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2009/09/26

ナタリア・マカロワ版「ラ・バヤデール」(ロイヤルバレエ) Royal Ballet La Bayadere DVD (1991)

いよいよ今日から東京バレエ団のナタリア・マカロワ版「ラ・バヤデール」が開幕しました。私が観に行くのは明日
なのですが、「ラ・バヤデール制作日記」では、ゲネプロの様子などが次々とアップされています。特に、僧侶たちのヘアメイクの裏側は初めて知って、とっても面白かったです。

予習として連休最終日にロイヤル・バレエの「ラ・バヤデール」のDVDを観ました。ずいぶん前に観てから久しぶりに観直してみると、出演者の豪華さに眩暈がするほどです。

ロイヤル・バレエ The Royal Ballet
「ラ・バヤデール」La Bayadere

振付:ナタリア・マカロワ Natalia Makarova
編曲/指揮:ジョン・ランチベリー John Lanchbery
衣装:ヨランダ・ソナベント Yolanda Sonnabend
収録:1991年 コヴェント・ガーデン ロイヤル・オペラハウス  123分

ニキヤ:アルティナイ・アスィルムラートワ Altynai Asylmuratova
ソロル:イレク・ムハメドフ Irek Mukhamedov
ガムザッティ:ダーシー・バッセル Darcey Bussell
大僧正:アンソニー・ダウエル Anthony Dowell
ラジャ:デヴィッド・ドリュー David Drew
黄金の仏像:熊川哲也 Tetsuya Kumakawa
苦行僧:ピータ・アベグレン Peter Abegglen
影の王国ソリスト:ニコラ・ロバーツ Nicola Roberts / フィオナ・ブロックウェイ Fiona Brockway / ヴィヴィアナ・デュランテ Viviana Durante

以前この映像を観た時に、アンソニー・ダウエルの大僧正の濃い演技があまりにも強烈で、この作品の主役は大僧正なのかと思ってしまうほどだったけど、今回観てもその印象は変わらず。威厳あふれる中に、情欲で燃えたぎる一人の男の性を熱演していて、思わず彼に感情移入してしまいそうになるほど。ニキヤとソロルの逢瀬を覗き見てうろたえ、嫉妬にメラメラと身を震わせる姿も色っぽい。ニキヤのヴェールをこっそりといとおしそうに隠し持っているところなんかも、相当粘着質な感じ。毒蛇に噛まれたニキヤに解毒剤を渡すも、彼女がガムザッティの手を取って歩き去るソロルの姿を見て絶望して解毒剤の小瓶を落とす時の、大僧正の哀しみと驚きの混じった表情も、胸を打たれた。彼のように一人の人間として舞台の上に存在している役者がいると、作品がぐっと重厚でドラマティックになる。

美しいプロポーションと愛らしい顔立ちのアスィルムラートワは、神に仕える巫女というよりは一人の恋する女性として演じられている。とても情感豊かに、歌い上げるように踊っていて、一つ一つの感情のゆれが立体的に伝わってきた。ソロル役のムハメドフは、キャリアの後半とはいえ、勇壮な戦士ソロルがとてもよく似合っていて、説得力がある。影の王国でのヴァリエーションにはキレがあって、男らしさ炸裂。このときまだとても若かったダーシー・バッセルは、若さゆえの傲慢で我儘なお姫様という役柄がとっても似合っていて、ソロルに恋する可愛らしいところもあったりしてとても魅力的。鼻の先がちょっとツンと上がっているのがすごく可愛いのだ。改めて彼女の長くて細いプロポーションの素晴らしさにうっとり。やっぱりガムザッティ役のバレリーナは、これくらいの華がないと、盛り上がらない。

熊川哲也のブロンズ・アイドルも若さ炸裂で、背が高くないからすごく高く跳んでいるって感じではないけど回転が凄くて、軽やかで敏捷。姿かたちもいかにも仏像っぽくて良い。あれだけの金粉塗りたくりだと、皮膚呼吸が大変そうだけど!

