BlogPeople


2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« パリから帰国しました/パリ・オペラ座ライモンダ速報 | トップページ | 12/27 パリ・オペラ座「ライモンダ」Raymonda 3幕のみ »

2009/01/04

12/27 パリ・オペラ座「モーリス・ベジャールへのオマージュ」Hommage a Maurice Bejart

Hommage à Maurice Béjart
27 décembre 2008 à 19h30

P1020353s


SERAIT-CE LA MORT ? 「これが死か?」

musique:Richard Strauss Quatre derniers Lieder「4つの最後の歌」
soprano Anne-Sophie Duprels

L'Homme(男): Mathieu Ganio
La Mort(死): Ludmila Pagliero
La Jeune(若い女): Fille Myriam Ould-Braham
L'Experience(経験): Nolwenn Daniel
La Sophistiquee(教養人): Eleonora Abbagnato

席は前から20列目のパルティーレ(カテゴリ1)。若干舞台から遠いけど、全体がよく見渡せる。バスティーユの広い舞台の上には、白い幕が空中に浮いているように配置。ソプラノ歌手と共に登場するマチュー。ソプラノ歌手も、ただたって歌っているだけではなく、舞台の上を歩き回ったり、横たわったり、後ろを向いていたり。
マチューは美の化身のように美しい。でもユニタードからは、胸毛が思いっきり出ているんですが(笑)。ここでのマチューは、とても繊細。身体のラインも美しい。ピルエットではちょっとぐらつくというミスがあったが、そこですら、儚さに結びつき、悲劇的なまでの美しさに酔わせてくれた。

水色のレオタードのミリアムは、クラシックラインがとても美しい。この演目の4人の女性ダンサーの中ではダントツの美しさ。若さの中にあるちょっとした残酷性を表現しているようだった。濃いピンクのレオタードは、エレオノラ・アッバニャード。目を惹き付ける存在感は人一倍ある。しなやかで小悪魔的で、彼女のキャラクターによく合っている。臙脂のレオタードのノルウェン・ダニエルはベテランらしい安定感。白いレオタードの「死」役のリュドミラは、デルフィーヌ・ムッサンイザベル・シアラヴォラが降板しての代役。このキャストの中で唯一のスジェが、一番重要な役に抜擢。アルゼンチン人の彼女はいかにもラテン系の顔立ちで、目が大きく目力がある(が頬骨が張っていてちょっと老けて見える?)。脚のラインもきれいだし、最後に男を手にかける不吉さをかもし出していて雰囲気があった。男は最後に横たわり、「死」にキスされながら息絶える。4人の女性ダンサーの粒も揃っていたし、ソプラノ歌手による音楽も美しい。テクニック的にはオフバランスが多少出てきたとはいえ、古典バレエの技術がメーン。でも、一度観ただけでは完全に理解するのは難しい演目。


L'Oiseau de Feu 「火の鳥」

L'OISEAU DE FEU: Benjamin Pech
L'OISEAU DE PHENIX: Karl Paquette

Les Partisans: Caroline Bance, Alice Renavand, Vanessa Legassy
Vincent Chaillet, Aurelien Houette, Nicolas Paul, Sebastian Bertaud, Daniel Stokes

実はこの作品、東京バレエ団で一度観たきりだった。それもまだ首藤さんが在籍していた時。火の鳥役は木村和夫さんだった。もう何年前になることだろう?というわけで初めて観るような気持ちで観た。

最初はパルチザンたちの中にまじっていたペッシュが、火の鳥の赤い衣装へと変わる。序盤はペッシュの動きがやや思いように感じられたが、途中から絶好調に。何者かに取り憑かれたような熱演。波のように寄せては返す激しい動きを、よどみなく繰り出していく。彼の素晴らしいところは、一つ一つのポジションが正確で、ぴたっと止まっているところ。プロポーションには恵まれていないけれども、アティチュードのポーズなどは実に美しい。すっかりエトワールの貫禄が身についたといえる。(翌日、たまたまガルニエのホワイエでペッシュを見かけたところ、向こうから話し掛けてくれて、前日の「火の鳥」は今まで踊ったこの演目の中でも最高の出来だったとやや興奮気味に語ってくれました)
斃れた火の鳥の後ろから、フェニックスが誕生する。カールのフェニックスがまた、光り輝く金髪(サラサラで少し長め)とブルートパーズのような澄んだ青い瞳で、神々しいほどの美しさ。動き一つとってもとてもきれいで、なるほど、これは神によって誕生させられた不死鳥だと思わせてくれた。パルチザンの中では、断然シャープな動きのアリス・ルナヴァンと、要としてしっかりと踊っていたニコラ・ポールが素晴らしかったと思う。

