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2010/01/24

1/23 新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」短評

今日(もう昨日ですが)は、新国立劇場でさいとう美帆さんとマイレン・トレウバエフの「白鳥の湖」を観てきました。オデット・オディールデビューのさいとうさんですが、まずは良い初役を飾れたのではないかと思います。小柄な彼女は体型的にはいわゆるオデット体型ではないですが、手足の長さよりも、たおやかさや情感、正確なアンドゥオールと伸びた甲がオデットには重要だと思うので、さいとうさんはその点、良かったと思います。

さいとうさんはとても丁寧に踊っており、また適度なメリハリと目をひきつける華がありました。役デビューとはいえ、主役としての経験が豊富であるゆえ、緊張している様子もなく、"見せ方"を心得ていると思いました。2幕のヴァリエーションで少々スタミナ切れをしていたのと、3幕のグランフェッテで32回までは回れなかったのが惜しい感じでした。が、小柄で愛らしい容姿ゆえの守ってあげたくなるようなオデット、特に大げさに表情を作ることなく自然な演技で、可愛らしさに秘められた怖さを表現できていたオディールと役作りも良かったです。

マイレンは、今回は役デビューのさいとうさんを引き立たせるサポート役中心で控えめでしたが、彼の確実で誠実なサポートがあったからこそ、さいとうさんのデビューも上手くいったのではないかと思いました。彼の王子は、おおらかな愛でオデットを包んでいて、心を打ちました。マイレンは絶好調ではなかったけれども、いつもながらのふわりと浮かび上がるようなマネージュには惚れ惚れしましたし、それから1幕終盤や3幕で見せた超高速シェネが強烈に美しかったです。また彼の演技は細かくて、道化とのやり取りはユーモラスで思わず目が離せなくなるし、王子の性格付けもしっかりとしていて、きちんと王様の候補として育てられ、まっすぐでしっかりとした貴公子なのがよくわかりました。

ソリスト陣もとてもよかったです。今日の道化の福田さん、いいですね~。将来が凄く楽しみです。それからトロワ&チャルダッシュの長田さんがやはりすごく上手いです。チャルダッシュのパートナーの古川さんも、この役はお手の物ですね。19日のスペインの福岡さんが超素敵だったのですが、この日の芳賀さん、江本さん、西川さん、楠元さんも良かったです。ルースカヤの湯川さんも、このつまらない踊りを彼女が踊るとドマティックになって、魅せますね。2羽の白鳥の堀口さんのラインが儚げでとても美しく、次に「白鳥の湖」を上演する時には、彼女の主演というのもありえるのかもしれないと思いました。(でも、4羽の大きな白鳥での、踊りが大きく詩情溢れる寺島ひろみさんを観て、彼女のオデット/オディールが今回無かったのが残念だったと実感しました)

4幕が、なぜか王子が到着したあとの「悲しみのアダージョ」がカットされて、いつのまにか気がつかないうちにロットバルトがやっつけられてしまうという展開になっていました。正直、このカットは非常に残念というか、4幕がまったく盛り上がらなくて改悪としか言いようがありません。12月のマリインスキーの来日公演、ロパートキナが演じた白鳥では、4幕が最も感動的だったので、ますますこの改変が残念です。

それを除けば、本当に良い公演だったと思います。コンサートマスターによるヴァイオリンソロも素晴らしかったです。これで19日のショックがだいぶ癒されました。

オデット/オディール:さいとう美帆
ジークフリード王子 :マイレン・トレウバエフ
ロートバルト:貝川鐵夫
王妃    :坂西麻美
道化    :福田圭吾
家庭教師  :石井四郎
王子の友人(パ・ド・トロワ):本島美和 /長田佳世
                江本拓
小さい4羽の白鳥:遠藤睦子/西山裕子
          寺島まゆみ/長田佳世
大きい4羽の白鳥:川村真樹/寺島ひろみ
          本島美和/丸尾孝子
スペインの踊り :西川貴子/楠元郁子
          江本拓/芳賀望
ナポリの踊り  :伊東真央/井倉真未/八幡顕光 ◆
ルースカヤ   :湯川麻美子
ハンガリーの踊り:長田佳世/古川和則
2羽の白鳥   :寺田亜沙子/堀口純
新国立劇場バレエ団
指揮:アレクセイ・バクラン
東京交響楽団
  ヴァイオリン独奏:グレブ・ニキティン
  チェロ独奏   :ベアンテ・ボーマン

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バレエ公演感想2009」カテゴリの記事

コメント

こんばんは

オーケストラですが、ヴァイオリンとチェロは、外部のソリストが演奏したのでしょうか。だとしたらとても良かったでしょうね。
2幕のアダシオではいつもあまりうまい演奏を聞いたことがないので。。。

Hogawannさん、こんばんは。

私はあまりオーケストラに詳しい方ではないのですが、今回は、ヴァイオリンとチェロが素晴らしかったです。ルースカヤのヴァイオリンソロなどは本当に惚れ惚れと聴いてしまいました。他のところではオーケストラのミスがちょっとあったとは思いますが、バクランさんの指揮もとてもよかったと思いますし、個人的には演奏に満足できました。NBSやジャパンアーツの公演より、新国立劇場の公演の方が音楽には気を使っていると思います。

>Hogawannさん、Naomiさん
横から失礼します。
ニキティンさん、ボーマンさんは、各々、東京交響楽団に所属している第一ヴァイオリン・チェロの首席奏者です。
東京交響楽団は、東京で一・二を争うトップオーケストラなので、各パートの首席奏者は、その辺のソロ奏者よりよっぽど上手です(というか、ソロ奏者としてもかなりの活躍している方・できる方を、首席奏者に迎えいれています)。
ちなみにニキティンさんはロシアの方、ボーマンさんはスウェーデンの方だったかと思います。

hachiroさん、こんにちは。

ヴァイオリン奏者とチェロ奏者の方について教えてくださり、ありがとうございます!私はオーケストラはまったくもって無知なので、こうやって教えていただけるととても助かります。バレエのソロでこれだけ良かったことは滅多にないと思ったのですが、やはりそれだけの方が弾いていたのですね。
東京交響楽団の演奏も本当に良かったです!演奏会で「白鳥の湖」組曲などの演奏を聴くと、バレエのときもこの音で聴きたいって思うわけですが、そのレベルでの演奏で見ることができて良かったです。

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