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2009/05/17

5/17 デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ナポリ」 Royal Danish Ballet Napoli

デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ナポリ」
2009年5月17日(日) 15:00開演   会場:東京文化会館
http://www.nbs.or.jp/stages/0905_danish/index.html

実は「ナポリ」生でも映像でも観るのが初めて。本家ブルノンヴィルなら観なくちゃってわけで、期待するというよりは、文化遺産を観るような、お勉強のつもりで観に行ったのだった。

1幕は「ドン・キホーテ」の1幕にちょっと似ていて、好き合っているカップルがいるけど、テプシーナの母親が結婚に大反対。ジェンナロの恋のライバル、マカロニ売りとレモネード売りが彼の悪口を言ってまわり、恋する二人は手に手を取って駆け落ちしようとしたところで嵐が起こって彼女が行方不明に。友達には、この1幕はマイムばかりで面白くないと言われたけど、このバレエ団の皆さんは脇役に至るまで演技が達者で、明るいラテンのノリがあったので、観ていて楽しかった。ジェンナロのトマス・ルンドはブルノンヴィル作品の振付指導を世界中で行っている、ブルノンヴィルといえばこの人、というダンサー。ちょっとおでこは広いけど、陽気でイケイケなあんちゃんで、この役柄には似合っていた。漁師という設定なので、1幕では素足にバレエシューズ。テプシーナ役ティナ・ホイルンドは、目が大きくて可愛い顔立ちだけど、ちょっと年上風のしっかり者というイメージ。舞台の上は所狭しとダンサーがいて、子役もデンマーク本国から連れて来ていた

1幕に踊りが全然ないわけではなくて、見所の一つとしてバラビルという、男女6組の群舞がある。初っ端から、このパラビルのみなさん、特に男性陣のブルノンヴィル風脚捌きを堪能。本当に脚が羽のように軽く、しかも単にバットゥリーを何回も空中で見せるだけではなくて、なんとも優雅でつながりのあるステップなのが素晴らしい。この中には、翌週の「ロミオとジュリエット」でロミオを踊る二人、セバスチャン・クロボーと、ウルリック・ビヤケァーがいた。二人とも背が高くて、写真で観るよりずっとハンサム。女性ダンサーたちも、北欧のバレエ団だけあって金髪率が高く、美人揃いで目の保養になった。

テプシーナの後を追って海に飛び込もうとしたジェンナロの前に、フラ・アンブロシオ(修道士)が現れて、守護聖人のお守りを渡してくれる。この修道士役のおじさんが、とても気品があって本物の修道士のようにしか見えない。

2幕は海の底。まるで「ファラオの娘」の海の底のような世界。海の精たちの衣装がとーっても美しいし、もちろん、12人の海の精たちも美しくプロポーションの良いバレリーナ揃い。群舞はそろっている方ではないけれども、上半身の動きはみなとても柔らかくて綺麗。背が高くてエキゾチックな海の王が登場。一人だけラテン系のハンサムな顔立ちなので目立つし、王様らしい威厳もたっぷり。海の王は、テプシーナに一目惚れして海の底に連れて行ってしまったのだ。早替わりでいつのまにか、テプシーナの衣装も海の精と同じものに変わっていた。いつ替わったのかわからないほどのタイミング。

ティナ・ホイルンドはプロポーションに恵まれているバレリーナではないけれども、音楽性が豊かで、抜きん出て踊りは上手い。きっとジゼルなどもお手の物だろうな、と思わせてくれる繊細なポール・ド・ブラ。衣装が替わるとともに、記憶までも消されてしまう。ジェンナロが海の底にたどり着き、彼女の姿を見つけても彼女は気がつかない。彼が守護聖人のお守りをテプシーナの首にかけると、ようやく彼女は記憶を取り戻し(ここでまた、街娘の衣装に早替わり)、二人は地上に戻ることに。テプシーナを愛している海の王は、彼女を帰すものかとジェンナロと戦おうとするけれども、お守りの力には抵抗できず、海の精たちから贈られた財宝を手にした二人を、なす術も無く哀しげな表情で見送る。海の王のほうがずっといい男なのだけど。

3幕は、無事戻ってきた二人を中心にした大団円で、大踊り合戦に。パ・ド・シスから始まり、主役二人を含めて7人のソロ、女の子たちの踊り、タランテラそしてフィナーレへと続く。一番最初にソロを踊った男性のテクニックが素晴らしかった。これぞ、まさに足技という感じで、つま先の美しさ、滞空時間の長さなど、惚れ惚れしてしまう。ここの男性ダンサーたちが素晴らしいのは、足先の美しさもさることながら、なんといってもアン・ドゥオールが完璧なこと。トマス・ルンドの踊りはちょっと特徴があって、動きと動きの間のつながりがきれいで、大技をやっているという感じがしなくて優雅な中に、個性もある。最近プリンシパルに昇格したヤオ・ウェイは、非常に華奢だけども、繊細な踊りは際立っていた。

