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2009/03/18

ロンドンはロイヤル・バレエ、ABTと「白鳥の湖」祭り

イギリスのThe Timesにこんな興味深い記事が載っていました。

Are we overdosing on Swan Lake?
http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/stage/dance/article5903093.ece

overdoseとは、過剰摂取という意味。そう、4月のロンドンは、ロイヤル・バレエとABTの「白鳥の湖」が完全に日程が重なってしまうという事態がおきてしまったのです。そして8月には、マリインスキー・バレエのROHでのロンドン公演「白鳥の湖」、クリスマスにはサドラーズ・ウェルズでマシュー・ボーンの「白鳥の湖」も予定されています。さらに、ノーザン・バレエ・シアターも英国ツアーで「白鳥の湖」を上演中です。

実にコヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラハウスにて、ロイヤルバレエは931回もこの作品を上演しているとのことです。

マリインスキーの招聘元インプレサリオであるLilian Hochhauser氏は、「近年上演回数が激増している作品ですが、『白鳥の湖』だけは特別です。もちろん、ABT公演がなければさらに良かったのですが、チケットの売れ行きを見ると、私たちのロシア版の需要は大きいと感じています」と述べています。

ロイヤル・バレエの「白鳥の湖」は、カンパニーの今シーズンの上演回数の5分の1もの上演があるそうで、アンソニー・ダウエルによる伝統的な上演はカンパニーに多くの利益をもたらしているとのことです。「白鳥の湖」があるから、ロイヤル・バレエは冒険を伴う現代作品が上演できるとのこと。
「我々は、コロシアム劇場でABTが同じ作品を同時期に上演すると聞いて軽く失望しました」とロイヤルの管理部門の責任者は語ります。「幸いなことに、チケットの売れ行きは良好です」一番高いチケットは、110ポンドもするというのに。

そして競争の割を食ったのが、なかなかロンドンでの公演を行わないABTでした。結果的に、招聘元であるサドラーズ・ウェルズは、1枚分のチケットの値段で2枚買うことができるプロモーションを行うことを強いられました。ABTの「白鳥の湖」の一番高いチケットは95ポンドで、10公演が予定されています。
http://www.sadlerswells.com/show/American-Ballet-Theatre-Coliseum

ABTの芸術監督、ケヴィン・マッケンジーは、残念がっています。「同じ時期にわれわれとロイヤル・バレエが『白鳥の湖」を同時期に上演すると聞いてガッカリしましたよ。もしそうなることを知っていたら、別の作品を上演していました。経済がこんなに悪くなっていなければ、人々は両方観てくれただろうけど、今はそれが難しい」

「白鳥の湖」は、この100年間、様々な解釈がされてきた作品でした。ゲイのジークフリード王子、気の狂った王子、女性が演じるロットバルト、フロイト的な解釈、ナチスの隠喩、そしてハッピーエンド。マリインスキーが今年の夏上演するのは、ソ連時代に好まれたハッピーエンド版です。そして、マッケンジー版の特徴は、ロットバルトを二人のダンサーが演じることです。

「自分の『白鳥の湖』を振付けた時、私は自分が王子を演じていたときの疑問に答えようと思ったんです。ロットバルトは何者で、どうやってオデットに魔法をかけたのか。私の答えは、彼は自在に形を変える超自然的な存在で、永遠にずっと存在していたと。そのために、好色な野獣とエレガントな王子の二つの姿が必要となったので、ロットバルト役を二人のダンサーに振り分けて、説明するためにプロローグを設けたのです」

ABTの『白鳥の湖』は観客にとても好評で、ABTにとって必要だった古典的な支柱を提供しました。「国を代表するようなバレエカンパニーならどこでも、「白鳥の湖」を上演しなくてはなりません。なぜならば、この作品こそが古典バレエの定義そのものだからです。すべての基準となるものであり、上演し続けなければなりません。」

