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« シルヴィア・アッツォーニがロイヤル・バレエ「ラ・バヤデール」に客演 | トップページ | パリ・オープンツアー他、パリ雑感などなど »

2009/01/12

1/11 レニングラード国立バレエ−ミハイロフスキー劇場−『白鳥の湖』

レニングラード国立バレエ −ミハイロフスキー劇場−『白鳥の湖』
東京国際フォーラム ホールA

[作曲]ピョートル・チャイコフスキー
[台本]ウラジーミル・ベギチェフ、ワシーリー・ゲルツェル
[振付]マリウス・プティパ、レフ・イワノフ
[改訂演出]ニコライ・ボヤルチコフ [美術]ヴャチェスラフ・オクネフ
[指揮]ミハイル・パブージン [管弦楽]レニングラード国立歌劇場管弦楽団

オデット/オディール:オクサーナ・シェスタコワ
ジークフリート:イーゴリ・コルプ(ゲスト・ソリスト)

ロットバルト:ウラジーミル・ツァル
王妃:ズヴェズダナ・マルチナ
家庭教師:アンドレイ・ブレクバーゼ
パ・ド・トロワ:イリーナ・コシェレワ、タチアナ・ミリツェワ、アントン・プローム

小さい白鳥:アンナ・クリギナ、ナタリア・クズメンコ、エレーナ・ニキフォロワ、ユリア・チーカ
大きい白鳥:タチアナ・ミリツェワ、ダリア・エリマコワ、ヴィクトリア・クテポワ、ヴァレリア・ジュラヴリョーワ
2羽の白鳥:ダリア・エリマコワ、ヴァレリア・ジュラヴリョーワ

スペイン:エレーナ・モストヴァーヤ、アンナ・ノヴォショーロワ、ミハイル・ヴェンシンコフ、アレクサンドル・オマール
ハンガリー:オリガ・セミョーノワ、マクシム・ポドショーノフ
ポーランド:マリーナ・フィラートワ、エレーナ・フィールソワ、ナタリア・グリゴルーツァ、ユリア・カミロワ、アルチョム・マルコフ、ロマン・ペトゥホフ、デニス・サプローン、ニキータ・セルギエンコ
イタリア:ナタリア・クズメンコ、アントン・アパシキン

映画友達の新年会に行って久しぶりにちょっとだけ飲んだら、早速帰宅して頭痛と腹痛に苦しんでいます…。明日は実家で焼肉だというのに。

できることなら避けたい東京国際フォーラムAでの公演も、シェスタコワとコールプの共演とあれば行かなくてはならない、ということでセット券で確保したチケット。昨年の1月には風邪を引いてしまって、伝説とまでなったこの二人の白鳥を観そびれてしまったもので。

ぎりぎりに駆け込んだ席、5列目って書いてあるのに着いてみたら最前列のほぼ真ん中。国際フォーラムでこの席に座るのは初めて。が、指揮者(無駄にイケメン(ちょっとオーランド・ブルーム似なバブージン)が立ち上がってしまったと思った。ほぼ中央の席というのは、指揮者の頭が思いっきりかぶるのだ。(こっちを指揮者が剥くと目が合いそうな感じ)国際フォーラムAのオーケストラピットって浅いのだろうか。ただ、某オーチャードホールと違って、最前列でもポアントの足先まで見えるのは救い。

コールプ編

去年はシェスタコワとコールプの組み合わせの「白鳥」が観られなかった代わりに、ペレンとコールプの「白鳥」を観た。そのときのコールプは、1幕1場ではずっと本を抱えて、読み入っていた。今日も、家庭教師のブレクバーゼから小さな本を渡されて、時々読んでいた。乾杯の踊りが終わって、他の人たちがいなくなった後でも、本にしばし没頭するコールプ王子。今日も、てっぺんだけが長くて他は短い不思議な髪型に、目の周り黒いメイクだったけど、「ジゼル」の時ほど目の周りが黒くなく違和感は少ない。そしてこの人、やっぱり立ち居振る舞いはとても美しくて気品があり、見た目の怪しさを打ち消すほどで、ちょっと大人っぽいけど真面目な文学青年風情だった。まるで「オネーギン」のタチヤーナの男性版のように。

