らせを発送しますとありましたので、詳細は近日中に出るのではないかと思います。
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NBS関連ではもう一つ、お知らせがありました。
バイエルン国立歌劇場 音楽総監督 ケント・ナガノ急遽来日!
「ケント・ナガノ、青学オケを振る」
東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-338.html
今秋開催されるバイエルン国立歌劇場日本公演の記者会見に出席するため、ケント・ナガノ音楽総監督が来日します。日系三世であるケント・ナガノ氏は、何か日本のためにしたいと強く希望し、急遽、このチャリティ・コンサートの開催が決定しました。収益金は全額、被災地の子供たちのための楽器購入費に役立てていただく予定です。
指揮:ケント・ナガノ(バイエルン国立歌劇場音楽総監督)
管弦楽:青山学院管弦楽団
ソプラノ:中村恵理(特別出演)
【公演日時】2011年 6月5日(日) 午後3時開演(午後2時開場)
【会場】青山学院講堂(渋谷)
JR山手線、東急線、京王井の頭線「渋谷駅」宮益坂方面の出口より徒歩約20分
地下鉄「表参道駅」B1出口より徒歩約10分
【プログラム】
バッハ:フーガの技法(野平一郎編曲)
ベンテュス編曲:5つの日本歌曲(ソプラノ:中村恵理)
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
【入場料(税込)】¥1,500(全席自由席) *未就学児童の入場はお断りいたします。
【前売開始日】2011年5月26日(木)10:00a.m.〜
【前売所】
●NBSチケットセンター 03-3791-8888
●NBS WEBチケットサービス
●e+(イープラス) http://eplus.jp/ (PC&携帯)
●チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード141-234) http://pia.jp/t/ (PC&携帯)
【お問い合わせ】NBSチケットセンター 03-3791-8888
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