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2010/11/11

ナチョ・ドゥアトがミハイロフスキー・バレエに新作「眠れる森の美女」を振付 Nacho Duato will re-stage Sleeping Beauty at Milhailovsky in 2012

ロシア語の記事を英語に自動翻訳して読んだので、どこまで内容を正確に把握しているか自信はないのですが、ナチョ・ドゥアトのとても興味深いインタビュー記事を読みました。

http://www.fontanka.ru/2010/11/09/143/ (ロシア語)

2011年1月にミハイロフスキー・バレエの芸術監督に就任するナチョ・ドゥアトは、カンパニーを訪れてダンサーたちとリハーサルを行ったとのことです。そのリハーサルの模様は、ミハイロフスキー劇場のFacebookのアルバムで見ることができます。ナチョはやっぱりかっこいいですね。
http://www.facebook.com/album.php?aid=244323&id=42830764661&ref=mf

インタビューの中で、もともとドゥアトはクラシック・バレエを学びたかったものの、フランコ政権下の情勢ではそれを学ぶことができず、コンテンポラリーの世界に身を投じたと語っています。したがって、バレエの聖地であるサンクトペテルブルグにあるクラシック・バレエ・カンパニー、ミハイロフスキーの芸術監督になるということは長年の夢の現実化であったそうです。

彼が強調していることは、芸術監督に就任する前にミハイロフスキー劇場で創造された全てに敬意を払い、守りたいと考えていること。カンパニーをリセットすることは考えてないとのことです。過去において、新たにカンパニーに就任したプロデューサーの多くは、レパートリーを一から作り直して過去のものを破壊してきてしまったけど、そのようなことはしない考えだそう。自分の役割は、ミハイロフスキー劇場に新しい命を吹き込むことであり、劇場の総支配人であるウラジーミル・ケフマンも、就任要請を行ったときにそうしてほしいと語っていたそうです。

実は1920年代にはミハイロフスキー劇場は実験的なアヴァンギャルド作品も上演していたという歴史がありました。ドゥアトは、今後数年間の間に、イリ・キリアン、ウィリアム・フォーサイス、ハンス・ファン・マーネンらの作品を上演し、世界の重要な振付家たちと仕事をしていくことを考えています。

ドゥアトはミハイロフスキー劇場では大いなる意欲を感じているそうです。そして優れたクラシックダンサーは、コンテンポラリーにも優れている、たとえばマイヤ・プリセツカヤのキトリは、とても現代的だと彼は感じています。彼は過去にスヴェトラーナ・ザハロワと仕事をしたことがあり、その経験からも、クラシックダンサーかモダンダンサーかどうかということは大きな問題ではないと感じているそうです。まずは才能のあるプロフェッショナルなダンサーであることが先決であると。

インタビュアーの、「モダンダンスの経験がほとんどないクラシックダンサーの身体は、新しい舞踊言語を受け入れるのが困難なのではないか」という質問に対して、ドゥアトは、自身の作品を観てもらえばわかると思うけど、クラシックバレエの語彙に基づいているものであるし、ピナ・バウシュのようにヒップホップに合わせてダンスを創っているわけではないと答えています。最近では、モスクワ音楽劇場バレエが、彼の作品の中では比較的わかりやすい「ナ・フロレスタ」を上演していますが、この上演はたったの4日間で実現したとのことです。それに対し、ドゥアトのミハイロフスキーでの任期は少なくとも5,6年は予定されているので、時間はたっぷりあり、そのことが重要であると彼は強調していました。毎日アーティストたちと話し合い、指導を行い、彼らから学び、新しいプロダクションを制作するための時間があるということを。

なお、ナチョ・ドゥアトの今後の活動計画の中には、ワガノワ・アカデミーとのプロジェクトの可能性もあるとのこと。彼は世界中のカンパニーやバレエ学校で指導を行っており、ワガノワ・アカデミーに行った時には、彼の作品をYouTubeを通して知っていた生徒たちが「ドゥアトが来た!」とささやき合っていたそうです。ワガノワの生徒たちも、コンテンポラリー作品に大いに関心を持っていることを感じたそうです。

ドゥアトは、まだミハイロフスキーのダンサーたちとは今回初めてリハーサルを行ったばかりであるため、全員の名前は覚え切れておらず、注目したダンサーの名前を一人一人あげていくことはできない、ただし、プリマ・バレリーナであるイリーナ・ペレンとエカテリーナ・ボルチェンコについてはもちろん語らないわけにはいかないとのことです。

