5/23 パリ・オペラ座「ル・パルク」
昨日は金曜日の夜ということでひどく疲れてしまい、そしてこれからマチネ公演に行くので、まずは簡単に。また後で加筆します。
「ル・パルク」面白い演目です。上演時間が95分、休憩なしなので物足りないんじゃないかと思ったのですが、予想よりずっと楽しめました。ユーモラスで、ちょっとエロティックで、おしゃれで、その中にいろいろな感情が秘められていて、難しいところは何もないけどすごく完成されている。
ルグリさん、やっぱりすごいです。際立って優雅で繊細で美しく洗練されています。足の甲が素晴らしい。横向きサイドという見づらくて舞台にだけは近いヘンな席で見ていたので、ほとんどルグリさんの足の甲ばかり見ていました。ルグリさんと、オドリック・ベザールがユニゾンで踊るところがあって、すごく良く揃っているのだけど、踊りのタイプが全然違うのがよくわかります。ルグリさんはエレガントで一挙一動に秘められた美がある。オドリックは、若さあふれていて、勢いがある。オドリック、前回見たときよりもまた上手くなっているし、これからまだ伸びしろがありそう。
レティシア・プジョルも、とても上手なダンサーだけど、華はないのよね。細かい心情の表現も上手くて、一緒に泣いたり心を震わしたりもできるけど、まだこの二人が一体になっていない感じはした。でも、「解放」のパ・ド・ドゥは美しく痛ましいと同時に心に響いてきて、残るものがあった。
演奏が最高に素晴らしく、特にピアノは、音そのものに陶酔できるほど。モーツァルトのピアノコンチェルト23番K488の響きのクリアで透徹していることよ。この音楽が聴けるだけでも幸せだし、その音楽と一体化していたルグリを観られたことも、幸せ。
レティシア・ピュジョル
マニュエル・ルグリ
庭師 : マロリー・ゴーディオン、シモン・ヴァラストロ、アドリアン・ボデ、エルワン・ルルー
女性: キャロリン・バンス、オーレリア・ベレ、クリステル・グラニエ、ベアトリス・マルテル、アリス・ルナヴァン、ジェラルディーヌ・ウィアール、 アメリー・ラムルー、セヴリーヌ・ウェステルマン
男性: オドリック・ベザール、ヴァンサン・シャイエ、ジャン=クリストフ・ゲリ、ジョシュア・オファルト、オレリアン・ウェット ニコラ・ポール、アレクシス・ルノー
指揮: コーエン・ケッセル
ピアノ: エレーナ・ボネイ
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