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« 7/26 NBAバレエ団「ゴールデン・バレエ・コースター ガラ」(その1)Golden Ballet Co-StarGala | トップページ | 映画「パリ・オペラ座のすべて」と「ベジャール、そしてバレエは続く」 »

2009/07/28

7/26 NBAバレエ団「ゴールデン・バレエ・コースター ガラ」(その2)Golden Ballet Co-StarGala

昨日の公演があまりにも楽しかったので、あわよくば今日も観たいと思っていたのですが、仕事もあったし、バレエのレッスンもあったのであきらめました。カール&ミュリエルの「ドリーブ組曲」観たかった!


アザーダンス Other Dances
(J・ロビンス振付、音楽:ショパン)
アシュレイ・ボーダー(NYCB) Ashley Bouder
サイモン・ジョシュア・ボール(ヒューストン・バレエ) Simon Joshua Ball
ピアノ演奏:ユーリー・コジェワトフ

幕が開くと、舞台の下手にはグランドピアノとピアニスト。ちゃんと生演奏で、しかも演奏自体もとても良かった。ピアニストのユーリー・コジェワトフは、NBAバレエ団の専属ピアニストらしい。

アシュレイ・ボーダーを意識して観るのは初めてかもしれない。前回のNYCB公演や、本拠地でも観ているはずなんだけど・・。結果的に怪我で降板してしまったんだけど、今年のマリインスキー・フェスティバルにゲスト出演の予定だったくらいで、本国では非常に評判の高いバレリーナ。やや小柄でしっかりとした体型なのだけど、フェミニンな顔立ちが綺麗。彼女は音楽性が豊かで、身体で音楽を奏でている様子が、観ていてとても気持ちが良かった。アシュレイは表現力もあって、プロットレスの作品なのにドラマ性を感じさせてくれて、とても素敵なバレリーナだと思った。

本来この演目は、NYCBの看板スターの一人であるホアキン・デ・ルースがパートナーとして踊る予定だったのだけど、彼の怪我で、代役はアシュレイの指名によりサイモン・ボールに。ヒューストン・バレエではプリンシパルで、ジャクソン・コンクールやルドルフ・ヌレエフコンクールで受領歴あり。急な代役とは感じ取れないくらい、サポートにも問題なく、いい雰囲気を作っていた。多少重たいかな、とは思ったけど、作品全体の流れるようなムードをしっかりと保っていた。この作品、大好きだわ。面白いのは、振付がロビンスで、音楽がショパンなのに、ロシアの民族舞踊的な要素があること。ロマンティックな作品の中でいいアクセントになっている。
(ところで、YTでナタリア・マカロワとバリシニコフの古い「アザーダンス」の映像を見つけてしまったのだけど、これも本当に素晴らしいです)

ジゼル Giselle 
振付:ペロー 音楽:アダン
ミュリエル・ズスペルギー(パリ・オペラ座バレエ) Muriel Zusperreguy
カール・パケット(パリ・オペラ座バレエ) Karl Paquette

前回のゴールデン・バレエ・コースターでも、カール・パケットは「ジゼル」のアルブレヒトを踊っていた。その時のパートナーはデルフィーヌ・ムッサン。さすがにエトワールのデルフィーヌと、ミュリエルを比較しては気の毒だろう。浮遊感はあるし、手脚が長くプロポーションは恵まれていると思うんだけど、いかんせん地味。スーブルソーを入れていなかった。カールは前回よりはずっと良かったと思うし、とてもエレガントだし、超・麗しいのだけど、貴公子とはまた違う雰囲気なのはなぜなんだろう。「ライモンダ」のジャン・ド・ブリエンヌはちゃんと貴公子だったのに。やっぱり人の良さがにじみ出てしまうからだろうか。カールはヴァリエーションで倒れこむところでは、一度ポーズを取ってから倒れていた。金髪の麗しい容姿なので、倒れている姿は本当に絵になって美しい~。9月のオペラ座の「ジゼル」ではアルブレヒト役にキャスティングされているし、来年のオペラ座来日公演の「ジゼル」もきっと出てくれることでしょう!楽しみ。

村のドンファン Don Juann
音楽:レオニード・コーガン 振付:レオニード・ヤコブソン
ヤニーナ・パリエンコ(ボリショイ・バレエ)Yanina Parienko
アレクセイ・コリャーギン(ボリショイ・バレエ) Alexei Koryagin

ボリショイの若手ペアの2演目目は、コミカルな作品。コリャーギンはもともと色白でほっぺたが赤いのに、さらに赤くしていて、ロシアの民族舞踊のような衣装(「ゴパック」の衣装にちょっと似ている?)。パリエンコは、金髪を高い位置で二つに結ってくにゃっと曲げていて、これまた民族衣装っぽいミニスカートに踵のある靴。村のドンファンであるコリャーギンが、パリエンコを追い掛け回したり、ユーモラスな掛け合いがあったりのおバカな感じ。とーっても可愛かったのだけど、2演目やるんだったら、古典っぽいのが一つあっても良かったのかもしれない。この二人が初々しく垢抜けていないのが微笑ましかった。


