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2009/05/14

5/13放送 TBS系「クメピポ!絶対あいたい1001人」草刈民代さん

草刈民代さんのバレリーナ引退公演「ESPRIT~ローラン・プティの世界」の映像がちょっと観られるといいな、と思って「クメピポ!絶対あいたい1001人」を録画しておきました。

結局「ESPRIT」の映像が流れたのは、最初の方でほんのちょっと。「アルルの女」でマッシモ・ムッルと、「切り裂きジャック~オットー・ディクスより」でイーゴリ・コールプと(コールプの顔はほとんど映りません)。それから「チーク・トゥ・チーク」でルイジ・ボニーノと。そして、しばらくして、「白鳥の湖」でマッシモ・ムッルと。「アルルの女」でマッシモの優しげな横顔、そして「白鳥の湖」ではマッシモの美しい背中が見えたから、よしとすべきでしょうか。NHKでも収録していたのだけど、どれくらい放送してくれるのかしら?この豪華メンバーでプティの作品を色々と踊ってくれたのだから、ぜひぜひノーカットを期待したいところです。

草刈さんの踊る場面は、他にも牧での「ドン・キホーテ」のキトリ、「ピンク・フロイド・バレエ」、レニングラード国立バレエでの「ジゼル」(村娘姿が可愛いです)、「瀕死の白鳥」などが放送されました。草刈さんのグラン・フェッテは初めて観たかも・・・。(彼女の踊りについては、ノーコメントとしておきます)。

テレビの画面に映っている草刈さんを見ると、彼女はそこら辺の芸能人も敵わないような、圧倒的な華が感じられます。トーク番組には今まで何回も出演しているということもあって、話も上手。気取りのない、さばさばとした性格がうかがえます。自分が踊るという意味でのバレエにはもう未練がないとのこと。バレエで自分がやれることはすべてやってしまったそうで。バレエ以外には、何もしてこなかったので、バレエをしていなかったらどうなっていたのかは見当もつかないという天然なところは、彼女の魅力の一つですよね。

怪我との長い戦いや、日本では職業としてのバレリーナは成り立たないという話は、以前にも彼女がテレビで話すのを見たことがあったけど、夫君の映画監督、周防正行さんと一緒にスタジオ出演しているのを見るのは初めてでした。この二人の絶妙の間が面白かったです。喧嘩はしたことがないという仲良しの二人なんですね。

一番大切な出会いとして彼女は、ローラン・プティとの出会いを挙げていました。「ESPRIT」リハーサルの様子の写真が何枚か紹介され、その中には、コールプやリエンツ・チャンとの記念写真もありました。

「ESPRIT~ローラン・プティの世界」は出演者・内容がとても充実していて面白い公演だったし、全国ツアーまで行って興行的にも大成功を収めたようです。草刈さん、プロデューサーとしての手腕は優れていると思うので、また公演プロデュースでバレエの世界に帰って来て欲しいですね。

追記:この番組の草刈さんを見るにつれて、なぜこの間の「ESPRIT」での彼女は、とても美しく魅力的だったけどお人形のようで、他のダンサーと比べて表現に深みがないかがわかったような気がしました。

草刈さんはいうまでもなく美人で頭が良く、話が面白くて、人に好かれる魅力的な性格で、日本アカデミー賞を受賞した有名人で、才能のある映画監督と結婚していて、お金も持っている。これだけ恵まれていると、葛藤はあまりないのではないかと思ってしまいます。もちろん、番組の中でも彼女が怪我に苦しみ、リハビリのために懸命に頑張る様子が出てくるし、バレエ向きではない骨格を持っているために苦労した側面はあるでしょうし、私たち凡人とは比べ物にならないくらい一生懸命だったはずです。だけど、そういった苦労もあっけらかんと話してしまえるところもあり、苦悩を芸術や表現にまで高めることができなかったのではないかと思います。人間として付き合うのだったら、草刈さんのように明るく賢く楽しい人のほうがいいと思いますが。

