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2010年1月

2010/01/31

H・アール・カオス×大友直人×東京シティ・フィル「中国の不思議な役人」「瀕死の白鳥」「ボレロ」

H・アール・カオス×大友直人×東京シティ・フィル

2010年1月30日(土) 17:00 開演(16:30開場)
劇場:東京文化会館大ホール

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【演目】
「中国の不思議な役人」(新演出、新振付)、「ボレロ」、新作「瀕死の白鳥」
http://www.t-bunka.jp/sponsership/spo_a_1_09.html

2008年に同じH・アール・カオス×大友直人で「中国の不思議な役人」と「ボレロ」を,観てとても素晴らしかったので、再演を観に行くことに。細かい変更点はよくわからなかったのだけど、「中国の不思議な役人」は演出と振付をやや変えているとのこと。

それにしても、白河直子さんの踊りを見ていると、ダンスの持つ身体性を肌でダイレクトに感じさせられてひりひりする。パンフレットに振付の大島早紀子さんも書いていることだけど、身体性がどんどん希薄化してバーチャル化が進むこの世界の中で、自分が血と肉と骨でできている人間であり、切られれば血を流し痛みを感じる存在であるということを認識させてくれるのがダンスなのだと実感する。やがては老いて朽ちていく肉体の、一瞬の輝き。極限まで研ぎ澄まされた激しい動き、肉体の限界に挑むようなぎりぎりの世界を見せてくれる白河さんの美しさと激しさは、理屈ぬきで魂に響いてきて心を震わせてくれる。

「中国の不思議な役人」振付:大島早紀子 音楽:ベラ・バルトーク
中国の不思議な役人:白河直子
木戸紫乃、小林史佳、斉木香里、泉水利枝、池成愛、野村真弓

前回の上演との変更点がよくわからなかったのだけど、前回観た時よりもさらに面白く観ることができた。冗長に感じていたところがなくなって、構成も振付もすっきりとしたように思える。もともとのパントマイムドラマでは、老人、青年、そして中国の役人の3人が登場するのだけど、ここでは白河さんが一人3役を演じる。幕が開くとサーカスのブランコのように、宙吊りになったダンサーが左右に大きく揺れ動く。暗い照明の中に鋭く差し込む照明。光の檻の中に閉じ込められたように見える人々。天井からポールが何本も降ってきて舞台の上に突き刺さる。横たわっている白河さんの身体を封じ込めるかのように。役人の白河さんは、首を吊られるのだけど、その首吊り紐はやがて彼女の身体のほうに巻きつき、彼女の驚異的な身体能力によって吊られたまま、アクロバティックな動きを見せる。白河さんの踊りはいつもながら凄絶で、身を客席の方まで投げ出すような動き、超えてはいけない一線までも果敢に挑んでいて、誰も到達できない向こうの世界までも見せてくれている。何回殺されても死なない、そこまで人を生かせてしまうエロスへの欲求の強烈さを見せながら、最後には満たされて安堵の死を迎える。
東京シティフィルの演奏も、とても迫力と緊張感を漂わせていて、非常に雄弁で良かった。

「瀕死の白鳥」振付:大島早紀子 音楽:サン=サーンス
白河直子

舞台奥の幕までも取り去って舞台機構が剥き出しになった舞台。椅子が一つだけ置いてある。キャミソールとショートパンツだけのシンプルな姿の白河さんが、音楽が始まる前から踊り始める。フォーキンの「瀕死の白鳥」と違って水面を滑るような動きは無いけれども、しなやかな腕の形はたしかに白鳥を思わせる。激しさと強さを秘めた白鳥は生きようとしているのがよくわかる。そして、音楽が終わるのと同時に死んでいくのではなく、音楽が終わって、しばらく余韻があるうちに静かに命が消えていくのが見えた。しかも、地面に横たわるのではなく、立ったままで、腕の動きだけで死んだというのがわかるというのが新鮮な設定。

「ボレロ」振付:大島早紀子 音楽:ラヴェル
白河直子

ボレロという作品は、ベジャールの有名な作品と、そもそもイダ・ルビンシュタインが酒場のテーブルの上で踊る女性を見てヒントを得たという歴史があるため、どの作品もそれらの前提に創る方も観る方もとらわれがちである。
大島早紀子版ボレロは、円卓ではないけれど、深紅の花びらを輪のように並べ、その中心で白河さんが踊り、輪の外には四人のダンサーが。取り囲むようにやはり真っ赤な紙もしくは発泡スチロールのような素材でできた壁がある。輪の中心で白河さんは横たわっている。赤いパンツに上半身は裸。アンドロジェヌス的な白河さんの身体は、エロティックではないけれども、研ぎ澄まされていて一片の余分な肉もなく、輝くばかりの美しさ。大きくしなる強靭でしなやかな上半身、白河さんは全てのパッションを込めて身を投げ出し、四人のダンサーを従えながらも決して女王様でもなければ戦士でもなく、禁欲的でもない、ただ生きていく強い意志と魂のきらめきを見せる。花びらの輪はやがて踏みならされて線が消失し、吹雪のように舞い上がる。4人のダンサーたちが、赤い壁を削り取るように飛び散らせ、真っ赤な血飛沫のように飛び散った紙片が白河さんの白い身体に散っていく。この視覚的な鮮烈さ。生きていくこと、ライブで、今同じ場所で目の前で、がとてつもないものが行なわれている、同じ空気を吸っていることの幸せ、生きてこの舞台を観られることの幸福を感じる。白河さんと同じ時代に生きて、彼女を観ることができる幸せを。

「瀕死の白鳥」と「ボレロ」の間に行なわれた大友直人さんと乗越たかおさんのトークもとても面白かった!大友さんは指揮者なのにすごくトークが達者。

YoutubeにHアール・カオスのチャンネルがあるんですね。

「中国の不思議な役人」Der Wunderbare Mandarin

「ボレロ」Bolero

二期会オペラの演出を、大島さんが行なうそうです。これは必見!

大島早紀子演出、白河直子ほかH・アール・カオスのダンサーも出演
「ファウストの劫罰」
日時 2010年7月15日(木)~18日(日)
劇場 東京文化会館
指揮 ミシェル・プラッソン
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団
合唱 二期会合唱団奏

2010/01/30

2/19 NHK芸術劇場でパリ・オペラ座「バレエ・リュス・プログラム」放映 Soirée Ballets Russes

ダンスマガジン最新号の情報コーナーにもちょっと載っていて気になっていたのですが、NHKの芸術劇場のサイトにも詳細が載りましたね!楽しみです。

2月19日(金) 22:30~
NHK教育テレビ 「芸術劇場」

http://www.nhk.or.jp/art/current/music.html#music0219

情報コーナー 「バレエ・リュス不滅の魅力」

「バレエ・リュス」の結成から100年を迎えた2009年。世界各地で多くの記念公演が行われた。

1909年、フランス・パリでバレエ界に革新を起こした「ロシア・バレエ団」、フランス語で「バレエ・リュス」。ロシア人興行師ディアギレフが、ニジンスキーを含めたロシア帝室バレエ団のダンサーたちを率い、ストラヴィンスキーの音楽、画家バクストの舞台装置など最先端のロシア芸術を結集した伝説のバレエ団である。ピカソやジャン・コクトーなど、パリで活躍していた時代の寵児たちも大きく関わり、バレエ史上に残る数々の傑作を生みだした。

今なお新鮮な輝きを保ち、センセーショナルな逸話が語り継がれている「バレエ・リュス」。その魅力をひもとく。

公演コーナー(1) 「パリ・オペラ座バレエ『バレエ・リュス・プログラム』」

2009年12月にパリ・オペラ座で行われた「バレエ・リュス・プログラム」全4作品を、いち早くお届け。代表作でもある「ばらの精」「牧神の午後」「三角帽子」「ペトルーシカ」を通して、バレエ・リュスの魅力に浸っていただく。

<演目>
バレエ「ばらの精」Le Spectre de la Rose
 振付:ミハイル・フォーキン
 音楽:ウェーバー作曲/ベルリオーズ編曲
 美術:レオン・バクスト
 主演:マチアス・エイマン、イザベル・シアラヴォラ

バレエ「牧神の午後」L'Apres du Midi d'un Faune
 振付:ワツラフ・ニジンスキー
 音楽:クロード・ドビュッシー
 美術:レオン・バクスト
 主演:ニコラ・ル・リッシュ、エミリー・コゼット

バレエ「三角帽子」Le Tricone
 振付:レオニード・マシーン
 音楽:マヌエル・デ・ファリャ
 美術:パブロ・ピカソ
 主演:ジョゼ・マルティネズ、マリ・アニエス・ジロ

バレエ「ペトルーシカ」Petroushka
 振付:ミハイル・フォーキン
 音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
 美術:アレクサンドル・ブノワ
 主演:バンジャマン・ペッシュ、クレールマリ・オスタ、ヤン・ブリダール、ステファン・ファヴォラン

<出演>
パリ・オペラ座バレエ団

<指揮>
ヴェロ・パーン

<管弦楽>
パリ・オペラ座管弦楽団

<収録>
2009年12月 パリ・オペラ座 ガルニエ宮

マリインスキー・バレエのワシントンDC公演キャスト・Mariinsky Ballet at the Kennedy Center

2月にワシントンDCのケネディセンターで行われるマリインスキー・バレエの「眠れる森の美女」のキャストがケネディセンターのサイで更新されていました。

http://kennedy-center.org/calendar/index.cfm?fuseaction=showEvent&event=BKBSE

PRINCIPAL CASTING
Tue., Feb. 9 at 7:30 p.m.
Aurora: Diana Vishneva
Prince Desire: Vladimir Shklyarov
Lilac Fairy: Ekaterina Kondaurova

Wed., Feb. 10 at 7:30 p.m.
Aurora: Alina Somova
Prince Desire: Evgeny Ivanchenko
Lilac Fairy: Anastasia Kolegova

Thu., Feb. 11 & Sat., Feb. 13 at 7:30 p.m.
Aurora: Viktoria Tereshkina
Prince Desire: Vladimir Shklyarov
Lilac Fairy: Ekaterina Kondaurova

Fri., Feb. 12 at 7:30 p.m.
Aurora: Anastasia Matvienko
Prince Desire: Evgeny Ivanchenko
Lilac Fairy: Oksana Skoryk

Sat., Feb. 13 at 1:30 p.m.
Aurora: Anastasia Kolegova
Prince Desire: Anton Korsakov
Lilac Fairy: Alexandra Iosifidi

Sun., Feb. 14 at 1:30 p.m.
Aurora: Anastasia Matvienko
Prince Desire: Maksim Zyuzin
Lilac Fairy: Oksana Skoryk

前回のキャストと比較してみますと、
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2009/12/dcmariinsky-bal.html

ファジェーエフの出演がなくなってしまっています。気になりますが、ballet.coによれば単にこのツアーには参加しないだけのようです。

あとはちょっとキャストのシャッフルがあって、最終日については、マクシム・ジュージンがデジレ王子を踊るんですね。プロフィールを見たらデジレ王子もレパートリーにありました。来日公演では、「白鳥の湖」のパ・ド・トロワで、とても美しいポール・ド・ブラを見せてくれた彼のインタビューが、ダンスマガジンの最新号に載っています。モノクロですが写真の笑顔がとても素敵ですね。

ワシントン公演の前に、今週末、マリインスキー・バレエとしては初めてノルウェーで公演を行いますが、そちらにはファジェーエフは参加するようです。
http://www.mariinsky.ru/en/news1/news1/29_january1/

また、2月6日のマリインスキー劇場では、「ペトルーシュカ」の新制作でのプレミアが行われますが、
http://www.mariinsky.ru/en/playbill/playbill/2010/2/6/1_1600/

Petrouchka - Alexander Sergeyev
The Ballerina - Evgenia Obraztsova
The Moor - Islom Baimuradov

というとても素敵なキャスティングです。オブラスツォーワのバレリーナなんて、まさにはまり役ですね。バイムラードフのムーア人も、セルゲイエフのペトルーシュカもぜひ観てみたいです。

しかも同時上演の「シェヘラザード」の黄金の奴隷は、イーゴリ・ゼレンスキー、ゾベイダはディアナ・ヴィシニョーワです。

2010/01/29

ローザンヌ国際コンクールのビデオブログ Prix de Lausanne 2010

1月26日から31日まで、ローザンヌ国際コンクールが行われています。決勝は1月31日なのですが、オフィシャルサイトの方で毎日ビデオブログが更新されています。ただし、このサイト、めちゃめちゃ重たいのですよね。

http://prixdelausanne.org/v4/index.php/fr/Videoblogs2010/

出場者の中から毎日数人ずつ、紹介されています。2日目の27日のビデオブログには、17・18歳 男子の部のハンブルクバレエ学校の中ノ目知章さんが「ドン・キホーテ」のバジルのヴァリエーションを踊るところとインタビューで登場しています。
彼は脚が長くてプロポーションがいいですね。コンテンポラリーのヴァリエーションはクリストファー・ウィールドンの「コンティニウム」を踊るようなのですが、やはりコンテンポラリーの方が難しいようです。去年、一昨年はノイマイヤーの作品が課題となっていましたが、今年はウィールダンと、キャッシー・マーストンの作品を使うことになっているんですね。

http://prixdelausanne.org/v4/index.php/en/video-blog-2010-day-2.html

YouTubeのローザンヌコンクール公式チャンネルから見たほうが軽いかもしれませんね。
http://www.youtube.com/user/PrixdeLausanne

ちょっと前の記事ですが、Swissinfoに、今年のコンクールの動向についての記事があります。

第38回ローザンヌ国際バレエコンクール 男子参加者が女子を上回る
http://www.swissinfo.ch/jpn/index.html?cid=8111526

