FIGARO JAPONの「パリ・オペラ座バレエ物語」は「天井桟敷の人々」特集
隔号連載のフィガロ・ジャポン「パリ・オペラ座バレエ物語」、20日発売号は現在制作中の新作「天井桟敷の人々」の特集。
振付のジョゼ・マルティネス、そしてガランス役のファースト・キャスト、イザベル・シアラヴォラのインタビューが掲載されています。もちろん、この作品は、映画史に名を残す、マルセル・カルネの不朽の名画をベースにしたもの。
ジョゼのインタビューを読むと、彼は根っからの舞台人であることがよくわかります。舞台のシーンと実生活の二つの世界からなっているとのことですが、舞台のシーン=非現実をカラー、現実をモノクロで創ることにしたそう。
「劇場のステージ上で演じる部分は夢。その魅力を色で見せたいんです。僕は劇場の世界が大好きで、バレエ学校用に創った「スカラムーシュ」にも、コメディア・デル・アルテの世界やパントマイムを盛り込みました」
楽しみなのが、幕間にも見世物を用意するということ。幕が下りたら、観客席側が「犯罪大通り」になるとイメージしてください。大階段も使いますよ」とのこと。観客も自分が参加している気分になりそうで、きっと楽しいでしょうね。
ガランス役のシアラヴォラの写真は、銀幕の女優のようなクラシックな雰囲気があってとても素敵。「椿姫」でステファン・ビュヨンと踊った時の写真も載っています。一方、もう一人の主人公、バティストのファーストキャストは、マチュー・ガニオ。白塗りで眉を細く描いた彼は、ピエロメークをしていても美しく、そして優しくイノセントな雰囲気。ちなみに、バティストに予定されている他の二人は、ステファン・ビュヨンとマチアス・エイマン。うわ~いいキャストですね。ガランスは、エレオノーラ・アッバニャート、エヴ・グリンツテイン。
それから、アニエス・ルテステュがデザインした衣装のデッサンも載っていて、クラシックな中にモダンなタッチが加わっておしゃれな感じ。モノクロのシーンの中でも、ガランスだけが赤いドレスを着ているのだそうです。
日本でこのような作品を観る機会はまずないだろうから、観られる方は本当に羨ましいです。
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