最近のコメント

BlogPeople


2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« パリ・オペラ座「ライモンダ」キャストちょっと追加 | トップページ | 新国立劇場「こどものためのバレエ劇場」新振付「しらゆき姫」 »

2008/11/17

新国立劇場「アラジン」2日目

遅くなってしまったので、本当に簡単に。(って結局簡単じゃないんですが!)

小野絢子さんと八幡顕光さんの「アラジン」、二人ともとってもハマリ役で良かったです!やっぱりイタズラ小僧のようなアラジンは、山本さんのような王子様より、小柄で身体能力に優れ、やんちゃな八幡さんが似合っています。アラジンがその場にいるようでした。持ち前の華麗なテクニックも発揮できていたし。

そして小野絢子さんのプリンセスは、とにかく可愛くて可愛くて。この作品のプリンセスは、性格描写があまりされていないのですが、小野さんはひたむきで愛らしく健気なお姫様でした。小野さんも小柄な部類に入ると思いますが、ラインがとてもきれいで柔らかく、プロポーションがよく見えます。顔のつけ方も的確で、全体的に繊細で砂糖菓子のよう。しかも初めての主役なのに、ほんわかとした華があって目を惹きます。

特に八幡さんは小柄ゆえ女性をサポートする役の経験が浅いようなので、リフトやサポートで細かいミスがありましたが、気になるほどではありませんでした。パ・ド・ドゥのリフトがかなり難易度の高いものだったので、頑張っていたと思います。

全体的には楽しい作品なのに、昨日観た時に主役二人の印象が薄かったのは、振付に起因するところがあるのではないかと思います。他の役の振付は面白いし、いかにもビントレー、なのですが、主人公二人のパ・ド・ドゥがあまり印象的ではないのです。

しかしながら、この二人が主演した回のほうが、より「アラジン」らしいし、二日目ということもあって周囲の緊張もほぐれてきた感じで、まとまりがよく、楽しめました。

ランプの精ジーンには、中村誠さん。初日の吉本さんとはまったく違った役作りで、見比べると面白かったです。より「ランプの精」的なのは、小柄ながらも、どっしりとしていて、飛んだり跳ねたりが得意でどこかユーモラスな吉本さんだったと思います。中村さんは、すらりとしていて、線が細いのですよね。身長も彼の方が高いし、バレエダンサーとしては彼の方が恵まれているのですが、存在感は吉本さんの方が強い。中村さんは、持ち前のしなやかさ、軽やかさ、そしてセクシーさがあって、ちょっと妖しいランプの精。こういうのもありかと。メイクもちょっと違っていて、中国人的な感じがしました。しかし中村さんも、ハードな振付を見事にこなしていて、中でもピルエットの軸のぶれなさとか、背中の柔らかさ、ジュッテの美しさが素晴らしかったです。彼の個性はなかなか得がたいものがあります。

マグレブ人には冨川祐樹さん。さすがにマイレンほどの強烈さや大きな動きはないのですが、演技はとても濃くて怪しくてすごく悪い人~って感じで、よく嵌っていたと思います。

ディヴェルティスマンでは、まずエメラルドが、移籍してからのほぼ初お目見えである古川和則さんと、高橋有里さん、さいとう美帆さん。初日の中村さん&寺島姉妹は、さすがに双子の姉妹ならではの息の合い方に、中村さんの妖しさが加わって3人の独特のセクシーワールドだったわけです。今日はもう少し健全な感じ。当たり前ですが、やはり古川さんは中村さんとは全然違う印象。身体のポジショニングやアイソレーションが見事で、ベジャールなどコンテンポラリーも踊ってきただけのものがあるな、と。とても素敵でした。

ルビーには、寺島ひろみさんとマイレン。ひろみさんは、昨日の厚木さんのような濃厚さはないけど可愛らしいお色気があって、一方マイレンはすごくセクシーでした。ひろみさんをサポートするところがとても多くて、難しそうなのですが、姫を大切に扱いながらも、色々教えて行っている大人の男って感じで。マイレンファンとしては、また鼻血ものでした~。

群舞で目立っていたのは、長身で、手脚がとても長くてきれいな大湊由美さん。砂漠の嵐でも、ダイアモンドの群舞でも、一番綺麗でした。誰かに似ているな、と思ったら、この間のNHKで放映されたドキュメンタリーの、オクサナ・スコリクでした。

それから冒頭に出てくるアラジンの友達二人が、泊陽平さんと福田圭吾さん。若々しく、はつらつとしていてテクニックも華やか、魅力的でした。こういう有望な若手の男子が活躍できる作品をもっとやって欲しいと思います。

