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« ニュー・アドベンチャーズ「ドリアン・グレイ」Matthew Bourne's Dorian Grayその2 | トップページ | フィガロジャポン10/5号 「パリオペラ座物語013」 »

2008/09/23

ニュー・アドベンチャーズ「ドリアン・グレイ」Matthew Bourne's Dorian Grayその3

P1010852s

2幕。

Celebrity!
1幕と同様、ドリアンの寝室で「眠れる森の美女」のローズ・アダージオのメロディが目覚まし時計から鳴り響く。目覚まし時計を叩き消すドリアン。彼の片側には、女性が、もう片側には少年(ドリュー)が寝ており、一人ずつベッドから出て行く。ドリューはサービスカットとして、可愛いお尻まで見せてくれる。今度は、ベッドの中からバジルが、そして最後にはレディHまで這い出てくる。このベッドには、5人もの人たちが入っていたのだ!場内大爆笑。さすが、ベッドの使い方には定評のあるマシュー。

すっかりセレブとなったドリアンだが、撮影現場では終始不機嫌、ちょっと他のモデルの身体が触れただけでキレる。しまいには、怒って撮影現場から出て行ってしまう。彼をなだめようと追いかけるバジル。別の日には、テレビのトークショーに出演。ドリアンのフィギュアまで売り出されているほどの人気で、ショーン、ドリュー、ジョーそしてクリス扮する歌うコメディアンたちは、ドリアンTシャツを着用(これは、イギリスの有名な番組のパロディらしい。ショーンのお茶目な表情が最高)。その場ではなんとか機嫌を保っているものの、テレビ局を出るとまた不機嫌になるドリアンは、バジルとのいさかいが絶えない。成功したことで、ドリアンはかえって不幸になっているようだ。

Evil Twin
クラブに踊りに行くドリアン。髑髏の形のミラーボールが回転しているスタイリッシュなクラブ。激しい音楽にあわせ、ショーンが女装していたり、タトゥーをした人々が踊り狂っている。踊っている人物の一人に、ドリアンと瓜二つで、同じ服まで着ている青年がいる。ドッペルゲンガーだ。ドリアンはドッペルゲンガーの存在についに気がつく。ドッペルゲンガーはドリアンの隣に座るが、明らかに薬でハイになっている様子。立ち上がって再び踊り狂う。ドッペルゲンガー役のジャレドは、切れ味の鋭い、リズミカルでちょっとヒップホップ系の踊り。喧騒の中、バジルはドリアンに声をかけようとするが、それはドリアンではなくドッペルゲンガーだった。

Dorian and Lady H
混乱したドリアンは、レディHの部屋を訪れる。彼女に甘えようとするが、レディHは冷たく突き放す。逆上したドリアンは、今度は力づくでレディHを犯そうとするが、激しく抵抗され、平手打ちを食らう。ドリアンは彼女の手からポートフォリオのファイルを奪い取り、自分の写真を抜き取ると破り捨てる。

On The Prowl
壁面の大きな二つの鏡は割れている。その部屋に、ドッペルゲンガーが現れ、ドリアンを嘲笑うかのように「ここだよ」と出てくる。ドリアンとドッペルゲンガー、同じ姿をした二人が、シンクロして同じ動きで踊り続ける。ドリアンはドッペルゲンガーに追い掛け回される。終わりのない悪夢のように。サイレンの音が鳴り響き、あたりはカオスのような状態に。半裸の男女が舞台の上を駆け回っている。

Back Room
音楽がゆっくりとしたトランス系になったかと思うと、薄暗い照明の中、今度は一組、一組と男女が入ってくる。男と男、男と女。男と男と女。まるで乱交パーティのように、相手を取り替え、入り乱れては行為に及んでいる。しかしながら、なぜかあまりエロティックさは感じない。健康的なダンサーの肉体って半裸であってもというか半裸であるからこそ、猥雑さが感じられないのだ。やがてダンサーたちが立ち上がり、つながっているかのように一列に並ぶと、ドリアンが入ってくる。ドリアンは、彼らに高々とリフトされるが、そこからゆっくりと、十字架から下ろされる殉教者のように落ちていく。1幕でスーパーモデルとして完成され、高く掲げられたシーンと呼応するように。なすすべもなく、その様子を見守るバジル。

Dorian Shoots Basil
ドリアンの巨大な「IMMORTAL」の広告のポスター。しかし、このポスターは汚れて所々破れ、「IMMORTAL」の文字が欠けて「MORTAL(死すべき運命)」になっている。ドリアンの目からは、血が流れているかのようだ。そのポスターの前で、絶望したかのように悲しく踊るバジル。

ドリアンの部屋は、荒廃したドリアンの魂を代弁するかのように、死の匂いに満ち、グロテスクで禍々しいインテリアとなっている。麻薬を自らの腕に注射するドリアンのポートレート。髑髏の置物。フランシス・ベーコンの絵画3点。ウォーホールの、髑髏をモチーフとした作品。ニジンスキーの牧神の午後のフィギュア。バジルは、ここでドリアンにカメラを向ける。しかし、あれほどカメラを愛し、執着したドリアンが、撮影されるのを拒んで顔を背ける。それでも、バジルはドリアンに向かってシャッターを切る。カメラを持っている限り、バジルはドリアンに対して力を持つことができるのだから。カメラは、力の象徴なのだ。

ドリアンは、バジルをバスルームへと誘う。バスタブの中にいるドリアンは、バジルに、入って来いよといざなう。嬉しそうにバスタブに入っていくバジル。ドリアンはバジルの首からカメラを外すと、それでバジルを殴打する。何回も。バジルは息絶え、血に染まった両手を十字架のように広げたドリアンは、白いバスルームの扉に血痕を残す。