今回、ミハイロフスキー劇場の芸術監督に就任するに当たって、ドゥアトは相反した感情を持っていると語っています。振付家としては、一休みという意味あいが強いとのこと。なぜなら、芸術監督としての仕事、指導が中心となるため、新作を次から次へと生み出すことは難しく、振付家としての活動はむしろ後退するかもしれないからだそうです。しかしながら、ミハイロフスキー劇場においては、彼はクラシックの作品を制作する機会を与えられ、具体的にそれは2012年にプティパ振付に基づく「眠れる森の美女」の復刻であるとのことです。

今日、ドゥアトはダンサーたちのために美しいものを創り、人々へ送り出す強い思いを感じているとのことです。コンテンポラリーの振付は、ダンスが奇妙なものであるべきだと人々に語ってきた、現代において、ダンスは第一に美しいものであるべきであることを忘れてきたのではなかったかと彼は感じています。サンクトペテルブルグにやってきたことで、自身の振付のスタイルが変わっていくということに興奮を覚えているそうです。自身の作品において現代性は失われないけれども、よりはっきりとしたもの、そして詩的なものへと変わっていくことを期待していると彼は語っています。すでにサンクトペテルブルグの街が彼に多くの影響を与えており、この街とその人々を気に入っているのだそうです。

*******
正しくインタビューの意味を伝えられたか自信はないのですが、ナチョ・ドゥアトの考えている方向性が伝わってくるインタビュー記事です。クラシック・カンパニーとしての今までのミハイロフスキー劇場を尊重しつつも、現代作品も取り入れていくとのこと。そして、「眠れる森の美女」の新制作を彼が行うというのはビッグニュースですね。2012年とのことですが、とても楽しみです。日本でも観る機会があることを祈ります。レオニード・サラファーノフが、ナチョ・ドゥアトと仕事をすることを夢見てマリインスキーからミハイロフスキーに移籍するとのこと。きっと新作の「眠り」は彼が踊ることになるんでしょうね。


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バレエ(情報)」カテゴリの記事

コメント

(o^-^o)早速の素晴らしい情報をありがとうございます!
そうですかドゥアト氏はフランコ政権下で満足にクラシックを学べなかったからこそ、正統派ロシアバレエに憧れていたという背景があったのですね!~なんだか感激いたしました。
そして、私はサラファーノフのファンですので今回の移籍に並々ならぬ注目をしていましたので貴重な情報です。
サラ君の気持ちが分るような気がします。。。2012 年が楽しみになってきました。

naomiさん、ブラボーです。長い記事を沢山にエントリーしてくださってありがとう。ナチョは、いつも本当に格好いいですよね。ミハイロフスキーの過去の作品に敬意を表して守ってゆくという考えを聞いてしびれてしまいました。ダンサーの方々は苦労もあるでしょうけれど、頑張って欲しいです。毎年1公演くらいしか行けてないですが、応援しています。サラファーノフの眠りはきっと日本でもやってくれるかな、なんて期待してしまいます。でも、眠りの復刻は、4時間もののヴィハレフ版がありましたが、今度はどこがポイントなんでしょうかね。そのあたりもきっと追って発表されるのでしょうね。楽しみです。

naomiさん、

あの長い文章をこんなにも分かりやすく訳していただいてありがとうございます。 私も自動翻訳してみようと思ったのですが、けっこうな長さにめげてしまいました。
先日ペテルブルグに行った時にちょうどナチョが来ていまして、バルコニー席から舞台を見ていたのですが、ダンサーの素晴らしいパフォーマンスに身を乗り出しながら少年のような笑顔で拍手するなど、舞台を心から楽しみ、とても満足している様子でした。 彼がインタビューで述べている「劇場の既存の作品への敬意」、「彼らから学び」というような言葉も今の彼の正直な心の内なのだと感じられ、少しホッとしています。
それでもレッスンの写真からは、やはりナチョの舞踊言語に慣れるまでは大変だろうなと思いました。 習得して尚且つこれまでのクラシックと両立させていかなければならないのですものね。 
ナチョがストーリーのある全幕作品を手がけてくれるのは嬉しいです。 ただ、マールイの「眠りの森の美女」はプティパの中でも完成度の高いこの作品の原典を大事にしながら作られた非常に素晴らしい版だと思うので、本音を言えば眠りではなく「くるみ割り人形」(ボヤルチコフ版にも愛着はありますが)あたりを改訂して欲しかったと思います。
いずれにしても、今後、ミハイロフスキー劇場が世界中からますます注目される劇場になっていく事は間違いないですね。 

