DANZA 23号とデヴィッド・ホールバーグのインタビュー動画 David Hallberg's Interview Video
DANZAの23号(2009年8-9月)、表紙とカバーストーリーは麗しいデイヴィッド・ホールバーグです。
こちらで、誌面を読むことができます。今回から、レビューもインターネットで読めるようになったんですね!
http://www.mde.co.jp/danza/book/023/#page=2
Kings of the Danceのツアーでロシア各地を巡回したことや、今年のMETでのラトマンスキーの新作「ドニエプルの岸辺で」について話しているので、いつ収録されたインタビューなのか、とても気になります。小林紀子バレエシアターでヨハン・コボー版「ラ・シルフィード」に出演した時の、ジェームズの役作りをどうやって行ったかについて話す語り口からは、相当深く考えて演じているというのが感じられます。ジェームズを踊ったのは日本が初めてで、今年、ABTでナタリア・オシポワとブルノンヴィル版の「ラ・シルフィード」を踊ったんですよね。
そのデイヴィッドですが、こちらのサイトで、「ロミオとジュリエット」に出演した時のインタビューと、リハーサル動画を観ることができます。
http://www.backstage.com/bso/video.jsp
ここでも、彼は自分自身がロミオにならなくてはならないと語っています。最初リハーサルでは、最初から真剣に真面目に演じようとしていて、バレエ・ミストレスのジョージナ・パーキンソンに、ロミオは若々しく、エネルギッシュでないといけない、本当に真剣になるのはジュリエットのために死ぬ時なのだからと注意されたとのことです。ダンサーとして、自分の肉体で感情を表現するのはどういうことかということについて、とても細かく話してくれています。そしてリハーサル動画での彼の動きが本当に美しいんですよね。
実際、先日METで観たデイヴィッドのロミオは素晴らしかったです。彼が初めてこの役を演じたときも観たのですが、成長ぶりに驚かされました。生まれ持った美しく長い脚や見事なつま先に、磨きぬかれたテクニック。滑らかでしなやかな動き。DANZAのインタビューの中でも、「王子を演じるために生まれてきたと言われる」と語っていますが、エレガントな容姿の中にも、ロミオの若々しさ、激しい怒りの感情やほとばしる情熱を感じさせてくれて、演技にもとても深みがあるのがわかりました。Kings of the Danceで上演されたアシュトンの「精霊の踊り」のために、アンソニー・ダウエルにコーチされたとのことですが、いつかデイヴィッドの「マノン」のデ・グリューや、「真夏の夜の夢」のオベロンといったダウエルの18番の演目が観たいなって思います。
他に、インタビューは、服部有吉さん(アルバータ・バレエ)、井関佐和子さん(NOISM)、秋元康臣さん(NBAバレエ団)。秋元さんは、先日の「ゴールデン・バレエ・コースター」で、エフゲーニャ・オブラスツォーワのパートナーとしていい踊りを見せてくれましたよね。
【特集】
ニューヨークシティ・バレエ来日特集
映画「パリ・オペラ座のすべて」
【未来のエトワール】篠宮佑一(牧阿佐美バレエ団)
海外レポートが充実していて、中村祥子さんが主演したベルリン国立バレエの「白雪姫」(プレルジョカージュ振付)、マリインスキー・バレエの「シュラレー」復元版、ハンブルク・バレエの「ニジンスキー」、パリ・オペラ座の「オネーギン」3キャスト分と、かなり盛りだくさんです。
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