SWAN MAGAZINE 2010 秋号 Vol.21
ロシア・バレエの永遠のライバル、マリインスキー・バレエとボリショイ・バレエがこの秋、合同ガラ公演を行う。現地観劇ルポやスター6人のインタビューなどを通して、ロシア・バレエの最前線に迫る。
ちょっと遅くなってしまいましたが、SWAN MAGAZINEの最新号が出ています。巻頭の「エトワールに夢中」6回目はマチュー・ガニオで、パリ革命記念日の7月14日に楽屋で行われたインタビューが掲載されています。怪我を経ての心境の変化や4人のオペラ座バレエ学校生徒のプティ・ペールとしての心構えなどについて語っています。「エトワール・ガラ」での舞台写真や「ドガの踊り子」の口ひげを生やした写真など、素敵な写真も掲載されています。
特集はマリインスキー・バレエ&ボリショイ・バレエ。サンクトペテルブルグとモスクワへの現地取材ありで、マリインスキー・バレエはヤコブソン版「スパルタクス」、ボリショイ・バレエは「ペトルーシュカ」「ロシアン・シーズン」「パキータ」のトリプル・ビル。インタビューは、「スパルタクス」でフリーギヤ役を演じたヴィクトリア・テリョーシキナ、「ペトルーシュカ」のタイトルロールを演じたアンドレイ・メルクーリエフをはじめ、マリインスキーのウリヤーナ・ロパートキナ、ボリショイのアレクサンドル・ヴォロチコフ、イワン・ワシーリエフのインタビューが載っていて大変豪華です。メルクーリエフが、ペトルーシュカのことを「永遠に続く無理解との戦いを表現しているもの」と語っていたのが印象的でした。
また、エトワール・ガラに出演したエフゲーニャ・オブラスツォーワ、アレクサンドル・リアブコのインタビューも載っています。リアブコは奥様のシルヴィア・アッツオーニと映画「アバター」を一緒に見に行ったんですね。
今月から新国立劇場の新しいシーズンが始まるということで、デヴィッド・ビントレー新芸術監督と、ソリストの小野絢子さん、福岡雄大さんのインタビューが掲載されています。デヴィッド・ビントレーは、「バレエはエンターテインメントとはバランシンの言葉だけど、私の持論でもある」と語っています。見て感じて存分に楽しめる新しいシーズンを期待したいですね。
連載の「SWAN モスクワ編」では、セルゲイエフ先生が振り付ける「春の祭典」の生贄の乙女役に選ばれた真澄が、先生への想いに戸惑いつつ、レオンが彼女に急接近するところが描かれています。こちらも次号が楽しみでなりません。
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コメント
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naomiさん
スワンマカジンの巻頭のマチューのページ良かったですよね~
前号のペッシュの時もそうですが、楽屋というプライベートな空間の紹介は好奇心をそそります(笑)
ハンブルクバレエのサーシャ(アレクサンドル・リアブコ)のインタビューはダンスマガジンでも取り上げてくれなかったから嬉しかったです~
投稿: jade | 2010/10/17 02:00
jadeさん、こんばんは。
マチューの巻頭ページ良かったですね!けっこう楽屋が乱雑なことに親しみを抱いてしまったりして、彼の素顔が覗けた気がします。
そういえば、ダンスマガジンではサーシャのインタビューは載っていなかったんですね!なんてこと~。彼は本当に素晴らしいダンサーですよね。また近いうちに観る機会があるといいなあ。
投稿: naomi | 2010/10/18 17:30