「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ Black Swan Pas de Deux
クリスティナ・タランティエワ (モルドバ国立バレエ)Cristina Terentieva
アレクセイ・タランティエフ(モルドバ国立バレエ)Alexei Terentiev

ものすごくロシア~ンな黒鳥だった。それもボリショイ系という感じの押し出しの強さで、期待していたらやっぱりヴァリエーションはグリゴローヴィチ版だった。タランティエワはちょっとエキゾチックで華やかな美女、いかにも邪悪で強そうなオディールだ。大きく見得を切ったり、演技がやや大仰な感じだけど、ガラだったらそれもあり。テクニックもあるみたいで、グリゴローヴィチ版の難しいヴァリエーションを簡単そうに踊り、フェッテもダブルをたくさん入れて、腕のポジションも替えてみたり余裕たっぷり。王子のタランティエフとは、名前から判るとおりご夫婦のよう。

そのタランティエフは、ちょっと口がぽかんとしているところがあるんだけど、白鳥の湖の王子というのはバカなのでそれもまたいいんじゃないかと。テクニックはしっかりしており、きっちりとやるべきことをやっている王子って感じだった。

ドン・キホーテ Don Quixote
振付:プティパ 音楽:ミンクス
アディアリス・アルメイダ(コレーラ・バレエ)Adiarys Almeida
ジョゼフ・ガッティ(コレーラ・バレエ)Joseph Gatti

トリに持っていくのに、盛り上がる「ドン・キホーテ」は定番だけど、これだけ盛り上がった「ドン・キホーテ」も、前回の世界バレエフェスティバルのキューバ国立バレエ組(ヴィエングゼイ・ヴァルデスとロメル・フロメタ)以来なのではないだろうか。アディアリス・アルメイダも、キューバ出身ということがすごく納得できる凄いテクニックの持ち主だった。目がパッチリしていて、キュートな顔立ち、キトリにぴったりのラテン系美女。バランス技も見事なのだけど、とにかく最後のグランフェッテが凄かった。私が見間違えていないとしたら、だけど4回転フェッテが2回入っていたと思う。シングル、トリプルという組み合わせで最後まで回っていたものだから、強烈!しかもこれまた余裕たっぷりで、正確無比だから凄い。

ジョセフ・ガッティはアメリカ人で、YAGPの金賞やニューヨーク国際コンクールのグランプリ、2006年ブノワ賞ノミネートなど賞歴は華やか。ABTのスタジオカンパニーに在籍していたのに、ABTに入れなかったのは、身長があまり高くないからかもしれない。ABTは、テクニックがあって小柄な男性ダンサーがたくさんいるので、どうしても個性が被ってしまうのだろう。

そんな彼のテクニックは、これがもうとんでもないものだった!外見的にはやや小柄で華奢、顔はマチアス・エイマンと柳沢慎吾を足して2で割ったちょっとサル顔系統なのだけど、まずピルエットのコントロールの見事さに驚かされる。ピルエットを10回転くらいこれ見よがしに踊るダンサーは結構いるのだけど、彼の場合、いつのまにか、それくらいの回数を軽く回っちゃっているって風で、軸もまっすぐだし、ホセ・カレーニョのように惰性で緩やかにきれいに回ってぴたりと止まる。それから跳躍がものすごくって、正面を向いてパッと180度以上脚を開いたまま空中に一瞬止まったかと思えば、5番にきちんと着地している。コーダのピルエット・ア・ラ・スゴンドも、白鳥の道化のソロのように、最初は脚をアテールで回るのだけど途中からは膝を伸ばして綺麗にくるくるくる~と数え切れないくらい回った。もう会場は大興奮の坩堝。1984年生まれとまだ若い。アンへル・コレーラは、とんでもない逸材を自分のバレエ団に引っ張ってきたものだ。サラファーノフを初めて観たときの感じにちょっと似ているかしら。

(ちなみに、YTにおそらくジョセフ・ガッティ本人のものと思われるチャンネルがある。なぜなら、全部彼とアディアリスの映像であり、またプロフィールも25歳のアメリカ人とあるので)

デフィレ・ドゥ・ラ・ダンス(全員)
振付;安達哲治 音楽:モーツァルト
NBAバレエ団&全員

白と淡いピンクのチュチュに身を包んだNBAバレエ団のバレリーナたちが大勢舞台に登場して群舞を繰り広げる。そして、今日出演したダンサー全員が、白い衣装(女性は白のチュチュ、男性は白タイツに上着)で登場し、男性が女性をリフトする。唯一ソロで出演したジョシュア・オファルトは、NBAの原嶋里会さんをリフトしていた。身長の高さでは、ジョシュアとカールのパリ・オペラ座組が人一倍目を惹く。カールはあんなに麗しいのに、意外とこの純白の衣装が似合わなくて、ジョシュアの方が貴公子っぽくて、ものすごく素敵だった。ラストを華やかな演出で盛り上げるこういう趣向はなかなか素敵。

というわけで、本当に楽しいガラだった!お値段もそれほど高くなかったのに。コレーラ・バレエのペアは世界中のガラ公演で引っ張りだこになるに違いない。来年3月にコレーラ・バレエのNY公演があるけど、その後にはぜひ日本公演をやって欲しいと思う。ジョセフ・ガッティはまだプリンシパルにもなっていないというのだから。

また2年後の「ゴールデン・バレエ・コースター」が楽しみ!

