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2008/08/11

ワガノワ・バレエ・アカデミーの写真展

Times紙には、ワガノワ・バレエ・アカデミーの取材記事と、美しい写真が紹介されています。ニューヨークのClampArt Galleryで、イスラエルの女性写真家Rachel Papoのワガノワ・バレエ・アカデミーを撮影した写真展が開催されることに関連しての記事です。

http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/stage/dance/article4472630.ece

レイチェルは、5週間の間、ワガノワ・バレエ・アカデミーを取材しました。彼女自身、イスラエルで15歳までバレエを学んでバレリーナを目指した経験があるとのこと。プーチンの時代になっても、ワガノワの厳格な教育は伝統どおりに進められています。

ボリショイ・バレエの元芸術監督で、現在はボリショイで教師を務めるボリス・アキモフの話では、ペレストロイカやソ連の崩壊が起きた後も、バレエについては何も変化がなかったとのこと。しかし、ソヴィエトの習慣が廃れ、ロシアが豊かになるに連れて、生徒の質は変わって来ました。

ワガノワ・バレエ・アカデミーの校舎は、原油価格の上昇で急速に豊かになったロシア経済を反映し、1500万ポンドの予算で改装工事が行われています。およそ半分を占める寮生にはコンピュータールームが備えられ、従来は4人部屋だったのが、2人部屋となりました。

しかし、10歳児を対象とした入学試験には、従来各所で100人の受験生がいましたが、現在はわずか20人しか受けに来なくなりました。特に、男子の受験者が急速に減っているとのことです。大きな要因としては、ソリスト以外のバレエダンサーの給料が安いことを親が意識するようになったからとのこと。マリインスキー劇場のコリフェであるアンナ・ラヴィリエンコは、未だに寮生活をしており、生活できるだけの給料はもらっているものの、とても独立できないと語っています。

ワガノワの授業は、ボリショイと比較して特に技術的な側面が重視されます。ワガノワのスタイルは、ロシア、フランスそしてイタリアのバレエ学校のスタイルの要素が組み合わされたものです。アカデミーが作り上げるダンサーは、特に上半身の動きが優れているとされています。教えるメソッドは計画的であり、正確です。ボリショイ(ロシア舞踊アカデミー)でのライバルは、ペテルブルグのダンサーは、あまりにも技術的な細部に捉われていると指摘します。生徒たちは、授業で学んだステップについての作文を書かされ、筋肉がどのように使われ、身体がどのように動いているのかを記述しなければなりません。また、ミスをしたときには、なぜミスをしたかを分析した作文を書かされます。

ワガノワの350人の生徒たちのクラスは朝9時に始まり、6時まで続きます。マリインスキー劇場に出演している場合には、11時もしくはさらに遅くまで拘束されます。下級生は、クラシックバレエのレッスンが2時間と、5~6時間ののアカデミック・レッスンがあります。さらに、ヒストリカル、モダンそしてキャラクターダンスの授業もあります。1週間のうち6日間は授業があり、そして日曜日もリハーサルで埋まってしまうことがあります。「退屈で死にそうになることもある」とは18歳のアレクセイ・ポーポフの談話です。

「お前は役立たずだ」と罵るような悪名高い教師たちをはじめ、以前のような厳しい態度を取る教師はいなくなり、若く、優しい教師が雇われるようになりました。しかし、中の空気は今でも競争心があふれており、生徒たちは、マリインスキーでの役を獲得し、教師に好かれるように激しく競争しています。「アカデミーでは本当の友達はいない。舞台の上では全員ライバルだから」とアレクセイ・ポーポフは言います。

そして、生徒たちは退学させられる恐れと常に背中合わせになっています。彼らは年に2,3回、そして試験の前に体重を量られます。50キロを超えてしまった女子生徒は、男子にリフトされるには重過ぎるとされ、試験の成績を落とされ、やせることができなければ退学になります。「私のクラスの生徒の全員がダイエットをしています。まず、お菓子は食べないし、小麦製品も口にしません」と16歳のアレクサンドラは言います。しかしながら、拒食症になってしまう生徒は数年に一度しかいないとのことです。

女子生徒の脚は、少なくとも身長の半分の長さはなくてはならず、少女たちは脚を長くするために奇妙な運動をします。「彼女たちは、脚に重石をつけてバーに架けます。足ひれをつけて泳ぐことで、脚が長くなるそうです。そしてほとんどの時間、ストレッチをしています。私の授業では、生徒たちは机ではなく、床の上でストレッチをすることを許可しています」とは、アカデミーの英語教師の談話です。

50人の入学者のうち、40~80%の生徒はドロップアウトします。今年は、卒業生は30人おり、2009年の卒業生はわずか12人しかいません。アレクセイ・ポーポフが入学した学年で残っている男子は、彼一人です。

レイチェル・パポのサイトでは、ワガノワ・バレ・アカデミーの生徒たちの日常を撮った美しい写真を見ることができます。
http://www.rachelpapo.com/

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