10/24 ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ 合同公演 2010 Bプロ Bolshoi Ballet & Mariinsky Ballet joint Gala Program B
<ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ 合同公演 Bプログラム>
10月24日(日)14:00
≪第1部≫
《フローラの目覚め》よりパ・ド・カトル
(振付:プティパ / レガート / ブルラーカ、音楽:ドリゴ)
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ(ディアナ) /
アリーナ・ソーモワ(オーロラ) /
ナターリヤ・オーシポワ(ヘーベ) /
スヴェトラーナ・ルンキナ(フローラ)
Le Reveil de Flore (Pas de quatre) (Chor. Petipa/Legato, Reconstructed by Burlaka)
Yevgenia Obraztsova / Alina Somova / Natalia Osipova / Svetlana Lunkina
フローラと妖精たちが眠っているところを、月の女神ディアナが見守っているところ、寒さのために妖精たちが目覚め、暁の女神オーロラに助けを求めるというシーンとのこと。ふわふわとした衣装に身を包んだ妖精や女神たちが目を覚まし踊りだすところはひたすら美しい。オブラスツォーワが滑ってしまったようで一瞬バランスを崩してしまったけどすぐに立ち直って良かった。オーシポワも意外なほどのたおやかさを見せてくれた。
《ライモンダ》よりパ・ド・ドゥ
(振付:プティパ / グリゴローヴィチ、音楽:グラズノーフ)
アンナ・ニクーリナ / ミハイル・ロブーヒン
Raymonda (Chor. Petipa/Grigorovich)
Anna Nikulina– Mikhail Lobukhin
Aプロと違ってこちらの「ライモンダ」はライモンダのヴァリエーションが3幕ではなく1幕のもの。マッチョなロブーヒンは長い白いマントや衣装があまり似合わないけど、踊りはきっちりと決めてくれた。ニクーリナは押し出しが弱いけど、お姫様らしい愛らしいライモンダ。
《タンゴ》 (振付:ミロシニチェンコ、音楽:ピアソラ)
ヴィクトリア・テリョーシキナ / アレクサンドル・セルゲーエフ
Tango (pas de deux) (chor.Miroshnichenko)
Viktoria Tereshkina – Alexander Sergeyev
アイスダンスかソシアルダンスのような振付。7センチのハイヒールを履いたテリョーシキナの長い美脚に目を奪われる。スピーディに自由自在に、彼女の脚がまるでひとつの生き物のように奔放に動き回るさまが官能的でクールだ。彼女のスピード感について行って、的確にサポートしながら時にはしなやかなにリードするセルゲイエフも良い。
《Fragments of a Biography》より
(振付:V・ワシーリエフ、音楽:アルゼンチンの作曲家による)
ガリーナ・ステパネンコ / アンドレイ・メルクーリエフ
こちらも音楽がタンゴだったので一瞬前の作品とかぶってしまったかと思ったけど内容はまるで違っていた。スーツ姿に帽子をかぶったメルクーリエフがスタイリッシュなソロを踊った後、白い長いドレスのステパネンコのソロ。ステパネンコはトウシューズを履いているものの、踊りそのものはフラメンコで、ポアントで6番で立ったまま膝を曲げたり伸ばしたりしてステップを踏んでいた。ちょっと変わっていて面白いのだけど少々長かった。
《ロミオとジュリエット》よりパ・ド・ドゥ
(振付:ラヴロフスキー、音楽:プロコフィエフ)
アリーナ・ソーモワ / ウラジーミル・シクリャローフ
Romeo and Juliet (pas de deux) (chor.L.Lavrovsky)
Alina Somova – Vladimir Shklyarov
髪をくるくるにカールさせたジュリエットのソーモワは可愛いし、シクリャローフもビジュアル的にはロミオにぴったり。少年少女の戯れ合いという感じのパ・ド・ドゥになっていた。シクリャローフはソロになるとスイッチが入るタイプみたいで、人一倍張り切ってがんばっているぞーって感じられるのが微笑ましい。彼はリフトが苦手そうだからマクミラン版だと手こずりそう。