ロンドン公演でオデット/オディールを2回踊るバレリーナのジリアン・マーフィにとっては、マッケンジー版は普遍的に魅力があるものと感じられるとのことです。「これは、単に歴史的な伝統ではありません。この作品が現代の人々に語りかけるのでなければ、上演する意味はありませんし、実際、この版は現代の観客にとって魅力的なものです。善と悪との戦いについて語り、そして真実の愛が裏切りを乗り越えることを教えてくれますし、私たちを別の世界へと連れて行ってくれるのです」

ジリアン・マーフィこそが、ABTへとイギリスの観客を呼び寄せるスターだとマッケンジーは語ります。「イギリスの観客はロイヤルとマリインスキーについてはよく知っていますが、われわれのことはよく知られていません。アメリカのスタイルは、ラインをエネルギッシュに表現することです。われわれには、イギリス人のような伝統やロシアじんのような壮大さがあるわけではありません。マリインスキーのような極められたスタイルを持っているわけではありません。その代わり、それらを超越した多様さがあります」

ABTのロンドン公演は、3月25日から4月4日まで、コロシアムで行われます。

『白鳥の湖』の巨大な力は続いています。クリスマスシーズンには、マシュー・ボーンの挑発的なユーモアと力強い同性愛の「白鳥の湖」がサドラーズ・ウェルズに帰ってきます。2010年には、バーミンガム・ロイヤル・バレエが、カンパニーの20周年を記念してピーター・ライト版を復活させます。そしてENBは、カンパニーの歴史の中でもっとも売り上げを記録している演目であるデレク・ディーン版『白鳥の湖』の、6度目のロイヤル・アルバート・ホールでの公演を行う予定です。

19世紀末に初演された時には、失敗作の烙印を押された『白鳥の湖』ですが、現代においてこれほどまでに上演されているとは、チャイコフスキーも草葉の陰で驚いていることでしょう。

*****
上演されるバレエ作品の多くが『白鳥の湖』なのは、日本でも同じこと。いや、もっとひどいかもしれません。マリインスキーの来日公演はここのところ毎回『白鳥の湖』ですし、去年はボリショイ・バレエ、ABTの来日公演が『白鳥の湖』でした。言うまでもなく、東京バレエ団や新国立劇場、K-Balletなどの国内バレエ団や、毎年来日するレニングラード国立バレエ(ミハイロフスキー劇場)も、必ずといっていいほど毎年『白鳥の湖』を上演しています。名作には違いありませんが、たまには他の作品も観たいって思います。『白鳥の湖』は、間違いなくチケットが売れる安全牌なのでしょうが。

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バレエ(情報)」カテゴリの記事

コメント

naomiさま、こんにちは。そう、ABTのロンドン公演、チケットが売れていないみたいなんですよ。気の毒に。私はロイヤルで4月4日にボッレ様の白鳥を見るので、ABTは当初はステーフェルの出る4月3日の海賊だけ予約していたのですが、ゴメスとコレーラの出る2日のチケットもいい席が余裕で空いていたので、二日続けて海賊を見ることにしました。それでもチケットは一日1万3000円くらいなので、日本公演に比べたらお得な感じですよね~。去年はコレーラのアリが見られなかったし。naomiさまの分まで、ゴメスに声援を送ってきます。
ロンドンは、以前は投資銀行や弁護士事務所がクライアント接待用にシーズンチケットを大量に押さえていたのが、この不景気でそれどころではないのでしょうね。
私は白鳥はすごく好きなんですが、ロパートキナやザハロワの素晴らしいDVDを繰り返し見て満足しているので、好きなダンサーが出る公演でなければぜひ観ようっていう気分になりにくい感じです。

naomiさんお久しぶりです(*^-^)
なんというかABTはタイミングが悪かったですね(u_u。)
この事態を聞いて、昔観たDVD『ABTの世界』でキーロフと演目がかぶって怒って、MET側に抗議していた女性(お名前忘れました!)を思い出してしまいました(^-^;
招聘側も考えて欲しいですよね!(日本もそうですが、マリンスキーが毎回白鳥というのも・・・他の演目が観たいファンは大勢いるはずなのに!)
福岡である全幕は大抵白鳥かくるみなんですよ
Kバレエが他のをやってくれますが・・・