コール・ドが全然揃っていないのは、ロイヤルだから仕方ない。影の王国でのカメラワークも、全体を映していないところがあってちょっとだけストレスを感じた。第3ヴァリエーションがヴィヴィアナ・デュランテということからも、この映像でのキャストの豪華さが伺えるというもの。パ・ダクシオンも、ニコラ・トラナ、デボラ・ブル、クリストファー・サウンダーズ、マイケル・ナンとかなり強力なメンバーだし。今のロイヤルでは、主演3人を始め、これだけのスターを揃えられる舞台は難しいのかなとちょっと寂しく思う。

マカロワ版は、ロシア系の「バヤデルカ」と違って太鼓の踊りや壷の踊りがないのが物足りない。最後に結婚式のシーンがあるのは、ドラマティックさと加わりわかりやすいけど、ニキヤの幽霊が出てくるのがちょっと怖く、かつチープな印象が出てきちゃう。ただ、ラストシーンの、白いヴェールを持ったニキヤが天へと上っていくところはとても美しい。

キラ星のような主演3人の輝きとダウエル様の濃厚な演技による愛憎渦巻く世界をじっくりと堪能できる名盤。東京バレエ団の「ラ・バヤデール」を観た後はこちらをぜひ。

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マカロワ版「ラ・バヤデール」は、スヴェトラーナ・ザハロワとロベルト・ボッレ主演のミラノ・スカラ座のDVDもあります。今回の東京バレエ団の公演は、スカラ座の衣装を借りているとのことなので、同じ衣装で観られます。こちらも、究極の美男美女による美しい踊りをじっくりと味わえます。収録年代が新しいので、映像がとても綺麗。感想はこちら。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2006/12/post_865c.html

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コメント

こんにちは アゲイン

 前回、バヤデルカをマリインスキーが持って来たのはいつか調べていて、この記事が引っかかりました。
すみません。
この版は全幕プロで、ロイヤルペア、ゴメス、ヴィシという変則ペアでNBSでしたね。
記憶ではマールイはあるんですが、もしかして、ルジがいた時以来かな、と思っているんです。
あれかなり前ですよね、と思って探していたんですが、なかなか見つからなくて。

zuikouさん、こんにちは。

前回マリインスキーがバヤデールを持ってきた時って私バレエを観ていない(中断していた)ので、わからないんですよ~。ルジマトフがバヤデールのソロルを踊ったのは観たことがあると思うのですが、こちらもいつだったか記憶がない(苦笑)お役に立てず申し訳ありません。

今年のバレエフェスの特別プロのバヤデールは、一応両方観に行くつもりです。

補足です。マリインスキー・バレエ(当時はキーロフ・バレエ)の来日でのバヤデールは1996年だったようですね。

こんにちは

>マリインスキー・バレエ(当時はキーロフ・バレエ)の来日でのバヤデールは1996年だったようですね。

ありがとうございます。
かなり久しぶりの感じがしたので、調べてました。

ありがとうございました。ネットってこの年あたりから普及したので、データないんですねえ。
というとロバートキナもヴィシも初めてだと思いますよ。
ルジマトフは、マールイとこんがらがってます。

いざというとき、ありがとうございます。

zuikouさん、こんばんは。

1996年のキーロフ来日公演には、ロパートキナは出演していたようです。まだアスィルムラートワなどが活躍していた時代ですね。当時はまだブログとかなかったので、感想などを探してもなかなか見つからないと思います(今は便利な時代になりましたね)。このときはルジマトフも出演していたようです。ヴィシニョーワはまだ駆け出しで影のヴァリエーションなどを踊っていたみたいですね。

ルジマトフは大昔のマールイの公演でバヤデールで観た記憶があるのですが、それがいつ頃だったのかは覚えていません。

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