≪第2部≫
《ゼンツァーノの花祭り》よりパ・ド・ドゥ
(振付:ブルノンヴィル、音楽:ヘルステッド)
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ / レオニード・サラファーノフ
The Flower Festival in Genzano (pas de deux) (chor. Bournonville)
Yevgenia Obraztsova – Leonid Sarafanov
素晴らしいものを見せてもらった。サラファーノフのブルノンヴィルステップの見事なこと!羽のように軽やかで飛距離が大きくて、細かい脚捌きもくっきりとクリアだ。サラファーノフが良いダンサーであることはもちろんわかっていたけど、これほどまでの至芸を見せてくれるとは思わなかった。オブラスツォーワはとにかくとろけてしまいそうなくらいキュート。この二人は見た目のバランスもぴったりなのに、サラファーノフの移籍でそういう機会も少なくなりそうかと思うと残念。
《パ・ド・ドゥ》( 振付:ヤコブソン、音楽:ロッシーニ)
ナターリヤ・オーシポワ / イワン・ワシーリエフ
Natalia Osipova – Ivan Vasiliev
初めて観る作品だったけど面白かった!音楽は「ラ・フィユ・マル・ガルデ(リーズの結婚)」の中から、リーズが結婚を夢見るシーン、それからシモーヌの木靴の踊りなどの曲を使用。衣装もこの作品をイメージした素朴で可愛いもの。でもスーパーテクニックを誇る二人だからただのパ・ド・ドゥではなくて。オーシポワがワシーリエフの脚の上を駆け上ってジャンプするなんて奇想天外な振付もあったり。毎回新しい驚きを見せてくれるこの二人は面白い。
《パピヨン》よりパ・ド・ドゥ
(振付:M・タリオーニ / ラコット、音楽:オッフェンバック)
アリーナ・ソーモワ / ウラジーミル・シクリャローフ
Le Papillon (pas de deux) (chor.M.Taglioni ,revival P.Lacotte)
Alina Somova – Vladimir Shklyarov
蝶々の触角を頭につけているソーモワがとても愛らしい。彼女はBプロの演目の方が魅力的だったと思う。作品については、「やっぱりラコットの作品に面白いものは無し」の法則が当たってしまったけど。
《グラン・パ・クラシック》(振付:グゾフスキー、音楽:オーベール)
スヴェトラーナ・ルンキナ / アレクサンドル・ヴォルチコフ
Grand Pas Classique (Chor.Gzovsky)
Svetlana Lunkina – Alexander Volchkov
妖精系の印象が強いルンキナが技巧系の「グラン・パ・クラシック」を踊るのが意外だったけど、これが正しいクラシック・バレエ、という典雅さがあって素敵だった。バランスやバロネもきっちりと見せてくれていた。ヴォルチコフも綺麗なつま先、きちんと五番に入った着地を見せていて正統派ロシアバレエを印象付けた。
《ロシアの踊り》
(振付:ゴールスキー / ゴレイゾフスキー、音楽:チャイコフスキー)
ウリヤーナ・ロパートキナ
The Russian dance (chor. Goleyzovsky )
Ulyana Lopatkina
「白鳥の湖」のルースカヤを、華麗な民族衣装に身を包んだロパートキナが踊ってくれるという、少々もったいないけれども贅沢な趣向。普通ならあまり面白くないキャラクターダンスとして流してしまうような踊りだけど、ロパートキナが踊れば、腕の繊細な軌跡、隅々まで行き届いた美意識、そしてドラマティックさに思わず身を乗り出してしまいそうになる。特にクライマックスのピケターンのアクセントの付け方が絶妙で、その濃密さに観ている方も息も絶え絶えになったほど。一瞬でも見逃せないほどだった。
《海賊》よりパ・ド・ドゥ
(振付:チェクルィギン / チャブキアーニ、音楽:ドリゴ)
アンナ・ニクーリナ / ミハイル・ロブーヒン
Le Corsaire (pas de deux) (Chor. Petipa/CHEKRYGIN)
Anna Nikulina– Mikhail Lobukhin