DVDの予選を通過した69人で本選となりましたが、うち女子32人男子37人と、初めて男子数が女子数を上回る結果となっている
とのことです。


追記:中ノ目君はビデオブログの3日目にも登場しています。
http://prixdelausanne.org/v4/index.php/en/video-blog-2010-day-3.html

こうやって日本語でコンクールのことを生で話してくれると、とても臨場感があって良いですね。

また、現在ミラノスカラ座バレエ学校で学んでいるアクリ瑠嘉くんのインタビューが、Swissinfoに出ていました。以前井上バレエ団の「くるみ割り人形」でフリッツ役で彼が出演しているのを見ましたが、ずいぶん大きくなったようです。
http://www.swissinfo.ch/jpn/index.html?cid=8186304

決勝の模様は、インターネットで生中継があります。
http://lausanne.streamakaci.com/

リアン・ベンジャミンとエドワード・ワトソンの「マノン」、そして上海舞踊学校のパフォーマンスも行われるとのこと。

そしてダンソマニさんによると、日曜日の決勝の模様は、Arteでも配信(生中継)されることになったようです。 きっとこっちの方が軽いでしょう。(ダンソマニさまいつもありがとう!)

http://liveweb.arte.tv/fr/part/Prix_de_Lausanne/

2010/01/28

ダンスマガジン2010年3月号/スージン・カンのガラ公演/ミハイル・ロブーヒン

ダンスマガジン2010年3月号が、珍しく発売日前に届きました。表紙は、とても妖艶で美しい「シェヘラザード」のディアナ・ヴィシニョーワ。

公演レポート:シルヴィ・ギエム「聖なる怪物たち」
スペシャル・インタビュー:シルヴィ・ギエム
速報スペシャル:マリインスキー・バレエ
インタビュー:ロパートキナ/ソーモワ/オブラスツォーワ/ジュージン
稽古場のダンサーたちSPECIAL:テリョーシキナ&シクラローフ
Dance Magazine Interview:ディアナ・ヴィシニョーワ/三浦雅士
Report海外公演レポート:吉田都&ロイヤル・バレエ「くるみ割り人形」
パリ・オペラ座バレエ「くるみ割り人形」「バレエ・リュスへのオマージュ」 ほか

この号は、久しぶりに非常に充実した内容で、読み応えたっぷり。シルヴィ・ギエムとアクラム・カーンの「聖なる怪物たち」はギエムのインタビューのほか、瀬戸秀美さんによる素晴らしい写真も豊富です。

ロイヤル・バレエでの吉田都さんの最後の「くるみ割り人形」の写真&レビュー。都さんはいつまでも可愛らしいですね。大晦日のドラマティックなカール・パケットのエトワール任命劇速報とカールのインタビュー。カールって本当にいい人なんですね。「アルマンは誠実だが不安定で、何も知らないパリの社交界で自分を見失っている若者だと思います」と「椿姫」のアルマン役について語っています。

マリインスキー・バレエの来日公演も、写真をたっぷり使って紹介。ロパートキナ、ソーモワはじめ、マクシム・ジュージンなど若手のダンサーのインタビューあり、テリョーシキナとシクリャーロフのリハーサルレポートあり。しかし何よりも強烈なインパクトなのが、「眠れる森の美女」でのシクリャーロフの濃いお化粧・・・。この舞台は観ていないんですが、聞きしに勝る凄さです。せっかくのシクリャーロフの美貌が台無しですね。うーん。

三浦雅士氏とディアナ・ヴィシニョーワの対談は、彼女の率直なところが出ていて凄く面白い内容です。生い立ち、ワガノワに入るまでのことやローザンヌ・コンクール、ルジマトフやマラーホフとのこと、ABTに出るようになったこと。ディアナが「もっとコンテンポラリー作品のことを聞いて欲しかった」と言っているところはナイスです。彼女のお父さんは大学の准教授で、いわゆるインテリゲンチャだったのですね。本当にこの対談は興味深いので、一読をお勧めします。

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世界的なバレリーナといえば、スージン・カン。4月にソウルで行われる彼女のガラについての記事を英語で読むことができます。

Kang Sue-jin Returns With `The Ballet'
http://www.koreatimes.co.kr/www/news/art/2010/01/145_59767.html

上演作品について、この記事でスージンが語っています。演目と出演者はすべて、彼女自身が選んだものです。ショパン生誕200周年を記念してのノイマイヤー振付の「椿姫」1幕と3幕の上演。2幕については、ピアノの演奏とビデオの上映が行われます。「椿姫」のマルグリット役で、スージンはブノワ賞に輝きました。通常ガラ公演は、有名な作品の一部が上演されることがほとんどですが、「椿姫」については長めの抜粋を上演し、また今まで韓国では上演されたことのない作品を人々に紹介したいと彼女は願って、今回の上演作品を決めたとのことです。

ウヴェ・ショルツの``Suite No. 2'をスージンとウェスト・オーストラリア・バレエ団が踊り、二人のピアニストがラフマニノフの組曲を弾きます。シュツットガルト・バレエのプリンシパル、エヴァン・マッカイ振付の「Vapor Plains」をスージンとジェイソン・レイリーが踊ります。昨年の初演を観た彼女がぜひ上演したいということで実現しました。イリ・キリアンの「ヌアージュ」は、スージンとウェスト・オーストラリア・バレエの芸術監督を減殺務めているイヴァン・カラヴァッリが踊ります。マルコ・ゲッケの「Affi」はマライン・ラドメイカーによるソロです。エリック・ゴーティエ振付のユーモラスな「101」は、ジェイソン・レイリーが踊ります。そして、スティーヴン・トスの「マイ・ウェイ」をウェスト・オーストラリア・バレエのダンサーたちが踊ります。現在42歳のスージンですが、一晩にこれだけの作品を踊るというから凄いです。まだまだその情熱は熱いようです。

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今年1月にマリインスキー・バレエからボリショイ・バレエに移籍したミハイル・ロブーヒンですが、ボリショイのオフィシャルサイトを見ると、彼はプリンシパルとして入団したんですね。大出世と言えます。ボリショイのワシントン公演ではスパルタクスを踊ります。そして、今後はマリーヤ・アレクサンドロワのパートナーを務めることが多くなるようです。

http://www.bolshoi.ru/en/theatre/ballet_troupe/soloists/

2010/01/27

「エトワール・ガラ2010」の演目一部発表 Etoile Gala 2010 Programme

ダンソマニ日本版で教えていただきましたが、今年7月の「エトワール・ガラ」の演目の一部がBunkamuraのサイトで発表されていました。

「エトワール・ガラ2010」
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/shosai_10_etoiles.html

公演日程 2010/7/28(水)~8月1日(日)

<Aプロ>
ローラン・プティ:「カルメン」より(I.シアラヴォラ、M.ガニオ) Roland Petit's "Carmen" Isabelle Ciaravola, Mathieu Ganio
ジョン・ノイマイヤー:「人魚姫」より(S.アッツォーニ、A.リアブコ) 他 John Neumeier's "Little Mermaid" Silvia Azzioni, Alexandre Riabko

<Bプロ>
ジョージ・バランシン:スターズ&ストライプス(D.ジルベール、M.エイマン) George Balanchine's "Stars and Stripes" Dorothee Gilbert, Mathias Heymann
ミハイル・フォーキン:薔薇の精(I.シアラヴォラ、M.エイマン)Mikhail Fokine's Le Spectre de la Rose Isabelle Ciaravola, Mathias Heymann
ダヴィッド・ボンバナ:牧神の午後よりプレリュード-世界初演(E.アバニャート、B.ペッシュ) Davide Bombana's "Prélude à l'après-midi d'un Faune "(World Premiere) Eleonora Abbagnato, Benjamin Pech

※表記の出演者、演目、プログラム組み合わせは2010年1月現在のものです。出演者の怪我などのやむを得ない事情により変更になる場合がありますので予めご了承ください。演目の追加、その他詳細については決定次第、随時Bunkamuraホームページで発表いたします。

一般発売 2010/3/13(土)

上演演目の一部を見ただけでも、とても魅力的ですよね。イザベル・シアラヴォラとマチューの「カルメン」素敵そうです!

友達に教えていただきましたが、エトワール・ガラにも出演するイリ・ブベニチェク振付の「ル・スフル・ドゥ・レスプリ~魂のため息~」の初演映像が、イリの公式YouTubeチャンネルで観ることができます。前回のエトワール・ガラでもイリとアレクサンドル・リアブコ、マチュー・ガニオの3人が、男性トリオパートを踊りましたが、ぜひ今回も上演してくれると嬉しいなって思います。

**

余談ですが、Bunkamuraのサイトを見ていたら、こんな展覧会を見つけました。これは個人的には必見です!

2010年2月3日(水)~2月14日(日)
金子國義展 -悪徳の栄え-

http://www.bunkamura.co.jp/gallery/100203kaneko/index.html

会 
2010年2月3日(水)~2月14日(日)
営業時間
10:00~19:30 入場無料
お問合せ
Bunkamura Gallery 03-3477-9174

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ドロテ・ジルベールのファンサイトで、彼女がモデルとして登場したフランスのマリ・クレールの誌面が紹介されています。

http://www.dorothee-gilbert.com/2010/01/marie-claire-scans.html

ドレスをまとってガルニエの大階段を駆け上ったり、跳躍する彼女の姿を捉えていますが、いつのまにかこんなスターの風格を身に着けていたのですね。女優のような華やかさ、ドラマティックな雰囲気があって、うっとりするほどの美しさです。

2010/01/26

イリ・イェリネクのインタビュー記事 Why ballet dancer Jiri Jelinek came to Canada

今年1月にシュツットガルト・バレエからナショナル・バレエ・オブ・カナダに移籍したイリ・イェリネクのインタビューj記事がカナダの新聞に載っていました。

Why ballet dancer Jiri Jelinek came to Canada
http://www.theglobeandmail.com/news/arts/why-ballet-dancer-jiri-jelinek-came-to-canada/article1442395/

イリがカナダに移籍したのは、芸術監督のカレン・ケインが引き抜いたのではなく、彼からコンタクトがあったとのこと。2007年にガラで彼の踊りを観ていた彼女に、シュツットガルト・バレエの芸術監督リード・アンダーソンは、イリが現代における世界一のオネーギンであると語ったそうです。

チェコ出身で現在32歳のイリがなぜ、9年間の輝かしいキャリアを誇ったシュツットガルトを離れ、カナダへと旅立ったのか。昨年10月にチェコ人のガールフレンドと結婚した彼は、ドイツではなくカナダの方が二人の将来に相応しいと感じたようです。32歳というダンサーとしての頂点にいてまだ何年も踊れる今のこの時が、新天地へと移動すべき時期であったとも。また、英語をベースにした文化であり、また米国よりも地に足のついた生活のできるカナダが良いと感じたとのこと。米国では、経済危機も心配の種であったそうです。

また、ダンサーを引退した後に行おうとしていることも、この決断に関係していました。引退後には、彼は舞台俳優になりたいと考えていたのです。そのため、カレン・ケインはトロントで演劇と台詞の良い教師を見つけてくることを彼に約束しました。

1977年プラハ生まれのイリは、波乱に満ちた人生を送ってきました。7歳の時に両親が離婚し、母親は彼と二人の兄弟を育てるために3つの仕事を持って苦労したとのことです。近所との子供たちとの喧嘩も絶えず、彼の有り余るエネルギーを向けるために母親は彼をバレエ学校に入れました。母親は彼が17歳の時に亡くなり、彼がバレエダンサーとして大成した姿を観ることはありませんでした。1988年にプラハの国立コンセルヴァトゥールに彼は入学しましたが、そこでもトラブルメイカーでした。毎年、教師たちは彼を退学すべきかどうかで激論を交わしていたそうです。

しかし卒業の年になって、イリは自分にはバレエしかないことに気がつき、真剣に取り組むことを決意しました。彼はスカラシップを得てハンブルク・バレエ学校に編入し、伝説的な教師アナトリー・ニスネヴィッチに師事します。が、彼はハンブルク・バレエには入団しませんでした。「ジョン・ノイマイヤーの絨毯の上で、長い時間押さえつけられていたよ」とのこと。

1997年にイリ・イェリネクはプラハ国立バレエにソリストとして入団し、翌年にはプリンシパルに。99年には、チェコで最高のダンサーとして賞を与えられます。そこでの芸術性に満足できず、彼はシュツットガルト・バレエに移籍しました

イリ・イェリネクはバレエ以外にも様々な顔を持っており、過去六年間、シュツットガルトやプラハのクラブでDJとしての活動をしてきました。10歳の時に空手を始めたイリは、やがてカンフー、そしてタイ式ボクシングに魅せられます。バレエをやるためには、これらをあきらめなくてはならなかったわけですが、ダンサーを引退したら再びそれを始めたいという意欲を持っているようです。

ナショナル・バレエ・オブ・カナダに移籍後のイリ・イェリネクの最初の舞台は、3月11日から21日までトロントのフォーシーズンズ・センターで上演されるジェームズ・クデルカ版の「白鳥の湖」ジークフリート王子です。


ナショナル・バレエ・オブ・カナダのサイトにも、イリ・イェリネクのプロフィールが掲載されていますね。
http://www.national.ballet.ca/thecompany/principals/jiri_jelinek.php

1/31 追記
もう一つイリ・イェリネクのインタビューが載っていました。こちらの写真の彼もカッコいいですね!

