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« パリ・オペラ座2009年6月オーストラリア公演 | トップページ | 新国立劇場「アラジン」 デビッド・ビントレートークショー »

2008/09/07

9/1新潟県中越沖地震チャリティー バレエガラコンサート (後半)まだ途中

<第二部>
アダージオ:アンドレイ・メルクリエフ
振付:アレックス・ミロシュンチェンコ 、音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ

桶川の時と衣装が替わっていて、今回は白っぽい、薄い水色の透ける衣装。アンドレイは、古典よりもコンテンポラリー作品での表現に定評があるダンサーであることも頷ける。伸びやかで滑らか、時にシャープな動きが美しく、音符を奏でているかのように楽器となっていた。金髪をサラサラに下ろしている姿も麗しい。

マタハリ(日本初演):ユリヤ・マハリナ、イリヤ・クズネツォフ

第一次世界大戦時にパリで活躍した伝説的な女スパイ、マタ=ハリを主役に、彼女に魅せられた二人の将校との三角関係を描いた作品なのだそうで、マハリナ&イリヤ主演でサンクトペテルブルグで初演されたのも昨年12月というから、まだ新しい作品。YouTubeにマハリナの特集番組がアップされていて、その一部を見ることができる。全幕作品の抜粋なので、一部を見ても全体像はわからないけど、ここでもイリヤは翻弄される切ない男を熱演。そして女スパイらしいきりりとした部分と、匂い立つような色香を目線の使い方や指先で表現していたマハリナ。このふたりは「シェヘラザード」とはまたちょっと違った独特の秘密めいた世界を創り上げていたと思う。タンゴ風の音楽も、ドラマティックで大人の味わいを加えていた。

海賊より奴隷の踊り:寺島まゆみ、芳賀望

すっかり踊りこんで、この作品をモノにしたふたり。最初にThe Proud and Hopes of Japan Galaで観た時よりも、まゆみさんの「いやいや」度が減って、笑顔が増えた気がするけど、ガラだものね。まゆみさん、とってもチャーミングなギュリナーラだった。ヴェールを芳賀さんが外す時にちょっと引っかかってしまったような気はしたけど、あとはスムーズ。華奢な身体で、思い切りよく高くジュッテするまゆみさん、奴隷商人の演技がどんどん濃くなっていく芳賀さん。観ていて楽しいパ・ド・ドゥだった。

il Pleut:松崎えり、大嶋正樹

天から降ってくる雨を感じている松崎さんの表情が素敵。想い合っても、動きはシンクロしていても、すれ違うばかりの男女の切ない心象風景が伝わってくる、とても心がひりひりするような切実感のある作品だと思う。そして大嶋さんのしなやかで美しい動き。コンテンポラリー中心の活動をしているとはいっても、しっかりとした古典のテクニックを持つ松崎さんの表現力。女性らしい繊細さと大胆さを持ち合わせた、いい作品だと思う。

カルメン:アンナ・パシコワ、イリヤ・クズネツォフ

イリヤの翻弄される男シリーズ第三弾。今回のお相手は、また美しいアンナ・パシコワ。炎のような激しい女で、とっても強気なのが魅力的。カルメンが気が強いだけに、振り回されるイリヤの切ないこと…。どうしようもなくカルメンに参ってしまって離れようにも離れられない男の苦悩を見せてくれた。悩める男は色っぽいなあ。

ロミオとジュリエット:オクサナ・クチェルク、イーゴリ・イェブラ

今のこの瞬間だけを信じて生きる、恋人たちのみずみずしい幸福感。美しくピュアな二人に、純白の衣装が似合うこと!疾走感、胸の高鳴り、まっすぐな想い、それが直球で伝わってきた。いつまでも、この幸福の絶頂にあるふたりを見つめていたいという思いにかられる。

