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« 8/15 The 1st Prouds and Hopes of Japan Dance Gala 2008 | トップページ | キューバ国立バレエ「ドン・キホーテ」DVD、アマゾンjpで取り扱い »

2008/08/17

8/16 東京インターナショナルバレエカンパニー「夏休み親子芸術劇場」

第一部 ガラコンサート

  ダイアナとアクティオン    安部麻依子  シェエ・ジョンソン (メトロポリタン・クラシカル・バレエ)
  騎兵隊の休日         長澤美絵(ドネツク劇場) ミハエル・マルテニュク(クレムリン・バレエ)
  スターズ&ストライプス    中村優 イワン・シートニコフ(マリインスキー劇場)
  チャイコフスキー・パドドゥ   菅野茉莉奈(ベルリン国立バレエ) シェエ・ジョンソン
  海賊               桜堂 詩乃 イワン・シートニコフ
  ドン・キホーテ          玉井るい(ウィーン国立バレエ) ミハエル・マルテニュク 他


第二部「バヤデルカ」結婚の場

ガムザッティ  エカテリーナ・ボルチェンコ(ミハイロフキー劇場) 
ソロル ピョートル・ボルチェンコ(ミハイロフキー劇場)
ニキヤ  菅野茉莉奈
ブロンズ・アイドル  ミハエル・マルテニュク 

あるご縁から見せていただいた公演。基本的には発表会なのだけど、ミハイロフスキーに揃って入団したボルチェンコ姉弟(双子の姉エカテリーナはNHKがワガノワを取材したドキュメンタリー「地球に好奇心」のカーチャとして有名になった)が出演したり、海外からのゲスト、さらに出身者で海外のバレエ団で活躍している人も出演するということで面白そうだなと思っていた。

コンクール入賞者のちっちゃい子たちのソロなども入っているけれども、小学生の女の子が踊っていた「ドン・キホーテ」のキトリのヴァリエーションなどはなかなか堂に入っていて良かった。ボリショイやマリインスキー関係など、ロシアの教師が指導しているので、上半身がロシアンできれいな人が多い。

ディアナとアクティオンは、シェエ・ジョンソンがアメリカンな感じの、なかなか力強いアクティオンを踊っていた。テキサスのメトロポリタン・クラシカル・バレエは、元ボリショイのスター、アレクサンドル・ヴェトロフが芸術監督を務めているところ。なかなか良かったと思う。「スターズ&ストライプス」はちょっとダメだったかな。イワン・シートニコフはマリインスキーに2006年に入団したコール・ドのダンサーで、背が高く金髪でハンサムなのだけど、あまりにも細すぎる感じ。母親がワガノワの著名な教師イリーナ・シートコワとのこと。そしてパートナーの方は、それに対してちょっと太すぎて、ピルエットをしていてもちゃんと止まれなかったり、ミスが目立った。

「騎兵隊の休日」は、ウクライナのドネツク劇場のソリスト長澤美絵と、クレムリン・バレエのプリンシパルで、新潟県中越沖地震チャリティガラにも出演するミハエル・マルテニュク。マルテニュクは初役だという。長澤美絵さんはとても可愛らしいダンサーで、村娘の衣装がよく似合っていて丁寧で柔らかい踊り。ミハイルのほうは、テクニックがあるのがよくわかった。ピルエットの軸がぶれないで、10回くらい軽くきれいに回っている。ちょっとアジア系の風貌。

「チャイコフスキー・パドドゥ」を踊った菅野茉莉奈さんは、ベルリン国立バレエに入団したばかりで、プロポーションがよく華やかな雰囲気。このチャイコフスキー・パ・ド・ドゥはなかなか良かった。欲を言えば、コーダでのフィッシュダイブはもっと大胆にやって欲しいなって思うけど。

前半トリの「ドン・キホーテ」の前に、急遽、ボルチェンコ姉弟によるコンテンポラリー作品が入った(タイトルは失念)。ピョートルが一人で座っていると見せかけて、その後ろにエカテリーナもいて、まるで千手観音のように腕を動かしていくところから始まる。二人が立ち上がると、ピョートルの背の高さにびっくり。エカテリーナはたぶんロシアのバレリーナとしては平均的な身長で、バランスの取れた美しいプロポーションなのだけど、二人が並ぶと、エカテリーナはピョートルの顎のところくらいまでしか背がないのだ。おそらく彼の方は190㎝以上あるのではないかと思われる。顔が小さく、また細身なので、ちょっと人間離れした縮尺という感じ。そのプロポーションに驚いて、肝心の作品をちゃんと観られていないのだけど、エカテリーナが、人をひきつける魅力を持ったバレリーナであるのはよくわかった。

