新国立劇場 バレエ研修所 「エトワールへの道程~新国立劇場バレエ研修所の成果」
2月21日(土) 15:00~ 新国立劇場 中劇場
新国立劇場 バレエ研修所 「エトワールへの道程~新国立劇場バレエ研修所の成果」
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000181_ballet.html
【第4期研修生】
加藤朋子、中村菜穂、益田裕子、間辺朋美、丸澤芙由子、山田蘭
【第5期研修生】
朝枝尚子、岡本麻由、広瀬 碧、加地暢文、高橋一輝、宝満 直也
■シアトリカル・ダンス『白雪姫』より
【原 作】グリム童話
【音 楽】ヨハン・シュトラウス2世(作品抜粋)
【監 修】牧 阿佐美
【振付・指導】小倉 佐知子、新井 咲子
【音楽構成】福田 一雄
【構成・演出】三輪 えり花
■クラシカルバレエ『ライモンダ』グラン・パ・クラシックより
【振 付】マリウス・プティパ
【改訂振付・演出】牧 阿佐美
【音 楽】アレクサンドル・グラズノフ
【指 導】豊川美惠子、新井咲子、佐藤勇次、坂西麻美
4期生の修了公演と、入所後一年が経過したという5期生の成果の発表会。プログラムを渡されて(プログラムを配布していたのは、3期生で現在新国立劇場バレエ団の団員になった人たち)、中身を見て改めて絶句。もちろん合計12人しかいない研修生では発表会にならないから、ゲストが出るのは致し方ないことだろう。が、しかしゲスト17人のうち、牧阿佐美バレエ団の団員が7人も出演しているってどういうこと?これを私物化と呼ばなくてなんと呼べばいいのだろうか。たしかに先週日曜日まで「ライモンダ」の公演はあったけれども、「ライモンダ」に出演していた新国立劇場の団員もゲスト出演している。それに2週間後には牧阿佐美バレエ団の公演だってある。どう考えても変だと思うのだけど。これ、牧阿佐美バレエ団の公演じゃなくて、新国立劇場バレエ研修所の公演なのに。
シアトリカル・ダンス『白雪姫』より
しらゆき姫 山田蘭
レックス王子 京當 侑―籠(牧阿佐美バレエ団)
魔女 吉岡まな美(牧阿佐美バレエ団)
ミラー(鏡の精)小笠原一真
ワル(魔女のおつき)益田 裕子
ガキ(魔女のおつき)朝枝 尚子(5期生)
小鹿 中村 菜穂
母鹿 間辺 朋美
やぎ 広瀬 碧(5期生)
チチチ(小鳥)岡本 麻由(5期生)
ピピピ(小鳥)丸澤 芙由子
きつね 加藤 朋子
4月に、こどものためのバレエ劇場で上演される「しらゆき姫」の抜粋約40分を上演。シアトリカル・ダンスということでナレーションと台詞がちょっとある。しかしこの台詞を入れたバレエというのはあまり成功していなくて、子供にわかりやすく説明するための役割以上のものは担っていないし、台詞に気を取られすぎて動きから心理描写を読み取ることが難しくなってしまう。それに、バレエを学ぶ子供に見せるには、台詞のないところでどうやって表現を見せるか、読み取るかという訓練の役に立たないものだから、かえって台詞は邪魔なのではないかと思った。
魔女に牧の吉岡まな美さん、王子に同じく牧の京當 侑―籠さん。吉岡さんはプロポーションが良くて美人の上、魔女らしい邪悪さもよく出ていて良かったと思う。でも明日のキャストの厚木三杏さんが観たかった。京當さんはおそらく初見で(私あまり牧は観ないので)背が高くて容姿的には王子役がばっちり。しらゆき姫は4期生の山田蘭さん。以前4期生の公開レッスンを観に行った時にも目立っていた、長身でプロポーション良しの和風美人だ。しらゆき姫は白いシンプルなドレスを着ていて、ほっそりときれいな山田さんの身体のラインによく合っている。彼女は踊りもとてもきれいで存在感がある。だけど、ソロなどはあまりない振付なのが残念だった。「しらゆき姫」なので、七人の小人たちももちろん出てきて、鼻とかかぶりものつきなので、誰が誰だかはわかりづらい。5期生の男子と牧からのゲストで構成されている。彼らは結構ジャンプもする振付。魔女のお付で、魔女と同じような黒のドレスを着用した2人、そして残りの研修生は動物たちの役なので、全身タイツにかぶりもの。子供が見たらけっこう楽しいのかも?セットなどはちゃんとしたものが作られていた。うーん、抜粋を観ただけで全体は判断できないけど、この作品は自分が観てもあまり面白くないと思った。研修生たちは健闘していたと思うけど。