作品としては、やっぱり1幕が長くてたっぷりの内容の割りに2幕、3幕、特に3幕が薄いという感じでしたが、繰り返し見るとより楽しめると思います。2幕は、獅子舞やジーンの手下など、お屋敷での華やかな踊りがあって楽しいです。冒頭の入浴シーンもちょっと色っぽくて可愛いし。3幕はやっぱり改善の余地があるのではと。マグレブ人のハーレムが地味すぎるし。美術は本当に素敵なんだけど、やっぱりエンディングはもっと派手派手にしてほしいです。

今日は2階サイド席から見たので、照明の美しさに息を呑みました。1幕冒頭での、砂漠らしい乱反射する光の表現や、床に地模様を作るテクニック。舞台装置をよりリアルに、アラブっぽく見せるのに貢献していました。やっぱり複数回見るときには、席の位置を変えた方がいいと思いました。

音楽も、改めて聞くと、場面場面に見事にマッチしており、とても効果的で、よくできた音楽であるのがわかりました。ただ、やっぱり印象に残りにくいというか、観ている間は凄くいいなと思うのですが、帰宅するとどんなメロディだったっけ?と忘れちゃうのですよね。オーケストラピットの
中を見たら、ずいぶんと人が多く、楽器の種類も多く、演奏もオーケストレーションも素晴らしかったと思います。

湯川さんと芳賀さんのコンビも見たくなりました~。ちょっと大人なふたりなので、また全然違った感じになりそうです。


とにかく、小野さん、八幡さんの主役デビューは大成功でした!おめでとう!

アラジン:八幡顕光
プリンセス:小野絢子

魔術師マグリブ人:冨川裕樹
ランプの精ジーン:中村誠
アラジンの母:難波美保
サルタン(プリンセスの父):イルギス・ガリムーリン

オニキスとパール:大和雅美、伊東真央、寺田亜沙子、福田圭吾、泊陽平、陳秀介
ゴールドとシルバー:川村真樹、西川貴子、貝川鐵夫、市川透
サファイア:湯川麻美子
ルビー:寺島ひろみ、マイレン・トレウバエフ
エメラルド:高橋有里、さいとう美帆、古川和則
ダイアモンド:西山裕子

« パリ・オペラ座「ライモンダ」キャストちょっと追加 | トップページ | 新国立劇場「こどものためのバレエ劇場」新振付「しらゆき姫」 »

バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

naomiさん、こんにちは。今日、行ってまいりました。八幡さんのアラジンが見たくて。catfaceずっと仕事が忙しくて、行けるめどがたっていなかったのですが、昨日思い立ってチケットを買い、無事観てきました。大満足です!自分で見るまではnaomiさんのご紹介を読むのを我慢して今拝見して、その的確なご講評に感激です。八幡さんはカルミナ・ブラーナで拝見してからずっと気になっていたのですが、今回のアラジンは彼のための作品なのかな~という気がしました。こういう小柄な少年の趣を持つ男性ソリストのための作品は日本のバレエ団には必須な気がします。かなり運動量が多そうなので大変かもしれませんが。仰るとおり、プリンセスのサポートではいつもより緊張しているように見えましたが、二人の初々しさが本当に新鮮で舞台全体の完成度とともに心に残る作品となりました。音楽もちょっと心配していたのですが、古典好きにも違和感のない出来で舞台に集中できました。

Kemiaさん、こんばんは。
今日無事に観に行けたのですね!良かったですね♪
八幡さんは小柄なので、なかなか古典の主役を踊るのは難しいようですが、今回の「アラジン」は本当に彼にピッタリでしたね~。予備知識なしで観るとまた色々と驚きが合って楽しかったのではないかと思います。
日本のバレエ界はどうしても女性中心になりがちで、東京バレエ団でのベジャール作品や、最近のK-Balletは男性ダンサーを重視していますが、新国立劇場ではなかなかなかったので、このような作品をやってくれるとやっぱり楽しくて良いです。いつも古典ばかりでは面白くないですからね。小柄でテクニックのある男性ダンサーの伝統ってミーシャを始め、昔からありますし。

音楽も良かったですよね!水曜日は4階のサイドから観ていたのですが、オーケストラピットをところ狭しと埋め尽くしている楽器の姿にも圧倒されました。オケピだけでは足りなくて、一部舞台の下にまで楽器がもぐっていましたね。さすがに私も3回観に行ったら、音楽がぐるぐると頭の中で鳴り響いています。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« パリ・オペラ座「ライモンダ」キャストちょっと追加 | トップページ | 新国立劇場「こどものためのバレエ劇場」新振付「しらゆき姫」 »