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バレエ公演感想2009」カテゴリの記事

コメント

naomiさん こんにちは。
楽しいガラでしたね。
私は両日行きましたが、本当にコレーラ・バレエの2人は素晴らしかったですね。
カール目当てにチケットをとった公演だったのですが、この2人のファンになって帰ってきました。
昨日の2人の海賊、客席からウォーって声があがるほど興奮の坩堝で素晴らしかったですよ。
次にドンキを踊るタランティエワとタランティエフがかわいそうなぐらい(笑)
ジョセフ・ガッティがマチアスに似てるっていうのを読んで、私もそう思って観ていたので私だけじゃないんだと思って笑ってしまいました。
お目当てのカールは、ちょっと重そうな感じで本来のカールっぽさがなかったかなぁ。
でも、見目麗しく目の保養をしてきました。

こんばんは。ふふ。わたくしは2階から観ていたのですが、ガッティがこじまよしおに見えました。

naomiさん、こんばんは。私は昨日行ってきました。
オープニングからデフィレまで盛りだくさんで楽しい公演でしたね!
カール君は充分素敵なんだからもっとしてもいいのにと思うくらい、お客さんに対するアピールが控えめですよね、ちょっともったいないかな。タランティエフさんは口をあけたバジルでした(笑)。ほとんど力づくに見えるくらいの勢いで奥様(?きれいな方ですね、キトリ役がとっても似合っていました)を片腕でリフトして喝采をあびていましたよ。ガッティ君はテクニックでも見せてくれましたが、見せ場ではないところでもしっかりアリの演技をしていて好感が持てました。
あまり目にする事の出来ない旬の逸材を目にした楽しい夜でした。

kimiさん、こんばんは。

両日行かれたんですね!いいな~!本当はちょっと開演に遅れてでも、2日めも行こうかな、と思っていたんです。(うちのバレエ教室には、安達先生が教えのクラスを持っている関係で、教室経由でチケットを買うと感謝されるので、そこを通して買おうかと)
海賊も盛り上がったでしょうね!まだ知られざる新しい凄いダンサーに出会うと、興奮しますよね。

ジョセフ・ガッティ、マチアスに似ていますよね。スリムなところまで一緒で、愛嬌がある感じで。このペアなら、バレエフェスに呼んでも盛り上がるんじゃないかなって思います。

カールはちょっとお疲れモードだったかもしれませんね。寒いパリから急に蒸し暑い東京に来て、体力も消耗しそうです。でも、やっぱり彼は本当に麗しくて、キラキラ王子様でしたね~。

さるしっちゃーさん、こんにちは。

ジョセフ・ガッティが小島よしお!すごく納得したっていうかモヤモヤが解消されました。似てますね〜〜

代役の裏事情とかテクニックの解説とか、バレエに詳しくない者にはわからない説明をいっぱいしてくださって、ありがとうございます〜。
ジョセフ・ガッティほどの逸材が入れないABTって怖い!と思いました。
彼はまだ24,5歳なんですね。
これから追いかけて行きます。
naomiさんはおにぎり食べていてもニューヨーカーのように垢抜けていて、素敵でした☆

クロードさん、こんばんは。

お返事が遅くなってすみません!月曜日にいかれたんですね。

確かに、カールくんってあんなにキラキラの美形で背も高いのに、人が良すぎるのか、控えめで押し出しが強くないんですよね。主役オーラがないから、なかなかエトワールにはなれないのかしら。「ライモンダ」のジャンはすっごく素敵だったけど、ヌレエフ版のライモンダの主役はアブデラクマンだから(笑)

そう、モルドバ組といい、久保紘一さんといい、そしてコレーラ・バレエ組といい、ホントに滅多に見られない素晴らしいダンサーたちを観ることができて良かったです!

バレエフェス、私は土日ばかりに行くのでクロードさんにはなかなか会えないかしら。

ogawamaさん、こんばんは。

私の知識など、本当に付け焼刃って感じでお恥ずかしい限りなのですが…実力通りには行かないというのは、バレエ界も同じってことなんでしょうね。今はバレリーナが大型化しているので、シムキン君くらいの華がないと、なかなか難しいってことなのかしら。

多分コレーラ・バレエはそのうち日本に来るんじゃないかと思うので、これから観る機会もあると思います。本当は前回もこのペアは来る予定だったんだけど、どちらか片方が怪我をしてしまって、キャンセルになっちゃったんですよね。

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