踊りの方は、「ジゼル」の時はやはり調子が悪かったのだと思わせるほど、安定していて良くなっていたと思う。きれいな線を描くアラベスク、柔らかく音のしない着地、そして優雅さ、王子の気品を加える腕の使い方。ひとまずはちょっと安心。

しかしそんな彼も、1幕2場でオデットが出てくると豹変!最初のうちは恐る恐る彼女に近づいていくという感じだったのが、そのうちストレートに、濃厚に愛を語り始める。またまたここでコールプの本領発揮。サポートの方も素晴らしく、軽々とシェスタコワを持ち上げているし、彼女を支える腕や、ピルエットするときの手つき、高い位置で指先でサポートする時の指、一本一本に愛があふれている感じ。ただ、ロクロ回しピルエットのときの位置が時々ずれちゃったり、サポートつきピルエットが傾いてしまったという難点はあったけど。

さらに、コールプってある意味容貌怪異(ごめんなさい、でもファンなんです)だからこそ、にじみ出る愛情の深さとどこか哀しみが伝わってくるところがあるのだ。(いや、コールプって素顔は、青い目がとても澄んでいてきれいだし、ハンサムだと思うんだけど、あの目の周り真っ黒メイクは、あえて狙ってやっているってことなんだろうな) だからこそ、普通の二枚目な王子が演じているより伝わってくるものがあるのだと思う。

びっくりしたのが、1幕2場のコーダの後、王子がオデットに愛を誓うところ。結婚を誓うマイムをしたところ、オデットがその腕を下ろさせようとするのだけど、コールプ王子は、絶対下ろすものか、とポーズを取り続けようとしたこと。王子の秘められた強い決意を感じさせた。オデットが去っていく時も、最後までオデットの指先に触れていようとすがり付いているかのようだった。一歩間違えればストーカー王子なのだけど、腕の使い方や立ち居振る舞いはあくまでもエレガントなので危ない人には見えなくて、情熱的ではあるけど純愛そのもの。彼は顔の表情ではなく、身体の動きできちんと感情表現ができる人なのだ。オデットのシェスタコワも彼の演技に応えて、最後まで手を離さないようにして、ロットバルトの力で白鳥の姿に戻る直前までは彼に視線を送っていて、演技は見事に噛みあっていた。

2幕での王子は、未だ前の晩のことで夢見心地で、未だ夢の中をさまよう悩める王子という風情。美しい花嫁候補たちが踊っても(ホントに、ここの花嫁候補のバレリーナたちは超美人ぞろい)、まったく眼中になくて、オデットはどこにいるんだろうって浮かない顔をしている。だからオディールが登場した時もホントに嬉しそうで。ヴァリエーションの踊りも絶好調。得意の山なりジュッテ、アティチュードの決めポーズ、ピルエット、どれもお見事で、「ジゼル」のときの不調振りを帳消しにしてくれた。

ここのシーンの演出でちょっと不満なのが、オディールとロットバルトが王子を騙していたことが判明した時に、二人はささっといつの間にかいなくなってしまって、オディールの高笑いとそれに呼応する王子の演技が観られないこと。王子は、いつのまにか二人の姿が見えなくなってしまって戸惑い、彼らが去ったのとは別の方向=オデットの影が踊っていたところへと走っていって、ようやく事態を把握する。女王の膝元で嘆いた後、再び正面を向いて結婚の誓いのマイムを繰り返し、そしてその腕をもう一つの腕で下ろして自らの愚かさを悔やむという展開。この2回目のマイムでも、コールプの演技力は遺憾なく発揮されていた。

3幕ではまたコールプとシェスタコワによる濃厚なドラマが再び展開。黒鳥たちに囲まれて倒れていたオデットを探し当てた王子は、横たわったオデットをしばらく抱きあげている。オデットが全然重そうに見えないところがさすが。ボヤルチコフ版の「白鳥の湖」は3幕の演出が盛り上がらず、オデットと王子はお互いを求めていてもロットバルトに邪魔されて引き裂かれ、湖の底に沈むことによってようやく最後に結ばれるという設定。しかし、コールプとシェスタコワの熱演によって、お互いを激しいまでの求め合いその結果死を選ぶ二人の感情はしっかりと伝わってきた。コールプももちろんだけど、彼の演技に応え、か弱い白鳥の姫ではなく強く熱い感情を持った白鳥の女王としてのオデットを演じきったシェスタコワが素晴らしい。これくらいの求め合う強い演技を見せないと、このエンディングはひどくつまらないものになってしまうのだ。ここにはしっかりと二人のケミストリーが感じられて、心中という結末をドラマティックなものとして見せてくれた。

