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2010/01/25

1/24 「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」短評  Jiří + Otto Bubeníĉek & Selected Dancers of the Dresden SemperOper Ballet

今日は彩の国さいたま芸術劇場で「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」を見に行きました。乗換えが順調で思ったより遠くなかったです。

http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/d0123.html

■辿り着かない場所 (日本初演)"Unerreichbare Orte"
(2005年/ハンブルク・バレエ団)
振付:イリ・ブベニチェク
音楽:オットー・ブベニチェク
衣装:エルザ・パヴァネル
出演:イリ・ブベニチェク、オットー・ブベニチェク ほか13名

■ステップテクスト ドレスデン国立歌劇場バレエ団 "特別ヴァージョン" Steptext
(2004年)
振付:ウィリアム・フォーサイス
音楽:J.S.バッハ『シャコンヌ』
出演:イリ・ブベニチェク、エレナ・ヴォストロティナ、オレグ・クリィミュク、クラウディオ・カンジアロッシ


■ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―(日本初演)Le Souffle de l'Esprit
(2007年/チューリッヒ・バレエ)
*最後のパートは、『カノン』として「エトワール・ガラ2008」にて上演された
振付:イリ・ブベニチェク
音楽:ヨハン・パッヘルベル、J.S.バッハ、ロマン・ホフステッター、オットー・ブベニチェク
舞台装置&映像製作/衣裳:オットー・ブベニチェク
照明デザイン:マルタン・ゲバー
出演:オットー・ブベニチェク、イリ・ブベニチェク、カテリーナ・マルコフスカヤ、
エレナ・ヴォストロティナ、ギィ・アルブイ、ヨン・ヴァイェホ、浅見紘子、ほか6名

■フィナーレ(出演者全員による)

そして、公演の内容は、昨日行った友人達から聞いていた通り、素晴らしいものでした。本当にこの公演が実現できてよかったと思うし、再びこの「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」も実施して欲しいと心から思いました。3プログラムのうち2つがイリ・ブベニチェクの作品という、考えようによっては大胆な試みですが、それぞれにユニークな作品でした。

コンテンポラリーの作品って、すぐに「フォーサイス風」「キリアン風」というレッテルが貼られるのが私はすごくイヤなんですけど、そういう言葉が全然出てこないオリジナリティが感じられるのが良いのですよね。「辿り着かない場所」はオットーが作曲しているということもあって、独特の音楽性が漂っていました。

そして「ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―」の暖かくまろやかで豊かな振付、イリ、オットー、そしてヨン・ヴァイェホの音符と戯れるような滑らかで音楽性豊かな動きにはうっとりし、時がたつのを忘れてしまいます。というか、もう終わっちゃったの?と思ってしまうほど、この世界に浸っていたいって思いました。舞台から限りない光が降ってくるような、そんな至福の時間でした。

ダンサーたちもそれぞれ魅力的で、「ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―」でイリとオットーとともに踊るヨン・ヴァイェホの動きにも目を引付けられましたし、マリインスキーから移籍した赤毛のショートカット、長身のエレナ・ヴォストロティナの美しさも鮮烈。出番は少なかったものの、すらりとした長身と素晴らしい身体能力の浅見紘子さん、踊りの中にドラマを感じさせてくれる大石裕香さんも素敵でした。

遅くなってしまったので、感想はまた後ほど!ホント、できることなら、もう一回は観たかったです。

(しかし、私の席の近くにいた集団のマナーが悪くて上演中にしゃべりまくりブラボー叫びまくりで、著しく興を削がれてしまいました。昨日の新国立でも、隣の子供が落ち着かないようで動き回っており、何回も肘鉄を食らわされたりして、最近客席運が無いようです)

イリ・ブベニチェクはYouTubeにチャンネルを持っています。そこで、"Bubenicek and Friends"についてのチェコでのテレビ番組がアップされており、ちょっとだけですが、「辿り着かない場所」「ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―」の映像を観ることができます。インタビューはチェコ語で答えているようですが、何を喋っているのか、すごく知りたい!