P1020398s

LE SACRE DU PRINTEMPS 「春の祭典」

L'Elue: Stéphanie Romberg
L'Elu: Audric Bezard

Deux Jeunes Gens: Bertrand Belem, Mallory Gaudion
Deux Chefs: Yong-Geol Kim, Alexis Renaud

Vincent Chaillet, Guillaume Charlot, Aurelien Houette, Nicolas Paul, Pascal Aubin,Sebastain Bertaut Mathieu Botto, Vincent Cordier, Daniel Stokes, Adrien Couvez Julien Cozette, Yvon Demol, Alexandre Gasse, Mickael Lafon,
Samuel Murez, Francesco Vantaggio, Mike Derrua

Quatre Jeunes Filles :Laurence Laffon, Ludmila Pagliero, Alice Renavand, Vanessa Legassy

Caroline Bance, Christelle Garnier, Myriam Kamionka, Sabrina Mallem, Alexandra Cardinale, Eleonore Guerineau, Amelie Ramoureux, Charlotte Ranson, Calorine Robert, Severine Westermann, Amandine Alibisson,
Laure-Adelaide Boucuad, Leila Dihac, Noemie Djiniadhis, Natasha Gilles, Christine Pelzer, Ninon Raux, Gwenaelle Vauthier

こちらの作品は東京バレエ団でもお馴染み。さすがにパリ・オペラ座での上演ともなると、やや品が良い印象があるが、それゆえ、かえって作品の残酷性、容赦のなさが浮かび上がってくるところが面白いと思った。東京バレエ団のを観ても、あまりそういうところを感じなかったのだ。

伏せている男性ダンサーたちの中で、一番最初に手をついて上半身をあげ起き上がるのが、マロリー・ゴディオン。力強くて野性的、シャープな動きで終始非常に印象に残った。生贄を決める過程は、すごく暴力的。その中で選ばれたのは、オドリック・ベザール。際立った長身とは裏腹に、激しく怯え、見えない恐怖と戦っているようだ。動きも、その恐怖の感情を込めた、あえて乱れを出したような激しい動きで、非常に説得力があったと思う。熱演。ステファニー・ロンベールも長身でクールなダンサー。その冷静さは、オドリックとは対極にあるようだった。運命と堂々と対峙し、それを受け入れようとする姿勢が感じられる。

身体をぶつけ合う荒々しい群舞にはとてもインパクトがあり、激しさのなかにもどこか気品、清潔感が感じられるのはオペラ座ならではか。その中で、恐怖に支配されて正気を失っているかのようなオドリック、そして4人の男性ソリストの中でも、際立って力強いマロリーが強い印象を残した。

でもやっぱり「春の祭典」はオリジナルのニジンスキー版と、ピナ・バウシュ版が古さを感じさせないのに対して、やっぱり古びてしまっている作品だと改めて思ってしまったのだった。古びてしまっていることを除けば、面白い作品だと思うのだけど。パリ・オペラ座管弦楽団による演奏は非常に迫力があり、素晴らしいものだった。

P1020382s

会場内ではオペラ座で過去に上演されたベジャール作品の写真展示をしていた。裏面から光を当てたスライド形式で、物販カウンターの上や天井近くに配置されたものもあり、ちょっと見づらかった。

P1020399s

« パリから帰国しました/パリ・オペラ座ライモンダ速報 | トップページ | 12/27 パリ・オペラ座「ライモンダ」Raymonda 3幕のみ »

バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« パリから帰国しました/パリ・オペラ座ライモンダ速報 | トップページ | 12/27 パリ・オペラ座「ライモンダ」Raymonda 3幕のみ »