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« マリインスキー・バレエ来日兵庫・富山公演のキャスト Cast of Mariinsky Ballet in Japan | トップページ | インターナショナル・バレエ・カンパニー「夏休み親子芸術劇場」ジゼルほか »

2009/06/08

The Great Masters Of Art 美の巨人たち ロバート・ハインデル Robert Heindel

昨日(6月6日)放映された「美の巨人たち」は、ロバート・ハインデルにスポットを当て、彼の作品「メシアを待ちながら」をクローズアップしました。

http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/onair/index.html

故ロバート・ハインデルが、英国ロイヤル・バレエのダンサーを中心に、吉田都さんなど多くのバレエダンサーの絵画を描いたことはよく知られています。私も、Bumkamuraのギャラリーでの展覧会や、代官山のヒルサイドテラスで行われた展覧会で何回か作品を目にして、華やかな舞台ではなく、リハーサルを行っているダンサーの心理を描きこんだような、深みのある画面に目を奪われたものです。

リハーサル・スタジオでもがき苦しみ葛藤するダンサーの姿、シルエットや影、彼らの心象風景を映しているような床に描かれたフロアマーク(ダンサーがどのタイミングでどこに動けばいいのかを確認するための印)がハインデルの作品に多くには見られます。

ところが、この「メシアを待ちながら」は、他の作品とはちょっと違った、静謐さの中にも、とても激しく息苦しいものが感じられます。天を仰ぐ男女二人のダンサー、一人はより高く舞い上がろうとするけどもう一人は、パートナーを地面につなぎとめようとしているのです。それは、進行の早いガンに侵されたロバートの息子トビーを、少しでもこの世に繋ぎ止めたいという父の、身を切り裂かれるような思いが込められていたのでした。フロアマークの中には、トビーの頭文字Tがあります。

番組では、まずハインデルと縁の深かったロイヤル・バレエを訪ね、芸術監督モニカ・メイソンにインタビュー。モニカを描いた作品がロイヤル・オペラハウスの彼女の部屋に飾られていました。顔のディテールが描かれていないのに、彼女だとすぐわかるのですよね。それから、タマラ・ロホとデヴィッド・マッカテリのリハーサルの様子が少し見られます。本当に短い間のリハーサル映像でも、ドラマ性を感じさせることができるのですね、タマラは。番組のホームページを読んだら、当初は別のダンサーが予定されていたのに怪我をしてしまったため、タマラが快く引き受けてくれたとのことです。

それから、バレエ作品「メシアを待ちながら」を観たことで、ハインデルが啓示を受けたというスコティッシュ・バレエを取材班は訪れます。この作品が描かれた時のダンサー二人、トリスタンとリンダをインタビューします。今はもうバレエの世界を離れているトリスタンさんですが、ハインデルが描いてくれたことで、ダンサーとしての自分が永遠のものになっていると語ってくれた、とのことです。そして二人は、絵と同じポーズをスタジオで取ってくれました。

ちょっとバレエ作品「メシアを待ちながら」について調べようとしたのですが、スコティッシュ・バレエの現在のレパートリーからは外されているようで、どういう作品なのかは判らなかったのですよね。

トリスタンさんが、ダンサーとしての自分が絵の中で永遠のものになっている、と語っていましたが、2005年に亡くなったハインデルの魂、そして息子トビーの魂も、ダンサーたちの姿の中で息づいているのですね。

ロバート・ハインデルの作品は、こちらでたくさん観ることができます。
http://www.art-obsession.com/artists/heindel.html

ロバート・ハインデル展
2009年6月2日(火)~14日(日)
11:00-19:00
代官山ヒルサイドフォーラム
一般¥500 大学・高校生¥300
中学生以下 無料

*******
テレビの話題といえば、明日(もう今日ですが)の「徹子の部屋」に熊川哲也さんが出演します。
6月8日(月)13:20~13:55
「徹子の部屋」(テレビ朝日)

また、NHKの「わたしが子どもだったころ」に草刈民代さんが出演します。
BShi  6月10日(水)22:00-22:44
<再放送 6月12日(金)12:00-12:44>
NHK総合 6月29日(月)0:10-0:54(日曜深夜)

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コメント

あら〜見逃しちゃいました。。。

メシアに、、は本当に切ない題材なんですね。
父親の心情は察するにあまりあります。


19時までやっているならヒルサイド見てきます!
いつも貴重な情報ありがとう♪

はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
(読み逃げでスイマセン)
番組中にテロップ(字幕?)で作品名が表記されていました。
「メシアを待ちながら/belong」となっていました。
今から20数年前にカナダのイヴリン・ハートが踊った同名の作品を観たことあるのですが、その作品のことかな?と思いました。

間違っていたらごめんなさい。


ずずさん、こんばんは。

ハインデルには3人の息子さんがいて、たしか一人は父の後を継いで画家になっているんですよね。長男の方、なかなかハンサムだったのに結局30歳の若さで亡くなってしまったそうです。
ハインデルの絵は、ダンサーの魂を写し取っている感じで、実物がご覧になれるならぜひお勧めです!私も行けたら行こうと思います。

micoさん、はじめまして!ようこそいらっしゃいました

「メシアを待ちながら」についてお知らせ頂きありがとうございます!検索してみたら、YouTubeに、そのものずばりイヴリン・ハートのBelongのパ・ド・ドゥがあって、おそらくこの作品でしょうね。 "What to do Til the Messiah Comes"が全体の題名で、その中の「Belong」のパ・ド・ドゥで、振付はNorbert Vesakという方のようです。このイヴリン・ハートの映像、素晴らしいですね~!しかし今は本当に便利な時代になりましたね。
本当に感謝です!

お役に立ててよかったです。
youtubeにUPされていることを知らなかったので、
早速観にいこうと思います。

映像を観て、鳥肌が立つような感動を覚えることは
あまりないのですが、イヴリンのBelongは5本の指入るくらい
感動した作品です。

micoさん、こんばんは。

私もBelongとEvelyn Hartで検索をしたら、YouTubeが引っかかって驚きました。YouTube映像は著作権上問題のあるものも多いのですが、カンパニーや振付家が自分でアップしたり、チャンネルを持っている時代になってきましたよね。そして、なかなか観られない作品の映像を観る貴重な機会にもなっています。

本当に、このイヴリン・ハートの「Belong」素晴らしいですね…教えてくださってありがとうございます。(彼女の市販映像も、白鳥くらいしかないですよね)

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