コメントやメールへのお返事が遅くなっており、申し訳ありません。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

いつも楽しく拝読させて頂いてますが、今回初めてコメント致します!というのも「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」を私も観に行ったのですがとても良かったので思わず。。。
私は1/23に観に行きましたが、特に最後のLeSouffre d'Espritが特に良かったです。とても豊かな気分になって帰ってきました。

にしても席運がいまいちだとどんなに感動する公演でも台無しになりますよね。。23日は観客とダンサーの温かい距離感もとてもよかったです。(途中でBravoしてしまった方がいらっしゃいましたが、まあ良かったってことですね。。)


いつも公演を観に行った翌日はNaomiさんのblogをチェックして今回は自分が感じた事と同じかな?(あるいは違うかな?)と楽しみにしています(もっとも表現力は雲泥の差がありますが(゚ー゚;)
これからも参考にさせてください!

TGIFさん、こんばんは。ようこそいらっしゃいました!

本当にとてもよい公演でしたよね!足を運んだ甲斐がありました!特に「ル・スフル・ドゥ・レスプリ-魂のため息」は音楽の表現の仕方がふくよかで、素晴らしい作品ですよね~。豊かな気分になるって同感です!

私も本当に表現力も乏しくみなさんに勉強させていただくことばかりですが、こうやってコメントしていただいて本当にありがたいです。
これからもどうぞよろしく!

naomiさん、こんばんは。

国や地方公共団体が関わっている公演には、こまったちゃんの「招待客」がよくいるものです。
「ブラボー」はまだましですね。おしゃべりも困るけど、その昔、2~3席離れていましたが、演奏中に硬い袋からごそごそと煎餅(あの音は煎餅だ、多分)を取り出してバリバリ・ムシャムシャとやられたことがありました。

「招待客」が居そうなときは覚悟して舞台にのみ集中し、周りの客席は『見えなかったことにする』&『聞こえなかったことにする』の境地でいきましょう。
だけど、これもまた疲れるんですよ。naomiさんの記事で、「埼玉在住・勤務者限定のゲネプロ一般公開」を見て、例の「招待客」が匂ってきましたので、この公演パスしてしまいましたが、素晴らしかったとのこと。覚悟して行けばよかった。

こんばんは。
例の埼玉在住在勤限定ゲネプロも、いかにも、応募した?ご招待よねという方たちがいました。
お隣の三人組がそうかなあ、でした。スタッフに挨拶したり、ごそごそ業界話したり。
静かに見てれば、誰だっていいんですっ。静かにできないんだったら、寝ててくださいって、思います。

最近、席運は悪いのが普通みたいになってて、ほんとうに大変です。

同じ日に行ってました〜
ブラボー、うるさかったですね!!
私の席は離れていたので、まさか上演中おしゃべりしているとは思いませんでしたけど。
かなり前の席におこちゃま(ただしお行儀のよいバレエ少女)が何人もいたり、ちょっと落ち着かない雰囲気でした。
でも不便で不人気なさいたま芸術劇場ですが、こういう珠玉の公演を引き受けてくれるから、ありがたいなーと思ってます。

よしゅさん、こんばんは。

今回上演中に喋っていたりブラボーを連発していた方々は、ダンサーやお教室関連の方のようでした。他の公演や発表会に行って思うのは、一般の観客の方がマナーがよく、バレエの先生をしているような方(中には有名な方も)や出演者の関係者のほうが、上演中のおしゃべり(特にツッコミや、○○ちゃんはここ!みたいな)が目立つんですよね。先生がうるさくてどうするって思うのですが。某有名ダンス評論家の方も、上演中連れの方とお話をしていることが多いです。もちろん、人それぞれで、関係者の方でも大変マナーが良かったり、子供でもしつけが行き届いていてしっかり見ている子もいるわけですが。

とにかく思うのは、先生やダンサーの方は、若い人のお手本になるべき存在だから、そういう方たちが一番マナーを守るべきなのだということでしょうか。先生が喋っているから、自分たちもいいや、と真似されたら一番困るって思うんです。

