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« マチュー・ガニオ&カルフーニ~二人のエトワール | トップページ | 「イントゥ・ザ・ワイルド」Into The Wild »

2008/09/28

東京文化会館バックステージツアー

「ちょこっと劇場へ行ってきます」のmiyaさんのエントリで、東京文化会館のバックステージがとても楽しいらしいということがわかり、ちょうど9月27日には珍しく土曜日のツアーが組まれているらしいということで、友達二人&友達の彼の合計4人で参加。知る人ぞ知るというバックステージツアーだけど、発売日にはほぼソールドアウトになると言う。

http://www.t-bunka.jp/sponsership/spo_c_6.html

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ツアーの参加者は総勢50人で、3つの班に分かれる。まずは、コンサート形式に組まれた舞台の上で、係員の全体的な説明を聞く。東京文化会館は1961年に開館するので、まもなく50歳になろうというところ。それまでは、東京でクラシック音楽の演奏会が開かれるのは日比谷公会堂くらいしかなかったそうだ。天井から見ると、6角形の形になっているとのこと。空席時の残響時間は2.0秒という理想的なものだそうで、床は、硬すぎず柔らかすぎない檜でできている。

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まずは、コンサート形式から、オペラ/バレエ形式への舞台転換を見せてもらった。コンサート形式の時に使われている反響板で組まれた壁や天井を奈落へ沈める。これが12メートルの高さで、分速1メートルなので、13分で転換することができるそうだ。そしてホリゾントを下ろし、それからバトン(幕や装置がぶら下がっているもの)を下ろす様子を見せてもらう。バトンは分速5センチから150センチまで17段階もの速度調整を行うことができ、下手にある操作盤で操作を行う。

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5階まで階段を上り、5階の正面の席の両脇にあるピンスポットを操作する照明室まで行く。2つの部屋に、各2台のピンスポット機があり、実際に機械を触らせてもらう。ピンスポットのサイズや位置を動かすのは、まるでスナイパーになったような気分。一緒に行った友達がベジャールファンだったので、「ボレロ」の最初のシーンで手だけに照明を当てるのはどうするのかと質問をした。これは本当に真っ暗な中で小さな面積に当てなければならないので、リハーサルの時に大体の位置を把握して、ほとんど勘でやるようだ。技術修練には少なくとも3~4年は要するとのこと。「白鳥の湖」だったら登場はどちら側のどの位置、といった流れを熟知しているそうだ。狭い部屋で3000Wの機械2台があるところで働くのは相当暑いようだ。

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カーテンコール体験という面白い経験もできた。まずは、整列して舞台に向かって一礼。別の班が5階からピンスポットを照らしてくれる。拍手の音までテープで鳴らしてくれるという大サービス振り。二手に別れ、今度はカーテンの前でレベランスをし、もうひとつの班は、緞帳の縫い目を持って開ける。何人かで手分けして持つためか、意外と重たくない。ちょっとしたスター気分を味わえて楽しかった。

ついで、オーケストラピットへ。オーケストラピットの中にも実際に入れてもらう。色々な深さにできるとのことだけど、ワーグナーのように楽器の編成が多い場合には、255cmという深い位置まで下げて、普段は譜面台や椅子を収納するスペースにティンパニーなどの場所をとる打楽器が入ることで、大編成を入れることを可能にしているそうだ。舞台の上にまた上がり、プロンプターボックスを見せてもらう。オペラの時に、出だしを歌手が忘れた時に指示したりする役の人が入る隠し箱のようなもので、非常に狭い。副指揮者が入ることが多いようだ。実際に中に入ってみることもできる。

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そこからいよいよ、一番の楽しみ、バックステージへ。オーケストラピットから裏へ回ると、さっそく壁面に多くの落書きが。オーケストラピットの近くなので、書いている人たちはほとんどがオーケストラのメンバー。係りの方の話によると、上手の方が落書きが多く、理由としては、上手に配置されている楽器(打楽器とか金管?)の方が暇だからだそうだ(笑)奈落の横を通ったが、先ほど転換した反射板が置かれているのが見えた。

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それから、舞台の袖に。上手の方は古い落書きが多くて歴史を感じさせる。一番古いものは1967年のもので、チョークで書かれている。そして、バレエ団やオペラ劇場ごとに額やポスターにサインされたものが多数飾ってある。ごく最近、今年の夏のロイヤルやABTまで、様々なところのがあり、所狭しと飾ってあるのは壮観の一言。また、それぞれの劇場の個性が出ており、イラストやポスターのコラージュや、Tシャツにサインされたものなど様々。他の劇場の舞台袖は発表会等で行ったことがあるし、メトロポリタン・オペラ劇場のバックステージツアーにも行ったことがあるけれども、ここまで広々としたところは初めて。このスペースだけでも十分バーレッスンできるだろう。

