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« パリ・オペラ座 ガット/ドゥアト/プレルジョカージュ・プロの日毎キャスト | トップページ | マリインスキー劇場白夜祭の暫定スケジュール White Nights Festival »

2009/04/19

4/18 東京バレエ団創立45周年記念<スペシャル・プロ>The Tokyo Ballet Gala

今回はクラブ・アッサンブレ会員の友達に便乗して、チケット一枚につきもう一枚のチケットプレゼント、というキャンペーンで半額で観ることができた。でも明日のキャストで観たほうが良かったかな。今日にしたのは、西村さんの「タムタム」が観たかったからなのだけど…。

http://www.nbs.or.jp/stages/0903_special-pro/index.html

「エチュード」Etudes
振付:ハラルド・ランダー
音楽:カール・チェルニー/クヌドーゲ・リーサゲル

エトワール 上野水香Mizuka Ueno、フリーデマン・フォーゲルFriedmann Vogel、レオニード・サラファーノフLeonid Sarafanov

指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

2006年のマリインスキー・バレエの来日公演のオールスター・ガラで「エチュード」が上演され、サラファーノフの超絶技巧に驚かされたものだった。その時は、彼が東京バレエ団のゲストで出演する日が来るとは思っていなかったのだけど。
来年もサラファーノフは「ラ・シルフィード」でゲスト出演するようだし、世界バレエフェスティバルにも出るし。

こんな動画を観てしまうとますます期待しちゃうし。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-102.html

で、実際にサラファーノフは凄かった。軽やかに、よく跳ぶわ回るわ。フェッテはいつまで経っても回っているし、クライマックスでの連続トゥール・ザン・レールは8回!それなのに軸はぶれなくて安定しているところが素晴らしい。この人には重力がないようだ。風を切るような、羽のように軽いのにすっと空間を切り裂いていくようなアンレール。彼が指をパチパチ鳴らしながら走り回るところが可愛いかった。

一方のフリーデマン・フォーゲルは、「エチュード」を踊るのが初めてだという。もう一人のソリストが、テクニシャンで有名なサラファーノフだから、けっこうやりにくいだろうなと思っていた。サラファーノフは華奢な体型だけど、フォーゲルはがっしりしているほうだし。ところが、この間のシュツットガルトの「眠れる森の美女」での好調ぶりはしっかり維持していて、サラファーノフと遜色なく踊っていたからたいしたものだ。華やかな見せ場はサラファーノフのパートの方が多いわけだけど、彼の鏡のようにフォーゲルが対称で踊る時の跳躍の高さも劣っていないし、以前は感じていたもっさり感がなくなっていて優雅さを身に着けている。年齢的にも踊り盛りとなってきたんだろうな。彼のほんわかとしたところが、サラファーノフと好対照。

サラファーノフのことを小さいと思っている方もいるようだけど、実際のところは意外と身長はある。フォーゲルと並ぶとさすがにフォーゲルよりは小さいけど180cmはあるはずだ。顔が小さく肩幅が狭くて華奢なので小柄に見えるだけだと思う。

そういうわけで、ゲストの二人の出来がとてもよかったので、どうしても上野さんは埋もれてしまっていたというか目立たなかった。手脚が長いからなのかもしれないけど、動きがパタパタしているように見えて、音とずれていると思うところが多かった。

アンサンブルの方は、良く揃っていたし、全体的な出来はとてもよかったと思う。特に冒頭のバーレッスンのところでの揃い方は見事なもの。斜めにジュッテしながらダンサーたちが舞台を横切るところでは、反対側からの人とぶつからないように慎重になりすぎているところが見受けられた。でも、クライマックスの、大人数で踊るところはとても迫力があり、一時期のバレエ団の不振が嘘のようにボトムアップしているように思えた。個別のダンサーでは小笠原さんと高橋竜太さんが溌剌としていて特に良かった。難しいテクニックの踊りでもいつも優雅な西村さんも素敵だった。

そういえば、40周年ガラの時には、「エチュード」はゲストなしの上演だったと思い出した。そう考えると、今の東京バレエ団は中堅層が抜けてしまっていてつらいなあ、と思う。


「月に寄せる七つの俳句」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アルヴォ・ペルト、ヨハン・セバスチャン・バッハ

月:木村和夫
月を見る人:斎藤友佳理-高岸直樹
西村真由美、乾友子、佐伯知香、高木綾、奈良春夏、田中結子
松下裕次、横内国弘、宮本祐宜、梅澤紘貴、柄本弾
夜空:
高村順子、森志織、福田ゆかり、村上美香、吉川留衣、岸本夏未、阪井麻美
高橋竜太、氷室友、小笠原亮、谷口真幸、安田峻介、岡崎隼也、八木進

去年のノイマイヤー「時節の色」を観たときも、あまり作品に感心しなかったので今回も一抹の不安を持って観ることに。残念ながら、この作品は私には受け入れられなかった。そもそも、海外の振付家が日本をテーマに振付けた作品というのがまずとても苦手。俳句の朗読なんかがあったりしたものだから、なんだかいたたまれなくなる。いくら偉大なノイマイヤーでも、この作品は、「ガイジンが見た日本」になっていて、それをまた日本のバレエ団がやっているとますますヘンな感じになる。それから、この日にして失敗したな~と思ったのは、とても苦手な方が出ていたので、それだけでもう拒絶反応で観ることが苦行となり、心の扉を閉ざしてしまったこと。(ここを読んでいる方なら、誰なのか推察がつくと思うので敢えて名前は挙げません) 多分、もう二度とこの人の舞台は観ることはないと思った。このようにガラだったら、その演目は飛ばしてホワイエにいるのが正解かも。ただ、木村さんは本当に今回も素敵だった。木村さんの美しいアラベスク、きれいな脚のラインを惚れ惚れと観ていてぼーとしていたら終わっていた。そういうわけで、感想になっていなくて申し訳ない。


