BlogPeople


2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« カール・ラガーフェルドデザインの「瀕死の白鳥」が、CHANELのサイトに! | トップページ | DANZA第22号 »

2009/05/30

新国立劇場バレエ団「ライモンダ」DVD 「Raymonda」DVD New National Ballet Theatre Tokyo with Zakharova

このDVDの映像本編は家に届いてからすぐ観たのですが、ボーナストラックまで観る暇がなくて、やっと今日、DVDを観終わりました。「白鳥の湖」の方はまだ1幕までしか観ていません。

この映像が収録された2009年2月14日の公演は実際に観に行っていますので、その日の詳しい感想は以下でお読みください。

http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2009/02/214-f17c.html

ザハロワの、存在しているだけで神々しいまでの美しさ!奇跡のような曲線美を描く脚と腕!3幕のヴァリエーションは輝くばかりに美しいのですがちょっと硬質で、個人的にはもう少し柔らかい方が好みです。ここでのザハロワは、1,2幕でのお姫様というより、女王様の威厳を感じるほどの貫禄がありますね。手を打ち鳴らしていたのは一番最後だけでした。

デニス・マトヴィエンコは上手いダンサーですね。この役では自己主張も抑え目で、ザハロワをうまく立てている感じですが、テクニックは確実です。森田さんのアブデラクマンがワイルドでバネのある踊りで、良いです。この牧阿佐美版では、アブデラクマンの出番が少ないのがもったいないです。

クレメンスとヘンリエットは、良くなかったです。ザハロワと一緒に踊っていると、あまりの体型や容姿の違い、テクニックの違いに気の毒になってしまうくらい。西川さんは、チャルダッシュではとても良いんですよね。丸尾さんは、この役を踊るには相応しいとは思えなかったです。あと、西山さんのヴァリエーションが音によく乗っていて、とても良いです。パ・ド・シャの跳躍がとても大きくてきれい。もちろん、マイレンのチャルダッシュは、もう最高です!歩幅の大きなステップと深いプリエ、アクセントのつけ方が絶妙だし、きれいにアンドゥオールしていて気持ちよいです。

新国立のコール・ドは改めて映像で観て、動きの揃い方といい、スタイルの統一感といい、素晴らしいと実感しました。舞台美術や衣装も本当に美しい。

惜しむらくは、もともと記録用の映像として収録されているため、画質があまり良くないこと。最近のバレエのDVDは、HDで収録するのが常識になっているし、ブルーレイ化が前提となっていることもあって、画質がきれいな映像になじんでしまっていました。まるでVHSから作られた古いDVDを観ている気になってしまいます。画面は4:3の比率だし。せっかくの舞台美術の美しさや照明の美しさが生きていません。ダンサーの顔が白飛びしてしまっておて、コール・ドともなると顔の判別も難しいです。映像の撮り方自体は、不必要なクローズアップや画面の切り替えが少なくて、正統派で良いのですが。

*******

特典映像は、リハーサルの画質が悪くて眩暈がしそうになりましたが、内容そのものはとても面白いです。ソリストの小野絢子さんが新国立劇場のバックステージを案内して回るという趣向で、まずは舞台袖から始まります。舞台袖に、小道具の置く場所が用意されていて、置く場所もきちんと決まっているんですね。決闘の時にジャンが使用する刀は、金属製のものを使っています。すぐに飲めるようにコップに注がれたミネラルウォーター、汗を拭くためのティッシュの他、急な怪我などに備えて、痛み止めのスプレーや正露丸などが用意されていました。終演後の、スタッフが舞台袖の床についた松脂を一生懸命はがしている姿を見せてくれました。

楽屋なども小野さんが案内してくれます。衣装さんが、それぞれの楽屋の前に衣装をかけたハンガーを置いておいてくれるので、ダンサーは衣装を取りに行く必要がなくて便利です。トレーナー用の部屋があって、マッサージや鍼治療が受けられるそうで、寺島まゆみさん(←訂正:ひろみさんではなくまゆみさんでした)がちょうどマッサージを受けていました。また、衣装さんの部屋もあって、公演のたびに衣装が破れたりするので、毎回こまめに修理するそうです。「ライモンダ」では特に、シルクでできている芸人の衣装が破れやすいそうです。

「ライモンダ」のチュチュなど、美しい衣装もクローズアップで見せてくれます。ドリ伯爵夫人の衣装も、グラデーションがとても美しいそうなのですが、重いそうです。衣装デザインを行ったルイザ・スピナッテリによるデザイン画から始まり、衣装を制作した大井昌子さんのインタビューがあります。ダンサーによって、身体の柔らかさなども違うため、チュチュなどはダンサー一人一人の体型に合わせて微調整をするそうです。ダンサー全員の体型の特徴を覚えているそうで、すごい、と思いました。

本番直前に、衣装を着けて袖で待機しているダンサーの姿などもちょっと見せてくれたりして、とても面白く貴重な特典映像です。

それから、バーレッスンやリハーサルの映像がちょっと流れます。ザハロワのバーレッスンやセンターレッスンもちょっと見ることができます。さすがにザハロワは、バーレッスン一つとっても、ありえないほど美しいですね。ザハロワだけでなく、新国立のバレリーナはやはりスタイルが美しい人が多いと思いました。

