BlogPeople


2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« コジョカル主演ロイヤル・バレエ「ジゼル」DVD発売 | トップページ | FIGARO JAPONの「パリ・オペラ座バレエ物語」は「天井桟敷の人々」特集 »

2008/08/21

8/17 Tokyo Internationl Ballet Company「白鳥の湖」

「夏休み親子劇場」の2日目は、「白鳥の湖」の全幕。ベラルーシ国立バレエからミハイロフスキー劇場(レニングラード国立バレエ)に移籍したばかりの、エカテリーナ・ボルチェンコとピョートル・ボルチェンコの双子を主演に迎えたもの。演出は、マリインスキーで採用されているセルゲイエフ版そのもの。監修がマリインスキー劇場のバレエマスタであるのをはじめ、ここの教師がワガノワやマリインスキー・バレエの講師だからか。

ちなみに、このペアによる2幕アダージオの動画(2007年上演より)を、Tokyo Internationl Ballet Companyのサイトで見ることができる。
http://www.tokyointernationalballetcompany.com/movie/07_gala04.html

オデット/オディール エカテリーナ・ボルチェンコ(ミハイロフスキー劇場)
王子 ピョートル・ボルチェンコ(ミハイロフスキー劇場)
ロットバルト:イワン・シートニコフ(マリインスキー劇場)
王妃 ガリーナ・シュリヤーピナ
道化 ミハイル・マルテニュク(クレムリン・バレエ)
パ・ド・トロワ 中村優 長澤美絵(ドネツク劇場) シェエ・ジョンソン(メトロポリタン・クラシカル・バレエ)
2羽の白鳥 菅野茉里奈(ベルリン国立バレエ) 玉井るい(ウィーン国立バレエ)

カーチャ(エカテリーナ)の白鳥、美しかった!小さく美しい顔に長い首と長くて絶妙な曲線を描く脚や腕の理想的な白鳥体型。神経が指先まで行き届いたしなやかで磨かれた腕の動き。パンシェをするときにアラベスクの脚がものすごく開いたり、バットマンのときの脚もすごく上がるのだけど、それでも気品を失わないのがいい。アラベスクで静止した時の背中から脚にかけてのフォルムの美しさと言ったら!あまり感情表現をしないで、比較的クールに踊っている女王然としてプライドの高そうなオデットだけど、王子役が双子の弟(兄?どっちなのかしら)なので、あまり情感を込められて踊っても変だし、というところがあったりして。とにかくカーチャは素晴らしかった。来年一月のミハイロフスキーの公演でも観てみたいなと思った。

そしてオディールのほうは、妖艶さはそれほどないのだけど、これまた、まさに高嶺の花といった感じのプライドの高そうな、艶やかで高貴さを漂わせたオディール。前日のガムザッティ役が似合っていたので、オディールはいいだろうなと思ったけど実際はまり役だった。テクニックにモノを言わせるのではなく、場を支配する魔力が強いイメージ。とはいっても、テクニックも正確で見せ所をきっちり心得ている。フェッテは全部シングルだけど、正確で、軸のブレも場所の移動もなく完璧。騙された王子を嘲笑する表情の邪悪さが素敵。それまでの仮面を脱ぎ捨てて悪女の本懐を見せてくれた。

4幕では打って変わって、儚く悲しげなオデットで情感豊かに踊っていたけど、ラストではロットバルトに立ち向かう強さも見せてくれて圧巻。ミハイロフスキーに入ったことから、これから日本で観る機会も増えそうで嬉しい。

ピョートル・ボルチェンコは、やっぱり人間としてありえないようなプロポーションに驚愕。身長が190cmあるダンサーと並んでいるのを見たことがあるけど、そのダンサーより5センチは高かったと思う。顔はとても小さくて、カーチャにけっこう似ているのだけど若干長くて、髪形が垢抜けない。でも、何しろ脚も長くてラインがきれいだし、きちんとアンドォールしていてつま先もきれいなので、容姿は申し分ない。踊りの方はカーチャの方が上。脚が長いのでジュッテは高く跳べるし、3幕のヴァリエーションの山なりジュッテも美しかったのだけど、回転が弱いみたいで、ピルエットがスタミナ切れなのかちょっとふらついていた。さすが兄弟だけあって、サポートの息はぴったり。キャラクター的にも、情けない王子がぴったり。なぜこんな彼がロットバルトに勝てたのかが謎なのだけど、それはきっとオデットが強かったからでしょう。

ロットバルトのシートニコフはマリインスキーのコール・ドのダンサー。彼もピョートルと同じくらいの身長と非常に長身で、細身。前の日に観たときは、金髪でなかなか美形だと思ったのだけど、原形をとどめないほどのすごいメイクを施している。ジュッテはすごく高いんだけど、膝が下がってしまっているのが残念。

道化のミハイル・マルテニュクは、すごく良いパフォーマンスを見せてくれた。ピルエットが何しろ上手い。軸がぶれずに12回くらい回って、ぴたっと止まってきれいな5番でフィニッシュ。それと愛嬌があり、演技が細かくて達者。パ・ド・トロワで女の子たちにちょっかいを出してみて振られたり、家庭教師や王子とのやり取りも面白くてついつい目をやってしまう。それから、3幕の最後で女王が失神したときにはずっと一生懸命にパタパタ仰いであげたりしていて。こういうテクニシャン系のダンサーにありがちなことだけど、やや小柄なので役柄が限定されそう。

群舞は、発表会だということを考えれば健闘していたと思う。プロポーションも全体的に良い人が多いし、2幕などはかなり揃っている。4幕の2羽の白鳥を踊った二人は、海外のバレエ団に所属しているだけあって、きっちりと見せてくれた。中でも、菅野茉里奈さんは、身体のラインもきれいだし、アラベスクで静止するポーズが柔らかくて美しかった。男性がゲストと子供一人しかいないので、キャラクターダンスのインパクトが弱いのは仕方ないか。

パ・ド・トロワとナポリを踊った長澤美絵さんが、小柄だけど、とても可愛らしく軽やかな踊りを見せてくれて素敵だった。全体的にダンサーの踊りがロシアン系で古典的、優雅な雰囲気の公演。何しろカーチャが素晴らしかったので、満足できた。

*******

レニングラード国立バレエ(ミハイロフスキー劇場)の「白鳥の湖」のカーチャ主演の日は、
<1/10(土)13:30>エカテリーナ・ボルチェンコ/ピョートル・ボルチェンコ 東京国際フォーラムAです。
会場がちょっとアレなんですが、観に行きたいです。
一般発売は今週末からです。
http://eplus.jp/sys/main.jsp?prm=U=82:P6=001:P1=0375:P2=015179:P5=0001:P7=1:P0=GGWC01:P3=0139

« コジョカル主演ロイヤル・バレエ「ジゼル」DVD発売 | トップページ | FIGARO JAPONの「パリ・オペラ座バレエ物語」は「天井桟敷の人々」特集 »

バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« コジョカル主演ロイヤル・バレエ「ジゼル」DVD発売 | トップページ | FIGARO JAPONの「パリ・オペラ座バレエ物語」は「天井桟敷の人々」特集 »