Former bad boy now a prince
http://www.thestar.com/entertainment/article/757252--former-bad-boy-now-a-prince

2010/01/25

1/24 「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」短評  Jiří + Otto Bubeníĉek & Selected Dancers of the Dresden SemperOper Ballet

今日は彩の国さいたま芸術劇場で「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」を見に行きました。乗換えが順調で思ったより遠くなかったです。

http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/d0123.html

■辿り着かない場所 (日本初演)"Unerreichbare Orte"
(2005年/ハンブルク・バレエ団)
振付:イリ・ブベニチェク
音楽:オットー・ブベニチェク
衣装:エルザ・パヴァネル
出演:イリ・ブベニチェク、オットー・ブベニチェク ほか13名

■ステップテクスト ドレスデン国立歌劇場バレエ団 "特別ヴァージョン" Steptext
(2004年)
振付:ウィリアム・フォーサイス
音楽:J.S.バッハ『シャコンヌ』
出演:イリ・ブベニチェク、エレナ・ヴォストロティナ、オレグ・クリィミュク、クラウディオ・カンジアロッシ


■ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―(日本初演)Le Souffle de l'Esprit
(2007年/チューリッヒ・バレエ)
*最後のパートは、『カノン』として「エトワール・ガラ2008」にて上演された
振付:イリ・ブベニチェク
音楽:ヨハン・パッヘルベル、J.S.バッハ、ロマン・ホフステッター、オットー・ブベニチェク
舞台装置&映像製作/衣裳:オットー・ブベニチェク
照明デザイン:マルタン・ゲバー
出演:オットー・ブベニチェク、イリ・ブベニチェク、カテリーナ・マルコフスカヤ、
エレナ・ヴォストロティナ、ギィ・アルブイ、ヨン・ヴァイェホ、浅見紘子、ほか6名

■フィナーレ(出演者全員による)

そして、公演の内容は、昨日行った友人達から聞いていた通り、素晴らしいものでした。本当にこの公演が実現できてよかったと思うし、再びこの「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」も実施して欲しいと心から思いました。3プログラムのうち2つがイリ・ブベニチェクの作品という、考えようによっては大胆な試みですが、それぞれにユニークな作品でした。

コンテンポラリーの作品って、すぐに「フォーサイス風」「キリアン風」というレッテルが貼られるのが私はすごくイヤなんですけど、そういう言葉が全然出てこないオリジナリティが感じられるのが良いのですよね。「辿り着かない場所」はオットーが作曲しているということもあって、独特の音楽性が漂っていました。

そして「ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―」の暖かくまろやかで豊かな振付、イリ、オットー、そしてヨン・ヴァイェホの音符と戯れるような滑らかで音楽性豊かな動きにはうっとりし、時がたつのを忘れてしまいます。というか、もう終わっちゃったの?と思ってしまうほど、この世界に浸っていたいって思いました。舞台から限りない光が降ってくるような、そんな至福の時間でした。

ダンサーたちもそれぞれ魅力的で、「ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―」でイリとオットーとともに踊るヨン・ヴァイェホの動きにも目を引付けられましたし、マリインスキーから移籍した赤毛のショートカット、長身のエレナ・ヴォストロティナの美しさも鮮烈。出番は少なかったものの、すらりとした長身と素晴らしい身体能力の浅見紘子さん、踊りの中にドラマを感じさせてくれる大石裕香さんも素敵でした。

遅くなってしまったので、感想はまた後ほど!ホント、できることなら、もう一回は観たかったです。

(しかし、私の席の近くにいた集団のマナーが悪くて上演中にしゃべりまくりブラボー叫びまくりで、著しく興を削がれてしまいました。昨日の新国立でも、隣の子供が落ち着かないようで動き回っており、何回も肘鉄を食らわされたりして、最近客席運が無いようです)

イリ・ブベニチェクはYouTubeにチャンネルを持っています。そこで、"Bubenicek and Friends"についてのチェコでのテレビ番組がアップされており、ちょっとだけですが、「辿り着かない場所」「ル・スフル・ドゥ・レスプリ―魂のため息―」の映像を観ることができます。インタビューはチェコ語で答えているようですが、何を喋っているのか、すごく知りたい!

コメントやメールへのお返事が遅くなっており、申し訳ありません。

映画「パリ・オペラ座のすべて」5月に彩の国シネマスタジオにて上映/バットシェバ舞踊団「MAX」

「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」を観に行ったときに、会場に置かれていた情報誌「さいたまアーツシアター通信」があったので持って帰りました。以下のリンクで、デジタルブックとして紙の誌面と同じような感じで読むことができます。
http://www.saf.or.jp/press/index.html

過去の公演の紹介から、インタビューまで大変充実した内容の情報誌です。最新号には、イリ・ブベニチェクのインタビューも掲載。また、そこで紹介されていたのが、「彩の国シネマスタジオ」での映画上映の予定。150席という空間で、月に1作品を上映しているそうです。

1月29日(金)~31日(日)「ディア・ドクター」
2月19日(金)~21日(日)「未来の食卓」
3月12日(金)~14日(日)「人生に乾杯!」
4月9日(金)~11日(日)「空気人形」

5月14日(金)~16日(日)「パリ・オペラ座のすべて」(フレデリック・ワイズマン監督)

が上映されます(金・土は3回、日は2回)。5月16日の14:30上映終了後、舞踊評論家の長野由紀さんによるアフタートークがつくそうです。一般・前売りは1200円、当日1400円。

まだ先の話ですが、映画館で見逃した方で、近くにお住まいの方にとっては良い機会ですよね。このブログでは感想を書いていないのですが、是枝裕和監督の「空気人形」も、私はとても大好きな映画の一つです。

******
そして彩の国さいたま芸術劇場では、4月15日、16日、17日の3日間、オハッド・ナハリン率いるバットシェバ舞踊団の「MAX」が上演されます。

http://saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/d0415.html

一昨年神奈川県民ホールで上演された「テロファーザ」は、観客参加型のとても面白い作品でした。そして、上記「さいたまアーツシアター通信」で、乗越たかお氏が「MAX」の紹介文を書いているのですが、この文章を読むと否が応でも、観たくなります。乗越さん曰く、「再び彼のゆるぎないエネルギーを感じることができたのが、この「MAX」なのだった」とのことです。

会場で先行発売をしていたのですが、この公演、日程がモスクワ音楽劇場バレエと全部かぶっているのですよね。私はまだモスクワ音楽劇場バレエのチケットを買っていないんですが、うまく折り合いをつけて、「MAX」も観たいと思います。

2010年4月15日(木)開演19:30、16日(金)開演19:30、17日(土)開演15:00

会場:
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

振付:
オハッド・ナハリン

出演:
バットシェバ舞踊団

チケットインフォメーション
料金:
【一般】S席6,000円 A席4,000円 学生A席3,000円
【メンバーズ】S席5,400円 A席3,600円

チケット発売日:
【メンバーズ】2010年1月22日(金)
【 一 般 】2010年1月30日(土)

2010/01/24

1/23 新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」短評

今日(もう昨日ですが)は、新国立劇場でさいとう美帆さんとマイレン・トレウバエフの「白鳥の湖」を観てきました。オデット・オディールデビューのさいとうさんですが、まずは良い初役を飾れたのではないかと思います。小柄な彼女は体型的にはいわゆるオデット体型ではないですが、手足の長さよりも、たおやかさや情感、正確なアンドゥオールと伸びた甲がオデットには重要だと思うので、さいとうさんはその点、良かったと思います。

さいとうさんはとても丁寧に踊っており、また適度なメリハリと目をひきつける華がありました。役デビューとはいえ、主役としての経験が豊富であるゆえ、緊張している様子もなく、"見せ方"を心得ていると思いました。2幕のヴァリエーションで少々スタミナ切れをしていたのと、3幕のグランフェッテで32回までは回れなかったのが惜しい感じでした。が、小柄で愛らしい容姿ゆえの守ってあげたくなるようなオデット、特に大げさに表情を作ることなく自然な演技で、可愛らしさに秘められた怖さを表現できていたオディールと役作りも良かったです。

マイレンは、今回は役デビューのさいとうさんを引き立たせるサポート役中心で控えめでしたが、彼の確実で誠実なサポートがあったからこそ、さいとうさんのデビューも上手くいったのではないかと思いました。彼の王子は、おおらかな愛でオデットを包んでいて、心を打ちました。マイレンは絶好調ではなかったけれども、いつもながらのふわりと浮かび上がるようなマネージュには惚れ惚れしましたし、それから1幕終盤や3幕で見せた超高速シェネが強烈に美しかったです。また彼の演技は細かくて、道化とのやり取りはユーモラスで思わず目が離せなくなるし、王子の性格付けもしっかりとしていて、きちんと王様の候補として育てられ、まっすぐでしっかりとした貴公子なのがよくわかりました。

ソリスト陣もとてもよかったです。今日の道化の福田さん、いいですね~。将来が凄く楽しみです。それからトロワ&チャルダッシュの長田さんがやはりすごく上手いです。チャルダッシュのパートナーの古川さんも、この役はお手の物ですね。19日のスペインの福岡さんが超素敵だったのですが、この日の芳賀さん、江本さん、西川さん、楠元さんも良かったです。ルースカヤの湯川さんも、このつまらない踊りを彼女が踊るとドマティックになって、魅せますね。2羽の白鳥の堀口さんのラインが儚げでとても美しく、次に「白鳥の湖」を上演する時には、彼女の主演というのもありえるのかもしれないと思いました。(でも、4羽の大きな白鳥での、踊りが大きく詩情溢れる寺島ひろみさんを観て、彼女のオデット/オディールが今回無かったのが残念だったと実感しました)

4幕が、なぜか王子が到着したあとの「悲しみのアダージョ」がカットされて、いつのまにか気がつかないうちにロットバルトがやっつけられてしまうという展開になっていました。正直、このカットは非常に残念というか、4幕がまったく盛り上がらなくて改悪としか言いようがありません。12月のマリインスキーの来日公演、ロパートキナが演じた白鳥では、4幕が最も感動的だったので、ますますこの改変が残念です。

それを除けば、本当に良い公演だったと思います。コンサートマスターによるヴァイオリンソロも素晴らしかったです。これで19日のショックがだいぶ癒されました。

オデット/オディール:さいとう美帆
ジークフリード王子 :マイレン・トレウバエフ
ロートバルト:貝川鐵夫
王妃    :坂西麻美
道化    :福田圭吾
家庭教師  :石井四郎
王子の友人(パ・ド・トロワ):本島美和 /長田佳世
                江本拓
小さい4羽の白鳥:遠藤睦子/西山裕子
          寺島まゆみ/長田佳世
大きい4羽の白鳥:川村真樹/寺島ひろみ
          本島美和/丸尾孝子
スペインの踊り :西川貴子/楠元郁子
          江本拓/芳賀望
ナポリの踊り  :伊東真央/井倉真未/八幡顕光 ◆
ルースカヤ   :湯川麻美子
ハンガリーの踊り:長田佳世/古川和則
2羽の白鳥   :寺田亜沙子/堀口純
新国立劇場バレエ団
指揮:アレクセイ・バクラン
東京交響楽団
  ヴァイオリン独奏:グレブ・ニキティン
  チェロ独奏   :ベアンテ・ボーマン

2010/01/23

「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」イリ・ブベニチェクのインタビュー/いろいろ

1月23日、24日と彩の国さいたま芸術劇場で「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」公演が行われます。

私は24日の公演を観に行くのですが、22日には埼玉県在住・在勤者を対象にした公開ゲネプロがあったんですよね。5時半に与野本町は絶対に無理なので観に行かなかったのですが、観に行った人の話ではとてもよかったようです。
振付家としても活躍するイリ・ブネニチェクのインタビューが、MSN産経新聞ニュースに載っていました。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100120/tnr1001200011000-n1.htm

ドレスデンに移籍する前にハンブルク・バレエ(そして第一回目の「エトワール・ガラ」)で上演された「辿(たど)り着かない場所」は、プラトンの「饗宴」を元に男女の愛を描いたものだそうです。また、「ル・スフル・ドゥ・レスプリ-魂のため息」は、2回目の「エトワール・ガラ」でその一部が「カノン」として上演されて、それはそれは素敵な作品だったのですが、今回日本では初めて全編が上演されるとのことです。公演が楽しみです。

http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/d0123.html

********

読売新聞のサイトのトップに、「厳しい冷え込みで川霧が発生した新釧路川で羽を休める白鳥」という写真が掲載されていました。霧の中に浮かび上がる白鳥たちがとても幻想的、幽玄な世界で、まさに「白鳥の湖」はこんな場所なのだろうな、って思う美しい写真です。
http://www.yomiuri.co.jp/photonews/article.htm?ge=614&id=57070

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バレエではなくフィギュアスケートなのですが、日経トレンディのサイトに、フィギュアスケートの衣装の秘密について、とても詳しく載っていて面白いです。チャコットがフィギュアスケートの衣装も製作していることは知っていましたが、村主章枝さんの衣装もチャコット製なのですね。
こんな風にコスチュームの製作の過程や、どんな素材を使ってどんな秘密が隠されているのか、衣装にどんな規定があるのか知ると、来月のバンクーバーオリンピックがより楽しめますよね。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100119/1030816/

パリ・オペラ座「椿姫」のプレキャスト POB La Dame aux camelias Pre-distributions

2月2日からのパリ・オペラ座の「椿姫」のプレキャストがダンソマニに載りました。昨日、主役二人のは出たのですが、それ以外の日ごとキャストも出たようです。

初日はアニエス・ルテステュがマルグリット、ステファン・ビュヨンがアルマン、イザベル・シアラヴォラがマノン、ドロテ・ジルベールがプルーデンスと豪華です。しかしセカンドキャスト、オスタとマチューという非現実的な組み合わせはちょっと・・・。