ロブーヒンは「海賊」のアリはワイルドなキャラクターによく合っている。540を連続で決めてみたり、ダイナミックな踊りが映えた。ニクーリナはフェッテが得意のようで、腕をアロンジェにしてのダブルをたくさん入れてとってもよく回っていた。
≪第3部≫
《パリの炎》よりパ・ド・ドゥ
(振付:ワイノーネン / ラトマンスキー、音楽:アサーフィエフ)
ナターリヤ・オーシポワ / イワン・ワシーリエフ
Natalia Osipova – Ivan Vasiliev
アダージオではまず、ワシーリエフと同じ高さで跳躍しているオーシポワのグランジュッテにびっくり。ワシーリエフは開脚したままの回転、身体を斜めというよりほとんど地面と平行に倒してきりもみ状態のトゥールザンレールを見せたかと思うと、連続2回の後3回転のトゥールザンレールを見せたり、またまた観たことが無いような凄い超絶技巧を開発して披露していた。いやはや凄すぎる。オーシポワはグランフェッテは前半は全部ダブルで、トリプルをはさんで後半はシングルシングルダブル、最後は4回転。音楽にあっていないところはあるけれども軸はまっすぐで独楽のように速いスピードでクルクル。場内は大盛り上がり。
《ジゼル》よりパ・ド・ドゥ (振付:プティパ、音楽:アダン)
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ / アレクサンドル・セルゲーエフ
Gizelle (pas de deux) (chor.Petipa)
Yevgenia Obraztsova Alexandre Sergeiev
オブラスツォーワのジゼルはとても柔らかくて、生気に溢れていて情感があって、精霊ではなくて生身の少女という印象。ジゼルとしてはもう少し透明感があるのが正しいのだと思うけど、こんな愛らしく少女らしいジゼルはそれはそれで魅力的だ。彼女が全幕でジゼルを踊ったらどんな感じになるのだろうか。セルゲーエフは上半身がしなやかで、貴公子的で、ちょっと冷たそうなところが萌える。
《プルースト~失われた時を求めて》より 囚われの女
(振付:プティ、音楽:サン=サーンス)
スヴェトラーナ・ルンキナ / アレクサンドル・ヴォルチコフ
Proust (duet) (Chor.Petit)
Svetlana Lunkina – Alexander Volchkov
「スペードの女王」のDVDでリーザ役を演じているなど、ルンキナはローラン・プティのお気に入りのバレリーナの一人のようだ。ゆるくウェーブした長い黒髪、華奢なルンキナは、眠れるアルベチーヌの儚さとたゆたう感じを体現していて、ぞっとするほど美しかった。パリ・オペラ座のダンサーで観る「囚われの女」とは全く違った印象なのが面白かった。ヴォルチコフのプルーストは薄味だったけど、ルンキナの美しさと表現力に目を瞠らされた。古典作品の多いガラにあって、プティ作品が入ると新鮮味があるし、改めてこの作品の素晴らしさを実感することになった。
《ファニー・パ・ド・ドゥ(ザ・グラン・パ・ド・ドゥ)》
(振付:シュプック、音楽:ロッシーニ)
ウリヤーナ・ロパートキナ / イーゴリ・コールプ
Funny Pas de Deux (chor. Shpuk)
Ulyana Lopatkina – Igor Kolb
ロパートキナのもったいないお化けが出るシリーズ第2弾。マリインスキー・バレエのオールスターガラでも彼女はコールプとこの作品を踊ったから、別の作品で観たかった。しかもコールプはBプロではこの作品しか踊らないし。原題の「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」ではなく「ファニー・パ・ド・ドゥ」という題名なのは、本来の振付からかなり変えてあるためではないだろうか。アクセントとなる牛さんのオブジェも置いていないし。がに股で腰を振り振りするロパートキナは可愛らしいし、目の周り真っ黒メイクでイライラしっぱなしのコールプも可笑しいんだけど。この作品、踊っている人自身に華がないとクスリとも笑えないけど、この二人がやるとさすがに面白い。「白鳥の湖」のパロディとなっているところのロパートキナの腕の使い方が美しく優雅なだけに、別の作品で観たかったと改めて思ってしまう。一番面白かったのはカーテンコールで、ロパートキナのことを無視して前に出ちゃうコールプが笑えた。
《ドン・キホーテ》よりパ・ド・ドゥ