「タムタム」
振付:フェリックス・ブラスカ
音楽:ジャン=ピエール・ドゥルエ/ピエール・チェリザ

ソロ:松下裕次
パ・ド・ドゥ:西村真由美-横内国弘
パーカッション:リルヴィオ・ガルダ
トムトム:アティソー・ロコ

下手側にトムトムが、そして舞台奥にパーカッションが配置されており、演奏者の生演奏が始まる。自分の席が1階L列で下手側が死角になっていて、トムトム奏者があまり良く見えなかったのだけど、とてもノリノリで楽しそうに演奏していて良かった。まずは松下さんのソロ。今までけっこう松下さんが苦手だったのだけど(彼はクラシックバレエから始めていないので、テクニックはあるんだけど踊りが雑な印象があった)、ここでは、最初ちょっと硬かったものの、生き生きとシャープで華やかな技を繰り広げていて、たった一人の舞台でもきっちりと見せてくれてとても良かった。

それからポアントを履いてピンク~オレンジがグラデーションになっている可愛いミニドレス姿の女性たちが、ちょっとユーモラスにトムトムの速いリズムに合わせ、進んでくる。この振付はとても楽しくて、アフリカンなビートにミニドレスという取り合わせのミスマッチ感もいい。が、2回も女性ダンサーが転んでしまうというアクシデントが発生。アレグロで動きが細かいので、転びやすいのかもしれない。ダンサー間の間隔も狭いので、ぶつかってしまう人もいた。その後、松下さんがソロでちょっと滑ってしまった。

白いレオタードの西村さんと横内さんのパ・ド・ドゥ。後方のジャズっぽいパーカッションの演奏。西村さんはポアントを履いているものの、振付がクラシックバレエ的ではなく、足が6番の位置でポアントで立っていたりパドブレしたり、ちょっと変わっている振付で面白かった。西村さんはバレエダンサーにしては女らしい体型なのだけど、体型がモロに出る白いレオタード姿もとても美しく、アラベスクの形も完璧ですごくきれいにアンドゥオールしている。

パ・ド・ドゥの後、ノリの良い群舞が続く。なんでぶつかってしまったりといったミスが起きるのかな、と思って見ていたら、ダンサーの中に音に合っていない人がかなりいるということがわかった。この独特のリズムに合わせて踊るのは大変だと思うし、特に動きがかなり速くてちょこまかしているので、難しいのだろう。楽しんで踊らなくちゃならないのに、必死、というのが感じられてしまった。作品としてはとても楽しいし、他にないタイプの作品なので、再び観る機会があったらぜひ観たい。

アンコールでもう一度、ラストの畳み掛ける群舞が見られたのはとても嬉しい。特にパーカッションのおじさんたちが最高!

「エチュード」のものすごい二人と「タムタム」の楽しさで5000円は安いと思ったので満足。

余談だけど、東京文化会館の小劇場でも公演をやっていたのか、自分がいたのが扉の近くの席だったので音楽が静かな時に外の音が漏れ聞こえてきて興をそがれてしまった。防音対策をもう少し立てて欲しいと思った。

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バレエ公演感想2009」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
私は苦手な人を避けて19日を選びました。(^^;
「囲む会」にも参加できてラッキーだったかな。

正直これまでフォーゲルにはさして魅力を感じていなかったのですが、今回はうっとりさせられました。確かにもっさり感がなくなって、以前は持て余し気味だった長~いを足を自在に操り、大らかで優雅な雰囲気を漂わせていましたね。
対するサラファーノフのジャンプは少年のような軽やかさ。8連続トゥール・ザン・レールは、まるでトランポリンの上で跳んでいるようでした。

「俳句」は。。。。。「椿姫」と同じ人が作った作品とは思えませんでした。「時節の色」はまだノイマイヤーらしい作品だと思うんですけどね。
後藤さん、「中国の不思議な役人」の無頼漢は格好良かったけど、それ以外は苦手かも、です。

木村さんの生真面目な踊りが「タムタム」に向いているかどうかは疑問ですが、非常に好感が持てました。渡辺さんも透明感があって素敵です。今回は転んだりぶつかった人もいなかったし、群舞は1日ですごく進歩したんじゃないでしょうか。

しかし、東バの公演でいつも思うことなんですが、”ブラボー隊”がうるさ過ぎます。はっきり言って興ざめです。プロとして、もっと素直に観客の反応を受け止めて欲しいと思います。

peluさん、こんにちは。

囲む会にも参加されたのですね。100人もいたら気押されちゃうかなと思って、日曜日のチケットも買わなかったのですが、ラッキーでしたね!

フォーゲルくん、見るたびに良くなっていますよね。彼のおおらかさはあまり他のダンサーにはない美質なので大事にして欲しい個性ですよね。サラファーノフは相変わらず凄いし。

木村さんのタムタムも、木村ファンとしては観たかったです。渡辺さんは、この間の「白鳥の湖」の新人公演で、その素晴らしいプロポーションとラインの美しさにはっとさせられたので、あの衣装も似合うことでしょう。

「エチュード」「タムタム」とコール・ドがエネルギー全開で踊らなくてはならない演目が二つもあって、ダンサーの皆さんは本当に大変だったのではないかと思います。

で、土曜日もブラボー隊うるさかったですね。せっかくの余韻を台無しにしてしまうし、いかにも身内がブラボー発しているって感じで、印象が良くないですよね。

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