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« マニュエル・ルグリの世界バレエフェスティバル出演演目 | トップページ | 第9回 マリインスキー国際バレエフェスティバル 詳細アップデート IX International Ballet Festival MARIINSKY (追記あり) »

2009/03/05

「ヌレエフとの密なる時」Temps lies avec Noureev ローラン・プティ

版元の新風舎が倒産したので、手に入れるのが大変かな、と思っていた本だったのですが、なぜか普通にとある大き目の書店の芸術書コーナーに売っていました。

かの振付家ローラン・プティが、1959年に偶然ウィーンでルドルフ・ヌレエフに出会ってから、1993年の彼の死までの30年以上にわたる友情を自ら綴った本。まるで詩か小説を書いているかのような独特の文体。100ページほどで版型も小さい本なのですが、あっという間に読めて、ものすごく面白かったです。これは30年間のプティとヌレエフの深く激しい愛憎を綴ったと言ってもいいほどで、ヌレエフという人間がいかに強烈で、天才的で荒馬のように激しく、嵐のような人生を駆け抜けて行ったかがよくわかります。彼と直に接して友情(ほとんど愛情)を保ち、そして彼の魅力に強くひきつけられていた人でないと書けない文章だと思いました。

1970年代には年間250回も舞台に立ち、750時間も踊っていたという驚異的なヌレエフの肉体。しかし、その裏には凄まじい筋肉の疲労がありました。ニューヨークのメトロポリタンオペラハウスで「ノートルダム・ド・パリ」を踊ったときのプティとヌレエフの衝突、「若者と死」のエピソード。ヌレエフのワイルドな私生活。ヌレエフとマーゴ・フォンテーヌとのこと。病に冒されながらも、凄まじい治療に耐えながらも最後まで踊ることを切望し、戦い抜いた死までの日々。なかなか衝撃的な記述もあるし、魂のぶつかり合いも赤裸々なまでに記してあります。気難しくエキセントリックだけど、同時に愛すべき人物であったヌレエフの人物像、そしてそんなヌレエフとぶつかり合いながらも惹き付けられ、魅せられて長年にわたって友情を結んだプティという人の魅力も伝わってきます。

絶版にはなっていますが、アマゾンのマーケットプレイスなどで安く入手可能なので、興味のある方はぜひ。他のヌレエフの伝記なども読みたくなってきました。

これを読んでからだと、4月の草刈民代プロデュースの「エスプリ」公演なんかも、違った見え方がするんじゃないかと気がしてきます。正直言って、私はそれほどプティの作品を今まで観ていていないので、それまでに映像などでちょっと予習した方がいいのかしら。

ヌレエフとの密なる時ヌレエフとの密なる時
Roland Petit 新倉 真由美

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追記:コメントでshioさんに教えていただきましたが、ローラン・プティの公式サイトができました。動画や写真もふんだんに載っています。ジジ・ジャンメールとプティ本人のほか、ミハイル・バリシニコフ、アルティナイ・アスィルムラートワ、ドミニク・カルフーニ、マッシモ・ムッル、ルシア・ラカッラらの動画が見られます。

http://www.roland-petit.fr/


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バレエの本」カテゴリの記事

コメント

著者のプティさんがオフィシャルサイト作りました。

http://www.roland-petit.fr/

著者プティさんのオフィシャルサイトです。

http://www.roland-petit.fr/

フォンティーンのドキュメンタリかな、プティがヌレーエフにてこずった逸話を見ましたが。本当にに偶然ですが、‘80年代全半にウイーンでヌレーエフによるシェーラザードを天井桟敷の立見席で観た記憶があります。懐かしいです!

