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« ハンブルク・バレエ来日公演のサイト | トップページ | 7/3 ルジマトフのすべて2008 »

2008/07/04

7/4ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス 「アムジャッド」トーク再録

ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス「アムジャッド」Amjad
エドゥアール・ロックのトークショー

すごく面白い作品でした。空間を切り裂くようなシャープな振り付け、チャイコフスキーの「白鳥の湖」や「眠れる森の美女」をアヴァンギャルドにアレンジし、チェロやヴィオラ、ピアノで生演奏した音楽も、エッジが効いてかっこよかったです。そして暗闇をベースに、光を巧みに当てた陰影あふれる照明がもたらす緊張感。男性ダンサーにもポアントを穿かせてエシャッペやアントルシャ、高速でピルエットさせたり、白鳥を思わせる柔らかい腕使いをさせたり。突き刺すようなポアント使い、まるで闘争のような激しいパドドゥは鮮烈。回転しながら飛び込んだり、挑みかかったり、でもダンサーたちは男女問わず強靭な中にオデットのポーズや柔らかいポール・ド・ブラがあったり、男同士のパ・ド・ドゥありと、性差を軽く超越していて、クラクラしてしまいました。

エドゥアール・ロック自身は、あまりトークは好きではないということだったのですが、いざ話し始めると非常に面白いお話をしてくれました。

Q.アムジャッドというタイトルにこめた思いは?

アムジャッドとは、自分の出生地であるモロッコの人の名前だ。女性にも男性にも使われる。
二十世紀の変わり目の間に起きたオリエンタルな影響を表しているタイトルだ。

この作品のモチーフとなっている「眠れる森の美女」や「白鳥の湖」などロマンチックバレエの時代は、制約の多い時代。オリエンタルとはセクシャルでエキゾチックな場所として連想されていた。その時代に活躍した様々な芸術家たちは、セクシャルなものをオリエンタリズムとして表現した。登場した映像はその時代を表現したデコールである。

Q.球体の映像は何を象徴しているのか?

宝石のようなパーフェクトな形を表している。円形のものは生物とは異なった完璧さである。その時代のバレエのコスチュームにも言及している。エレガントなパールのイメージだ。

振り付けと音楽は関係ない。そういうことを言ったのは僕が最初ではない。カニンガムも言っている。振り付けは冷たいメディア。音楽はホットだけど。音楽は繋げれば人は何かを感じ取ってくれる。デビット・ラングら作曲家とは別々に作業する。音楽と振り付けは別物でありお互いを必要とはしていないから、別に作って問題ない。

Q.ジャック・ラカンの影響は受けてますか?

人間的には影響されたけど振り付けには影響されていない。

Q.振り付けにあたって注意することは?

前にやったことを拒絶すること。それにより先に進むことができる。
はっきり自分が何を作っているかわからないときにいい作品を作れる。

Q.ルイーザ・ルカバリビエとの仕事はもうないのか?

彼女は別のカンパニーで今は活動している。でも可能性はある。今彼女は双子のお母さんで、彼等は悪魔だ(笑)

Q.過酷な動きが多いが、ダンサーとディスカッションして作品を作るのですか

彼等は僕より強い。ダンスは速いけど、リハーサルはゆっくりやる。ディスカッションはやっている。彼等はダンスの新機軸を定義していきたいという気持ちがある。テクニックの中には、クラシックだけでなく、ウェイトシフティングなど、コンテンポラリーの技術を使っている。ゆっくり作るので、過激な動きもゆっくり、ビールを飲んだりしながら作る。ゆっくりした動きは自分が踊って見せるけど、ダンサーに影響を与えることには興味はない。ダンサー達の方が上手だし。できるだけニュートラルに作っていて、ダンサーが持っている地理感覚を生かしている。自分のクローンは作りたくない。

世の中は今とても奇妙であり、それを意識しながら作品を作っている。ダンスは体の動きの中でも特殊である。不可解なもの不思議なもの複雑なものは頭の中にあると思ってしまいがちである。しかし不思議なものは私たちの体の中にある。特に動いている時にあり、それが与えられた恩恵である。

ダンスは光と関係がある。あからさまに映すことがよいとは思わない。隠す方が面白いし、そのほうが観客との関係を面白くする。ダンサー二人の関係も変える。光を当てる方向を変えたり強さを変えることにより、生物の知覚を変えられる。心理的、知覚的な距離は変えられるものであり、そうしたいと思う。

彩の国さいたま芸術劇場のサイト
http://www.saf.or.jp/p_calendar/geijyutu/2008/d0704.html
で、「アムジャッド」の動画と、エドゥアール・ロックのインタビューが読めます。

追記:コメントでチコラさんに教えていただきましたが、ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップスのサイトで、あの超カッコいい「白鳥の湖」をアレンジした音楽が聴けます。
http://www.lalalahumansteps.com/

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コメント

トークが読めて幸せです。
再録ありがとうございます!

うまく書けませんが、新しい地平を切り拓いている方なんですね。
同じ時代にこういう方がいるという幸せを感じました。

HPもモノクロで有機的なデザインで面白いですね。
「amjad」の曲も5曲、聴けるみたいです↓
http://www.lalalahumansteps.com/

チコラん、こんばんは!
サイトを教えていただいてありがとう♪あの音楽、なかなかカッコいいんですよね。サイト自体も面白いですね~。
ホント、この時期じゃなくて、さいたまじゃなかったら、もう一回観に行きたかったです。DVD出してくれないかなあ。

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