情報ありがとうございます♪今までのものも、クラシックも大切にしていくという方向性が示されて、安堵しています。

naomiさん!
とても興味深い記事を、しかもロシア語原文から噛み砕いて紹介して下さって、本当にどうもありがとうございます!!
一見全く違うイメージのあった、ミハイロフスキーバレエと、ナチョ・ドゥアトの取り合わせ、どうなることか、と世界中が注目していたと思うのですが、このようにして、ナチョ・ドゥアト自身の声が聞けて本当に良かった・・・&クラシックバレエへの姿勢もうかがえて良かったです。
そして、私もサラファーノフの隠れ(?)ファンでもあり、彼の移籍のニュースの時は、本当にびっくりしたのですが、俄然楽しみになってきました。
これからも、今まで同様、毎年日本に来てくれるかなぁ~。来てくれると良いなぁ、と思っています。(しかし、光蘭社のチラシ、いまいちイメージがそぐわない気が・・・(^^;;;)

りりかさん、こんばんは。
私もこのインタビュー記事を読むまで、ナチョ・ドゥアトがクラシックをやりたいと思っていたとは思いませんでした。そしてサラファーノフ、彼がマールイに移籍してどのような活躍を見せるのか、とても楽しみですよね。彼はクラシックダンサーとしての印象が強いので、ナチョ率いる新生マールイではどうなるのか、予想もつきませんでしたが、この記事を読むととても期待できそうな感じです!

ショコラさん、こんばんは。
ナチョのビジョンがどこまで実現するか未知数のところはありますが、今までのマールイも大事にしたいと考えていたことにはほっとしました。「眠れる森の美女」のヴィハレフ復刻版も一部しか見ていませんが(DVDになっているもの)、ナチョ版は彼ならではの作品になるんでしょうかね。ナチョの「ロミオとジュリエット」は初期の作品ですが、とても素敵な作品だったので、「眠り」もとても楽しみです。マールイは日本とは縁の深いバレエ団なので、これからも観る機会が多いことを祈っています。

Mさん、こんばんは。
Mさんのブログでのサンクトペテルブルグ記楽しく読ませていただきました!そして、ナチョを劇場でご覧になったとのこと!彼の様子をお知らせしてくださってありがとうございます!今までのマールイも大事にしていくということならばちょっと安堵できますよね。
確かにレッスンの写真は、古典とはまた全然違った雰囲気なのでダンサーたちも戸惑うところは多々あるかと思います。うまい着地点となることを祈っています。
不届き者の私は、残念なことに今までのマールイの眠りを観たことがなくて、版が変わる前に見なくちゃ、と思っていたら今年の冬は眠りがないんですね。残念。。。くるみあたりも改訂版が出るかもしれませんね。
おっしゃるとおり、今後ミハイロフスキー劇場=マールイが世界的に大きな注目を集めることは間違いありませんよね。

おロシア人さん、こんばんは。
マールイの素晴らしさは、クラシックバレエの美しさにあると私も思っているので、その財産をナチョ・ドゥアトが評価して大事にしていきたいと考えていることには、ホッとしますよね。今後の動向を楽しみに見守って行きたいです。

YUIOTOさん、こんばんは。

私はロシア語はまったくできないので、Google翻訳で英語に訳したものから無理やり翻訳してみたいんですよね。でも、ナチョが考えている方向性が自身の口から聞けたのは良かったと思います。ロシア語の記事なので、ダンサーたちも読んでいるんじゃないかと思うし。
サラファーノフは、先日のボリショイ&マリインスキー合同ガラで改めて素晴らしいダンサーだと再認識しました。今までのようなペースでマールイが来日してくれて、来日メンバーにサラファーノフが入ってくることを期待したいと思います。光藍社さんの独特のチラシのセンスはあれはあれで味はありますが、ナチョのイメージとはちょっと違いますよね。でも、先日手にしたチラシには、ナチョの芸術監督就任のニュースも掲載されていましたね。

コメント遅れましたが、素晴らしい記事をありがとうございます!
ナチョがクラシック志望だったなんて、思いもよらない情報。
彼の振付けは映像含めてほんの少ししか見れていませんが、ダンサーに合わせている部分もあるのかなあと思っていました。
ミハイロフスキーでは今まで見られなかったボキャブラリが出てくるかもと、非常に期待してます。
(余計なお世話だけど)人間関係などもうまくいって、長くつとめることで新しい大きな山を築いて欲しいです。

ogawamaさん、こんばんは。
ナチョがクラシックをやりたいと考えていたなんて、私も知りませんでした。クラシックを踊ってきたダンサーに振付けることによってどんな新しいものが生まれてくるのか、とても楽しみですよね!本当にダンサーたちや劇場との関係も上手く行って、ロシアバレエに新しい風を巻き起こしてほしいです。

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