ぶうたさん、こんにちは。
本当にチケットは売れていないらしくて、メトロって地下鉄の駅で配っているフリーペーパーにも半額チケットの広告が載っていたようです。
何年か前に、ABTがサドラーズウェルズで公演をしたときに、よせばいいのに?「ラ・バヤデール」の影の王国を上演して、あまりのコール・ドの揃わなさで大不評だったようです。これも明らかにプログラミングのミスですよね。ABTはツアーでは比較的、秋のシティセンターシーズンで上演されるコンテンポラリー作品を上演しているようなのですが。もう少し上演作品を、カンパニーの特性に合わせればよかったんですよね。「海賊」の方はばっちり合っていると思うんですが。私は個人的には、ロイヤルの「白鳥」はあの腰ミノのような白鳥の衣装が受け付けなくてNGですし、ヌニェスやタマラ・ロホくらいしかバレリーナも観たいと思いませんが(ゲストのオスモルキナは良さそうですが)、やっぱりイギリス人は自国のバレエ団を選ぶんですね。
いずれにしても、ロベルトの白鳥、そしてイーサン、それからアンヘル&マルセロの海賊を見られるのは羨ましい限りです。アンヘルは特に最近ツアーには出演しないので、貴重な機会ですよね。

kumiさん、こんばんは。

そうそう!あのドキュメンタリーでABTのおばちゃんがものすごい勢いで電話で怒っているシーン、インパクトありましたね。あのおばちゃんはああ見えても、当時の芸術監督だったらしいのですが。
現地のフォーラムでも、ロイヤルがあの時期に白鳥を上演することはとっくにわかっていたのに、なんで演目を変更しなかったんだろうって書いていた人がいました。いくら「白鳥」は普通はチケットが売れる演目だとはいえ、ニーナが出ない限り、ABTで白鳥を観たいって人はあんまりいないかもしれません。

そうそう、マリインスキーはここのところ毎回「白鳥」ですよね。少なくとも3回連続そうです。たしかにマリインスキーの白鳥は世界最高の白鳥(ソーモワ以外)ですが、たまには違う演目も見せてよって思ってしまいます。新作「イワンと仔馬」は面白そうですが、こっちはチケットが売れるかちょっと心配ですよね。
K-Balletは福岡に「白鳥」以外のものを持ってきてくれるんですか。ありがたいですよね。日本のバレエ団で全国ツアーをやるのってK-Balletと東京バレエ団くらいかしら。

こんばんわ( ^ω^ )
私も白鳥はマリインスキーが最高だと思っているので、ABTであまり観たいと思いません・・・ニーナやヴィシニョーワ,ドヴォロヴェンコ以外のABT生え抜きの女性ダンサーで好きな方はいないし(^-^;
群舞も含め、明らかに最初からABTには不利!
演目を変更していた方が良かったかもしれません・・・
マリインスキーの日本公演もせめて《フォーキンガラ》があれは良かったのに~

naomiさん、ご無沙汰しております。
その昔広島では半年の間に白鳥の湖ばかり5連発という年がありました。(^^;
バブルが弾ける前かな?記憶が定かではないのですが、バーミンガム、マリンスキー、松山バレエ、モスクワ国立歌劇場バレエとあと1つ(ボリショイかキエフ?)。それぞれ演出に違いがあって見比べるのは面白かったのですが、「たまには他の演目も見たいよー!」と心の中で叫んでました。今では某招聘元がバレエの公演から手を引いてしまったらしく、先日の椿姫を除けば全幕物なんて何年も上演されてないのではと思います。
その点、東京は信じられないぐらい恵まれていますね。もっと色々見たいダンサーや演目、バレエ団はあるにしても。。。
ちなみに、私も腰蓑スワンは苦手です。

kumiさん、こんにちは。
ちょっとドイツに行っていたので(笑)お返事が遅くなってごめんなさい。

ABTのマッケンジー版の白鳥は、見所はロットバルトですね~。マルセロ・ゴメスのロットバルトはもうセクシーで超~素敵!日本公演ではロットバルトは踊らなくて王子だけだったんですよね。ロンドンではロットバルトも踊るみたいですが。あと、ナポリとかも衣装は微妙だけど男性ダンサーのテクニック合戦で見ごたえあると思います。問題はやっぱり群舞で…。ロンドンだとイリーナは踊るので、いいと思うし、ジリアン・マーフィもオディールのテクニックは本当に凄いし(フェッテのトリプルは当たり前)、マリインスキー出身のヴェロニカ・パルトの白鳥も叙情的で良いと思うのだけど。