2月16日がカール・パケットのアルマン・デビューです。マルグリットにイザベル・シアラヴォラ。この二人は似合いそうです。

1/24追記:オフィシャルサイトにも日ごとキャストが出ました。
http://www.operadeparis.fr/cns11/live/onp/Saison_2009_2010/decouvrir/index.php?lang=fr&CNSACTION=SELECT_CONTENT&content_id=1277&content_type=text&event_id=434&selected_season=354663924

02/02

Marguerite : Letestu
Armand : Bullion
Duval Père : Denard
Manon : Ciaravola
Des Grieux : Duquenne
Prudence : Gilbert
Gaston Rieux : Hoffalt
Olympia : Gernez
Le Duc : Novis
Le Comte de N. : Valastro
Nanine : B. Martel


03/02

Marguerite : Osta
Armand : Ganio
Duval Père : Denard
Manon : Pagliero
Des Grieux : Bélingard
Prudence : Hurel
Gaston Rieux : Duquenne
Olympia : Ould-Braham
Le Duc : Novis
Le Comte de N. : Bodet
Nanine : Villagrassa


05/02

Marguerite : Osta
Armand : Ganio
Duval Père : Denard
Manon : Ciaravola
Des Grieux : Duquenne
Prudence : Gilbert
Gaston Rieux : Hoffalt
Olympia : Ould-Braham
Le Duc : Novis
Le Comte de N. : Bodet
Nanine : Villagrassa


09/02

Marguerite : Osta Armand : Ganio Duval Père : Denard
Manon : Pagliero Des Grieux : Bélingard
Prudence : Hurel Gaston Rieux : Duquenne Olympia : Ould-Braham
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Bodet Nanine : Villagrassa


11/02

Marguerite : Moussin Armand : Pech Duval Père : Klemm
Manon : Gilbert Des Grieux : Heymann
Prudence : Pagliero Gaston Rieux : Chaillet Olympia : Muret
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Valastro Nanine : B. Martel


15/02

Marguerite : Moussin Armand : Pech Duval Père : Klemm
Manon : Grinzstajn Des Grieux : Magnenet
Prudence : Hurel Gaston Rieux : Duquenne Olympia : Muret
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Valastro Nanine : B. Martel


16/02

Marguerite : Ciaravola Armand : Paquette Duval Père : Klemm
Manon : Gilbert Des Grieux : Heymann
Prudence : Pagliero Gaston Rieux : Chaillet Olympia : Ould-Braham
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Gaillard Nanine : Villagrassa


17/02

Marguerite : Moussin Armand : Pech Duval Père : Klemm
Manon : Grinzstajn Des Grieux : Magnenet
Prudence : Hurel Gaston Rieux : Duquenne Olympia : Muret
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Valastro Nanine : B. Martel


18/02

Marguerite : Dupont Armand : Bubeniceck Duval Père : Denard
Manon : Ciaravola Des Grieux : Bélingard
Prudence : Gilbert Gaston Rieux : Hoffalt Olympia : Froustey
Le Duc : Monin Le Comte de N. : Valastro Nanine : B. Martel


21/02 14h30

Marguerite : Dupont Armand : Bubeniceck Duval Père : Denard
Manon : Moussin Des Grieux : Duquenne
Prudence : Zusperreguy Gaston Rieux : Chaillet Olympia : Froustey
Le Duc : Monin Le Comte de N. : Valastro Nanine : B. Martel


23/02

Marguerite : Dupont Armand : Bubeniceck Duval Père : Denard
Manon : Ciaravola Des Grieux : Bélingard
Prudence : Pagliero Gaston Rieux : Chaillet Olympia : Froustey
Le Duc : Monin Le Comte de N. : Valastro Nanine : B. Martel


25/02

Marguerite : Letestu Armand : Bullion Duval Père : Denard
Manon : Moussin Des Grieux : Duquenne
Prudence : Gilbert Gaston Rieux : Hoffalt Olympia : Gernez
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Bodet Nanine : B. Martel


01/03

Marguerite : Ciaravola Armand : Paquette Duval Père : Klemm
Manon : Gilbert Des Grieux : Heymann
Prudence : Zusperreguy Gaston Rieux : Paul Olympia : Ould-Braham
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Bodet Nanine : Villagrassa


03/03

Marguerite : Letestu Armand : Bullion Duval Père : Klemm
Manon : Gilbert Des Grieux : Heymann
Prudence : Zusperreguy Gaston Rieux : Paul Olympia : Gernez
Le Duc : Novis Le Comte de N. : BValastro Nanine : Villagrassa


04/03

Marguerite : Ciaravola Armand : Paquette Duval Père : Klemm
Manon : Gilbert Des Grieux : Heymann
Prudence : Zusperreguy Gaston Rieux : Paul Olympia : Ould-Braham
Le Duc : Novis Le Comte de N. : Bodet Nanine : Villagrassa

2010/01/22

ドン・キホーテ DON QUIXOTE 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS

ザハロワの新国立劇場「白鳥の湖」の降板ショックで傷心の私のところに、新国立劇場のシアターショップから「ドン・キホーテ」が届いていました。

今まで、この新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKSは、内容は良いのに画質・音質・4:3の画面比が残念だったのですが、今回はその問題も解消し、HDで収録されてそこそこ綺麗な画面になっていました。

そしてザハロワのキトリの美しいこと!収録された日は観ていないのですが、別の日に彼女主演の「ドン・キホーテ」を観ていて、もちろんその圧倒的なスターオーラと愛らしさに感激したのでした。今まで彼女は、キトリ向きのキャラクターではないと言われることが多かったのです。が、去年の彼女のキトリを観て、姫っぽさも残しつつもチャキチャキのキトリになりきっていて、なんて可愛いんだろうって思いました。太陽のような笑顔、おきゃんさ、そして究極の造形美。見逃してしまって改めて、(一時的にしろ)失われたものの大きさに気がつきました。ザハロワさんが早く快復して、また元気な姿を見せてくれたら嬉しいです。

ウヴァーロフもこの舞台では絶好調の様子で、1幕の片手リフトもとても長い時間キープし、2回目はザハロワを高々と掲げながら悠然と歩く余裕ぶり。とても弾けていて良かったです。2003年の世界バレエフェスティバルの全幕プロ「ドン・キホーテ」でのウヴァーロフとステパネンコの素晴らしい舞台を観て、ウヴァーロフって素晴らしいって思ったわけですが、今でも彼は本当にバジルがはまり役で良いですよね。

この日のキャストは、キトリの友人二人に寺島まゆみさんと西山裕子さんという、これまたザハロワの美しさと釣りあいの取れた美しい二人なのが良いですよね。街の踊り子の西川さん、メルセデスの湯川さん、キューピッドの高橋さんという安定したベテランを配し、とてもよく締まった舞台になっています。残念なのがやっぱりエスパーダの貝川さんで、一人踊りに締りがないのですよね。

でも、全体的にとてもよくまとまっているし、何しろ貴重なザハロワとウヴァーロフ主演の全幕映像。きれいなブックレットや特典映像もついてこのお値段はとてもお買い得です。前回の「ライモンダ」のDVDも、海外のザハロワファンはわざわざ日本から取り寄せて観たようですが、今回もそういうことになるでしょうね。

そして特典映像は、「バックステージ・ツアーby本島美和 マイレン・トレウバエフ 八幡顕光」これが最高に楽しいです!「ドン・キホーテ」上演の舞台裏に迫るというもので、小道具や舞台袖、衣装などを案内してくれます。小道具の説明でマイレンが大活躍し、マントを振り回すわ、闘牛士たちの剣を突き刺して見せるわ、盛大に乾杯してビールを飲むふりを見せたり、超ユーモラスに狂言自殺をして見せたり、もう超~笑えました。挙句の果てに、本島さんにぶちゅ~とキスまでしちゃって。すっかりその場をさらってしまったので、本編映像のエスパーダが彼でないのが本当に残念でした。本島さんの案内ぶりも良かったです。

現在、期間限定で特典映像が少しだけ公開されています。

http://www.atre.jp/news/detail148.html

ドン・キホーテ DON QUIXOTE 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS (バレエ名作物語 Vol. 3)ドン・キホーテ DON QUIXOTE 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS (バレエ名作物語 Vol. 3)
牧 阿佐美(新国立劇場バレエ団・芸術監督)

世界文化社 2010-01-19
売り上げランキング : 948

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【DVDの内容】
ドン・キホーテ 全3幕 約120分 画面サイズ 16:9
振付:プティパ/ゴルスキー 作曲:ミンクス
改訂振付:ファジェーチェフ
芸術監督:牧阿佐美
主演:スヴェトラーナ・ザハロワ/アンドレイ・ウヴァーロフ
2009年10月12・14日 新国立劇場収録

【特典映像】
新国立劇場バレエ団 メイキング『ドン・キホーテ』 約28分
ドキュメント 舞台稽古
ザハロワ&ウヴァーロフ 特別インタビュー
バックステージ・ツアーby本島美和 マイレン・トレウバエフ 八幡顕光

【書籍の内容】
ドン・キホーテ
あらすじ(小学生高学年向けにルビつき)
特別ロング・インタビュー
主演ザハロワ&ウヴァーロフが語る『ドン・キホーテ・・・踊る歓び』
新国立劇場バレエ団クローズアップ・ダンサー
『ドン・キホーテ』各役を語る
~湯川真美子・厚木三杏・高橋有里・西山裕子・西川貴子・寺島ひとみ ほか
小島章司氏(フラメンコダンサー)に聞く「プティパのバレエとスペイン舞踊の世界」
バレエ鑑賞のポイント『ドン・キホーテ』10の扉 文:長野由紀(舞踊評論家)
新国立劇場バレエ団NEWS~ボリショイ公演『椿姫』リポート
カンパニープロフィール(ダンサー紹介)、作品紹介レビュー&プレビュー
DVDチャプター表ほか

キトリ(ドゥルシネア姫):スヴェトラーナ・ザハロワ
バジル:アンドレイ・ウヴァーロフ
ドン・キホーテ:長瀬信夫
サンチョ・パンサ:吉本泰久
ガマーシュ:澤田展生
街の踊り子:西川貴子
エスパーダ: 貝川鐵夫
キトリの友達(ジュアニッタ):寺島まゆみ
キトリの友達(ピッキリア):西山裕子
メルセデス:湯川麻美子
ギターの踊り:楠元郁子
ジプシーの頭目:小口邦明
二人のジプシー:八幡顕光 福田圭吾
森の女王:厚木三杏
キューピッド:高橋有里
3人の妖精 西山裕子、丸尾孝子、小野絢子
4人の妖精 遠藤睦子 さいとう美帆 伊東真央 井倉真未
ボレロ:楠元郁子 貝川鐵夫
第1ヴァリエーション:寺島まゆみ
第2ヴァリエーション:さいとう美帆

火曜日にザハロワが出演する予定の「白鳥の湖」を見に行ったのですが、結果、生まれて初めて幕と幕の間で中座しました・・・ザハロワ降板は知っていましたが、主役の踊りがあまりにも耐え難くて。代役以外のダンサーはみんな素晴らしかったです。せめて川村さんか寺島ひろみさんで観たかったです。

第10回英国ナショナルダンスアワード発表 The Tenth Annual National Dance Awards

1月21日、ロイヤルオペラハウスにて、英国ナショナルダンスアワードが発表されました。これは英国の批評家が選ぶ賞です。

受賞者は以下の通りです。
http://www.nationaldanceawards.com/press/21-01-2010.htm

Critics’ Circle National Dance Awards Winners 2009

De Valois Award for Outstanding Achievement ニネット・ド・ヴァロワ賞
Alexander Grant / Former Royal Ballet Principal and Artistic Director of the National Ballet of Canada (1976-83)

The Dancing Times Award for Best Male Dancer 最優秀男性ダンサー
Paul Liburd / Scottish Ballet

Richard Sherrington Award for Best Female Dancer 最優秀女性ダンサー
Leanne Benjamin / The Royal Ballet

Dance Europe Award for Outstanding Company 最優秀カンパニー
Ballet Black

Best Classical Choreography 最優秀クラシックバレエ振付
Wayne McGregor for Infra / The Royal Ballet  

Best Modern Choreography 最優秀現代ダンス振付
Christopher Bruce for Hush / Rambert Dance Company

PMB Presentations Award For Best Foreign Dance Company 最優秀海外ダンスカンパニー
Merce Cunningham Dance Company

Patron's Award パトロン賞
Richard Bonynge / international conductor

Outstanding Female Performance (Classical) 最優秀クラシック女性ダンサー
Melissa Hamilton / The Royal Ballet

Outstanding Male Performance (Classical) 最優秀クラシック男性ダンサー
Sergei Polunin /The Royal Ballet

Outstanding Female Performance (Modern) 最優秀女性ダンサー(現代)
Amy Hollingsworth / freelance

Outstanding Male Performance (Modern) 最優秀男性ダンサー(現代)
Thomasin Gulgec / Rambert Dance Company


というわけで、ロイヤル・バレエのリアン・ベンジャミン、メリッサ・ハミルトン、セルゲイ・ポルーニンがダンサー部門で賞を獲得し、ロイヤル・バレエの常任振付家であるウェイン・マクレガーが「Infra」で振付賞を受賞と、ロイヤル勢の活躍が目立ちました。

最優秀女性ダンサーを受賞したリアン・ベンジャミンは、この賞を、昨年のクリスマス直前に亡くなった義理の母であるジョージナ・パーキンソンに捧げると語っていたそうです。ジョージナ・パーキンソンは、ロイヤル・バレエの元プリンシパルであり、亡くなるまでABTのバレエ・ミストレスを務めていました。

受賞された皆様、おめでとうございます!

