「赤い靴」デジタルリマスター版、今夏劇場公開 "The Red Shoes" Digital Remastered in Cinema
eiga.comに出ていた情報です。(ソースは文化通信)
http://eiga.com/news/20110310/11/
アンデルセンの童謡を基にした創作バレエを軸に描く不朽の名作「赤い靴」が今夏、渋谷ユーロスペースほかでリバイバル公開されることが決まった。本作は、ひとりの美しいバレエダンサーの愛憎と悲劇の物語。1948年に製作(英国)され、同年のアカデミー賞で音楽賞、美術監督・装置賞を受賞。日本では50年に初上映されヒットとなった。そしてこのたび、マーティン・スコセッシ監督の監修のもと、2年の歳月をかけてオリジナル・ネガを修復。“マーティン・スコセッシによるデジタルリマスター版”として蘇った。09年カンヌ国際映画祭で特別上映され、スコセッシ監督が舞台挨拶し話題となった。
製作・監督・脚本はマイケル・パウエル/エミリック・プレスバーガー、出演はモイラ・シアラー、アントン・ウォルブルック、マリウス・ゴーリング。配給はデイライト、コミュニティシネマセンター。宣伝はメゾン。
マーティン・スコセッシが復元に尽力した「赤い靴」のデジタルリマスター版が、カンヌ映画祭で特別上映された後欧米で劇場公開されたというニュースは聞いていました。このデジタルリマスター版のBlu-Rayが、高品質の映像ソフトを制作していることで有名なクライテリオンから発売されていたことがわかり、すぐに入手しましたが、その色の鮮やかさ、美しさには目を瞠らされました。特に幻想的で怪奇的でありながらも、めくるめくような陶酔感を与えてくれる劇中バレエ「赤い靴」の舞台シーンのの素晴らしさは、何度観ても飽きないほどです。モイラ・シアラーの美しさ、レオニード・マシーンの鮮やかな脚捌き、ディアギレフのバレエ・リュスをモチーフにした設定、芸術にどれだけ人は身をささげるべきなのかというテーマといい、バレエファンなら必見の映画です。しかも、この美しい映像を大画面で観られるということは、なんという幸福なことでしょう。
ちょうど、5月には、ナタリー・ポートマンがアカデミー賞主演女優賞に輝いた映画「ブラック・スワン」が公開されます。「ブラック・スワン」私は未見ですが、批評などを読み流している感じだと、バレエのためにすべてを犠牲にして打ち込み狂気に陥るヒロインの姿には、現代版の「赤い靴」といってもいいようなテーマが流れているかのように思えます。見比べてみるのも一興ではないでしょうか。
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