いずれにしても、男性ダンサーの方が充実しているんで、白鳥じゃない演目の方が良かったですよね。去年の秋に上演したチューダー特集とか、トワイラ・サープとか。それに、何年か前にはABTでもフォーキン・プロをやったんですよね。ペトルーシュカやダッタン人の踊りなど。何しろ、元バレエ・リュスのフレデリック・フランクリン(94歳)が、今でも舞台に立っているくらいだし、フォーキンプロの振付指導をしたので。

peluさん、こんにちは。

広島で白鳥5連発は凄いですね!ロシアのバレエ団がそんなに来ていたというのも凄いです。確かに、古いパンフレットを見ると、ボリショイなどはかなり地方公演をやっていたんですね。NBSと違って、今でもジャパンアーツは比較的地方公演をやるほうですが。引っ越し公演は交通費やセットの運搬費がすごくかかるので、ハンブルク・バレエのチケットがあんなに高かったのも、そういうことかなって思います。でも、東京一極集中は良くないですよね、本当に(私も、バレエ来日公演が比較的少ない愛知県の出身なんで)。日本のバレエ団でも地方公演はあまりやらないし。新国立なんか、なんで地方公演をなかなかやらないんでしょうね。たしかに、東京では公演の数は本当に多いと思います。

K-Balletの白鳥の衣装も、ロイヤルのにとても似ている腰蓑ですよね(笑)

naomiさん、おかえりなさい。
いつも感心していますが、フットワーク軽いですね~。
「地獄に堕ちた勇者ども」は学生時代に見ましたが、とても印象深い映画でした。「ラストエンペラー」と似た設定ですが、もっとゴージャスでもっと退廃的で、ナチスの怖さがジワジワ染みてくるんですよね。

ハンブルグのチケットが高かったのは、やはり招聘元の問題ではないでしょうか?高くても集客には困らないとこなので。。。もっとも、民音だからハンブルグの地方公演が成立するという考え方もありますけど。
ホント、新国はもっとまじめに地方公演をやるべきだと思います。
海外遠征は全都道府県を制覇してからにして欲しいものです。

peluさん、こんばんは。
家にいるといつもぼーっとしちゃって時間を浪費してしまうので、時々こういうことをしないとダメになっちゃう気がするんですよね。
「地獄に堕ちた勇者ども」は私も大好きです。ヘルムート・バーガーが美しかったですよね。私も最初に観たのは学生の時ですが、DVDを持っているので時々観ていますよ。

たしかに、民音さんだから高いというのはあったかもですね。オペラ座の来日公演は考えてみればもっと高かったのですが(なので、C席とD席しか買えませんでした)。前回のハンブルクの来日公演は、全然関心のなさそうなお客さんが、「ニジンスキー」で退屈して途中で帰ってしまわれていたりしたのはちょっとガーンと思いました。

日本のバレエ界ってお教室文化らしいので、新国立としては、地方公演をやろうとすると地元のバレエ団から民業圧迫とか横槍が入るらしいんですけどね…やれやれという感じ。海外より国内が先というのは本当にその通りだと思います。税金が使われているわけですからね!