2010/01/21

SWAN MAGAZINE Vol.18(2010冬号)

SWAN MAGAZINE Vol.18(2010冬号) は、シュツットガルト・バレエ特集です。

新連載『SWAN モスクワ編』がいよいよスタート!
特集は、取材のため有吉京子が訪れたドイツのシュツットガルト・バレエ団。
パリ・オペラ座のエトワール、マリ=アニエス・ジロも登場!

[連載]パリ・オペラ座エトワールに夢中! Vol.3 マリ=アニエス・ジロ 文・加納雪乃 写真・村松史郎

[特集]
SWANの舞台を訪ねて
シュツットガルト・バレエ団

[観劇レビュー]
GOECKE-LEE-CLUG & じゃじゃ馬ならし  菘あつこ

天才振付家ジョン・クランコ
「シュツットガルトの奇跡」とは? 岩城京子

有吉京子先生と行く
シュツットガルト・バレエ・ツアー

[プリンシパル・インタビュー4]
スー・ジン・カン/マライン・ラーデマーカー
マリア・アイシュヴァルト/エヴァン・マッカイ

パリ・オペラ座バレエ学校の四季[秋-冬]土屋裕子

[新国立劇場バレエ団]2009/2010シーズンスタート
モスクワ公演「椿姫」が大好評!  渡辺真弓

パリ・オペラ座バレエ団 進級試験ルポ 2009

世界の劇場からこんにちは!
カイロ国立オペラ座バレエ 落合里沙(ソリスト)

毎号巻頭連載のパリ・オペラ座エトワール・インタビューはマリ=アニエス・ジロ。ガルニエの絢爛たるホワイエにいても、決して存在感では負けない強い美しさ。美しい舞台写真も満載で、インタビューからは飾らない人柄のよさが伝わってきます。チャリティダンスイベントや、レペットのモデルなど、様々な活動に精力的に動き回っており、ヴァカンスは無いそうです。主なグランド・バレエの主役はほとんど踊っている彼女ですが、ヌレエフ版の「シンデレラ」のタイトル・ロールだけはまだ踊っていなくて、3月の来日公演が初めてとのこと。

シュツットガルト・バレエの特集は、昨年の夏に行われたシュツットガルト現地取材。有吉京子さんも同行しています。トリプル・ビル「Goecke-Clug-Lee」と「じゃじゃ馬ならし」の公演紹介(公演レビューと舞台写真)から始まり(アリシア・アマトリアン、イリ・イェリネクの写真あり)、ジョン・クランコがもたらした「シュツゥトガルトの奇跡」について、バレエ団のリハーサル風景やシュツットガルトの街の紹介。フリーデマン・フォーゲルが元シュツットガルト・バレエのソリスト、トーマス・レンパートと経営するファッション関係の店Goldknopf(金のボタン)も紹介されています。また、偶然わかったことに、ベジャールの20世紀バレエ団で活躍されていた浅川仁美さんが現在、シュツットガルト在住で、現地でバレエ・スタジオを持ちを教えられているとのことで、彼女の近況についても紹介されています。

プリンシパルのインタビューは4人。スージン・カン、マライン・ラーデマーカー(これが本来の読みかただそう)、マリア・アイシュヴァルト、そしてエヴァン・マッカイ(これも、マッキーではなくマッカイが正しいそうで)

スージン・カンは実はバレエを始めたのは11歳と遅く、留学した時も馴染めずに苦労して太ってしまったこともあったと、今の美しい姿からはとても想像できません。150%の努力を重ねて今の地位に上りつめ、ほとんど全てのクランコ作品を踊ったとのことです。そんな彼女は、バレエの天才ではなく、職人でありたいとのこと。
マライン・ラーデマーカーとの美しい「椿姫」の写真が3枚使われていますが、素顔の彼女もとても綺麗な人ですね。

スージン・カンがもっともお気に入りのパートナーとしているマライン・ラーデマーカーは、撮影当時怪我をしていて舞台に出られないということで、トレードマークのサラサラ金髪ではなく坊主でまるで別人というか、27歳の実年齢からは相当若く見えます。定評のあるアルマンやロミオも好きだけど、悪役である「オテロ」のイアーゴ役もお気に入り。将来はオネーギンも踊りたいそうです。ノイマイヤー作品が大好きとのことですが、すでに「椿姫」「ヴェニスに死す」でゲスト出演している彼、油断していたらさらわれてしまいそうですね。

マリア・アイシュヴァルトは日本で踊る機会が多いのに、意外と彼女のインタビューを読んだことが少なかったのです。カザフスタン出身ですが、教育は完全にワガノワ流。19歳の時にドイツに来て、ミュンヘン・バレエを経てシュツゥトガルトに。「オネーギン」のタチヤーナ役を踊りたいという強い思いを持って移籍してきたとのことです。マニュエル・ルグリに、彼女の素晴らしさを讃えるのに2時間では足りないといわれるほど絶賛されたタチヤーナ役、バランキエヴィッチとの写真にもドラマがあります。

そして先日、念願の「オネーギン」タイトルロールデビューをしたエヴァン・マッカイ。そもそも10歳の時にカナダナショナルバレエで「オネーギン」を観たことでバレエダンサーになろうと決意したとのことです。オネーギンデビューを果たした今も、レンスキー役も引き続き踊り続けたいとのこと。7月には、彼の初めての振付作品「Vapor Plains」がジェイソン・レイリーとアリシア・アマトリアンに振付けられ、「若手振付家の夕べ」で上演されました。(この作品の写真も載っていますが、ジェイソンがワイルドでカッコいいです) エヴァンは、ダンサーだけでなく、振付、衣装、装置、写真など色々なことをやっていきたいという希望があるそうです。気に入っている作品の一つに、ケヴィン・オデイが振付けた「ハムレット」があるのですが、ファーストキャストのジェイソンとはまったく違ったアプローチで踊ったとのこと。この「ハムレット」の写真が素敵です。余談ですが、エヴァンとジェイソンは大の仲良しだそうで。

そして、奥付には、エヴァンとミリアム・サイモンの「オネーギン」のリハーサル写真も。

パリ・オペラ座学校便りでは、学校公演ではなくバレエ団のほうの「ジゼル」の素敵な写真がたくさん掲載され、また進級試験のレポートも載っていました。


有吉京子さんの「SWAN」はモスクワ編として再スタートし、レオンと真澄が登場。ハンブルク州立劇場、シュツゥトガルト州立劇場が登場したり、エヴァン・マッカイとスージン・カン?に似たダンサーが「椿姫」を踊っていたりして、楽しく読むことができます。この後二人はボリショイに行くのですね。

海外で活躍する日本人ダンサーを紹介するコーナーでは、カイロ国立オペラ劇場ソリストの落合里沙さんが登場。とても綺麗な方です。オペラ「アイーダ」の初演は、この劇場だったのですね。イスラム国ならではの苦労も色々とあるようです。

そんなわけで、とても充実した内容の SWAN MAGAZINEですが、この号は少しだけ取材協力もしました。本当に面白い一冊となっています。

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「ルグリの新しき世界」がWOWOWのプルミエールに1月26日紹介

NBSサイトの[ルグリの新しき世界]メディア情報より

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-191.html

開幕までいよいよ2週間となった<マニュエル・ルグリの新しき世界>。
12月に行われた「ホワイト・シャドウ」のリハーサルの様子とマニュエル・ルグリ、パトリック・ド・バナのインタビューがWOWOWで下記のとおり紹介されます。ノンスクランブル放送ですので、BS放送をご覧になれる方ならどなたでもお楽しみいただけます。絶対にお見逃しなく!


■放送局:WOWOW(BS 5ch/BSデジタル191~193ch)

■番組名:演劇情報番組「プルミエール」  *ノンスクランブル放送(無料放送)

■放送日時:1月26日(火)夜11:50~11:58 *再放送あり

※スケジュール等、詳細は番組HPでご確認ください。


「ラ・シルフィード」公演ロビーで「ホワイトシャドウ」の衣装が展示されていました。
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-190.html

ファッションブランド[stodja]を展開している髙井秀樹さんのデザインによるもので、とてもスタイリッシュで素敵です。

ここでは、ルグリの動画メッセージも!
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/movie/post-183.html

2010/01/20

「マラーホフの贈り物」公演サイトと上演作品 A Gift From Malakhov May 2010

不在中にいろいろと新しい情報が発表されていて、全然追いつけず、遅くなっています。公演も二つほど観ているのですが、感想を書く気にならないので省略しますね。

とりあえず、アンドゥオールできないダンサーはオデットを踊るべきではないということと、パ・ド・トロワの寺島ひろみさんとマイレン、道化の八幡さん、チャルダッシュの長田さんはいつもながら素晴らしかったということだけ書いておきます。

「マラーホフの贈り物」のプログラムが発表になっていて、祭典会員向けには鑑賞希望日のアンケートが来ていました。

http://www.nbs.or.jp/stages/1005_malakhov/index.html

<マラーホフの贈り物>A Gift From Malakhov

■公演日程

●Aプロ
2010年5月18日(火)6:30p.m.  
2010年5月19日(水)6:30p.m.  

●Bプロ
2010年5月21日(金)6:30p.m.  
2010年5月22日(土)3:00p.m.  

■予定される出演者
ウラジーミル・マラーホフ(ベルリン国立バレエ団) Vladimir Malakhov (Staatsoper Berlin)
ポリーナ・セミオノワ (ベルリン国立バレエ団) Polina Semionova (Staatsoper Berlin)
マリア・アイシュヴァルト(シュツットガルト・バレエ団) Maria Eichwald (Stuttgarter Ballett)
マライン・ラドメイカー(シュツットガルト・バレエ団) Marijn Rademaker (Stuttgarter Ballett)
ニーナ・カプツォーワ(ボリショイ・バレエ) Nina Kaptsova (Bolshoi Ballet)
イワン・ワシーリエフ(ボリショイ・バレエ)Ivan Vasiliev (Bolshoi Ballet)
ヤーナ・サレンコ(ベルリン国立バレエ団) Iana Salenko (Staatsoper Berlin)
ディヌ・タマズラカル(ベルリン国立バレエ団) Dinu Tamazlacaru (Staatsoper Berlin)
エリサ・カリッロ・カブレラ(ベルリン国立バレエ団) Elisa Carillo Cabrera (Staatsoper Berlin)
ミハイル・カニスキン(ベルリン国立バレエ団) Mikhail Kaniskin (Staatsoper Berlin)

共演:東京バレエ団

■会場:東京文化会館

■入場料(税込)
S=\16,000  A=\14,000  B=\12,000  C=\9,000  D=\7,000  E=\6,000 

■チケット発売方法

☆NBS WEBチケット先行抽選予約(S、A、B券)
受付期間:1月26日(火)10:00~2月8日(月)18:00

☆一斉前売開始:2010年2月20日(土)10:00a.m~


プログラムA
「仮面舞踏会より"四季"」振付:ウラジミール・マラーホフ
ウラジミール・マラーホフ
ポリーナ・セミオノワ
東京バレエ団

「カラヴァッジオ」振付:マウロ・ビゴンゼッティ
ウラジミール・マラーホフ
ポリーナ・セミオノワ

「ヴォヤージュ」振付:レナート・ツァネラ 5/18
「アリア」 振付:ヴァル・カニパロリ (2作品とも新作に変更になる可能性あり)5/19
ウラジミール・マラーホフ

「椿姫 より第三幕のパ・ド・ドゥ」振付:ジョン・ノイマイヤー
「ボリショイに捧ぐ」振付:ジョン・クランコ
マリア・アイシュヴァルト
マライン・ラドメイカー

「海賊」「演目未定」
ニーナ・カプツォーワ
イワン・ワシーリエフ

「コッペリア」
「ゼンツァーノの花祭り」振付:オーギュスト・ブルノンヴィル
ヤーナ・サレンコ
ディヌ・タマズラカル

「カジミールの色」振付:マウロ・ビゴンゼッティ
「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」振付:クリスチャン・シュプック
エリサ・カリッロ・カブレラ
ミハイル・カニスキン

プログラムB

「ラ・バヤデール」
ウラジミール・マラーホフ
ポリーナ・セミオノワ
東京バレエ団

「ダイヤモンド」振付:ジョージ・バランシン
ウラジミール・マラーホフ
ポリーナ・セミオノワ

「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」5/21 振付:ロナルド・ザコヴィッチ
「ヴォヤージュ」5/22 振付:レナート・ツァネラ (2作品とも新作に変更になる可能性あり)
ウラジミール・マラーホフ

「ロミオとジュリエット バルコニーのパ・ド・ドゥ」振付:ジョン・クランコ
「モノ・リサ」振付:イツィク・ガリリ
マリア・アイシュヴァルト
マライン・ラドメイカー

「スパルタクス」振付:ユーリ・グリゴローヴィッチ
「演目未定」
ニーナ・カプツォーワ
イワン・ワシーリエフ

「ディアナとアクティオン」
ヤーナ・サレンコ
ディヌ・タマズラカル

「レ・ブルジョワ」振付:ベン・ファン・コーウェンベルグ
ディヌ・タマズラカル

「トランスパレンテ」振付:ロナルド・ザコヴィッチ
「演目未定」
エリサ・カリッロ・カブレラ
ミハイル・カニスキン

個人的にはとても楽しみなプログラムが並んでいますが、ちょっとマニアックかな?