「ESPRIT」に出演したダンサーたち、マッシモ・ムッル、イーゴリ・コールプ、リエンツ・チャン、タマラ・ロホ、ルイジ・ボニーノ、みんなそれぞれ個性的で一筋縄ではないアーティストばかり。草刈さんは、自分に無いもの=濃い表現を求めて、彼らをキャスティングしたのではないかと思いました。そうすることにより、草刈さんは自分の引退公演であるにもかかわらず、自分自身より彼らの個性を引き出し、結果的に講演の内容も大成功を収めました。本当に彼女は賢い人だと思います。

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バレエのTV番組」カテゴリの記事

コメント

naomiさん、記事起こされてたんですね♪

マッシモやコルプの映像はほんのちょっぴりでしたが、特にマッシモはいい表情だったし、貴重な映像となりました。あとはNHKですね!

草刈さんについて、そしてエスプリ公演についてのnaomiさんの見方、なるほどねと思いながら拝見しました。自分の引退公演にプティで、しかも彼らを動員して、彼らの印象を強く残す公演内容にしていることを不思議に思っていたんですよ。

この番組の中での手相占いで、彼女は「映画監督向き」ってのがありましたよね。それを聞いて妙に納得したんですよ。映画監督はだんなさまにがんばってもらうとして(笑)、彼女には(何でもできそうですが)、バレエ公演のプロデューサーとしての活躍を期待してしまいます。

うるるさん、こんばんは。

滅多に観られないマッシモの姿が一瞬でも見られて良かったですよね。特に背中が本当に綺麗なんですよね。
NHKって放映が6月とか7月なんですよね、たしか。

あの番組を見て改めて思ったんですが、自分の引退公演を使って、プティの作品や色々なダンサーをみんなに紹介してくれた草刈さんって、とても度量が広い人なんですよね。その姿勢は天晴れだと思いました。手相占いで向いている職業が映画監督っていうの、可笑しかったですよね。旦那さまの監督業をサポートしつつ、バレエなり、他のことなり、どんどんプロデュースして、良いエンターテインメントや芸術を送り出して欲しいですよね。

naomiさま、こんばんは。
クメピポを見ての草刈さんの印象と
彼女の踊りになぜ魅力を感じられないかについて
私の書いた感想と同じような考えを書かれていて
驚いてしまいました。
エスプリについても、自分の引退公演!なのに
全編を通して脇役に徹していて、
自分でなくパートナーが目立つ場面を
踊られていたことにものすごく驚きもあり
まさに度量の大きい方だないうことも思っていました。
どんな世界でもやっていけるたくましさを感じました。

きょんさん、こんにちは。

きょんさんの感想も読んできました!そう、草刈さんっておっしゃるとおり、天真爛漫であけっぴろげな方に見えますよね。私も彼女の古典って、去年のレニングラード国立バレエでの「レ・シルフィード」と「パキータ」くらいしか記憶に無いのですが(純クラシックじゃないけど「セレナーデ」にも出ていた)、「切り裂きジャック」で見せた、どこまでも空虚な感じというのがかなり印象に残っています。そういう芸風もありなのかな、とかいろいろと考えました。
残念ながら、マシュー・ハートやサモドゥーロフはほとんど観ていないのですが、芸術というのは、自分の中にある負の感情と向き合って昇華するという面もあるのかな、とは前から思っていたんですよね。サモドゥーロフは本当はGWにジゼルを観る予定だったのですが、ユーロスターの手配が遅れてしまって余りにも旅費が高くなってしまうので断念したんです。観たかった。

フェリがABTでの引退公演を行った時に、引退する時のABTへの置き土産として、ロベルト・ボッレをABTの観客に紹介したいと思ったと語っていましたが、草刈さんにもそのような気持ちがあったのかもしれませんね。

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