(振付:プティパ / ゴールスキー、音楽:ミンクス)
ガリーナ・ステパネンコ / アンドレイ・メルクーリエフ
2003年の世界バレエフェスティバル全幕プロ「ドン・キホーテ」でステパネンコとウヴァーロフを観て、バレエってこんなに楽しいんだ!と改めてバレエにハマったことを思い出した。あれから7年経ってもステパネンコはほとんど変わらず、超一流のテクニックと華やかさで魅せてくれる。メルクーリエフは今までエスパーダのイメージが強かったけど、バジル役もしっかりと軽妙に、しかし端正に踊ってくれて魅力的だった。コーダのピルエット・ア・ラ・スゴンドではずっと90度に上げた脚を保ちつま先までピンと伸びていて美しかった。Aプロの曲芸ペアとは打って変わって正統派の二人。
《白鳥の湖》より黒鳥のパ・ド・ドゥ
(振付:プティパ、音楽:チャイコフスキー)
ヴィクトリア・テリョーシキナ / レオニード・サラファーノフ
Swan Lake (pas de deux) (chor.Petipa)
Viktoria Tereshkina – Leonid Sarafanov
テリョーシキナの黒鳥が素晴らしいのは、すでに全幕でも観ているのでよーくわかっている。改めて彼女の持つラインの美しさ、テクニックの強さを実感した上で、さらにオーラと華やかさを身に着けてきたことがひしひしと感じられた。強い意志がすみずみから感じられて光を放っている。普段はそれほど高い位置まで脚を上げないのに、ここぞという決めポイントでは、驚異的なほど高いところまでアラベスクの脚を上げて強烈な残像を焼き付ける。邪悪さを感じさせるオディールで、ヴァリエーションもグリゴローヴィチ版が似合いそうだ。通常のオディールのヴァリエーションってさらりとした振付で、あまり印象に残らないことが多いのだけど、テリョーシキナが踊ると、エレガンスの中に潜む鋭い爪を感じさせて、この踊りの中に秘められた感情が見えてきて面白かった。グランフェッテは、両腕アロンジェでダブルを入れて音楽にもぴったり合っていて完璧。
サラファーノフの古典の技術はもちろん素晴らしい。ヴァリエーションで連続トゥールザンレールを入れるところが彼らしい。オディールに操られる気弱な王子というよりは、たくさん踊れて嬉しいな~僕って感じではあるけど、ガラの締めの一番だからそれもありかと。
Bプロはロパートキナの使い方がもったいなかったのとコールプが一演目しか出なかったのが残念だったけど、全体的には満足度は高い。『ロシアの踊り」のロパートキナ、「プルースト」のルンキナ、「タンゴ」のテリョーシキナ、「ゼンツァーノの花祭り」のサラファーノフ、「ドン・キホーテ」のステパネンコが特に素晴らしかったと思う。
休憩も含めると4時間もあるガラだけど、出演していたのは各バレエ団から男女4組ずつと意外と少ない。その人数を感じさせないほどボリューム感があり、ロシアバレエのクオリティの高さを改めて感じさせた。ただ、もう少し男性ダンサーに華がほしいなと思う。今回の出演者の中ではサラファーノフ(ワシーリエフは別枠って感じなんで)なんだろうけどサラファーノフはミハイロフスキーに行ってしまうし。男性スターダンサー不足は世界的な傾向のようだ。
演目について言えば、もう少し現代作品があったほうがよかったのではないだろうか。当初出演予定のザハロワがナチョ・ドゥアトを踊る予定になっていたのにキャンセルになったのが非常に残念だ。メルクリーエフが現代作品が得意なダンサーであるだけに、ナチョを踊る彼が見られなかったのが惜しい。
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こんにちは。
私も合同ガラ、ABともに観ました。全体としてはBのほうが面白かったです。
クラシック・バレエの音楽って単調でつまらないものが多いので(私見ですが)、ガラのように同じようなトーンの曲ばかり続くと音に飽きてしまうのですが、Bのほうがまだメリハリがあったような気が。
おっしゃるように、もう少し現代ものがあったら良かったなと思いました。
例えば今年2月のルグリの公演のように、ダンサーも構成も素晴らしいと見終わった後も爽快です。
ダンサーではロパートキナ、オブラスツォーワ、オシポワにしびれました。
正統派バレエではないけれど、オシポワが出てくる時のワクワク感は他のダンサーでは味わえません。
彼女、ABTのゲストダンサーですよね?
