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2008/12/24

12/23マチネ 新国立劇場「シンデレラ」Frederick Ashton's Cinderella

そういうわけで、何だかんだ言って「シンデレラ」3回目に行って来ました。というか、マイレン・トレウバエフのファンの私にとってはこれが最重要公演だったわけなのですが。マイレンが主演の公演は、今シーズンこれしかないわけですし。(初日もアクシデントにより2幕後半からは主役を踊りましたけどね)

「シンデレラ」ってやっぱりとてもいい作品だと思うし、新国立劇場のカラーにもとても合っているし、全体的に言ってもとても良い公演だと思いました。日ごろからよく新国立劇場について苦言を言っていたり書いている私ですが、やはり、期待しているからこその苦言となるわけです。本当にもういや、と思ったらチケットを持っていたとしても売ってしまうなりして観に行かなくなるわけだし。

さいとうさんは、昨日に引き続いての主演。さすがに後半の方ではちょっと疲れが見えて、やや踊りが小さくなってしまった印象はあったけれども、ミスもほとんどなくて、とても安定していました。ソワレを観た友達の話でも、好調だったということなので、本当に良かったです。こういう大変な経験が、大きな糧になりそうですね。可愛らしくて健気なシンデレラ。ポアントの軌跡もきれいだったし、アシュトンのパをうまく軽やかにこなしていました。難しそうなことを、そんなに難しくないように踊れているところがたいしたものです。

そしてマイレン!なんて素敵な王子様なのでしょう。といっても、随所にマイレンらしいちょっと皮肉さが出てくるところがまたたまらないわけなのですが。包容力があって、紳士的で、とても頼りがいがある大人の高貴なプリンスです。踊りの方は絶好調!柔らかい跳躍、足音はしないし、着地はきれいな五番だし、指先に至るまで動きが美しい。(でも、王子役を踊るときには結婚指環は外しましょう)よく観るとけっこうユーモラスなところがあって、3幕でアグリーシスターズにガラスの靴を履かせるよう靴屋に命令するところや、姉の方への態度など、ちょっとエラそうでした。サポートも非常に安定感がありました。マイレンは初主役の「くるみ割り人形」の時から、新国立での主演はほとんど観ているのですが、前からこんなに安定していたっけ?と思うほど。もう惚れ惚れです。今回は急な代役でもいい踊りを見せたし、ぜひ来シーズンはもっと主役にキャスティングして欲しいです。唯一の男性ファーストソリストですし。

この回は、ほとんどセカンドキャストだったので、それを観るのも楽しかったです。四季の精はファーストキャストの方が良いと思いましたが、冬の精の厚木さん、夏の精の湯川さんはとてもよかったと思います。特に夏の精は、夏の気だるい感じがドラマティックに表現できていました。仙女の本島さんはペケでした。パについていくのがやっとで、たとえばヴァリエーションでも、音に遅れてしまうので全然パンシェできていないし、猫背になるし、何しろ複雑なパが踊れていないので顔にも"必死”って書いてあるように表情が硬く、仙女が持つべき暖かさ、優しさ、包容力が感じられなかったです。川村さんの美しさ、音楽性やキラキラ感が懐かしく思われました。

アグリーシスターズの保坂アントン慶さんは、マッシモ・アクリさんほどのアクはありませんが、アクリさんより美人な姉だけに、ちょっと色っぽくてカマっぽくて(女の役ですが)違った面白さがありました。高木さんも、たぶん初役だと思いますが、ちょっともじもじして内気な妹をかわいく演じていたと思います。ファーストキャストの井口さん含め、新国立のアグリーシスターズは演技が上手くていいですね。カーテンコールでのアントンさんも、とっても面白かった!

道化のバリノフくんも、やわらかくて滞空時間の長い跳躍が好調だったし、キャラクターが道化にとても向いている感じです。前より体重も絞り込んだ感じで少し細くなったと思います。

コール・ドの星の精たちがとても揃っていて綺麗でした。多分このシーンでのコール・ドのリーダーは大和雅美さんだと思うのですが、彼女が一番バッターで勢いよく入っていくところから、統率がとてもよく取れています。また、星のキラキラをイメージした振付が可愛いんですよね。

新国立劇場バレエ団の美点がとてもよく出ている作品なので、版権の問題もあるかと思いますが、大事なレパートリーとして大切にしてほしいと思いました。

2幕では、シンデレラに惹かれた王子が、人気のない舞踏会場でシンデレラの姿を追い求めます。そこへ、パ・ドブレをしながらシンデレラが姿を現します。嬉しさを隠せない王子と、表情を輝かせるシンデレラ。このふたりきりのアダージオというシチュエーションと少し寂寥感がありながらもドラマティックな音楽が、深い感動を呼びます。やっと求めていた人に出会えたね、という。それが、ラストでの後姿の二人に昇華していて、きらきら光る星屑とともに感動が頂点に達します。御伽噺と馬鹿にできない、素晴らしい作品だと思います、アシュトンの「シンデレラ」は。また近いうちに観たいです。

【シンデレラ】
 さいとう美帆

【王子】
 マイレン・トレウバエフ

【義理の姉たち】
 保坂アントン慶 高木裕次

【仙女】
 本島美和

【父親】
 澤田展生

【春の精】
 丸尾孝子

【夏の精】
 湯川麻美子

【秋の精】
 高橋有里

【冬の精】
 厚木三杏

【道化】
 グリゴリー・バリノフ

【ナポレオン】
 八幡顕光

【ウェリントン】
 市川 透

【王子の友人】
 陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓 中村 誠

【振 付】フレデリック・アシュトン
【作 曲】セルゲイ・プロコフィエフ
【監修・演出】ウエンディ・エリス・サムス
【指 揮】デヴィッド・ガルフォース

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

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  Merry Christmas。。.☆*
     Joy and Peace to You。.☆*:.。.☆*† 

         maria。。☆*:.。.☆*†

23日、ソワレに行ってきました。
2回目の新国立バレエでしたが衣装がとても美しく、コール・ドの皆さんかわいくて、素敵でした。
コンテや演劇も魅力的な演目が多いので、来年は足しげく初台に通いそうです。
あ、オペラも行ってみます。

daikanyamamariaさん、こんばんは。
素敵なクリスマスメッセージをありがとうございます。ホント、世界が平和になることを祈りたいですよね。

ogawamaさん、こんばんは。
23日のソワレに行かれた方も結構多かったようですね。新国立劇場の公演はいつもとても衣装や舞台装置が綺麗なんですよね。「シンデレラ」はロイヤル・バレエのプロダクションを使っているんですよね。そして世界有数のコール・ド!この中から未来のスターを見つけてみるのも楽しいかと思います。

そうそう、新国立劇場はプレルジョカージュのカンパニーを招いたり、コンテンポラリーもなかなか良い公演をやるんですよね。来年は2月に森山開次さんの公演があるので、これも楽しみです。

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