上演終了後、15分ほど、研修所でのレッスン風景などの映像を観る。普通のクラシックバレエのレッスンのほかに、バレエの歴史や音楽、デッサン、解剖学、演劇、コンテンポラリーダンス、スパニッシュダンス、キャラクターダンスを学ぶ。「ラ・バヤデール」や「白鳥の湖」では新国立劇場の公演でもコール・ドや立ち役で出演。さらにマナーや茶道なども学んだり、伝統芸能の講師の話を聞いたりする。演劇は発表会までやっているようだ。たしかにバレエだけではなく、様々な分野の芸術、特に日本の古典芸術を学ぶことは表現の幅も広がってよいと思う。
『ライモンダ』グラン・パ・クラシックより
ライモンダ 益田 裕子
ジャン・ド・ブリエンヌ マイレン・トレウバエフ
グラン・パ・クラシック 加藤 朋子、中村 菜穂、間辺 朋美、丸澤 芙由子、山田 蘭、朝枝 尚子(5期生) 貝川鐵夫、陳秀介、グリゴリー・バリノフ、佐々木淳史、今勇也
ヴァリエーション1 間辺 朋美
ヴァリエーション2 加地 暢文(5期生)、髙橋 一輝(5期生) 上原大也(牧阿佐美バレエ団)、宮内浩之(牧阿佐美バレエ団)
ヴァリエーション3 朝枝 尚子(5期生)、広瀬 碧( 5期生)
ヴァリエーション4 加藤 朋子、丸澤 芙由子、中村 菜穂
ヴァリエーション5 マイレン・トレウバエフ
ヴァリエーション6 益田 裕子
基本的には新国立劇場の牧阿佐美振付「ライモンダ」に沿っているけど、ヴァリエーション3だけ今回特別に加わった。パンフレットによると、アレクサンドラ・ダニロワより牧阿佐美へ伝えられた振付だそうだ。衣装もバレエ団公演と同じものを着用。
4期生のレベルはかなり高い。プロポーションもみんな良いし、テクニックもしっかりしており、上半身の動きも繊細だ。ライモンダ役の益田裕子さんは入所当初から、山田さんと共にかなり注目されていたようだ。ヴァリエーションは、ちょっと緊張しているようには見えていたし、後半は少し息切れもしていたようだけど、気品もあるし全体的にはとても出来が良かったと思う。手はパシッと音を出して叩いていたけど、背中の使い方も柔らかかった。ヴァリエーション1の間辺 朋美さんも、パ・ド・シャも高くテクニックを見せてくれた。男性4人によるパ・ド・カトルは、4人のうち3人が5期生の予定だったが宝満 直也さんが出演できずに2人が研修生、2人が牧のゲスト。ちょっと誰が誰だか顔の見分けがつかなかった。だけど、感心したのが、ちゃんとトゥール・ザン・レールの5番が入っていたこと。別のバレエ団の人が混じっているのでそろえるのは難しかっただろうけど、1年研修しただけでこれだけできるのなら相当だ。(だって、「ライモンダ」の新国立劇場での公演では、パ・ド・カトルで誰もトゥール・ザン・レールの5番に入れられていなかったもの!)
やっぱり、マイレンのジャン・ド・ブリエンヌが最高だった~!なんでこの間の「ライモンダ」公演で彼はジャンを踊らせてもらえなかったのだろうか。マネージュの後ろ足のつま先も伸びているし、いつでもとてもエレガントで軽やかで美しく優雅だ。サポートも素晴らしい。そう、もちろん今回はマイレンのジャン目当てでこの研修所公演に来たのだ。
4期生はこの後入団オーディションを受けて、合格すれば次のシーズンから新国立劇場バレエ団の団員となる。多分このレベルだったら、6人全員が晴れて入団できることだろう。それに、5月の新国立劇場「白鳥の湖」にも出演するのではないかな。1年半前に彼女たちの研修所公開レッスンも観ているので、顔も覚えられているし、見守っている気分になる。
終演後、4期生が舞台衣装のままで挨拶をした。みんな汗びっしょりで息が上がっていたけど、しっかりとした抱負を語ってくれた。これからのダンサーとしての未来に向けて頑張って欲しい!
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新国立劇場バレエは、牧さんの独断的です。内部を知るものとしては許し難い現実です。税金を導入しているのに、橘教室上がりの人の為の研修所です。将来はないでしょう!文化庁に必ず伝えます。人の人生を何だとおおもいですか!
投稿: | 2009/11/11 23:27
名無しの方へ
私はもちろん部外者で単なる一般人なので、内部のことはうかがい知ることができませんが、そんな印象をもたれがちな感じではありますよね。芸術監督が来シーズンから代わるから、良い方向性になることを期待しているんですよね。今日の仕分け作業でも、新国立劇場については問題になっていたようです。
投稿: naomi | 2009/11/12 01:29