今度の来日公演の時も一緒に来てくれたらいいのに!と思いました。
今年最大のバレエ・イベントが終わって、なんだか気が抜けちゃいました(笑)
投稿: ぽち | 2010/10/30 09:58
こんにちは
感想拝見いたしました。
楽しいガラコンサートでしたね。
私は、以前のソビエト時代の、威厳が感じられなくなったな、という感じがしました。
あと、PAとオーケストラの併用は疑問に思いました。
たぶんオーケストラが色々な普段やらない曲をやって、いっぱいいっぱいだったんでしょう。
ドン・キホーテのアンコールとかカーテンコールの工夫とかいろいろと演出の仕方があったと思います。
私演出やってみたいなあ、とさえ思いました。
何かもったいないコンサートでした。観客があんなにリラックスしているのだから、遊び心があっても良かったと思いました。
投稿: zuikou | 2010/10/30 10:18
こんにちは。
Aプロのエントリーで名無しで投稿してしまいました。申し訳ありません。
私もルンキナの「失われた時を求めて」での美しさに驚きました。可愛らしさと女らしさと
両方あって、本当にほれぼれと見入ってしまいました。5月にボリショイでプティが
「若者と死」を指導するということで、ワシリエフ君がそのために来日できなかったですが、
プティXボリショイが、これほどまでに美しいとは正直思っていませんでした。
それから、私もゼンツアーノは両者の長所が思う存分見られて素晴らしかったと思います。
投稿: ショコラ | 2010/10/30 18:04
naomiさん、こんにちは。
私も同じ日に、A・Bとも観に行きました。
naomiさんの的確なコメントに感心しています。
オーシポアとワシーリエフに驚き、オブラスツォーワの可愛さに参ってしまいました。
私の一番は、ロパートキナの《ロシアの踊り》でした。
何か、胸にグッと来るものがあり、いつまでも観ていたい気持ちにさせてくれました。
投稿: アカショウビン | 2010/10/30 19:04
ぼちさん、こんにちは。
私はAプロは結局2回見て(1回は夢倶楽部会員の招待)、Bプロは1回、甲乙付けがたいのですが、ロパートキナとコールプの出番に限ればAの方がよかったですよね。古典の演目が続くと退屈するというのは同感で、Aプロの2部などはちょっと長いよ~って思いました。
オーシポワは前はテクニック先行というか、もともと体操をやっていて身体能力が先に出ている感じでしたが、今回はだいぶバレリーナらしくなって良かったですよね。ABTの来日公演出演予定者の中には今のところいない(JAの仮チラシによると)のですが、出てくれると良いですよね。
投稿: naomi | 2010/10/30 22:19
zuikouさん、こんにちは。
確かに、特に男性ダンサーは小粒になったな~とは実感しましたね。昔のソ連時代の大スターというのは、今の社会情勢においては生まれにくくなっているのかもしれません。ロシアのバレエ学校は、特に男子生徒を集めるのに苦労しているという話ですし。
感想には書かなかったのですが、今回、オーケストラがダメダメで、いらいらさせられることはままありました。最後のカーテンコールの「エチュード」の曲が演奏じゃなくてテープだったのにがっかり、みたいなところもありましたよね。
エンディングも意外とあっさりというか、もう少しお遊びがあっても良かったのではというご意見には同意します。次回はもう少し工夫してくれるかしら。
投稿: naomi | 2010/10/30 22:36
ショコラさん、こんばんは。
そういえば、5月のマラーホフの贈り物にワシーリエフが出演できなかったのはプティから「若者と死」の振付指導を受けるからだということでしたよね。ルンキナは本当に美しくて「プルースト」のアルベチーヌにぴったりでした。
「ゼンツァーノ」は本当に二人の長所が生きた作品でしたね。この二人が組むことがこれから減るかと思うと残念です。
投稿: naomi | 2010/10/30 23:00
アカショウビンさん、こんばんは。
ワシーリエフ&オーシポワは今回もびっくり担当でしたね~特にワシーリエフ君は凄いことはわかっていても毎回驚かされるというか、どんな新しい技を持ってくるか、期待してしまいました。オブラスツォーワは本当に可愛いし。
ロパートキナのロシアの踊り、素晴らしかったですよね。息をするのももったいないくらいで見入ってしまいました。ありがたくて手を合わせたくなりました。
