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2009/12/05

New York Timesにパリ・オペラ座の昇進コンクールの記事

New York Timesにパリ・オペラ座についての記事が載るのは珍しいな~と思って目を通してみました。しかも、その結果が多くの議論を呼んだ、昇進コンクールについての記事だったから。

http://www.nytimes.com/2009/12/06/arts/dance/06concours.html

とはいっても、今年のコンクールそのものについては、軽く触れているだけだったのでちょっと拍子抜け。フランス人向けのメディアではないので、そもそもオペラ座の昇進コンクールとはどういうものかを紹介した記事でした。多くの皆様は、ここに書いてある内容についてはよくご存知かと思いますが、一応ご紹介します。


パリ・オペラ座では、才能を持っているだけでは十分ではありません。常にソリストや主役級の役を得られることや、外部から招かれた振付家に選ばれることも。また、観客に愛されたり、芸術監督やスタッフに特別に気に入られることですら、昇進の条件ではないのです。

オペラ座では、スパルタ的な厳格さによって作られたヒエラルキーと昇進の仕組みがあります。昇進するためには、毎年恒例のコンクールに参加し、審査員の前で二つのヴァリエーション、規定とフリーのひとつずつを躍らなければなりません。

審査員は11人で、内部の教師、現役のオペラ座ダンサーに加えて、イーゴリー・ゼレンスキーとピエール・ラコトが加わっています。(ラコットは内部の人みたいなものだけど) マリー・タリオーニがこれを始めた1860年代から、何らかの形でこのようなコンクールが行われており、1970年代になってようやく、コンクールに参加するのが義務ではなくなったとのこと。現在は154人の団員のおよそ半数のダンサーが参加しているそうです。

当日の怪我や病気、精神的な要素などによって1年、もしくはそれ以上のキャリアを台無しにすることもあるという厳しいシステムです。ダンサーたちは、近いうちに同じ舞台(場合によってはコンクールの当日にも!)に立つ、親しい同僚や友人によって審査されることになります。

オペラ座は42歳の定年まで雇用、そして定年後の年金が保証されています。しかし、ランクが上がると、給料がおよそ15%アップするのだそうで、また当然役につきやすくなります。コンクールに参加しなければ、昇進することができません。あっというまに昇進したダンサーもいれば、イザベル・シアラヴォラのように2003年にプルミエに昇進するまで11回も試験を受けた人もいます。

「私にとって、コンクールん参加することは、ダンスの歓びとは無縁でした」と電話インタビューでシアラヴォラは語りました。「4分間で、自分の人生、キャリアが決められてしまうのだから、鋼鉄のような神経を持たなくてはなりません」 とはいえ、彼女も、コンクールはコール・ドのダンサーが認識してもらえる良い機会であり、保障された仕事を持っているオペラ座のダンサーにとって、一生懸命ダンスに取り組むモチベーションになると肯定的に考えています。

芸術監督ブリジット・ルフェーブルは、ダンサーたちがオペラ座の多くのレパートリーに取り組みながらも、同時にコンクールのヴァリエーションを何ヶ月も練習しなければならないのが精神的にも大変辛いことであることは認識しているようです。
「コンクールの当日は、とても残酷な光景だわ。多くのダンサーが一瞬に賭けているの。いつも涙があり、ダンサーたちは私のところにやってきて話し合いをするわ。私は、キャリアの中で、自分の才能があるべきところに導いてくれるはずだと彼らには伝えているし、そうだと信じています。それに、強い心と試練は、ダンサーたちはステージ上の人生で直面しなければならないものだから」

パリ・オペラ座学校の最終学年で1年間学んだABTのデヴィッド・ホールバーグは、同級生が入団試験の準備をしているところを目の当たりにしてきました。「とてもストレスのたまるシステムだけど、彼らにとっては当然のことなのです。ダンサーたちはこの仕組みにたいして疑問を持たないばかりではなく、それを誇りに思っています。これが彼らの組織、そして伝統の一部です。フランスでは、それは大きな意味があるのです」

というわけで、実際のコンクールの結果については何も書いていないのですが、写真だけはリュドミラ・パリエロ、ジョシュア・オファルト、ヴァンサン・シャイエという3人のプルミエ昇進者のコンクールでの写真が使われています。

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パリ・オペラ座バレエ」カテゴリの記事

コメント

情報ありがとうございます。ディヴィット・ホールバーグがパリオペラ座バレエ学校で学んでいたことがあることを初めて知りました。

Hogawannさん、こんばんは。

デヴィッド・ホールバーグは、サマースクールに参加していたところ、オペラ座学校の教師の目に留まって、オペラ座学校に編入したんですよね。(と、彼の親友で一緒にサマースクールに行っていた某ダンサーに聞きました)ところが、オペラ座学校は相当厳しいというか大変なところだったらしく、以前もどこかのインタビューで、オペラ座学校の1年間は地獄のようで辛かったと語っていました。でも、デヴィッドの持つ独特のエレガンスは、オペラ座で身につけたものだと思います。今度ルグリのガラ公演に出演するというのも、オペラ座学校の縁があるのかしら。

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