ミハイル・カニスキンって自身のサイトを持っていたんですね。彼はオネーギンかと思ったらレンスキーだったんですね。動画へのリンクもいくつかあります。去年の奇才コルプの世界での動画も。
http://mikhailkaniskin.com/About%20Me.html

******

あと、東京バレエ団の「オネーギン」の出演キャストも発表されていますが、こちらについても、ここではコメントを書くのは控えておきます。

http://www.nbs.or.jp/stages/1005_onegin/index.html

5月14日~16日 東京文化会館

最近「オネーギン」は中国国立バレエや韓国のユニバーサル・バレエでも上演されているのですが、いずれもオネーギン役に定評のあるゲストを最低一人は用意しています。クランコダンサーがリハーサルをして、そして彼らが実際に舞台上で踊るところを観てこそ、バレエ団のソリストも得るところが大きいのでは、と思うので、ゲスト無しは個人的には疑問に思います。

16日まで「オネーギン」で、18日から「マラーホフの贈り物」を上演するということなので、きっと「マラーホフの贈り物」の出演者たちは「オネーギン」を観るのでしょうね。レンスキー役の名演で知られるマラーホフ、ルグリのパートナーとして日本でも何回もタチヤーナを踊ってきたマリア・アイシュヴァルト、先日レンスキー役を踊ったばかりのマライン・ラデメーカーらが、これを観てどう感じるのか。本音を聞きたい気がします。

2010/01/17

新国立劇場バレエ団の2010/2011ラインアップ

新国立劇場バレエ団の2010/2011ラインアップが発表されていました。
http://www.nntt.jac.go.jp/cgi-bin/cms/kouen_list02.cgi#season2

2010年10/27(水)~11/3(水・祝)
ビントレーのペンギン・カフェ
同時上演
 バランシンの「シンフォニー・イン・C」
 フォーキンの「火の鳥」
Still Life at the Penguin Cafe (Bintley)/Symphony in C (Balanchine)/Firebird (Fokine)

2010年11/27(土)~12/5(日)
アシュトンの「シンデレラ」
Cinderella (Ashton)

2011年1/15(土)~23(日)
「ラ・バヤデール」(牧阿佐美版)
La Bayadere (Asami Maki after Marius Petipa)

2011年3/19(土)~27(日)
ビントレー監督が贈るダイナミック ダンス!
『コンチェルト・バロッコ』(バランシン)『テイク・ファイヴ』(ビントレー)『イン・ジ・アッパー・ルーム』(トワイラ・サープ)
Bintley’s Choice
Concerto Barocco (Balanchine)/Take Five (Bintley)/In the Upper Room (Tharp)

2011年5/2(月)~8(日)
ビントレーの「アラジン」
Aladdin (Bintley)

2011年6/25(土)~7/3(日)
マクミランの「ロメオとジュリエット」
Romeo and Juliet (Macmillan)

個人的には、非常に魅力的なラインアップだと思います。今シーズンよりずっと良いのではないでしょうか。あえてチャイコフスキー3大バレエを外しているところがいいですよね(ちょっとチケットの売れ行きに不安はありますが・・・)。
デヴィッド・ビントレーが芸術監督に就任するに当たって、やはり英国色が強くなっていますが、バランシンやトワイラ・サープを入れていてアメリカ的なカラーもあります。好評だった「シンフォニー・イン・C」の再演や、ABTやボリショイでも上演されていて盛り上がる演目の「イン・ジ・アッパー・ルーム」があるのは嬉しいです。フォーキンの「火の鳥」の上演もいいですね!

一方で、従来あったロシア・バレエの作品が「ラ・バヤデール」だけになってしまったのはちょっと寂しくもあります。数ある牧阿佐美作品の中では「ラ・バヤデール」は評判が良い方で、新国立劇場バレエ団のコール・ドの美しさが堪能できるので良い選択だと思います。
予算の削減などで、公演数をあまり増やせないという問題があるのかもしれませんが、年間6プログラムはやはり少ないと思います。このラインアップ+古典全幕がもう一演目あるとちょうどいいという感じでしょうか。

キャストについては、現在のところゲストは「ラ・バヤデール」のスヴェトラーナ・ザハロワのみが決定しているとのことで、あとは「ロミオとジュリエット」「火の鳥」にゲストを招くのがわかっているくらい。新国立劇場のダンサーの出演はある程度は決まっているものの、未定の部分が多く、この状態でセット券がすぐに発売になってもなかなか買えないのではないかと思います。

セット券情報
http://www.atre.jp/season/ballet_info.html

18日にデヴィッド・ビントレーによるシーズン説明会が開催されます。

あと、

2010年12/19(日)
平成22年度 新国立劇場 地域招聘公演
新潟シティバレエ「角兵衛獅子」

これはちょっと面白そうですね。

シュツットガルトより帰国しました/韓国でのスージン・カンのガラ

土曜日の昼にシュツットガルトより戻ってきました。東京はシュツットガルトと同じくらい寒くてびっくりです。

14日木曜日の「オネーギン」公演も素晴らしかったです。エヴァン、ミリアムとも12日とはまた違った演技が見られて、舞台は生モノであり、だからこそ面白いんだな~って思いました。マライン・ラデメーカーの世界最高のレンスキー、いたずらっぽく愛らしいエリザベス・メイソンのオルガという金髪美男美女が加わって、光と影のドラマがより陰影のあるものとなっていました。また後ほど感想を書きますね。

*****
韓国のReinaさんに教えていただきましたが、マライン・ラデメーカーのオフィシャルサイトにも記述があったスージン・カンのガラの内容について韓国でプレスリリースがありました。

4月10日、11日、ソウルアーツセンター
http://www.sac.or.kr/eng/Program/view.jsp?prog_id=15223

リリースの紹介記事(2番目の記事には、スージン・カンのコメントつき)

http://translate.googleusercontent.com/translate_c?hl=ja&ie=UTF-8&sl=ko&tl=ja&u=http://www.newsen.com/news_view.php%3Fuid%3D201001131453382010&prev=_t&rurl=translate.google.co.jp&twu=1&usg=ALkJrhi2uR8YLtPY_yC47yFDnIIWHHWczg

http://translate.googleusercontent.com/translate_c?hl=ja&ie=UTF-8&sl=ko&tl=ja&u=http://www.newsprime.co.kr/news/articleView.html%3Fidxno%3D114499&prev=_t&rurl=translate.google.co.jp&twu=1&usg=ALkJrhiZdNtTKMteswMuQ59IHpVIdJ8cyQ

スージン・カンは、ノイマイヤー「椿姫」の1幕と3幕パ・ド・ドゥをマライン・ラドメーカーと踊ります。2幕については、ショパンの生誕200周年を記念して、ピアニストが演奏するとのこと。また、ジェイソン・レイリー、イヴァン・カヴァラリおよび彼が芸術監督を務める西オーストラリアバレエ団のダンサー8人、ピアニスト2人およびオーケストラが入り、クリスチャン・シュプックの「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」、ウヴェ・ショルツの「Suite No.2」、キリアンの「雲」、エヴァン・マッカイ振付の「Vapor Plains」などが踊られるとのことです。3人のダンサーはいずれもスージンとのパ・ド・ドゥのほか、ソロも踊るそうです。

イヴァン・カヴァラリは、クランコ財団で「オネーギン」などの振付指導を各バレエ団に行っているほか、アダム・クーパー主演の「オン・ユア・トウズ」の日本公演にも出演していましたね。

2010/01/13

1/12 シュツットガルト・バレエ「オネーギン」速報 Stuttgart Ballet Onegin (Evan McKie's role debut)

12 | Tue JAN
Onegin
Ballet in three acts after Alexander Pushkin

Cast
Onegin Evan McKie
Lenski William Moore
Tatjana Myriam Simon
Olga Hyo-Jung Kang
Gremin Damiano Petenella

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本当に短い速報だけ。

本当に素晴らしかったです!見に行ってよかった。

というか、デビューにしてこの完成度はいったい何、って思っちゃいました。
エヴァンはずっと怪我していて、タイミングも合わなくてなかなか舞台で観られなかったんだけど、やっぱりものすごくいいダンサーでした。非常に長身でものすごく手足が長くて動きがエレガント。素晴らしいアンドゥオール。ふわりとした、着地音のしないジュッテ。ポールドブラが柔らかくすんごく綺麗(そして脚が細い!顔小さい!)彼のオネーギンは貴族的でソフトな雰囲気があって、人当たりもよく優しいんだけど、鏡のシーンでは悪魔的な魅力があってとても誘惑的でセクシー。

2幕でタチアーナを拒絶するところは、何とかして彼女を傷つけないように、親切に手紙を返そうとしているのに、どうしても受け取ってくれないから仕方なくという感じ。すごく如才ないというか、感じのよい人なのに、タチヤーナの幼い純情にやがて苛立ち、そのうち、ここで悪魔が芽生えて、という感じでした。レンスキーを殺してしまったことに、なんてことをしてしまったのだろうと深く悔やみ苦悩する演技に、胸をふさがれる思いがしました。

3幕手紙のパ・ド・ドゥでは超情熱的で、びっくりしました。3幕のあそこで、あんなに熱いオネーギンを観たのは初めてかも。踊りも本当に綺麗でクラシックバレエの美しさの極致でした。老けメイクはしていたものの、まだまだ格好よくて、魅力的。なんとしてでも彼女を取り戻すという強い決意がみなぎっていました。ここの二人の演技の掛け合いが素晴らしくて、実際にミリアムとずっと踊ってきただけのパートナーシップのケミストリーが感じられました。オネーギンを演じているのではなく、役を生きるのはどういうことなのかということを身をもって示してくれたと思います。

ミリアム・サイモンは、すらりとした長身美人のタチアーナで内気な美少女という感じで、少し落ち着きがあるけど育ちがよいところが出ており、おっとりとしていました。身体のラインがすごくきれい。怪我から回復したところなので、踊りは若干不調なところもあったかもしれませんが、演技はとてもよかったです。2幕でオネーギンに気がついてもらおうと踊るソロでは、意外なほどの幼さと純粋さが現れ、彼女の切ない思いがよく伝わってきて、とても痛ましく思えました。3幕での見違えるように大人っぽい気品のある、香り立つような貴婦人の美しさがまた素敵でした。大きな瞳の彼女は、ちょっと顔が若いときのモニク・ルディエールに似ているかもしれませんが、ものすごく綺麗なんですよね。手紙のパ・ド・ドゥでの、オネーギンの情熱的な求愛に自分を抑えきれなくなって、どうしようもなくなっている気持ちも表現もとても胸を打ちました。

これがまだ2回目のレンスキーのウィリアム・ムーアは、もう少しがんばれ、でした。とても素朴で純情そう、不器用そうなレンスキーでしたが、フリーデマン・フォーゲル、アレクサンダー・ザイツェフ、マライン・ラデメーカーと素晴らしいレンスキーがそろっているこのカンパニーでは、まだちょっと演技が熟していない感じです。オルガのヒョジュン・カンは、オルガの軽薄さ、愛嬌がよく出ていて、踊りもとてもしなやかでよかったと思います。

2010/01/12

シュツットガルトから「オルフェとエウリディーチェ」Orphee et Euridice Stuttgart Ballet

シャルル・ド・ゴール空港のラウンジでまったりしていたら、乗り継ぎ便に乗り遅れてしまい、120ユーロ払って次の便に乗るという大失態をしてしまいました。そうやってやっとたどり着いたシュツットガルトは雪が積もっており、夕方にはかなりの雪が舞い降りていました。

シュツットガルト・バレエとオペラの合同作品「オルフェとエウリディーチェ」(グルック作曲、フランス語版)を観ました。

Orphee et Euridice
Christoph Willibald Gluck
Regie und Choreography Christian Spuck

Orphee Kenneth Tarver
Euridice Alla Kravchuk, Catriona Smith
L' Amour Yuko Kakuta

4 Solo-Paare
Alicia Amatrian, Rachele Buriassi,
Magdalena Dziegielewska/Laura O'Malley,
Oihane Herrero,
Roland Havlica, Damiano Petenella (Alexander Jonesの代役),
Dimitri Magitov, William Moore

Suite de L'Amour
Brent Paolin
Thomas Danhel, Larent Guilbaud,
Mikahil Soloviev, Alman Zazyan

Text Pierre-Louis Moline after Ranieri de'Calzabigi. In French with German subtitles.
Music Christoph Willibald Gluck
Director and Choreographer Christian Spuck
Conductor Nicholas Kok
Stage Christian Schmidt
Costumes Emma Ryott
Light Reinhard Traub
Choir Michael Alber
Dramaturgy Sergio Morabito
Premiere 27. June 2009, Staatstheater Stuttgart


古びてクラシックな小学校の講堂の廃墟のような舞台装置が魅惑的で、舞台奥には、さらに舞台があるという構造。天井も少し崩れかかっている。舞台の真ん中が円卓のようにぐるぐるまわり、コーラスなどの歌手がダンサーのようにかなり体を動かしている。1幕は、登場人物がほぼ全員黒衣で、4人の女性ダンサーたちは黒にきらきら光るラメをちりばめたドレスで美しく、男性は黒いスーツ。オルフェオ役のケネス・ターヴァーはアフリカ系アメリカ人で、甘く美しい声の持ち主。オルフェオ役は、当初はカストラートが歌っていて、今でもカウンターテナーや女性のメゾソプラノが歌うという非常に高い声域が必要なのだが、やわらかく美しい高音がよく出ていた。エウリディーチェの死を嘆き悲しむところから、4組のソリストの踊りへ。女性ダンサーたちはバレエシューズで、高々とリフトされては、脚を大きく開脚させている。やはりアリシア・アマトリアンのしなやかさと股関節の自在さが凄い。