投稿: naomi | 2010/10/30 23:09
naomi さん、こんばんは。
私は、23と24日だけしか言えませんが、今回のオケは昨年のマリインスキーに比べると、意外に良かったと思います。何とロッシーニの泥棒かささぎを実演したのには驚きました。
危なっかしいところは多々あったけれど、踊りに影響を与えるような大きく破綻したところは無かったように想います。今回、得意の『聞こえなかったことにする』ことはありませんでした。
それと、踊りが先行するような演目は、オケが後追いせざるを得ないので、ダメ演奏でも生演奏は仕方がないですが、逆なら録音も大いにOK! と思います。 会場側も音圧を下げ、あたかもオケピットから音が出ているように工夫してくれれば...ですが。
別にアクロバットを観たいわけではない私にとっては、やはりRusskayaが心に残りました。派手な衣装には驚きましたが、舞台に立った時から、"Lopatkina's Atmosphere"に酔わされてしまいました。
テリョーシキナのオディールも良かったけど、ステパ姉さんの妖艶なオディールを観てみたいと思いました。とても無理な話でしょうが、可能なら1つのプログラムで、凛としたロパ様のオデット:1幕2場のアダージョとボリショイの真のプリマのオディールを組み合わせたガラが実現できれば、万難を排してでも観に行きたいと思いました。
投稿: よしゅ | 2010/10/31 00:49
よしゅさん、こんばんは。
前回の合同ガラの演奏がどうだったかは忘れてしまいました(笑)今回は弦楽器のミスがあるな~と思ったのですが(金管のミスはよくあることだと思って最近は余気にならなくなってしまって)。確かに致命的なミスはなかったかもしれませんね。そうそう、「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」の音楽は泥棒かささぎなんですよね。テープの場合は音質がどれほどのものかに拠りますよね。
ロパートキナのルースカヤは本当に素晴らしかったと思います。圧倒的な吸引力がありましたよね。技術的に難しいわけではない踊りで、あれだけ魅せられるのは彼女ならではのことでしょうね。ロパートキナの白鳥とステパネンコのオディールの組み合わせだったらそれはそれはゴージャス、ボリショイ対マリインスキーの真の対決となって素晴らしいことでしょうね~。
投稿: naomi | 2010/10/31 03:27
naomiさん、こんばんは。
私も今回のオケはダメダメだったと思います。特にパ・ド・カトルの出だしにはいきなりがっかりさせられました。ロミジュリもパピヨンもルースカヤも本当はもっと深みがあって美しい曲のはずなのに。。。いっそテープの方がましな気がしましたが、ステパネンコのドンキなどを見ているとやはり生でないとダメなのですよね。ヴァリエーションのパッセパッセではトウシューズの音がフラメンコのように音楽と一体になって小気味好く響いていましたし、グランフェッテの前半は高速で回っていたのが後半少し減速して、しかしスピードが落ちたなりに音は外れずフィニッシュはピタリと決まる。これはダンサーと指揮者の呼吸が合っているからだと感じました。今回の一番のもったいないは、ダンサーとオケのレベルがかけ離れていたことです。
ところで、次回のボリショイの「スパルタクス」と「ライモンダ」、すっごく楽しみです!JAさん、今度は変更無しでお願いしま~す。
投稿: pelu | 2010/10/31 23:11
peluさん、こんばんは。
確かにロミジュリやルースカヤの音楽はちょっと残念な出来でしたね。おっしゃるとおり、指揮者はきちんとした方のようで、ステパネンコのヴァリエーションでの連続パッセやグランフェッテでの音の合わせ方は良かったと思います。グランフェッテと音がとてもよく合っていましたからね。この公演の後新国立劇場で東フィルの演奏を聞くと、やっぱり差が歴然としていました。
次回のボリショイの来日公演の「スパルタクス」と「ライモンダ」はとても楽しみです。「スパルタクス」を前回持ってきたときにはボリショイのオーケストラも同行していたと思いますが、次回もぜひそれをお願いしたいし、無理な場合でも国内オケでも上手なところでお願いしたいですよね。
投稿: naomi | 2010/11/01 00:24