新国立劇場ジ・アトレ10月号/「アンナ・カレーニナ」とニューイヤーガラ
連休を利用して2泊3日で京都に旅行に行っていました。PCは持っていったのですが、更新まではする余裕がなくて。シルバーウィークの京都は、お天気は良かったのですがとっても暑くて、まだ紅葉には早いのにものすごい人出で、東京より人が多いんじゃないかと思ったほどでした。でも、3日間で14もの神社仏閣をめぐって、楽しかったです。
さて、帰宅したら、新国立劇場から、「ジ・アトレ」10月号と、ようやくポイントアッププレゼントの写真(もちろん、マイレン・トレウバエフの写真で、シンデレラの写真が中心でした)が届いていました。
今回は珍しく特集はバレエで、しかも日本のバレエ団による初の上演となるボリス・エイフマンの「アンナ・カレーニナ」。ボリス・エイフマンのインタビューもあって、ますます期待が高まります。「私の作品は、人を破滅の淵、奥底へと引きずり込む暗い情欲をテーマにしたバレエです」ということで、男女間の激しい感情を描くことを極力避けている牧芸術監督の好みとは全然違っているのが、興味深いですよね。このエイフマンのインタビューはとても読み応えがあります。
先日、韓国国立バレエ団で、エイフマンの「チャイコフスキー」がマラーホフ主演で上演されたばかりということもあるし、この新国立劇場での「アンナ・カレーニナ」の上演がきっかけで、エイフマンの作品がもっと日本で上演されるようになると良いと思うのですが。エイフマン・バレエも長いこと日本には来ていないし、それにマラーホフのキャリア後半における当たり役である「チャイコフスキー」も日本で観たいですし。そのためにも、この「アンナ・カレーニナ」公演、チケットが売れて、内容的にも成功して欲しいです。
演劇性を重視したエイフマンの作品を、新国立劇場のダンサーがどこまで迫れるか不安はあるのですが、必見の上演と言えます。ところで、来年3月に上演されるこの作品の会員郵送申し込みが早くも同封されていたのですが、キャストがまったく決まっていない段階で、チケットを申し込めと言われても困ってしまいますよね。
それから、この「ジ・アトレ」を読んでいると、何気にあれ?って思うようなことがいくつか掲載されていました。
巻末の情報ページによると、来年1月5日、6日に「ニューイヤーオペラパレスガラ」が行われるそうです。地味に見落としそうなところに書いてあるのですよね。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000293_2_ballet.html
上演演目の一つ目が「グラン・パ・ド・フィアンセ」(振付:ジャック・カーター)とありますが、どんな作品なのかさっぱり見当がつきません。ジ・アトレだけでなく、せっかくホームページもあるのに、どうして重要なお知らせをこういう目立たない形で掲載するんでしょう。ガラで上演するなら、みんなにおなじみの演目の方がいいと思うんですが。
出演が、さいとう美帆、本島美和、小野絢子、長田佳世、寺田亜沙子、伊東真央 となっています。
ここに、(劇場がプッシュしている女性ダンサーたちの名前に混じって)長田佳世さんの名前が出ています。元K-Balletの彼女が新国立に入団したらしいという話は聞いていたのですが、まだ公式の入団発表がないのに、こうやってキャストに掲載されているんですよね。来シーズンのソリストのラインアップが未だ公表されていないこと自体が、とても変です。長田さんはテクニックがあってとても良いダンサー、K-Balletを退団されたことを残念に思っていたので、新国立に入団したことはとても嬉しいのですが。
もうオペラの新シーズンは開幕しているし、10月にはバレエも「ドン・キホーテ」で始まるのに、未だに来シーズンのダンサーの顔ぶれが出ていないというのは、新国立劇場がダンサーのファンをないがしろにしていると思われても仕方ないと思います。
もう一つは、「こうもり」より「グラン・カフェ」で、2008年と同じ演目。5日のベラ役が堀口純さんです。6日は湯川麻美子さん、新国立劇場のボリショイ公演「椿姫」でマルグリットに抜擢された堀口さん、「こうもり」も初役でニューイヤーガラに登場と言うことで期待の大きさが伺えます。ダンスマガジンの記事で、来シーズンよりソリストだと書いてありましたが、その公式アナウンスもまだ行われていないんですよね。「こうもり」のベラ役は真忠久美子さんの当たり役だったけど、彼女は来シーズンは新国立劇場に出てくれるのでしょうか?
もう一つは、10月4日(日)にバレエ研修所の第5期生、6期生の合同発表会が開催されるということ。そんなものが予定されていたって知りませんでした。この発表会、今回から予科生も出演すると言うことで、ここで初めて予科生の名前が公表されたのではないかしら。5期生、6期生は男女各3人なので、男性を強化していく方針のようですね。一般発売日:2009.9/24(木)ということなので、本当に直前の売り出しなんですね・・。
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コメント
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こんにちは、いつも楽しく拝読させていただいております。
カーターのグラン・パ・ド・フィアンセは多分、何度か
日本バレエフェスティバル(と言うのでしたっけ)で
若手のバレリーナさん達によって踊られていた作品かと。
白鳥の湖のお妃候補が1人ずつヴァリエーションを踊ります。
マカロワ版で1幕パドカトルに使われている曲(男性二人の
曲も)やバランシンのチャイコフスキーパドドウの中の曲が
入っている記憶があります。
グランとあるのでアントレとコーダもついていると思います。
投稿: マーシャ | 2009/09/22 19:27
ご無沙汰しております。
いつも読み逃げでスイマセン。
「グラン・パ・ド・フィアンセ」は、白鳥の湖で作曲されましたが、プティパ・イワノフ版でカットされた曲を使用して、カーターが降り付けたものだと聞いています。
日本・バレエフェスティバル(バレエ協会中心)の公演で、
若手バレリーナがキャストされていました。
ずいぶん昔ですが、NHKで放送されたことがあり、
井神さゆりさん、中村かおりさん、森本由布子さん他が出演されました。このときのナレーションでは、白鳥の湖とは別の独立した作品と紹介されていたように思います。
私は大好きな作品なので、時々昔のビデオをみています。
英国ロイヤルでは3幕で使用されているDVDがあったと記憶しています。You Tube でみられるかも知れませんね。
投稿: mico | 2009/09/23 00:00
マーシャさん、こんにちは。
「グラン・パ・ド・フィアンセ」について、教えてくださってありがとうございます。「白鳥の湖」の花嫁候補の踊りなんですね。曲名まで教えてくださってありがとうございます。牧阿佐美バレエ団のレパートリーにあるようですね。
助かりました!また、今後も色々と教えてくださいね。
投稿: naomi | 2009/09/23 22:05
micoさん、こんにちは。
micoさんも、教えてくださってありがとうございます!バレエを全然観ていないブランクの期間があって、わからないことも一杯あるんですよね。井神さゆりさん、中村かおりさん、森本由布子さんとは、とても豪華なメンバーですね。貴重な映像ですね!(NHKも、こういう貴重なものはどこかで放送して欲しいなって思います)
ロイヤルの白鳥って、ダウエルとマカロワのかしら?ちょっと観てみますね。
投稿: naomi | 2009/09/23 22:11