Swan Magazine Vol.13
Swan Magazine Vol.13が発売されました。
安珠さんによるフォト「DANCER's DEEP MIND」は、K-Balletの宮尾俊太郎さん。改めて、彼は本当に容姿に恵まれたダンサーだと思いました。背も高いし、涼しげな目元、彫りの深い顔立ちといい、日本人ではピカイチなのではないでしょうか。"恋人"だというバイクにまたがっている姿も本当にカッコよくて、そこらへんの若手俳優なんかよりよほど素敵です。バレエを始めたのが遅かったようですが、モニク・ルディエールの元で学び、10年間で主役を張れるまで成長した彼、これからも楽しみですね。
特集は12月に来日する「ボリショイ・バレエ」と今年創立60周年を迎えた「松山バレエ団」。バレエ漫画の名作『SWAN』に登場する二つのカンパニーの魅力に迫る、とのことです。
ボリショイ・バレエの特集は、ボリショイ劇場での「白鳥の湖」と「明るい小川」の鑑賞記つき。特に「明るい小川」は、今度の来日公演が日本初演となるので、たくさんの楽しそうな写真で紹介されると期待が高まります。衣装やセットも、とても華やかで、生き生きとした雰囲気がよく伝わってきます。また、今期限りで退任するアレクセイ・ラトマンスキー芸術監督に「明るい小川」を中心にインタビューしたり、ザハロワ、ウヴァーロフ、グダーノフ、アレクサンドロワ、クリサノワ、オシポワ、ワシリエフ、シュプレフスキー、さらにはすでに退団したものの来日公演には出演するフィーリンのインタビューも載っていたりととても盛りだくさん。ボリショイ・バレエのファンにとっては必読だと思います。
ボリショイ・バレエ関連では、岩田守弘さんの、主に振付についてのインタビューも載っています。岩田さんは、日本ロシア青年交流事業のサイトにも、とても素晴らしい写真とともにインタビューが載っています。「僕はいつか、人々の記憶に永遠に残るバレエを作りたい」「ありったけの、心を込めること。大切なのは、ただそれだけ」という言葉が素敵です。こちらも必見ですね。
松山バレエ団の特集もなかなか面白かったです。私はここの舞台は数年前に一度観ただけなのですが、松山樹子が設立してから今までの60年間を、森下洋子・清水哲太郎が語っていて、興味深いものでした。フォトアルバムで見る松山樹子さんはとても華やかで美しく、また数々のオリジナル作品を上演した時の舞台写真もインパクトがありました。
それから、パリ・オペラ座学校の土屋裕子さんが語るオペラ座入団試験の様子も読み応えがあります。今年めでたく入団が決まった注目の女性ダンサーたちの舞台写真がとても素敵です。ローラン・イレールの娘ジュリエット・イレールや、マチュー・ガニオの妹マリーヌ・ガニオなど。
後ろの方には、新国立劇場の「アラジン」のリハーサルの様子の写真も載っていて、期待が高まります。楽しそうな雰囲気が伝わってきますね。
有吉京子さんの連載「まいあ」では、なんと京極小夜子先生が登場します。「SWAN」ファンには懐かしい名前ですね。この作品の中では、日本で国立のバレエ学校が設立されて20年、ということになっていますが、現実は皆さんご存知の通りです。
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追記:K-Ballet Dancer's Blogに宮尾俊太郎さんのエントリがありますが、この号に載っているバイクは、例の盗難に遭ってしまったバイクだったのですね。本当にお気の毒に。宮尾さんのエントリには、たかの友梨のCMの裏話もちょっと書いてありますが、面白いです。
http://www.k-ballet.co.jp/blog/2008/09/post_134.html
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