ご紹介ありがとうございます。
ヌレエフはスカラ座のドキュメンタリー映像でも、まさに破格の人だと思いましたが。これは読まなくては。

shioさん、こんばんは。

ローラン・プティさんのサイトを教えてくださってありがとうございます!写真から動画まで、とっても充実していてありがたいですね。これで私ももっと勉強することにします。私は彼のコッペリウスがとてもダンディで哀愁があって好きです。

おおやまさん、こんばんは。

伝説のシェヘラザードをご覧になったのですね!すごいですね!羨ましいです。タイムマシーンがあったら私も観に行きたいです。私がすごく小さい時にロンドンに住んでいた時に、母がフォンテーンを観に行ったそうですが、さすがに私は小さすぎて観ていないはず。パートナーがヌレエフだったかどうか、今度聞いてみようと思います。

ほみさん、こんばんは。

スカラ座のヌレエフドキュメンタリー、面白かったですね!ミラノでDVDを買ったんですがイタリア語がわからないので、クラシカで放映してくれて助かりました。最近アメリカやイギリスでも新しいドキュメンタリーが放映されたのですが、DVD化するかNHKで放映して欲しいですよね。
この本を読んで、ヌレエフとトラブルが起きるたびに仲裁するジジ・ジャンメールの存在も大きいんだなって思いました。

素敵な本を紹介してくださってありがとうございます。
父の仕事で中学生時代をロンドンで過ごし、自分がバレエを習っていたこともあり、母とコベントガーデンへよく通いました。当時、ヌレエフとマーゴ・フォンテーヌが黄金コンビでした(年齢がバレバレですね)。以来ヌレエフの大ファンです。彼に関する本や写真集を集めているので、この情報は嬉しいです。沢山の情報、感想を連日UPなさるのは大変なことと思いますが、毎日楽しみにしておりますので、今後も頑張ってくださいね。

ななぞうさん、こんにちは。

実は私も5歳から10歳まで親の仕事の関係でロンドンで生活していたので、両親とコベントガーデンやロイヤル・アルバートホールにはよく行きました。その頃自分もバレエを習っていたのですが、観に行ったことくらいしか記憶にないのが残念なところです。(ちょっと似ている経験ですね)

多分ヌレエフは生では観ていないと思うのですが、可能性はゼロではないってところです(苦笑)それを覚えていらっしゃるのは本当に貴重ですね!

ヌレエフのドキュメンタリーでぜひ観たいなと思っているのは、NUREYEV: THE RUSSIAN YEARS
http://www.pbs.org/wnet/gperf/shows/nureyev/index.html
なんです。BBCでも放映されたようなのですが、この番組で初めて公開された初期の映像もあったらしくて。最近のスカラ座のドキュメンタリーも面白かったですよね!

私も読みました。なかなか貴重な内容ですよねえ。
新風舎という出版社をそもそも知らなかったのですが、昨年倒産していたのですね。
ヌレエフ振り付けのオペラ座の演目をみると、ルグリが踊っても、もしこれがヌレエフだったらと思うことがあるし、こういうのは彼の好きな振り付けだなあと思うこともあります。
彼にはとにかく強烈な印象があります。好きかといわれるとそんなに好きでもないのですが・・・
今日、偶然、「ヌレエフの犬」という本を楽天とアマゾンで見つけたのですが、表紙がかわいらしくて、思わず買ってしまいました。
届くのが楽しみです。読んだらコメントしますね。

buminekoさん、こんばんは。

ヌレエフの振付って独特ですよね。彼自身が振付家としてどうだったかと言われると、うむむってところはあるんですよね。「ライモンダ」にしても、全体としては面白いんですが、難しい技術を詰め込んだために美しさを犠牲にしている面があるし、ダンサーにとっては本当に大変ですよね。自分がすごいダンサーだった故のことでしょうが、彼は自分の振付を簡略化することは決して許さなくて、だからこそ、ルグリなどのダンサーが高度な技術を身につけることができたのだと思いますが。
いずれにしても、強烈な人だったんですよね。そして、「ヌレエフの子供たち」世代は、本当に素晴らしいキラ星のようなスターばかりでしたね。

「ヌレエフの犬」はミヒャエル・ゾーヴァの挿絵がある本ですよね。持ってはいないのですが、欲しいなと思っているんです。ミヒャエル・ゾーヴァの絵は大好きで、展覧会にも行ったんです。読んだ人の評判も良いんですよね。buminekoさんの感想を楽しみにしていますね!

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