「ドン・キホーテ」のGPDDは、ヴァリエーションつき。こっちはとにかく、ミハイル・マルテニュクのバジルが良かった。ピルエットがすごくて、全然ぶれずに12回くらい平気で回っちゃうけど、テクニックバリバリというよりは、気品もあって正確。ピルエット・ア・ラ・スゴンドのほうもすごくて、会場は大いに沸いていた。それから、マネージュの時の脚の開き方や、つま先の美しさ、そしてスピード感も申し分なし。ちゃんとバジルらしい見得の切り方も心得ていてとても良かったと思う。若干背が低めなのかな。(178cmと聞いていたけど、ロシアのダンサーにしては小さいよね)キトリの玉井るいさん、ヴァリエーションは扇子なし。でもテクニックはしっかりしていて、フェッテも、スピードはゆっくり目できっちり32回回っていた。


第2部の「バヤデルカ」結婚の場は、一応壷の踊りや太鼓の踊りまでしっかりある、2幕ほぼ完全版。ただし大僧正やラジャが出てこない。エカテリーナのガムザッティは華やかで、お嬢様っぽい高慢さ、貫禄と優雅さを備えていて申し分なし。イタリアン・フェッテは、軽々と決め、グラン・フェッテはすべてシングルだけどきれいに回った。来年1月にこの二人はミハイロフスキー劇場の「白鳥の湖」で東京国際フォーラムAで主演するのだけど、エカテリーナの白鳥/黒鳥は期待できると思った。ピョートルの方は、姉に比べるとちょっとへたれかもしれない。非常に背が高いので、ジュッテはとても高く軽やかに上がるし、カブリオールも高くてきれいなのだけど、回転系は苦手そう。ヴァリエーションも最後にちょっと着地を失敗してしまって、決めポーズの位置も後ろ向きになってしまった。が、これだけ背が高くてほっそりしていて顔も小さく、ハンサムなダンサーはミハイロフスキー劇場にはいないので、貴重な戦力になりそう。(シェミウノフは背はすごく高いけど王子キャラではないから)

パ・ダクシオンが、あまり揃ってはいないものの、キラキラ感はあってよかったと思う。それから、太鼓の踊り。これはロシア系でないとやらないのでなかなか貴重。ソリストの中村優さんが頑張っていて、パワフルに仕上げていた。壷の踊りも可愛らしかった。ブロンズ・アイドルは第一部でも大活躍していたミハイル・マルテニュク。顔と髪は金色に塗られていたけど、体の方は塗りが足りなかったようだ。ブロンズ・アイドルは初役ということだったけど、こちらのほうも良かった。やっぱりピルエットが見事。パ・ド・シャも高さがあったし。後はもう少し仏像らしさを身につければばっちりだろう。

ニキヤは菅野茉莉奈さん。ウェストがとてもくびれていてプロポーションが良い。踊りの方もとても柔らかさがあって美しい。テクニックは正確だし申し分がないのだけど、花篭を渡されて微笑んだ後、かなり嬉しそうに笑顔を浮かべて踊っていた。嬉しい感情の方が大きく勝ってしまっていて、婚約者に裏切られる苦しみや哀しみ、その中でも自分を思ってくれているソロルへの愛、そういった複雑な感情を込めて踊るのはちょっと難しかったのかもしれない。しかし容姿やスタイルに恵まれているし、テクニックもあるので、ベルリンでの活躍も大いに期待できそう。ピョートルのソロルはとってもへたれで、とてもニキヤを正視できずにうつむいている様子。エカテリーナがもともと気の強そうな顔立ちだから、ますますソロルが弱弱しそうに見えてしまう。ニキヤが毒蛇に噛まれてしまった後も、ガムザッティの手をとってうつむいたまま。こんな情けない男に絶望して、ニキヤは死を選んだんだな、と思ってしまった。一方、エカテリーナのガムザッティはとことん強気で、ニキヤにあなたがやったのね、と指を指されても表情一つ変えずに平然として傲慢な表情を崩さない。堂々としていてはまり役だった。今年のミハイロフスキーの冬ツアーでは「バヤデルカ」をやらないのが残念。エフセーエワがマリインスキーに移籍した後、彼女がガムザッティをやればいいんじゃないかなと思った。

というわけで、なかなか楽しめた公演だった。明日は、このエカテリーナ&ピョートル主演の「白鳥の湖」全幕があるので、こちらも見に行く予定。

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