アムールは、日本人女性の角田祐子さん。金髪のカツラにセクシーなドレス、日本人だといわれなければわからないほどで、声に力があり、表現力が豊かで艶やかだった。アムールの手下の天使たちは、黒いラメをちりばめた短パン一枚で、背中に天使の羽をつけ、鉢巻のような目隠しをしている。彼らの見せ場はたっぷり。やがて混乱が舞台上に起き、女性ソリストたちはパンツスーツに素肌で胸もあらわな姿で激しく踊る。男性ダンサーたちは、壁に伝ったはしごを上っていく。舞台上の舞台の両脇の戸棚の中にうずくまった天使たちが現れ、アムールが登場するのだ。

そして、オルフェは、舞台の床に開いた扉を開き、エウリディーチェのいる死者たちの白い世界へと降りていく。

(続く)

2010/01/10

1/8 レニングラード国立バレエ「ラ・バヤデール(バヤデルカ)」簡単な感想ほか

今年初バレエはレニングラード国立バレエ「バヤデルカ(ラ・バヤデール)」でした。年末から色々とバタバタしていて、久しぶりの舞台だったのですが、すごく良かったです。良い公演だったので感想を書きたいと思いつつ、時間が無くて書けなくて。

とにかくニキヤのペレン、ガムザッティのシェスタコワが良くて、やっぱり「ラ・バヤデール」はニキヤとガムザッティが同じくらいの実力と美貌の持ち主じゃないと面白くないなって実感しました。特にニキヤとガムザッティの女の戦いのシーンは見ごたえ十分で素晴らしかったです。氷姫と異名を取っていてクールな印象の強かったペレンが、意外なほど感情豊かに、恋する女を演じてくれました。影の王国での踊りも素晴らしく、持ち前の輝く美貌にテクニックと表現力が追いついて、カンパニーの顔としての矜持を感じました。
シェスタコワの「殺す」のマイムには重みがあり、育ちの良いお嬢様で大人しそうだった彼女が、こみ上げてくる燃え滾る憎しみに顔を上げる姿が凄絶でした。生まれて初めて思い通りにならないことがあって、それがニキヤとソロルのことだったため、精神的に大きな打撃を受け、追い込まれるように殺意が芽生えていくのがよくわかりました。シェスタコワは、踊りは絶好調ではなかったものの、2幕ヴァリエーションのイタリアン・フェッテは突き刺さるがごとくで、華やかで煌びやか、美しかったです。

これが最後のソロルとなるルジマトフ、ヴァリエーションを省略していたり、演技も非常に抑え目だったのですが、立ち姿やたたずまいの美しさは流石でした。そして3幕は、彼らしいフォルムの美しさを堪能させてくれて、テクニックの衰えはあるものの、それを見せないように気を遣ったエレガントかつアクセントの効いた踊りで、いい引き際を見せてくれたと思います。

2幕のニキヤが毒蛇に噛まれた時、大僧正は「ほら!」と必死に解毒剤を差し出しているのに、ソロルがずっと目をそむけていて、大僧正の一途な想いと対照的に、ずいぶんと臆病者だなと思いました。ニキヤが死ぬ時になって、ようやく彼女のところに駆け寄るのだもの。もう遅いって!

大僧正のニキータ・ドルグーシンの深みがあって情熱的な演技で、舞台がとても引き締まりました。彼は本当にニキヤを愛していたんだな、というのが伝わってきていました。産休から復帰したステパノワの影のヴァリエーションが美しくて音の取り方も良くて、非常に嬉しく思いました。コシェレワがお疲れなのか、不調だったのが残念でした。お疲れだったのでしょうか?影の王国のコール・ドは、坂を降りてからはちょっとツアーの疲れを感じさせぐらつくダンサーもいましたが、全体的には美しく、足音もしなくて見事なものでした。ここのコール・ドはみんな驚くばかりに細い人ばかりなのですね。

太鼓の踊りがいかにもロシア~で血湧き肉踊り、「ラ・バヤデール」はやっぱりキャラクターダンスがないとね、って改めて思いました。いろいろとありますが、ここの「バヤデルカ」は本当に見ごたえたっぷりで良いです。毎年観たい舞台の一つです。

ニキヤ(バヤデルカ) :イリーナ・ペレン
ソロル(戦士) :ファルフ・ルジマトフ
ガムザッティ(藩主の娘): オクサーナ・シェスタコワ
大僧正:ニキータ・ドルグーシン
ドゥグマンタ(インドの藩主):アレクセイ・マラーホフ

マグダウィア(苦行僧):アレクセイ・クズネツォフ
アイヤ(召使):ナタリア・グリゴルーツァ
隊長:リシャート・ユルバリソフ
奴隷:ミハイル・ヴェンシコフ

ジャンペー:ダリア・エリマコワ、ヴィクトリア・ザリポワ
黄金の偶像:アンドレイ・ラプシャーノフ
マヌー(壷の踊り):ナタリア・クズメンコ
インドの踊り:オリガ・セミョーノワ、アレクサンドル・オマール
太鼓の踊り:デニス・トルマチョフ
グラン・パ:
 ダリア・エリマコワ、ユリア・カミロワ、エカテリーナ・クラシューク、アナスタシア・ルキヤノワ
 アンナ・クリギナ、ユリア・チーカ、エカテリーナ・ホメンコ、マリーナ・ニコラエワ
 アンドレイ・マスロボエフ、デニス・モロゾフ

幻影の場 ヴァリエーション:
 ダリア・エリマコワ、イリーナ・コシェレワ、オリガ・ステパノワ

指揮:ミハイル・パブージン
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団


****
明日の夜から、シュツットガルトで「オルフェウスとエウリディーチェ」「オネーギン」を観て来ます。1月12日はエヴァン・マッキーのオネーギンデビューです。本当は12月25日がデビューの予定でしたが、パートナー、ミリアム・サイモンの怪我による降板を知らされて出発前日にキャンセルし、やっと観られることになります。一昨日キャスト表が更新され、聞いてはいたのですが1月14日もエヴァンがオネーギン(当初はレンスキーの予定)、マライン・ラデメーカーがレンスキー役を踊ります。タチヤーナは、これまた役デビューのミリアム・サイモン。ミリアムの怪我も順調に回復しているようです。

なお、マライン・ラデメーカーは、4月9日~11日、韓国のソウルアーツセンターで、スージン・カンのガラに出演します。スージンのほか、ジェイソン・レイリー、イヴァン・カヴァラリが出演するとのことです。

http://www.sac.or.kr/eng/Program/view.jsp?prog_id=15223

ソウルアーツセンターのスケジュールを見ていて気がついたのですが、また韓国国立バレエがエイフマンの「チャイコフスキー」を上演するのですね。まだ誰が出るのかはわかりませんが。
http://www.sac.or.kr/eng/Program/view.jsp?prog_id=14607
2010 / 2 / 4 (Thu.) - 2010 / 2 / 7 (Sun.)

そんなわけで、いろいろなことがやりっ放しですみません!土曜日の朝に帰ってきます。

2010/01/09

新国立劇場2010/2011シーズンラインアップ説明会/「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」のリハーサル見学会

新国立劇場から2010/2011シーズン オペラ/バレエラインアップ説明会の案内メールが来ていました。

★2010/2011シーズン オペラ/バレエラインアップ 新芸術監督による演目説明会のご案内★

いよいよ今月に迫った2010/2011シーズンラインアップ発表とセット券発売に合わせ、
オペラ・バレエの新芸術監督による演目説明会を行います。

尾高忠明次期芸術監督と、デヴィッド・ビントレー次期舞踊芸術監督が、
それぞれの初シーズンに向けた意気込みとラインアップの魅力を皆様にお伝えします。

【オペラ】
日時:2010年1月24日(日)午前11:30
時間:約1時間
会場:オペラパレスホワイエ
出演:尾高忠明次期オペラ芸術監督、松本志のぶ(司会)

【バレエ】
日時:2010年1月18日(月)午後7:00
時間:約1時間
会場:オペラパレスホワイエ
出演:デヴィッド・ビントレー次期舞踊芸術監督、山田美也子(司会)

<入場無料>

参加方法
ご参加希望の方は、下記ホームページから必要事項を記入してご応募ください。
受付後、詳細をメールにてご送付いたします。

○応募用ホームページ→http://www.e-get.jp/enquete/AnswerClt?KID=nntt&KCD=59
○応募締切(各回とも、定員に達した際には締切前に受付を締め切らせていただきます)
オペラ:1月22日(金)午後6:00
バレエ:1月15日(金)午後6:00
※1度にお申込み頂ける人数は2名様までです

というわけで、1月18日に、来シーズンの新国立劇場バレエ団のラインアップが発表されるのですね。すでに「ロミオとジュリエット」「アラジン」「ペンギン・カフェ」は発表されていますが、残りのラインアップも楽しみです。

新国立劇場といえば、1月17日からの「白鳥の湖」のソリストのキャストも発表されていました。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000931.html

ザハロワとウヴァーロフ出演日のパ・ド・トロワのキャストが、川村真樹、寺島ひろみ、マイレン・トレウバエフと超豪華です。

*******
彩の国さいたま芸術劇場での「ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち」のリハーサル見学会のお知らせが、MSN産経新聞ニュースに載っていました。

http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/100108/stm1001081510003-n1.htm

22日に行われる通しげいこの一部を見学できるのですが、無料で定員100人。対象は県内在住・在勤者。自宅か勤務先の住所、氏名、電話・FAX番号、バレエなどの鑑賞経験の有無を明記して申し込む。1件につき2人まで申し込める。応募多数の場合は抽選。

 郵送の場合はさいたま市中央区上峰3の15の1、「彩の国さいたま芸術劇場ゲネプロ稽古見学係」まで。FAXは048・858・5515。ともに15日必着。問い合わせは(電)048・858・5506。

ということで、埼玉県内在住・在勤者のみなので私は資格がないのですが、対象の方はぜひ行かれてはいかがでしょうか。

2010/01/08

クリスチャン・シュプックがチューリッヒ・バレエの芸術監督に就任 Christian Spuck wird neuer Direktor des Zürcher Balletts

現在シュツットガルト・バレエの常任振付家であるクリスチャン・シュプックが、2012/2013シーズンよりチューリッヒ・バレエの芸術監督に就任することが発表されました。

シュツットガルト・バレエのサイトにニュースとして掲載されています。
http://www.staatstheater.stuttgart.de/ballett/ballett/

ニュース記事
http://www.sueddeutsche.de/n5S38w/3214015/Christian-Spuck.html

クリスチャン・シュプックは2001年からシュツットガルト・バレエの常任振付家を務めており、世界中のバレエ・ガラで上演されている「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」の振付家として知られています。(先日も、マリインスキー・バレエのオールスター・ガラでロパートキナとコールプが踊りましたね)まだ40歳と若手です。

チューリッヒ・バレエは、1996年からハインツ・シュペルリが芸術監督を務めていましたが、2012年にシュプックに交代することになります。
http://www.opernhaus.ch/d/ballett/kuenstler/kuenstler_detail.php?bioID=81996


ところで、シュプックが昨年発表した、同劇場初のオペラとバレエが融合した作品「オルフェウスとエウリディーチェ」は1月11日に上演予定なんですが、未だにキャストが発表されていないのですよね。まだカンパニーは冬休み中なのかしら。

「オルフェウスとエウリディーチェ」の12/29公演のレビュー
http://intermezzo.typepad.com/intermezzo/2010/01/orphee-et-euridice-stuttgart.html#more

2010/01/06

12/11 マリインスキー・バレエ「オールスター・ガラ」(まだ途中)

2009年12月11日(金) 19:00~21:55
オールスター・ガラ


もう公演から1ヶ月近く経過してしまって、いまさらという感じなのだけど、一応覚書として。

≪シェエラザード≫
ヴィシニョーワのゾベイダは淫蕩なのだけど、自己完結したエロスという印象が強く、エロスの対象は自分自身であって他者ではないように思えた。このヴィシニョーワ&-ルプの組み合わせの「シェヘラザード」は2008年の春にNYで観ていて、その時も、意外なほどこのヴィシニョーワ=コールプのペアがクールというか体温が低いように感じられた。「白鳥の湖」の時の二人の方が、運命の恋人同士という感じで濃厚な情念が漂っていたかのように思える。それは、ヴィシニョーワが白鳥という人間ではない存在であり、魔物のように見えたからだ。

今回のヴィシニョーワは、王の愛妾であり、明らかに王から見ると愛玩物でありなおかつハーレムにいる女たちの中でもお気に入りという程度の存在なのだけど、黄金の奴隷に対しては、あくまでも女王様であり主人であるという主従の関係が見える。だけど、もちろんコールプが演じているのだから、黄金の奴隷もただの奴隷であるはずはない。一見女主人の足元にかしづいているかのように見えながらも、実は油断も隙もない。ジゴロのように妖しい魅力を持ちながらも、もう一方ではイヴに禁断の林檎を食べさせるように仕向けた蛇の姿をした悪魔のようでもある。細身でしなる肢体のコールプは、あるときはパンサーのようであるが、ヴィシニョーワの身体にからみつくと、それはアナコンダのようだ。

この二人の間に愛はなく、刹那の快楽だけが存在している。お互いをむさぼりつくすかのように全てを焼け尽くすがごとくの激しい官能表現が火花を散らせているが、魔獣の交わりのようでもあり、どこか空虚さが漂う。