naomiさま、海賊観てきました!ゴメス+コレーラの4月2日は何とか席が埋まっていたのですが、コリー・スターンズがコンラッド、イーサンがアリの3日は空席が目立ちました。でもでも、3日の公演がすごく良かったです!ダニール・シムキン(とってもキュートですね。あんまり悪役っぽくないけど)のランケデムがキレのいい華やかさいっぱいの踊りで盛り上げ、イーサンのアリはグランド・ピルエットの途中でジャンプしたり、男らしいパワー溢れるバレエで、観ていて大興奮でした。金髪のアリっていうのもちょっと奴隷っぽくありませんが、秘めた恋っていうより明るくノリノリな感じで楽しかったです。メドゥーラがドヴォロヴェンコでチャーミングなお姫様っぽいので余計盛り上がったのかも。ジリアン・マーフィーってあまりキラキラ感がないような・・・。アンヘル・コレーラのアリは「これぞアリ」って言うか、あの衣装が世界一似合う男だと思いましたが、DVDを何度も観ているのでつい同じものを求めてしまうようで。マルセロ様はカッコよかったですよ!!ブリゼの足先が美しくてみとれました。
一方、4日のロイヤル「白鳥」は、最上階の立見席までぎっしりの大入り満員。当日券に並ぶ人もたくさんいました。ロベルト、美しかったです・・・・(溜息)。第一幕なんて、舞台で踊っている女性達も、ロベルトと目が合うとニッコリ、ロベルトがほほ笑んだりするともううっとりって感じで、ま、王子様自体がそういう設定ですが、コベント・ガーデン中の女子がロベルトを見つめて「こっち向いて~」って思っている雰囲気でした。確かにちょっとカッコよすぎて、なんかバレエに集中できないような気がするんですが、それは私が生ロベルト初心者だったからでしょうか?あとはオデット/オディールが超大型でロベルトとほとんど身長差がなくてグランディーババレエ団みたいだったことと、私はそんなに腰ミノは気にならない、っていう感想です・・。今回ちょっとロベルトに心が乱れてバレエをよく観ていなかった(何てこと)気がしますが、でも、私はマルセロ・ゴメスのジークフリート王子が一番好きかも。大人の男という感じで、「ママー、僕、白鳥と黒鳥間違えちゃった。どうしよう~」っていうヘタレ感がなくて、共感できるように思うのです。ま、も少しロベルトを見慣れてこないとわからないですけどね。でもABTの白鳥も、そんなに悪くないのに、と思うのでした。

ぶうたさん、こんばんは。

またまた貴重なレポートをありがとうございます。白鳥って、実は男性ダンサーの見せ場が少ないので、ヌレエフ版とかハンブルクの幻想~とかでもない限り、実は遠征してまで観ようと思わないのですが、でもやっぱり行ってきた方の話を聞くと羨ましいです~。

ダニール・シムキンのランケデムが観られたのは貴重ですよね。ABTはランケデムを踊る人は結構揃っていて、ゲンナディ・サヴェリエフの540はすごいし、エルマン・コルネホもすごいテクニックだし、以前は、ホセ・カレーニョがランケデムを踊るのまで観ました(笑)本当はマラーホフも観られる予定だったのに、日本とダブルブッキングして見逃しました(涙)

コリー君はまだこれからの人ですが、背が高くて脚がきれいでルックスがいいので、きっとこれから人気が出ることでしょう。イリーナのお姫様オーラもすごいですしね。イーサンの金髪のアリも、子供の頃にさらわれて奴隷になっちゃったのかしら、とかいろいろと妄想が働くので、魅力的ですよね。ABTには「海賊」が一番合っている演目かと思います。マルセロはああ見えて、意外とエレガントだし足先きれいなんですよね。ヘタレ感はないですよね、彼は。

私は子供のときにロンドンに住んでいたので、イギリス人のアメリカ嫌いは良く知っています(笑)地元贔屓が働いたのかなって思います。
ミラノ・スカラ座で観たときもそうでしたし、ガルニエでもそうでしたが、ロベルトって本当に日本では想像もつかないくらい人気があるんですよね。黄色い声が飛びますから。もしかして、ロベルトのようなタイプって日本では受けないのかなって思っちゃいます。(だから日本になかなか来てくれない?)ゼナイダ・ヤノウスキーは確かに本当に大きいので、ロイヤル内部では彼女のパートナーがいなくて、オデット・オディールデビューも比較的最近だったと思いますデンマーク・ロイヤルからケネス・グラーヴェを呼んで来たんですよね。友達が以前「ジゼル」で彼女のミルタを観たとき、あまりに大きいので、男性ダンサーが踊っているのかと思ったって言っていたくらい(笑)

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