バレリーナへの道Vol.75
バレリーナへの道 VOL.75 はとても読み応えがあって楽しい一冊でした。
〈特集〉海外で活躍するダンサー2008
島崎麻美(バットシェバ舞踊団)/蔵健太(英国ロイヤルバレエ団)/西野麻衣子(ノルウェー国立バレエ)/市河里恵(ボストンバレエ)/高田麻名(セントルイス・バレエ団)/平田桃子(バーミンガム・ロイヤル・バレエ)/小池ミモザ(モンテカルロ・バレエ)/長澤美絵(ウクライナ・ドネツクバレエ団)
〈公演1〉国際交流公演
樋笠バレエ団 2008インターナショナルガラ
公演レポート/樋笠淳子インタビュー
新潟県中越沖地震チャリティー バレエガラコンサート
公演レポート/芸術監督&出演者インタビュー
〈来日公演2〉子供向けバレエ公演
ロシア国立 ワガノワ・バレエ・アカデミー/キエフ・クラシック・バレエ『白雪姫』/サククト・ペテルブルグのソリストたち「親子で楽しむ夏休みバレエまつり」/日生劇場国際ファミリーフェスティヴァル 牧阿佐美バレヱ団『ロメオとジュリエット』
表紙は、新潟県中越沖地震チャリティー バレエガラコンサートのガリーナ・ステパネンコとアンドレイ・メルクリエフの「ライモンダ」。長いマントをつけたメルクリエフのお姿が美しいです~。裏表紙も、同ガラの「ドン・キホーテ」で、アンナ・パシコワとエレーナ・コレスニチェンコのロシア美女二人が女の戦いを見せているシーン。この場面はカッコよかったですよね!何気にイリヤ・クズネツォフも写りこんでいます。
このガラの特集は14ページ。クラス・レッスンとリハーサルの様子には、ガリーナ・ステパネンコ、ユリア・マハリナ、アンドレイ・メルクリエフ、イリヤ・クズネツォフらが。舞台写真では、天使ちゃんのような!アントン・コルサコフの「薔薇の精」、とてもスタイリッシュなエレーナ・フィリピエワとセルゲイ・シドルスキーの「カルメン」、「ドン・キホーテ」での豪華な競演、そして「ガウチョ」を踊るゲジミナス・タランダまであって、満足度いっぱいです。出演者ほぼ全員のコメントもあり、仏陀の真似をするタランダさんのオフショットあり、楽しい記事です。
夏のガラといえば、樋笠バレエ団のインターナショナルガラの記事も。樋笠淳子さんは、トルコ・アンタリア国立バレエ団のバレエ・ミストレスを経て現在はポルトガル国立バレエ劇場の芸術監督助手を務められている関係から、実現したガラなのですね。こちらも、会場を沸かせたキューバ国立バレエ団のロメル・フロメタ&ヴィエングゼイ・ヴァルデス、そしてダニール・シムキン、ヨハン・コボーらの舞台写真が載っています。瀬戸秀美さん撮影のヨハン・コボーの「牧神の午後」がものすごくカッコいいです。
ワガノワ・アカデミーの公演では、アスィルムラートワ芸術監督のインタビューも。相変わらずのお美しさです。キエフ・クラシック・バレエの「白雪姫」や、「親子で楽しむ夏休みバレエ祭り」の楽しげな写真もたくさん。
また、小林紀子バレエシアターの「ラ・シルフィード」「ザ・レイクス・プログレス」の写真もたくさん載っているし、佐々木美智子バレエ団の「バフチサライの泉」、愛知芸術文化センターの「神曲」(白河直子振付)と「イエルマ」など、見にいけなかったけど興味を惹かれた作品も紹介されています。
海外で活躍するダンサーたちの手記は毎度面白いですよね。ロイヤル・バレエの蔵健太さん、バットシェバ舞踊団の島崎麻美さん、モンテカルロ・バレエの小池ミモザさん、ウクライナ・ドネツクバレエ団の長澤美絵さんなど、今年の夏観ることができたダンサーたちの言葉は、どれも触発されるものがあります。日本ではそれほど知られていないけど、一流バレエ団で大活躍されている日本人ダンサーはかなりいるんですね。
さまざまなコンクールも紹介されていますが、ヴァルナ国際コンクールのレポートは、貴重ですね。福岡雄大(シニア)、金子扶生(ジュニア)の二人が受賞しています。屋外で行われる様子が伝わってきます。
(ヴァルナについては、チャコットのダンスキューブの記事も詳しいです)
http://www.chacott-jp.com/magazine/topics/68_1.html
巻末の方に、私の通っているスタジオのワークショップが登場していて、習っている先生のコッペリアの写真が載っていたのがちょっと嬉しかったのでした。
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