映画「パリ・オペラ座のすべて」2回目 La Danse Le Ballet de l'Opera de Paris
連日大混雑が続いているという映画「パリ・オペラ座のすべて」、やっとル・シネマに観に行きました。試写会で1回観ていて、感想も書いているので、詳しくはそちらを見ていただければ。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2009/09/le-ballet-de-lo.html
(アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス、マチュー・ガニオ、オーレリー・デュポンのサイン入りポスターが飾ってありました)
やはり大混雑でした。12時半に行ったのですが、1時20分の回は当然満席で、4時半の回で51番。4時間近くも友達と時間をつぶすことになりました。ル・シネマのサイトによれば、12月上旬までは確実に上映するそうです。
冒頭の「ジュニュス」のリハーサルの字幕はやはり直っていなくて、ステファン・ビュヨンの字幕がヤン・ブリダールとなっていました。(場内に修正の掲示あり) パンフレットがなかなかよくできていて、各演目の説明、エトワールの紹介、そしておおよそのあらすじなどが書いてあります。そのあらすじでは、ちゃんとステファン・ビュヨンになっていました。ただし、そこにも間違いが一つあって、最後の方に「パキータ」のパ・ド・トロワを与えられて喜んでいる女性ダンサーは、マチルド・フルステーではなく、サラ・コラ・ダヤノヴァです。今ちょうどNYでも劇場公開中で、NYTimesを始め、絶賛されているようなのですが、英語版に関しては、ダンサーのテロップすらないようです。
Creating Dialogue From Body Language
http://movies.nytimes.com/2009/11/04/movies/04danse.htm
「Yes, this is one of the finest dance films ever made, but there’s more to it than that」
印象に残った点としては、まずは「メディアの夢」のアリス・ルナヴァンがぞっとするほど妖しく美しいこと。伸びやかなプロポーションと艶やかな黒髪、ザ・アジアン・ビューティで、イアソンならずとも夢中になってしまうことでしょう。同じく「メディアの夢」のデルフィーヌ・ムッサンの子殺しのシーン。最初に見たときも衝撃的でしたが、今回も強烈で、彼女の凄まじい演技力が迫ってきました。実際に子供を持つ母親ならではの演技だと感じられました。
それから、3ヶ月くらいの期間の間に、これだけ多くの作品のリハーサルが繰り広げられ、2,3年後に上演される作品の打ち合わせが行われ、そして実際の舞台も上演されているパリ・オペラ座が(ストなどがあったものの)ちゃんと運営されているということには驚かされます。ブリジット・ルフェーブルは、何かと批判されがちな人ではありますが、この巨大な組織を統率する手腕はたいしたものです。この映画の中では、彼女は、ダンサーや教師、スタッフ、振付家などの言葉に耳をそばだて、理解のある大人の女性というふうに描かれていますが、実際のところはどうなのでしょうか。非常にしたたかで頭のいい人であることは間違いありません。
また、ダンサーや振付家、教師に限らず、衣装やメイクのスタッフ、レッスン・ピアニスト、蜂の飼育係、掃除人(その多くが有色人種であることが何かを物語っています)、料理人や食堂のスタッフ、修理の人、秘書などなど、想像できないくらい多くの人々がこのパリ・オペラ座に関わっていることにも改めて驚かされます。
試写会を見たときにはあまり詳しい情報が入っていなかったのですが、パンフレットなどでも予習したので、最初の方の男性の群舞の振付指導をしているのが、マッツ・エック本人なのがやっとわかりました。(途中で出てくる「ベルナルダの家」の女性ダンサーに振付指導している東洋人の女性は、日本人の方なのですね)「ベルナルダの家」、実際の舞台を観るチャンスは滅多に無いだろうけど見てみたい!ルグリの雄たけびは強烈でした。
「パキータ」のパ・ド・トロワの指導で、ローラン・イレールに、「コラ!」と呼ばれているサラ・コラ・ダヤノヴァとともに指導されているのは、シモン・ヴァラストロでした(パンフレットには記述なし)。背があまり高くなく、髪形が似ているので一瞬マチアス・エイマンに見えてしまいます。
「ジュニュス」で振付のウェイン・マクレガーが、マチアス・エイマンのことを「マット」、ドロテ・ジルベールのことを「ドロシー」と英語風の名前で読んでいるのがちょっと可笑しかったです。マクレガーは気さくそうなお兄さんですね。「ジュニュス」もとてもユニークな動きで面白そうな作品なので、ぜひとも観てみたいです(今上演中ですけど-11月7日が初日)。
でも、現実に私たちが観ることができるパリ・オペラ座は、来年3月の来日公演の「ジゼル」と「シンデレラであって、この映画にたくさん出てきた斬新な作品群でないことがちょっと残念です。一日くらい、コンテンポラリーのミックスプロをやればいいのに、と思ってしまいました。
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