瀕死の白鳥:ユリヤ・マハリナ

マハリナの瀕死の白鳥は、観るたびにより胸に突き刺さるような表現に高められていく気がする。死んでいくということはどういうことなのか、という問いを突きつけられた気持ちになる。生命を失いつつあるという事実は明白であり、もはや抵抗するだけの力もない。だけども、あと少しだけ、命の輝きを放ち続けたい。そう願った白鳥が、懸命に命を燃やし続けて一瞬だけ輝き、ついに燃え尽きる姿を見せた。極限まで純化されたロパートキナの表現とは対極にあるけど、強く胸に刻まれる白鳥。

ドン・キホーテ(組曲):ガリーナ・ステパネンコ、アントン・コルサコフ、アンドレイ・メルクリエフ、エレーナ・コレスニチェンコ、アンナ・パシコワ、&ゲジミナス・タランダ、長澤美絵、小川恵瑚他

とっても楽しかったガラも、これが最後の演目かと思うと、ちょっと寂しい。でも、その寂しい気持ちを吹き飛ばしてくれるような、胸のすくような楽しい「ドン・キホーテ」組曲だった。

今回も、赤いバンダナを海賊巻きにした大嶋さんと、バジル風の衣装着用だけど、どう見ても小僧風のミーシャがまず登場。「海賊」は怪我で出られなかった彼だけど、肩の故障ということなので脚は大丈夫そう。また例によって得意のピルエットを披露している。イリヤは今日は一人で登場。今までは翻弄される男シリーズx3のセクシーなイリヤが、ここでは気のいいあんちゃん風で、とても同じ人には見えない。長澤さんに、やっと名前が判った小川さんの可愛い二人のヴァリエーション担当。そしてロミオとジュリエットの衣装のままのイェブラが、軽々とクチュルクをリフトしながら入ってくる。

この「ドン・キホーテ」の見所のひとつである、アンナ・パシコワとエレーナ・コレスニチェンコのロシア美女二人の対決。何回観ても迫力があってカッコいい。二人ともやる気満々で、思わず大きな掛け声まで登場。髪に挿した真紅の薔薇のような、激しく美しく、触ると火傷するか血を流してしまいそうな彼女たちに出会えたのも良かった。テーブルの上に飛び乗って激しく上半身を反らし足を踏み鳴らす姿も、ラテンの女~で色っぽい!

とびっきりの美女二人が取り合うのに相応しい、水も滴る美男の闘牛士、アンドレイが背中を反らせて登場。エスパーダというのは昔から長身の美男が踊るものと決まっていて、古くはパトリック・ビッセル、最近ではデヴィッド・ホールバーグによるエスパーダが素敵だったわけだけど、アンドレイ以上にキラキラと麗しくもイカしたエスパーダを見つけるのは難しいだろう。綺麗につま先の伸びた高くカブリオールからアッサンブレ、そして4番でポーズ、の一連の動きの決まっていること。鼻血モノ。

黄色いチュチュのステパネンコ姐さんとアントンが登場。アントンって、ホント笑わない子なのよね。おまけにプクプクした頬なので、ちょっとふくれっ面気味に見えていたりして。でも、彼が笑わないのは仕様らしい。この機会に、去年のボリショイ・マリインスキー合同ガラでアントンがテリョーシキナと「グラン・パ・クラシック」を踊った録画を見直してみたけど、あでやかに微笑むテリョーシキナの横で、レベランスやカーテンコールの時にも一度も笑わないアントンだったのだ。でも、今日がラストということもあって、桶川よりは気合が入っているのはわかった。奈良ではボサボサだった髪がきちんと撫で付けてあったし。

しかし、またまたステパネンコ姐さんの強烈ダイブは、腕まくりをして胸をはだけたロミオ衣装のイェブラがピルエットした後でキャッチ。それも、桶川の時よりもさらに地面スレスレ、姐さんの指先が地面につきそうなぎりぎりのタイミング。イェブラも先ほどのロマンティックでピュアなロミオから、すっかりスペイン人の陽気なお兄さんに変身している。

(続く)


フィナーレ:「ガウチョ」ゲディミナス・タランダ&イリヤ・クズネツォフ

(これはいま少しお待ちください)


<第三部>
Toshi Special Live
アンドレイ・メルクリエフ、高橋晃子、アンナ・パシコワ

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