DANCE MAGAZINE 8月号 / 「パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ」/スターダンサーズ・バレエ「シンデレラ」DVD発売
DANCE MAGAZINE 8月号の表紙はマルセロ・ゴメスとジュリー・ケント。「マノン」の衣装を着用しています。ジュリー・ケントは今産休中なのですよね。マルセロの、口角がきゅっと上がった笑顔が好きなんで、この表紙はちょっと嬉しいです。
巻頭は「ザハーロワのすべて」で、写真がたくさん載っているのですが、ニーナ・カプツォーワの写真が一枚もないのですね…。ザハロワと三浦雅士氏の対談も掲載されています。対談で印象的だったのは、彼女が「ジゼル」を日本で踊りたいと思っているのに、なんで日本では「ジゼル」をやらないのか不思議だと語っていること。新国立でもボリショイでも、最初は「ジゼル」という予定が入っているのに、いつの間にか「白鳥の湖」や「ドン・キホーテ」に変わったりするそうです。「チケットが売れるか売れないか、心配されているのかもしれません」とけっこう率直なことを言っています。そういえば新国立では、しばらく「ジゼル」が上演されていないんですよね。ザハロワの日本での舞台って、やはり「白鳥の湖」と「ドン・キホーテ」ばかりで、世界バレエフェスティバルでもこの二つの作品なので、観客としても、たまには「ジゼル」でのザハロワを観たいって思います。
デンマーク・ロイヤル・バレエの来日公演の記事は4ページだけで思ったより少なかったです。その分たっぷり載っているのが、マニュエル・ルグリのパリ・オペラ座のアデュー公演の記事(ルグリのインタビューつき)で、10ページに加えて、オーレリー・デュポン、マチュー・ガニオ、ドロテ・ジルベールのインタビュー合わせて6ページも載っているんですよね。モニク・ルディエールやエリザベット・モーランなど往年のエトワールの姿を見ることができたのは嬉しいですが。
4月にニューヨークで行われたYAGPガラとピョートル・ペストフ・ガラの記事では、ニコライ・ツィスカリーゼのプティ「カルメン」の写真がとてもカッコよくて素敵です。ツィスカリーゼとマラーホフのインタビューのほか、オリヴァー・マッツやローラン・フォーゲル(フリーデマンの兄)などの懐かしい人々のインタビューも。
New File on Dancersは、新国立劇場の堀口純さんが登場。ボリショイ劇場での「椿姫」のマルグリット役に抜擢された彼女ですが、やはり来シーズンからはソリストに昇格することが決まっているんですね。
海外レポートでは、やはりハンブルク・バレエの「バレエ・リュス100周年記念特別公演」のレポートが貴重でした。「ニジンスキー」ではスタニスラフ役で、服部有吉さんがゲスト出演し、産休に入っていたアンナ・ポリカルポヴァがロモラ役で復帰。ニジンスキー・コレクションの展覧会についても紹介されていました。その服部有吉さんのインタビューも後ろの方に掲載されています。2010年のバンクーバーオリンピックの関連イベントでも仕事をするそうですね。
新書館から、 ルグリのバレエ人生を記録した本「パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ」が発売されるとの広告が載っていました。オペラ座への思い、自ら選んだ忘れがたい10大ステージ、そしてルディエール、プラテル、ゲラン、モーランら縁の深いダンサーやコリオグラファーが語る素顔、などが載っているそうです。
http://fairynet.co.jp/SHOP/9784403320323.html
また、同じく新書館から、スターダンサーズ・バレエ団の「シンデレラ」のDVDが発売されるとの広告も。こちらは8月5日発売です。この舞台は観たことがないのですが、とても評判がいいんですよね。今年の公演を収録したもののようで、林ゆりえさんと福原大介さんが出演しています。
公演の広告では、金田・こうのバレエアカデミーの「ロミオとジュリエット」の公演告知があり、かなり豪華なゲストが出演します。
ジュリエット:金田あゆ子 ロミオ:高岸直樹 マキューシオ:大嶋正樹、ベンヴォーリオ:貝川鐵夫
8月26日(水)18:30~ゆうぽうとホール
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余談ですが、ダンスマガジンって、海外のバレエ団にはかなり早く発送しているみたいで、日本に住んでいる私よりも早く最新号を手にしたって聞きました。(載っているから送っているって訳ではないみたいで、毎号送っているんですね)そして、自分たちについての記事が載ったかどうか、みなさん気にしているんですよね。紙媒体だと、どうしても校正だの印刷だので最新の情報が載らないのは仕方ないですよね。
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コメント
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こんにちわ
私もザハロワのジゼル、すごくみたいです。ミラノスカラ座のDVDをみていますが、本当によいですよね。彼女のジゼル見たいし、新国ならば西山さんのジゼルを是非見たいし、寺島姉妹のジゼルもみたいなあと思います。白鳥、ドンキばかりで少し飽きています。
新国はコールドもすばらしいですしね。新国ジゼル、久々に見たい!
7月の中劇場での牧のジゼル見に行きますが、伊藤さんのジゼルをちょっと期待しています。ジゼルは何度見ても飽きない演目で、いつも新たな感動があるのでよい舞台を沢山みたいです。
投稿: bumineko | 2009/06/27 10:28
buminekoさん、こんにちは。
ザハロワのジゼル、観たいですよね!スカラ座のDVDももちろん良いのですが、今だったらもっと進化している気がします。日本で初めて彼女がジゼルを踊るんだったら、チケットも売れると思うんですけどね。
ジゼルって日本のバレエ団ではわりとよく上演されますが、来日公演では少なくて、久々に来年のオペラ座でジゼルがありますね。本当に、この作品は色々な役の解釈があるので面白いと思います!
投稿: naomi | 2009/06/28 03:03