己の罪深さに気づいたドリアンは、両手を血に染めたまま、苦悩のソロを踊る。これは、「白鳥の湖」の4幕で、ハクチョウたちの幻想を見た王子が、混乱し怯えながら踊るソロによく似ている。レディHがやってきたので、ドリアンは彼女にまた甘えようとする。レディHはドリアンの血をぬぐってやるが、そのまま立ち去り、ドッペルゲンガーがまた出現しては消える。

シリルの亡霊が現れる。死んだシリルとドリアンは、「ロミオとジュリエット」の最後のパ・ド・ドゥのような踊りを踊る。次に、バジルの亡霊が出現して、また死者とのパ・ド・ドゥ。壁が回転すると、さらに荒れ果てたドリアンの部屋は、モデルたちのおびただしく惨たらしい死体の山となっている。扉の欄干にぶら下がる死体、ソファの上の死体。ドリアンのポートレート写真は目を潰されている。死んでいるはずの彼らが、ドリアンを睨み付け、再び死体に戻る。

Doppelgengar
ドリアンは怯え切って、正気をなくしかけている。そこへまたドッペルゲンガーが現れる。二人はベッドに並んで座る。瓜二つの二人なのに、クールな表情のドッペルゲンガーと、狂気、恐怖にすくんで弱りきったドリアン。ふたりは手を取り合って、並んでベッドの中に入る。ドリアンは、シーツをドッペルゲンガーにかぶせると、ドッペルゲンガーを殺す。とともに、ドリアンもついに斃れる。

Immortal
ドリアンの亡骸についた血をふき取り、ベッドからずり落ちかけた彼を動かして額に優しくキスをするレディH。セクレタリーのエドワードが目配せをする。大勢のパパラッチが、ドリアンの死体に容赦なくフラッシュを浴びせかける。ドリアンの死に顔がスクリーンに大写しになり、彼の姿は永遠に残ることになる。レディHは、クールな表情でサングラスをかけて、歩き去る。

アダム・アンド・ジ・アンツの「プリンス・チャーミング」が鳴り響く。

Bill Cooper撮影による写真
http://www.new-adventures.net/news.php?id=24

NAのダンサー、ミカ・スマイリー撮影のリハーサル風景
http://www.new-adventures.net/news.php?id=22

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コメント

ドリアン・グレイ、自分では行けないけれど、とても興味があったのでレポ嬉しいです。(・∀・)イイ!

Vanityであることがあまりにも当たり前になってしまった今日この頃、このテーマは誰にでも関係ある代わりに平凡なテーマにもなってしまうのでしょうか。でも、一度は見たい感じのステージですね。

リンクしてくださったのですね!嬉しい!ということで今日はこちらの名前でお邪魔してみました~(笑)。

Mikaさま、こんばんは♪
ちょうどロベルトのプティプロと重なっちゃっていたんですよね。CDG空港でBさんに会ってしまうし!プティプロももちろん行きたかったです。ロベルトの「若者と死」だもの!
原作が書かれた19世紀と、今ではまた色々と社会背景も変わってきて、観客にもゲイの方が多かったりと、社会規範も大幅に変化しているし、商業主義とかもずいぶんとすごいことになっているので、テーマもより身近なことになっていますよね。アンチエイジングがこれだけ流行っているくらいだから。
でも、面白い舞台だったと思います!原作にも出てくるロミジュリのモチーフも生かしているし。

そうそう、ブログで新しいエントリを作って、ロベルトのファン&フレンズサイトを紹介しようと思っていたのです。後できちんと紹介しますね~本当に美麗なサイトで、作られたMikaさまとChiekoさまに感謝です!

はじめまして、マシューボーンの最近の情報を探しているうちにたどり着きました。

すばらしい情報ありがとうございます!感激しました。特にいろいろ貼ってあるリンク。インタビュー動画まで!

私はクラシックバレエの分野はあまり詳しくありませんがまたお邪魔させてください。

まいさん、はじめまして!
ようこそいらっしゃいました。

マシュー・ボーンの作品、「シザーハンズ」以来なかなか来ないですよね。「ドリアン・グレイ」は日本のプロモーターも何社か来ていたらしく、期待できると思うのですが。先日はサドラーズ・ウェルズのガラで、「白鳥の湖」のパ・ド・ドゥが上演されたんですよね。リチャードがザ・スワン役で。

またぜひいらしてくださいね!

naomiさん、レスありがとうございます!

ドリアングレイの番宣(?)動画、見ましたが、かなり好きな感じで、とても期待しています。出演者も踊れそうな人がオリジナルだし。
このままのキャストで来てくれないかなあーーー。

PWWのときにリチャードにはまりまして(笑)、当時、「リチャードを次回のスワンにとマシューは考えている」という情報をどこかで見て、ずーーーーーっと楽しみにしてるんですが、「スワンレイク」としてはなかなか実現しそうにないですねえ・・・。

となると、ガラが見たかったなあ・・・・。って言っても、ロンドンにいける環境にないのですが。

では、ほんとにコメントありがとうございました!

まいさん、こんにちは。

ドリアングレイの動画、なかなかカッコよかったでしょう?実際の舞台もかなりエロ~なところがありますが、スタイリッシュで面白いです。しかも、リピートするとさらにその面白さが伝わってくるというか。オリジナルキャストで来て欲しいですよね、ホントに。

リチャード、今回は演技が素晴らしかったです!サドラーズのガラはチケットがほとんど発売されていなくて、それどころかそんなものがあるという告知もほとんどなかったので、観られた人はほとんどいなかったんじゃないかと思います。

でも、きっとドリアン~もスワンレイクも日本に来てくれますよ!楽しみにしましょう♪

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