5分程度の、ザハロワのミニインタビューもあります。髪を下ろしてメイクがナチュラルのザハロワは、しゃべり方も含めてとても可愛らしいです。新国立劇場の美しいコール・ドを世界レベルだと絶賛していて、とても気持ちよく踊ることができると語っています。また、バレリーナを志す若い人へのアドバイスも行っていました。きちんとした先生について、先生の教えを守ること、そして何よりも基礎が大事だということを強調していました。基礎がしっかりしていれば、どんな踊りをすることもできる、と。当たり前の話かもしれませんが、ザハロワが語ると、非常に説得力があります。

DVDブックということで、美しい舞台写真が満載された本がついています。ルビつきで読みやすい物語のあらすじ、「ライモンダ」の10の見所(ヴァリエーションなど)の解説、そして衣装制作の大井昌子さんのインタビューが載っています。新国立劇場のほとんどの衣装を制作してきた大井さんは、橘バレエ学校の一期生という元バレリーナであり、それゆえダンサーのことをよくわかって衣装を制作されているのですね。

画質に不満はあるものの、ザハロワの神々しい美しさが堪能できるし、公演そのものも良い出来ですし、特典映像の企画も良いので、新国立劇場バレエ団のファン、ザハロワのファンは買って損はないと思います。そもそも、「ライモンダ」という作品自体、最近の映像はなかったわけですし。画質を改善した上で、ぜひ、第三弾以降も出して欲しいですね。

ライモンダ 全3幕 約129分 Raymonda
振付:プティパ 作曲:グラズノフ
改訂振付・演出:牧阿佐美

ライモンダ:スヴェトラーナ・ザハロワ Svetlana Zakharova
ジャン・ド・ブリエンヌ:デニス・マトヴィエンコ Denys Matviyenko
アブデラクマン:森田健太郎
ドリ伯爵夫人:楠元郁子
アンドリュー2世王: 市川 透
クレメンス:丸尾孝子
ヘンリエット:西川貴子
ベランジェ:マイレン・トレウバエフ
ベルナール:芳賀望
第一ヴァリエーション:厚木三杏
第二ヴァリエーション:寺田亜沙子
スペイン人:湯川麻美子、江本 拓
サラセン人:遠藤睦子、寺島まゆみ、千歳美香子、吉本泰久、八幡顕光、古川和則
チャルダッシュ:西川貴子、マイレン・トレウバエフ
グラン・パ ヴァリエーション:西山裕子
パ・ド・カトル 陳秀介、江本拓、芳賀望、今勇也
パ・ド・トロワ さいとう美帆、寺島まゆみ、小野絢子
新国立劇場バレエ団
指揮:オームズビー・ウィルキンス
管弦楽:東京交響楽団

2009年2月12・14日 新国立劇場収録

【特典映像】
All about 新国立劇場バレエ団 約20分
1ザハロワ特別インタビュー&リハーサル
2『ライモンダ』バックステージ・ツアーby 小野絢子
3新国立劇場バレエ団レッスン風景

【書籍の内容】
あらすじ/ライモンダ10の扉/牧阿佐美インタビュー/ザハロワの魅力/憧れのチュチュ。衣裳工房探訪 ほか

ライモンダ RYMONDA (バレエ名作物語 vol.2) 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS (バレエ名作物語 Vol. 2)ライモンダ RYMONDA (バレエ名作物語 vol.2) 新国立劇場バレエ団オフィシャルDVD BOOKS (バレエ名作物語 Vol. 2)
牧 阿佐美(新国立劇場バレエ団・芸術監督)

世界文化社 2009-05-19
売り上げランキング : 853
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

« カール・ラガーフェルドデザインの「瀕死の白鳥」が、CHANELのサイトに! | トップページ | DANZA第22号 »

バレエのDVD・ビデオ」カテゴリの記事

コメント

ライモンダDVD、そうなんですよ、画面の白とびがとっても残念なの
ですよね…。次が出るのであれば是非もうちょっと綺麗な画像で
お願いしたいなとおもいます。
マイレンのチャルダッシュは素敵ですよね!お友達役はちょっと控えめ
な役作りですが、チャルダッシュはもう弾けてて凄い!西川さんが
ちょっとおとなしめに見えるけど、でも二人の見た目のつりあいとか
いいな~と思います。

バックステージツアーも面白いですよね。
あ、ちなみにマッサージ室で映っているのは寺島まゆみさんの方です。
やはり双子、良く似ていますよね~。
この2枚のDVD売れ行きが良ければ他のも出してくれるかな。期待して
アンケート出したいと思います!

えりさん、こんばんは。

私ったら、まゆみさんとひろみさんを間違えるなんて!舞台上の二人は見分けがつくのに…二人並べばすぐに判るんですけどね。ありがとうございます。せっかくなら、特典メニューでは、画面に現れたダンサーの名前をテロップで入れてくれるといいですよね。

ライモンダ、公演の内容はとても良いので、ぜひ今度はDVD用にちゃんと撮影して欲しいというのが切なる願いです。ひろみさんやまゆみさんが主演の映像もあると良いですよね!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« カール・ラガーフェルドデザインの「瀕死の白鳥」が、CHANELのサイトに! | トップページ | DANZA第22号 »