狂乱の宴が絶頂を迎えた頃、シャリアール王が帰ってきて一転殺戮が繰り広げられる。黄金の奴隷も倒され、一人残されたゾベイダ。急に弱気になって許しを乞う豹変した彼女の姿を見るにつけ、彼女は天然の小悪魔だと感じた。さっきまでの女王様ぶりとは打って変わり、可哀想な女の子のようで、なんという女優ぶりなのだろうと恐れ入った。躊躇することなくゾベイダが自害したのを見て思ったのは、快楽の果てを知り尽くして、彼女はもう思い残すことも無かったのだろうということ。

それにしても、ヴィシニョーワとはなんという強力な磁力を持つバレリーナだろう。彼女と似たものを持っている人はどこにも見当たらない、唯一無二の存在。そして彼女に対抗できるのは、いまやコールプしかいないのかもしれない。

(続く)

≪シェエラザード≫ [45分]
音楽:ニコライ・リムスキー=コルサコフ
振付:ミハイル・フォーキン
振付復元:イザベル・フォーキン,アンドリス・リエパ
装置・衣裳:アンナ・ネジナヤ,アナートリー・ネジニー
シャリヤール王 : ウラジーミル・ポノマリョーフ
王の弟 : カレン・ヨアンニシアン
宦官長 : ロマン・スクリプキン
ゾベイダ : ディアナ・ヴィシニョーワ
黄金の奴隷 : イーゴリ・コールプ
オダリスク : アナスタシア・ペトゥシコーワ
       : エフゲーニヤ・ドルマトーワ
       : リュー・チヨン

≪シンデレラ≫ 第2幕のパ・ド・ドゥ [8分]
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:アレクセイ・ラトマンスキー
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ  ミハイル・ロブーヒン

≪ロミオとジュリエット≫ バルコニーの場面 [8分]
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:レオニード・ラヴロフスキー
ヴィクトリア・テリョーシキナ  エフゲニー・イワンチェンコ

≪チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ≫ [10分]
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ジョージ・バランシン
アリーナ・ソーモワ  レオニード・サラファーノフ

≪瀕死の白鳥≫ [4分]
音楽:カミーユ・サン=サーンス/振付:ミハイル・フォーキン
ディアナ・ヴィシニョーワ

≪ザ・グラン・パ・ド・ドゥ≫ [9分]
音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ/振付:クリスティアン・シュプック
ウリヤーナ・ロパートキナ  イーゴリ・コールプ

≪海賊≫ 組曲 [35分]
華やぎの国~メドーラのヴァリエーション~オダリスク~パ・ダクション~コーダ
音楽:アドルフ・アダン,ほか/振付:ピョートル・グーセフ
装置:テイムラス・ムルヴァニーゼ (補佐:ミハイル・シシリヤンニコフ)
衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨーワ
メドーラ : ヴィクトリア・テリョーシキナ
コンラッド : ダニーラ・コルスンツェフ
アリ : ウラジーミル・シクリャローフ
ギュリナーラ : エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
オダリスク : マリーヤ・シリンキナ
       : ヤナ・セーリナ
       : エリザヴェータ・チェプラソワ

指揮 : パーヴェル・ブベリニコフ 管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

2010/01/02

新年雑感/マリインスキーのジルベスター・コンサート/NBSのDM

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改めて、新年明けましておめでとうございます。久しぶりに東京で迎えるお正月、たまには良いものですね。元旦は実家に行って甥っ子と遊び、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートに間に合うように帰宅。夜はマリインスキーのジルベスターコンサートのアーカイヴを見ました。今日は昼過ぎまで箱根駅伝を見て、それから池上本門寺へ初詣。猿廻し芸なども見ることができて楽しかったです。夜はまたハイビジョンでウィーンフィルの再放送を見ていました。もうあさってから仕事始めだなんて、短いお正月休みですが・・・。

マリインスキー・バレエのジルベスターコンサートは、現時点でもアーカイヴで見ることができます。おそらく、あと6日間は大丈夫じゃないかと。回線の関係でたまに動きがスムーズじゃなくて、ん?と思うこともありますが、おおむね綺麗な画像で見られます。
http://liveweb.arte.tv/fr/video/Reveillon_a_Saint-Petersbourg___Marius_Petipa_et_le_ballet_imperial

当日のキャスト
http://www.mariinsky.ru/en/playbill/playbill/2009/12/31/1_1900
The Kingdom of Shades scene from the ballet La Bayadère
Nikia: Viktoria Tereshkina
Solor: Leonid Sarafanov
Trio: Yelizaveta Cheprasova, Yana Selina, Daria Vasnetsova

Grand pas from the ballet Paquita
Soloists: Alina Somova and Danila Korsuntsev
Variations: Yana Selina, Yekaterina Kondaurova, Valeria Martynyuk, Anastasia Matvienko

指揮は、世界バレエフェスティバルの指揮で今年人気者になった?ヴァレリー・オフジャニコフでした。

「ラ・バヤデール」は、テリョーシキナ、サラファーノフとも会心の踊りだったのではないでしょうか。テリョーシキナは以前はちょっと強い印象があるバレリーナでしたが、すっかりたおやかさを身につけ、この上なく正確なテクニック、長いバランスと美しいライン、叙情性のあるニキヤとなっていました。サラファーノフの、空中で静止するがごとくのふわりと舞い上がるジュッテも凄かったです。彼にとっては課題だったサポートも上手くなったし、絶好調でしたね。ソロルにしてはちょっと容姿が子供っぽいのが難ですが、これだけ凄いテクニックを魅せてくれるのだったら文句は言うまい、です。それから、何より、やはりマリインスキーによる「影の王国」のコール・ドの美しさは息を呑むようでした。大晦日の真夜中に「影の王国」を観ていると、本当に時が止まったような不思議な感覚になりました。

「パキータ」は、ソーモワがここでも一生懸命丁寧に踊ろうとしている努力の形跡が見られました。とはいっても、やっぱりアントルラッセのときの脚の蹴り上げ方がちょっと乱暴だったり、フェッテがあちこち移動しちゃって不安定だったりするといった欠点がまだ目に付くのですが。でも、このような大舞台において、真ん中で踊るだけの華を彼女は十分持ち合わせているし、もちろん舞台姿は愛らしくも美しいし、踊りも相当良くなってきているので、今後は期待できるのではないでしょうか。

この「パキータ」のグラン・パは、ワガノワ・アカデミーの生徒たちによるアントレ、それからパ・ド・トロワもついている豪華版。パ・ド・トロワは来日公演でも活躍したアレクセイ・チモチェーエフ、ヤナ・セーリナとナデジダ・ゴンチャル。ヤナ・セーリナは「影の王国」のヴァリエーション、トロワに加え、ヴァリエーションも踊っていて大活躍。彼女がいないと、劇場はとっても困るんじゃないでしょうか。闊達で小気味の良い踊りで、とても好感が持てます。

ヴァリエーションは、ヤナ・セーリナ、エカテリーナ・コンダウーロワ、ヴァレリア・マルテュニク、そしてアナスタシア・マトヴィエンコでした。コンダウーロワは青いチュチュが似合っていてとても美しかったです。長身の彼女ですが、とても丁寧でたおやかに踊ることができる人ですね。アナスタシア・マトヴィエンコは、とっても美人だし、跳躍も高いのですが、パッセのときに巻き足というか、上げた方の足先が出すぎてちょっと乱暴で良くないと思います。

改めて言うまでもないことですが、ダニーラ・コルスンツェフのエレガントで素晴らしいこと!ヴァリエーションもダイナミックかつ優雅だし、上半身が美しくてアダージオでのパートナーの引き立て方が上手いです。サポートの丁寧さ、安定感も抜群だし、長身で見栄えがして、本当に素敵でした。新年にテリョーシキナ&サラファーノフ、そしてダニーラの見事な芸術を見ることができて、もう~大満足でした。終演後、カーテンコールのところに黒いドレスに着替えたテリョーシキナとスーツのサラファーノフ(華奢!)、そしてゲルギエフが登場してシャンパンで乾杯。2006年のジルベスターコンサートは、ロパートキナがゲルギエフと登場していたことを思い出して、寂しいけど世代交代しつつあるのかな、と思いました。


2日にNBSから恒例のDMが来ました。「2010年に活躍する顔たちです」というメンバーは、ロイヤル・オペラで来日するゲオルギュー、ネトレプコ、キーンリーサイドらの他、ギエム、ルグリ、デュポン、ルテステュ、ジル・ロマン、マラーホフ、コジョカル、ルシンダ・ダン、ジョン・クランコ、吉田都、ジュリアン・ファブロー、セミオノワ、ル=リッシュ、ガニオ、サラファーノフ、そしてシムキンでした。他のメンバーは来日の予定が発表されていますが、なぜシムキンの写真があるのかしら?オーレリー・デュポンとアニエス・ルテステュの間に虎の写真があるのがちょっと面白いです。NBSニュースは特に新しいニュースは載っていなかったのですが、ロイヤル・バレエの公演チラシが入っていました。

2010/01/01

カール・パケットがオペラ座の新エトワールに Karl Paquette of POB nominated Etoile!

12月31日の「くるみ割り人形」の終演後、ドロッセルマイヤー/王子役のカール・パケットがエトワールに任命されました。

http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5g_-PjrUyelOhIWbMJIqDsJMYV2Zg

おめでとうございます!ピンチの時の代役で大活躍していた彼ですが、ようやくエトワールになれましたね。

追記:NYTimesにも記事が載りました
Karl Paquette Is Given Star Status at Paris Opera Ballet
http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2010/01/01/karl-paquette-is-given-star-status-at-paris-opera-ballet/

Mr. Paquette, 33, who joined the company in 1994, is both a sterling technician and an excellent partner, with an ability to step in to roles at the last minute.

突然の交代による登板にもスムーズに対応できる能力があるってところも評価されたってことなのかしらん?

マリインスキー・バレエのジルベスター公演生中継、新春のテレビ放送/追記あり

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆様方にとって、幸多く健やかで笑顔の多い一年になりますように!そして素敵な舞台や感動に出会える一年になりますように。

単なる覚書や感想を書いているうちに、たくさんの方にお越しいただき、本当に感謝しています。
おかげさまで、ここを通じて色々な方とのかけがえのない出会いがありました。

本来でしたら、大晦日に一年を振り返って、何を見たかとか何が素晴らしかったとか総括するべきなのでしょうが、大晦日は掃除や買い物や年賀状書きで忙しくて(こんなぎりぎりまでやっていて情けない)、余裕がありませんでした。昨年は舞台を観た本数も数えたくないくらい多くて、記憶もポロポロと抜け落ちているので・・。

何か一つといえば、11月に観たシュツットガルトの「オネーギン」(イリ・イェリネク、スージン・カン)だったでしょうか。あとは、マリインスキーのガラとロパートキナの白鳥と、ハンブルクの人形姫&椿姫、バレエフェスのファニーガラ、かな?あとはマイレンの新国立劇場のでバジルデビューとか、ジェイソンのカラボスとか、いろいろ楽しい公演はありました。

大晦日、うちでは教育テレビでNHK交響楽団の第九とクラシックハイライトを見つつ、紅白歌合戦のメガ小林幸子も見逃しませんでした(笑)今は近くのお寺からの除夜の鐘が聞こえています。

さて、あと2時間ちょっとですが、マリインスキー劇場での大晦日のバレエ公演「プティパへのオマージュ」が上演されます。ARTEで生中継されるのですが、コメントで情報をいただきました。インターネット(下記ARTEのサイト)で生中継が見られるはずです。日本ではちょっときつい時間帯ですが・・。

http://liveweb.arte.tv/fr/video/Reveillon_a_Saint-Petersbourg___Marius_Petipa_et_le_ballet_imperial/

マリインスキー・バレエ「プティパへのオマージュ」
「ラ・バヤデール」影の王国 テリョーシキナ、サラファーノフ
「パキータ」グラン・パ ソーモワ、コルスンツェフ
指揮:オフジャニコフ
http://www.mariinsky.ru/en/playbill/playbill/2009/12/31/1_1900

The Kingdom of Shades scene from the ballet La Bayadère
Nikia: Viktoria Tereshkina
Solor: Leonid Sarafanov
Trio: Yelizaveta Cheprasova, Yana Selina, Daria Vasnetsova

Grand pas from the ballet Paquita

Soloists: Alina Somova and Danila Korsuntsev
Variations: Yana Selina, Yekaterina Kondaurova, Valeria Martynyuk, Anastasia Matvienko

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元旦のテレビ放送としては、フランスではFrance3にて、13時50分より「バレエ・リュスへのオマージュ」プロが放映されます。France3のサイトで「ペトルーシュカ」の映像の一部が観られます。



Découvrez Les ballets russes à l'Opéra National de Paris le 1er janvier sur France 3 sur Culturebox !


そして、もちろんウィーン・フィルのニューイヤーコンサートもありますね。
1/01(金) 19:00-22:00 NHK教育 (生中継)
1/02(土) 17:00-19:50 NHK Hi-vision
1/03(日) 10:05-11:54 NHK総合
今年はニコラ・ル=リッシュとエレオノーラ・アッバニャートが出演します。

1月3日のNHKのニューイヤーオペラコンサートでは、バレエとして吉田都さんとロバート・テューズリーが「ロミオとジュリエット」のバルコニーシーンを踊ります。
19:00-21:00 NHK 教育

というわけで、DVDレコーダーがフル回転です!


1/2 追記
http://liveweb.arte.tv/fr/video/Reveillon_a_Saint-Petersbourg___Marius_Petipa_et_le_ballet_imperial/
で、放映のアーカイヴを見ることができます。(1/2 1:00am現在)

「パキータ」のパ・ド・トロワのキャストはアレクセイ・ティモチェーエフとヤナ・セーリナ、ナデジダ・ゴンチャルでした。

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