やっぱりコールプとシェスタコワの舞台には何かがある!また別の演目でもこの二人を観たいし、「ジゼル」もまた観たい。

シェスタコワとレニングラード国立バレエ編

シェスタコワのオデット/オディールは素晴らしかった。派手さはないけれども着実なテクニック。弓なりの弧をしなるように描く理想的な脚と甲の造形美。自己主張しすぎることはなく、たおやかなラインの美しさと、一見控えめながらも情感豊かな表現力。この上半身やポールドブラの美しさはロシアのバレリーナだわ~と嬉しくなってしまう。(オペラ座も全体的にはいいんだけど、やっぱりオペラ座のバレリーナの多くが上半身が硬いところが好きになれない) パートナーから色々引き出すことができる能力の持ち主だと思う。オディールについても、邪悪オーラはまったくなくて、本来持った高貴な美しさで王子を誘惑するタイプだった。グランフェッテはすべてシングルだけど、軸がずれることも移動することもなく、しっかりときれいにきめていった(最後の一回だけ端折ったかも)。押し出しの強さや強い個性がないから、ボリショイやマリインスキーのスターにはならないだろうけど、知る人ぞ知る名バレリーナという地位は確立されつつあるのではないかな。

それからロットバルトのツァルがとても良かった。ロットバルト姿も絵になる堂々とした容姿、大きな跳躍、しっかりとした技術と存在感ある華やかさ。ロットバルトはこれくらいの人に踊って欲しい。「ジゼル」では不調だったミリツェワとプロームに、コシェレワを加えたパ・ド・トロワもとても良かった。コシェレワってやっぱり可愛いし、腕が長くてとてもきれいなのよね。彼女のオデットも観てみたかった。

コール・ドもこの日は悪くなかったのではないかな。最前列だったので実際の揃い方はあまりよく見えなかったのでちゃんと判断できなかったけど。近くで見ると判るのが、すごい美人さんが多いんだけどみんな化粧が濃いこと。(「白鳥の湖」という演目は、こんな前で見るものじゃない。もう少し舞台から離れたところで観たい)大きな白鳥に踊りの乱暴な人がいたのにはちょっとびっくり。スペインに、先日の「ジゼル」のハンス役オマールを発見。この人カッコよかったのね。

指揮のバブージンが目の前にいたのでイヤでも目に入ってしまったのだけど、彼がちゃんとダンサーを見て指揮しているのはよくわかった。ただ時々この人も自己陶酔モードに入ってしまっていることがあると思った。「ジゼル」の時の指揮者ドゥルガリヤンよりはずっと良かったと思うけど。やっぱり「白鳥の湖」のほうが「ジゼル」より指揮も演奏も気合が入るものなんだろうな。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

コンバンワ( ^ω^ )
コールプとシェスタコワの白鳥素晴らしかったでしょうね♪
観たかった~!!
naomiさんはバレエは習われていますか?
今日シルビアに行ったら、ペレンのバリエーションレッスンのDVDが置いてありましたw(゚o゚)w
マリインスキーのプリマのバリエーションレッスンはTDKだったかな?発売されていますが、マールイのは初めて見ました!たしか新書館から発売されていたと思います。
ペレンとシェスタコワは看板プリマですから、シェスタコワ版も発売して欲しいな~(o^-^o)
個人的にはシェスタコワファンなので(*^-^)

上記コメントに便乗させて頂きます。
私もシェスタコワのDVDが欲しい!
彼女の踊りには人間性がにじみ出ていて、それが邪魔にならず魅力的。
体のラインも美しいので、永久保存したいです。

kumiさん、こんばんは。

ペレンのヴァリエーションレッスンは、レニングラード国立バレエの公演会場で売っていましたね。私もロパートキナとヴィシニョーワのヴァリエーションレッスンは持っていて、とても面白く観たので興味があります。

