SWAN MAGAZINE Vol.16 2009年夏号
SWAN MAGAZINE Vol.16 2009年夏号を入手しました。
http://www.heibonsha.co.jp/swanmagazine/
巻頭の連載「エトワールに夢中」は、マニュエル・ルグリというわけで、独占インタビュー&写真が掲載されています。ルグリのインタビューは本当に色々な雑誌に載っているし、同じようなことを聞かれて、同じように答えなくちゃいけないのが大変だろうなって思います。でも、その中でもサービス精神を発揮して、新しい話を盛り込んでくれるルグリさんはさすがです。プティ・ペールは15人もいるのに面倒をちゃんと見せてあげられなくて申し訳ない、とか、実は生魚がだめなのでお寿司は食べられないといった、ちょっと親しみを感じさせてくれる面があるのは嬉しいですよね。楽屋やリハーサル室での、カジュアルでリラックスした雰囲気ので気さくそうなルグリさんが素敵です。来年いっぱいまでは使うという楽屋には、穿きつぶしたバレエシューズ、ヌレエフのポスター、ダンスマガジンのカレンダーとおぼしき舞台写真などがありました。
また、ルグリの若い頃から最近までの舞台写真がふんだんに載っているのが、ファンにとっては嬉しいことですね。古典主役の王子姿の素敵なこと!私はバレエ鑑賞のブランクの期間があったので、それらの舞台を実際にこの目であまり観られなかったのが残念でした。
アデュー公演のカーテンコールでの写真や、レポートも載っています。
NYCBの記事は、美しい舞台写真の数々が目を惹きます。バランシン最後のミューズ、来年引退予定のダーシー・キスラーのインタビュー、そのほかにも、今度ゴールデン・バレエ・スターにも出演する予定のアシュレー・ボーダー、振付家としても大活躍しているベンジャミン・ピルピエのショートインタビューがあります。スクール・オブ・アメリカン・バレエの取材は、現在NYに滞在中の鈴木晶氏によるもの。また、バレエ団のリハーサルのルポもあります。
「ESPRIT」で来日していたイーゴリ・コルプのインタビューが面白いです。友人のロシア人デザイナーにデザインしてもらった上着を着て、盗み見るような「切り裂きジャック」特有の怪しい、真っ青な瞳も印象的でした。初めてプティに会って、彼の作品を踊る許可を貰う時は不安で緊張したそうですが、すぐに気に入ってもらえたとのこと。ちょっとシャイな性格が伺えます。
有吉京子さんの連載「まいあ」は、まいあが夏休みの東京で、母・聖真澄が出演したガラを観るというエピソード。ちょっとしたクライマックスがあり、ここで第一部が完となります。有吉京子さんのあとがきによると、第二部では、さらに大人っぽくなったまいあを見ることができるそうです。その間に有吉さんは「SWAN」のモスクワ編に取り掛かるそうですが、取材のためにシュツットガルト・バレエ、ハンブルク・バレエに行かれてシュツットガルトのプリンシパルなどダンサーのインタビューをされるそうなので、こちらも楽しみですね。
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