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2008年5月

2008/05/31

『バレエの歴史』佐々木涼子著

雨が降っていて寒いですね。こんな雨の土曜日には、おうちで読書が一番いいかも、ってわけでバレエの本をご紹介。

『バレエの歴史』佐々木涼子著

バレエの歴史については、今までもさまざまな本が出ているし、それらの本を通じて、一通りの知識を持っていたつもりであった。でも、この本を読んでみて、今まで自分が知らなかったことがいっぱいあると発見できて、面白く読むことができた。

バレエというと、チュチュにトウシューズで踊るものというイメージができあがっているわけなんだけど、このブログを読んでいる人なら、現代バレエではさまざまな衣装をつけて、裸足で踊ったり足を内向きにして踊ったりといったものもたくさんあることを知っていると思う。トウシューズやチュチュといったコスチュームも、バレエの歴史のほんの一時期、19世紀末から20世紀の前半に、突然変異のように出現したものに過ぎない。

20世紀末で400歳を超えているバレエが、なぜそんなにも長いこと生きながらえてきて、世界中で踊られるようになったのか。それは、ひとつに、政変や動乱をむしろ発展のきっかけとして、更なる創造性を身に着けていったこと。そして、文学、音楽、美術そして舞踊をひとつに融合させた総合芸術として発祥し、いつの時代も時々の文学や音楽、美術と絶妙に共振したからだ。というわけで、この本はその400年にわたるフランスのバレエの歴史を追ったもの。

個人的に面白いな、と思ったのが最初の宮廷バレエの話。世界史にも出てくる「聖バルテルミの虐殺」で有名な稀代の悪女、カトリーヌ・ド・メディシスがバレエと関係しているとは。しかも、その「聖バルテルミの虐殺」は、彼女の娘マルグリット・ド・ヴァロワ(イザベル・アジャーニが演じた映画「王妃マルゴ」のヒロイン)が後のアンリ四世と結婚式を挙げた際に行われたものであるのだけど、その祝典で上演されたのが、1時間にも及ぶニンフの踊りであり、最初のバレエである「王妃のバレエ・コミック」を後に演出振付したバルタザール・ド・ボージョワイユが協力したとのこと。その「王妃のバレエ・コミック」が上演されたのが1581年。アンリ三世の寵臣と王妃の妹の結婚を祝う式典で上演されたものとのこと。なぜ、これが最初のバレエとされたかというと、このスペクタクルが、「諸芸術の融合」という理念を明確かつ意識的に打ち出した最初の作品だからなのだそうだ。この作品については、記録がいろいろと残っていて、大掛かりで5時間にも渡る作品であったこと、政治的な意図が含まれていたり、神話を用いて哲学的な観念を表現したり、諸芸術の要素を融合させていたりしていたようだけど、ものすごくゴージャスでまさにスペクタクル、非常に面白そうだ。実際の舞台がどんなだったかを想像するとワクワクする。それから、もちろん、映画「王は踊る」で有名なルイ14世の話も出てくる。

その次の章「名手の時代」も面白い。パリ・オペラ座学校が創立されたのが1661年の舞踊アカデミーの発足ということになっているのだけど、その時代においては、男性舞踊手こそがスターであったそうな。あの稀代のプレイボーイ、カサノヴァも、「回想録」に、当時のトップスターの舞台を観た詳細な記述があって、引用されているのだけど観察眼が鋭くてすごく面白い。カサノヴァは、バレリーナとして有名だったカマルゴについても書いている。カマルゴは、女性で初めて跳躍をやってのけたダンサーである。しかも、初めてスカートの丈を短めにしたのだ。カサノヴァの回想録には、こんなことも書いてある。
「それに、見上げたことだが、彼女はパンツを着けないんだよ」

というふうに、面白いエピソードを取り上げていったらきりがない。テクニックがどのように変容していって、足を高く上げるようになったり、ピルエットをするようになって行ったか。ポワントが使われるようになったのか。オペラ座のスターがイタリア人ばかりだった時代。百花繚乱のスターたち、そしてメートル・ド・バレエたち(当時のメートル・ド・バレエは、今と違って芸術監督のこと)。「ジゼル」というバレエの誕生についてのエピソード。バレエ・リュスという革命、エイフマンの「赤いジゼル」のモデルになった、ロシアのオリガ・スペシフツェヴァ。戦争。そしてセルジュ・リファールの長い芸術監督時代。ヌーヴェル・ダンスの誕生、ヌレエフ時代、そして現在へといたる長い道。

フランス宮廷で産声を上げたバレエが、既存の、あるいは自分より後に生まれた舞踊を飲み込みながら成長を続けていく歴史が語られていて、300ページがあっという間に読めてしまう。フランスでのバレエというひとつの視点があるので、とてもまとまっているのが、この本の利点だと思う。そして、プルーストの研究家としても知られる佐々木涼子さんが、バレエのみならず文学や舞台芸術全般に精通しているからこそ、深みのある本となった。おすすめ。

バレエの歴史―フランス・バレエ史-宮廷バレエから20世紀までバレエの歴史―フランス・バレエ史-宮廷バレエから20世紀まで
佐々木 涼子

学習研究社 2008-02-01
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2008/05/30

東京バレエ団ベジャール追悼特別公演III,IV,V ギエム&首藤康之

いつもいち早く私に情報を提供してくれるお友達のSちゃんから、またまたメールで情報提供していただきました。
(最近の私の国内ネタはほとんど彼女がソースです。いつもありがとう!)