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もっともっと写真を撮ったり、ゆっくり見たかったけど、時間もあるので楽屋へ。個室の楽屋が存分に用意されているのも、権威ある劇場ならでは。個室にはそれぞれシャワーも完備されている。世界のスターたちが利用しているものなのだから。フリースペースもゆったりと取ってあるし、大部屋には、洗濯機を設置できるスペースまである。長期公演ともなれば、出演者は大部分の時間をここで過ごし、ほとんど住んでいるような状態になるとの話。

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しかも、廊下にも、楽屋にも、サインや落書きがされており、コンクリート打ちっぱなしの空間があれば何かしら落書きされているって感じ。1階の楽屋口へと上る階段の脇に、ロイヤル・バレエのデヴィッド・マッカテリの大きなサインを発見。しかも、ここで公演を行うたびに、その年号を書き入れており、もう4回も来ているというのが判った。意外な自己主張!そのちょうど反対側には、ロイヤルの同僚リアン・ベンジャミンのサインも。リアン、東京公演には出演しなかったけど大阪のガラへの出演があったからサインはしっかり残したのね。

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最後には、このホールの財産である、過去出演した大スターたちのサイン帳を見せていただいた。マリア・カラス、カラヤン、バーンスタイン、リヒテル等など…。

わずか500円の参加費で、2時間もの間説明つきでこんなに楽しい体験をさせてくれるバックステージツアー、また機会があれば参加したいなと思った。しかも、どこにどの劇場やバレエ団のサインが飾ってあるかとか、照明プランがどうなっているのとかの説明書きや、出演したスターたちの写真も収めた、劇場についてのパンフレットまでついている。公演やリハーサルが入っていない日が少ないため、なかなか多くの回数は実施できないそうだから、日程が合うときがあれば本当にお勧め!この劇場がつむいできた豊かな歴史の一端に触れることができて、今後、より公演が楽しめるようになるはず。

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50年近いホールの歴史の中で、公演を行ったアーティストたちが壁に残していったサインや落書きはものすごい財産なので、これはずーっと残していておいて欲しいなって思う。万が一解体されることになったとしても、壁の落書きは保存しておいて欲しいな…。というか、解体はしないで、うまく改装して未来永劫使い続けて欲しいホールだ。

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それにしても、なんでハンブルク・バレエの来年2月の来日公演は、東京文化会館で行わないのだろう。「人魚姫」のNHKホールはだだっ広すぎて雨宿り席が多く、バレエ向きの劇場ではないし、「椿姫」を上演する神奈川県民ホールは悪いホールではないものの、東京から1時間近くかかる横浜関内にあって、平日6時半開演もしくはマチネ(2時開演)というのは社会人からすると、会社を早退しなければ観に行けない。人気のある「椿姫」の公演が東京で行われないこと自体、あまりにも観客不在の判断というか…。今回、舞台袖や楽屋に残されたハンブルク・バレエのサインの数々、特にこの劇場で観て思い出に残っている「ニジンスキー」のイラストを見て、ますます割り切れない思いがした。

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コメント

わ~面白そう♪
500円で見られるなんてお得ですね~。
私も知ってたら行ってみたかったです。
新国立劇場もやってますよね。あそこも平日ばかりのようですが。

来年のハンブルク・バレエの来日公演はどうしてあんなにチケットが高いんでしょう。ビックリしました!

レポート楽しく読みました~
すごい大サービスのバックステージツアーなんですね。
次のチャンスは是非参加してみたいです。

プリマローズさん、こんばんは。
そうそう、こんなに内容が盛りだくさん、サービス満点のツアーだとは知りませんでした。サイトで時々告知をしているので、時々チェックするといいと思います。次回は平日みたいですが。
新国立も、たまに休日とか、終演後(これは抽選みたいだけど)のがあるんですよね。これも行ってみたいです。

ハンブルク・バレエは前回も高かったんですよね。ユーロ高やサーチャージ高騰もあるのかな?今ちょっと下がっていますが。オーケストラなしで椿姫の値段にはちょっとビックリです。チケット代、払えるのかな、自分。

ほみさん、こんばんは。
東京文化会館は、ヨーロッパのゴージャスなオペラハウスよりは見劣りするところもあるけれども、やはり日本では最も歴史があって格式のある劇場ですよね。それがこんな出血大サービスをやってくれているのは本当に素晴らしいですね。
もちろん、スカラ座関係のサインや、ギエムの愛の物語の時のサインもあるので、必見ですよ♪

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