Diaghilev's Theater of Marvels NYPLパフォーミングアーツ館のバレエ・リュス展
リンカーンセンターには、NYPL(ニューヨーク市立図書館)のパフォーミングアーツ部門分館があり、過去の舞台やバレエの映像のアーカーヴがあることで知られている。市販されていない映像もたくさんあるそうなのだけど、今まで一度も行ったことがなかった。
http://www.nypl.org/research/lpa/
今回、Diaghilev's Theater of Marvels: The Ballets Russes and Its Aftermathと題して、ディアギレフのバレエ・リュス関連の展覧会が開催されている。9月12日までで、入場料はなんと無料。
http://www.nypl.org/research/calendar/exhib/lpa/lpaexhibdesc.cfm?id=509
展示室一室だけの小規模な展覧会ではあるが、大変なお宝ぞろいで、びっくりした。
一番のお宝は、ニジンスキー直筆の手記だろう。大変分厚いもので、びっしりと字が書き込まれていた。ガラスケースに入っているので、見開きのところしか見られないとはいえ、これはすごい。それから、ストラヴィンスキー肉筆の、「結婚」「火の鳥」「ぺトルーシュカ」「アポロ」などの楽譜。ディアギレフのメモ帳やスケジュール帖。ニジンスキーといえば、1点だけ、彼の描いた絵画もあった。
まず会場に入って圧倒されるのは、奇妙奇天烈な、ピカソがデザインした「パラード」の衣装。衣装というよりは、ロボットみたいなもの。ピカソがデザインしたものといえば、「三角帽子」の衣装もあった。衣装については、ほかにマリー・ローランサンがデザインした「牝鹿」の青いベルベットの衣装、「薔薇の精」の薔薇の精と少女の衣装、「春の祭典」の衣装(ジョフリー・バレエ提供)、ブノワがデザインした「ペトルーシュカ」の乳母の衣装などがあった。それから、アンナ・パブロワのポアント。足が小さかったというのがわかる。
当時のプログラムについては本当にたさんあって、1909年のシャトレ座の「Saison Russe」のプログラムが。これが「バレエ・リュス」の始まりだったわけである。1930年に「春の祭典」が初めて米国で上演されたときのものがあった。選ばれし乙女を踊ったのは、マーサ・グラハムだった。
1911年にジャン・コクトーが描いた、ニジンスキーの「薔薇の精」のポスターがあったのだけど、これは本当に素晴らしい。また、「アルミードの館」(1909年)のニジンスキーとパブロワの、薄く彩色したポスターも素敵。ジョルジュ・バルビエによる、有名な「シェヘラザード」の絵もあった(ニジンスキーとイダ・ルビンシュタイン)1913年の「遊び」のニジンスキーとタマラ・カルサヴィナの写真。ロバート・モンテネグロによるニジンスキーの「レ・シルフィード」(1913年)
ナタリア・ゴンチャロワがデザインした「火の鳥」の衣装デザインなど、ゴンチャロワの舞台美術も多数あった。キリコがデザインした「ラ・ペリ」、バクストがデザインした「眠れる森の美女」のデザイン画も。(この「眠れる森の美女」の制作費がかかりすぎて、バレエ・リュスは経済的に破綻して、それが最後の作品になってしまったとのこと)
会場では、ジョフリー・バレエにルドルフ・ヌレエフが客演した「牧神の午後」「ペトルーシュカ」などの映像が流れており、映像を見ながらヘッドフォンをつかって、それぞれの作品の音を聞くこともできる。この映像は以前ビデオ化されていたのだけど、廃盤となってしまって高値で取引されているのだ。
![]() | Tribute to Nijinsky: Petrouchka / Le Spectre de la Rose / L' Apres-midi d'un Faune [VHS] Rudolf Nureyev, The Joffrey Ballet Warner Home Video 1998-04-28 Sales Rank : 18733 Average Review ![]() See details at Amazon by G-Tools |
こんなに素晴らしいものが無料で見られるから、もう一回くらい行こうかな、って思ってしまった。バレエファン垂涎の貴重なものばかり!
« ハンブルク・バレエのバレット・ターゲ関連ニュース、動画 | トップページ | 7/8 ABT「ロミオとジュリエット」Romeo and Juliet その1(ジュリエット編) »
「文化・芸術」カテゴリの記事
- ブリヂストン美術館「描かれたチャイナドレス」展(2014.07.03)
- クロアチア、ボスニア他旅行記(その2)スロヴェニア、ブレット湖とポストイナ鍾乳洞(2014.05.25)
- 「シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」(2014.03.08)
- ロシア旅行の記録 その3(トレチャコフ美術館)(2013.09.23)
- プーシキン美術館展 フランス絵画300年(2013.07.09)
コメント
« ハンブルク・バレエのバレット・ターゲ関連ニュース、動画 | トップページ | 7/8 ABT「ロミオとジュリエット」Romeo and Juliet その1(ジュリエット編) »

























![Tribute to Nijinsky: Petrouchka / Le Spectre de la Rose / L' Apres-midi d'un Faune [VHS]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51A001EQG7L._SL160_.jpg)

ゴメスのロミオを観たことがありませんが、きっとすばらしいかったことと思います。へレーラはここ数年とても叙情的で、深みある演技を見せてくれたと思います。とてもステキな女性だと思います。
で、あの、ダニール・シムキン!ベンボーリオ、断然興味あります。
METを楽しまれているご様子を伺って嬉しいです!
投稿: risa | 2009/07/10 20:16
risaさん、こんばんは。
お返事が遅くなり申し訳ありません!
マルセロのロミオは、2年前に観たときより、より情熱的で男らしくなっているって思いました。パロマとマルセロのロミジュリは、毎年楽しみにしているお客さんも多いみたいなんですよね。この二人の間に特別のケミストリーが働くのだと思います。パロマにとって、ジュリエットとジゼルは当たり役のはず。決して派手ではないけど、おっしゃる通り深みが出てきたのだと思います!
ダニール・シムキンは、私が観た5回のうち4回ベンヴォーリオを踊り、4回目はカーテンコールに出ないでマリア・コチェトコワとのバレエフェスのリハーサルのためにサンフランシスコに向かったそうです!ベンヴォーリオって普通はあまり目立たない役ですけど、彼が踊るとマキューシオ以上に目立つんですよね。やっぱり人の目を惹きつけるものがあるし、なんといっても可愛いんですよね。小柄だけど、本当に顔が小さいから、一人だけ見ていればそんなに小さく見えないし。きっと次回はマキューシオ役を踊ることでしょう。そしてそのうちロミオも!彼とよく組む、やはり小柄なサラ・レーンは、今回は出演しませんでしたがフェリにジュリエット役を教わっているそうです。
投稿: naomi | 2009/07/15 00:03