この踊りまくり大会は、プティパの古典バレエのように、さあ、順番に踊りますよ~って感じでディヴェルティスマンが繰り広げられるというよりは、本当に村の中で結婚式があって、いつのまにかみんな踊りだしちゃって止まらなくなっているように見えた。形式的な踊りというよりは、物語の一部を形成していて、必然性のある踊りなのだ。その分、踊りのヴァリエーションが少ないので、やや飽きる部分はあるものの、次々と見せられる妙技に見入って、とても楽しめた。女の子たちの衣装が同じデザインで、みんな少しずつ色が違うのも可愛いし、街の人々も本当に楽しんでいる感じで、観る側も幸福感で満たされる。子役たちもしっかりと踊って演技して。音楽は特に印象に残るメロディはないものの、デンマーク・ロイヤルから来ている指揮者のヘンリク・ヴァウン・クリステンセンが、とてもよくダンサーを見て合わせているので、良い演奏となっていた。

そういうわけで、とっても楽しかった「ナポリ」。来週のノイマイヤー版「ロミオとジュリエット」も楽しみ♪


◆主な配役◆
【第1幕】

ジェンナロ(若い漁師):トマス・ルンド
ヴェロニカ(未亡人):エヴァ・クロボー
テレシーナ(その娘):ティナ・ホイルンド
フラ・アンブロシオ(修道士):ポール=エリック・ヘセルキル
ジャコモ(マカロニ売り):ケン・ハーゲ
ペポ(レモネード売り):フレミング・リベア
ジョヴァニーナ:ルイーズ・ミヨール
パスカリロ(大道芸人):モーエンス・ボーセン
ドラマー:アレクサンダー・サックニック
カルリーノ(人形師):トーマス・フリント・イェッペセン

バラビル:
マリア・ベルンホルト、エリザベット・ダム、キジー・ハワード、
アルバ・ナダル、ジュリー・ヴァランタン、ルイーズ・エステルゴール
チャールズ・アナセン、ウルリック・ビヤケァー、セバスティアン・クロボー、
マルチン・クピンスキー、クリストファー・リッケル、アレクサンダー・ステーゲル

ほか漁師、ナポリの人々、旅人、浮浪者


【第2幕】

海王ゴルフォ:フェルナンド・モラ
コラーラ(海の精):セシリー・ラーセン
アルゼンチーナ(海の精):スザンネ・グリンデル

16人の海の精:
アマリー・アドリアン、マリア・ベルンホルト、ジェイミー・クランダール、エリザベット・ダム、
サラ・デュプイ、エレン・グリーン、レナ=マリア・グルベール、レベッカ・ラッベ、
ブリジット・ローレンス、ジョルジア・ミネッラ、アルバ・ナダル、
アナスタシア・パスカリ、マティルデ・ソーエ、ジュリー・ヴァランタン、
エスター・リー・ウィルキンソン、ルイーズ・エステルゴール


【第3幕】

パ・ド・シス:
キジー・ハワード、ギッテ・リンストロム、クリスティーナ・ミシャネック、ヤオ・ウェイ
ニコライ・ハンセン、ネーミア・キッシュ

ソロ:
アレクサンダー・ステーゲル、キジー・ハワード、ニコライ・ハンセン、
トマス・ルンド、ティナ・ホイルンド、ジェイミー・クランダール、ヤオ・ウェイ

スリー・レディース:
アマリー・アドリアン、エスター・リー・ウィルキンソン、ルイーズ・エステルゴール
タランテラ:ジュリー・ヴァランタン、モーテン・エガト
フィナーレ:全員

指揮:ヘンリク・ヴァウン・クリステンセン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

楽しかったですよね〜

またみたい演目です。3幕だけでもいいから!

>一番最初にソロを踊った男性
ちょっとカーリーっぽい髪の人ですよね?
だとしたらわたしもすごーく気になります。

みなさんすばらしかったんですけど(^_^)v

ずずさん、こんばんは。
明日からいよいよザハリンですね♪楽しみです~。会えますね!

ずずさんに事前に見所を教えていただいたので倍楽しめたって感じです。一番最初にソロを踊った男性、顔も可愛かったですよね。多分その人だと思います。ここの男性ダンサーは、スタイルもルックスもよく、なおかつ足技が凄くて見ごたえたっぷりですよね。今度はやっぱり「ラ・シルフィード」が観たいかな?でもまずは週末のロミジュリが楽しみです。

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