大きな拍手をすることや、面白かったときに笑ったりと反応をすることはもちろん良いことだと思うんですけどね・・

まあ、正直観客のマナーは、去年の10月に行った北京並みでした。

naomiさん、こんばんは。
私も23日の公演を観ました。自宅から彩の国まで軽く2時間かかってしまうのですが、思い切って行った甲斐がありました。客席数が少ないのに舞台の奥行きがたっぷりあって、良いホールですね。興味深い公演が多いし、近所に欲しいです。でもそうすると益々出費が増えて困るかも。
「辿り着かない場所」は45分という長い作品にもかかわらず、最後まで飽きなかったし、音楽も好きです。「魂のため息」、特にカノンについては短過ぎです。「お願いだから終わらないで!」って心の中で叫んでました。ストーリーの無いバレエなのに、なぜか毎回泣いてしまうんですよね。こんな美しい作品を作れるイリは、きっと良い人に違いないと勝手に決めてます(笑)。

ブラボーと言えば、東バの「ラ・シルフィード」。席が1階の19列目(つまり通路を挟んでご招待席の前)だったのですが、三浦雅士さんのブラボーが煩くて。。。とっても興ざめでした。

よしのっちさん、こんばんは。

おっしゃるとおり、静かに観ていてくれたら、それが招待客だろうがなんだろうが関係ないわけですが、どうもダンサーっぽい方がそのものすごいブラボーを連発していたんですよね。普通のブラボーだったら全然OKなんですけど、踊っている最中の不思議なところで拍手したり、喋っていたり(さすがに近くの人におしゃべりは注意されていました)。それがすぐ近くにいたので気になって気になって。
公演の内容が素晴らしかっただけに、それで集中力がそがれてしまったのがとても残念に思いました。

ogawamaさん、こんばんは。

同じ日に来られていたのですね!それほど大きな会場ではなかったのに、お見かけできなくて。隣であのブラボー(しかも、せーの、ブラボー)には参りました。

彩の国さいたま芸術劇場は、今回の公演のほかにも、ナチョ・ドゥアトやラララ・ヒューマン・ステップス、インパル・ピント・カンパニー、そしてバットシェバ舞踊団など、最先端のダンス公演を行っていて、本当に素晴らしい企画力を持っているところだと思います。こういう公演に、もっと有料入場者数が増えて、大いなる刺激となるといいなって思うんですよね。

日本のバレエ・ダンス界はとにかくお教室文化なのが諸悪の根源であり、その象徴が残念ながら現在の牧阿佐美バレエ団と新国立劇場バレエ団なのですよね。

peluさん、こんばんは。

私もこの劇場までは自宅から片道2時間コースなのです。でも、箱としては、ちょうどいいサイズだし、前の方でも後ろの方でも観やすいし、奥行きもあるし、とてもいい劇場ですよね。

「ル・スフレ・ドゥ・レスプリ」は本当に、お願いだから終わらないでって思うような至福の時間を味わせてくれましたね。これからも観る機会があればいいのに~と思います。とりあえず、「エトワール・ガラ」にはオットーも参加して欲しい、なんてね。亡くなった祖母のことを想って作った作品なのだそうで、そう思うとますます泣けてきます。人間の身体や動きってなんて美しいのだろうって思いますよね。

三浦さん、確かにブラボーうるさいです。24日にいらしていました。

naomiさん、

そうそう、そうでした。都会のバレエ公演でチケットの大量消費/配布先といったら、バレエ教室とかでしたねぇ。
その手の団体様には、主催者側も真剣に観劇している一般客に配慮して、生徒でも多くて2~3人毎に何カ所かに座席を分散させるなど、何か工夫してほしいものですね。

幕が降りた時など、回りを見渡して、本当に真剣に観ていた生徒さん/バレリーナの卵(躾けが良くて真面目に見ていたのではなく)をお見かけになりましたら、そしてどこの教室/団体かお分かりになりましたら、観劇記の片隅にでも是非一言コメントしてください。

みんなでその子の発表会など観に行って応援してあげましょう。(本当に「バレエが好き」なプロ/将来プロが生まれるかも知れません)

よしゅさん、こんにちは。

私はあまりお教室関係は詳しくないのですが、お行儀のよいところは好感度高いですよね。バレエを学んでいる子はバレエ教室て過ごす時間が長いだろうし。

昨日はバレエ協会のヤングバレエフェスに行ったのですが、それこそ観客の大半は関係者と思われるのにみんなマナーが良かったです。きちんとしているところが大半で先日のは特殊だったのだろうって思いました。

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