私も超下手ながら、一応バレエを習っています。週一回通うのがやっとなのですが…。子供のときにちょっとやっていたけど、20年くらい間を空けて再開したということです。ヴァリエーションなど夢のまた夢ですcoldsweats01

シェスタコワのヴァリエーションレッスン、すごく観たいですね!彼女の役作りや解釈もすごく興味があります。色々と考えてやっているんじゃないかと思って。

ogawamaさん、こんばんは。

そういえばシェスタコワのDVDって出ていないんですよね。2003年に開催された「バレエの美神」というガラがNHKで放映されて、ペレン、ハビブリナ、クチュルクと「パ・ド・カトル」を踊っているくらいですね。昔はレニングラード国立バレエのビデオは出ていたんですが、最近のは全然ないですよね。。。。

シェスタコワの人となりはあまり知らないのですが、旦那様のシャドルーヒンさんとは仲良しのようですね。今回シャドルーヒンさんはあまり出番がないようなのですが(主役も踊るけど基本的にはすごく地味な方)。いずれにしても、ひっそりと咲く花のような、派手ではないけど素晴らしい演技力と実力を持っていますよね、シェスタコワは。

諸事情あって見られなかったので日記楽しみにしていました。

堪能しました。

私は去年はどうにか見られたのです。そのときの光景が目に浮かんでもう一度見た気になれました♪ ありがとうございます。

そうそう、あの舞踏会シーンの心ここにあらずはおもしろいですよね。

私もあの濃い舞台化粧いやです。みんな若くって美しいのになんであんなに塗りたくるんでしょう。

コールプの不細工化粧(笑)は、あぁそういう意味なら納得!です。

こんばんわ(*^m^)
私は大人から始めたので、本当に下手くそですが、週1回習っています!体は硬いし、甲もないしバレエに不向きですが・・・
そういえばマールイのDVDは最近のものが全くないですね(。>0<。)
一番新しいのがエスメラルダ(10年以上前の)ですもんね~
シェスタコワは人気があるしニーズはあると思うんですが・・・
地元の川副バレエ学苑は2年に1度発表会があるんですが、シェスタコワとシャドルーヒン夫妻がいつも客演してくれています♪

ずずさん、こんばんは。
ずずさんの大好きなシェスタコワが観られなくて残念ですね…。でもきっと来年も彼女はオデットを間違いなく日本で踊ってくれることでしょう!
しかし、去年のシェスタコワ&コールプを観た人は、皆さん、去年の方がドラマが濃厚だったと言っていたようなのですよね。私は去年見逃してしまったので、十分楽しみました。

そうそう、マールイのバレリーナは美人さんぞろいなので、あそこまで濃くお化粧しなくてもみんな綺麗なのですよね。ロシアのバレリーナはメイクが下手な人が多いのかもしれません。

kumiさん、こんばんは。
大人から始められたのですね!私も実質そうですから(ブランク20年以上)。バレエは自分で踊るのも楽しいですよね。上達はなかなか厳しいと今日レッスンを受けて改めて思いましたが!

そうそう、「エスメラルダ」くらいしかないんですよね。それでも10年位前。川副バレエ学苑って、友谷真実さんの出身の学校かしら?シェスタコワ&シャドルーヒン夫妻は、愛知県のASANOインターナショナルバレエの公演にも来月出られるんですよね。他にもマールイから出演するダンサーがいるようで。本当にみなさん、親日家ですよね!

ホント、新しいDVD出して欲しいです~。

naomiさんこんばんわ(*^-^)
そうなんです、川副学苑は友谷真実さんと下村由理恵さんが習われていたところです。
最近は地方公演は減りましたが、マールイは日本全国をまわり、日本に根付いているバレエ団ですよね( ^ω^ )
シェスタコワ・シャドルーヒン夫妻は大忙しですね♪
私も今バレエから帰ってきました~
明日は東京バレエ団のニューイヤガラーに行ってきますね! 

kumiさん、こんばんは。
やはり有名なところなんですね。下村由理恵さんは表現力があって本当に素晴らしいバレリーナですよね。
東京バレエ団のニューイヤーガラはいかがでしたか?私は2月のベジャールガラ(後藤晴雄さんのボレロと首藤さんの娘)を見てきます

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