詳細は東京バレエ団のスケジュールで見てみてくださいね。

【くるみ割り人形】
11/7
ビム:高橋竜太
母:吉岡 美佳
フェリックス:松下 裕次
M...:首藤康之

11/9
ビム:氷室 友
母:高木綾
フェリックス:小笠原 亮
M...:中島 周

【ザ・カブキ】
12/13
由良之助:高岸直樹
顔世御前:斎藤友佳理
判官:首藤 康之

12/14
由良之助:後藤晴雄
顔世御前:吉岡美佳
判官:平野 玲

【ベジャール・プロ】
2/6:☆ボレロ,★ペトルーシュカ,ドン・ジョバンニ
ボレロ:シルヴィ・ギエム
ペトルーシュカ:首藤康之

2/7:☆ボレロ,ペトルーシュカ,ドン・ジョバンニ
ボレロ:ギエム
ペトルーシュカ:後藤晴雄

2/8:☆ボレロ,ギリシャの踊り,中国の不思議な役人
ボレロ:ギエム
役人:木村和夫、娘:小笠原亮

2/9:☆ボレロ,ギリシャの踊り,★中国の不思議な役人
ボレロ:ギエム
役人:首藤康之、娘:宮本祐宜

2/10:ボレロ,ギリシャの踊り,★中国の不思議な役人
ボレロ:上野水香
役人:木村和夫、娘:首藤康之

2/11:ボレロ,ギリシャの踊り,★中国の不思議な役人
ボレロ:後藤 晴雄
役人:中島周、娘:首藤康之

しかし特別団員の首藤さんと、ボレロは最後と言っていたギエムが目いっぱい出るんですね~。首藤さんはM...と判官と「ペトルーシュカ」と役人と娘ですよ!びっくり!最近びっくりすることばかりです。首藤さんの役人や娘が観られるのはもちろん嬉しいですが。娘といえば、前回は古川さんが踊っていたし、その前の回は大嶋さんが踊っていたのですよね。懐かしいなあ。前回の小笠原さんも、とても良かったと思うんですが今回一回だけなんですね。(ってわけで、私は首藤さんが娘を演じる「中国の不思議な役人」の日だけ、多分観ると思います。ギエムの「ボレロ」はもういいや。高いし)

早く次の世代が育つといいですね~。

来年の2月といえば、モンテカルロ・バレエとハンブルク・バレエも来ますね。またまた忙しい~。というか年度末なのにバレエに現を抜かしている暇があるんでしょうか>わたし。その前にお金もありませんが!

レペットの設立60周年記念「生命のダンス」

レペットの設立60周年「生命のダンス」展が5/30~6/15までビューティ&ユース ユナイテッドアローズ渋谷公園通り店にて開催されているというので、行ってきました。スパイラル・ガーデンで28日の一日だけ展示されていたのが素晴らしかったと、観に行ってきた友達が言っていたので。

http://www.fen.co.jp/repetto/repetto60/repetto60_2.html

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でも、ユナイテッド・アローズのほうは、店内には少しで、基本的にはショーウィンドウで飾ってあって、しかも目線よりも高い位置での展示だったのですごく見づらかったし、点数も、60点のうち40点だそうで…。さらに、スパイラル・ガーデンで配っていたという詳しい内容の冊子もなかったんですよね。ぐすん。友達が電話で問い合わせしてくれた話によると、ユナイテッドなのでデザイナー中心にしてダンサー系はあまり展示しないようになってるそうです。

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    (マチュー・ガニオ)

それでも、実物をウィンドウ越しで見られたのは良かったです。やっぱり本物は繊細で美しい~。仕事帰りで暗くて、ショウウィンドウだから反射しちゃうし、鏡が後ろにおいてあるので工夫しないと自分が写っちゃうし。それでも、私以外にも写真を撮っている人や、ウィンドウに見入っている人が何人かいました。

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(カトリーヌ・ドヌーヴ)

夜景がガラスに反射しているのもなかなか綺麗ですよね。

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   (オーレリ・デュポン)

ところで、レペットのエナメルのバレエシューズって、日本で買うと3万円以上するんですね。パリで買った時には150ユーロでした。でも、カラーヴァリエーションが豊富で、見ているだけでも幸せです。パリに行ったらまた買い足そう。私は外反母趾なので、ぺったんこのレペットのバレエシューズが履きやすくて気に入っているのです。

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   (イザベル・シアラヴォラ)

写真はまた昼間に行った時に撮ってみます。

P1030137small

ABTぴあ割引チケット/「海賊」キャスト変更

ぴあからの案内メールに、アメリカン・バレエ・シアターの割引のお知らせがありました。

▼アメリカン・バレエ・シアター「海賊」「白鳥の湖」
<ぴあ・バレエ・キャンペーン実施中!>
 ⇒ http://t.pia.jp/feature/stage/abt/abt08.html
 
【購入&応募期間】5月30日(金) 10:00 〜 6月8日(日) 23:59まで

□対象公演:東京文化会館 大ホール
 「海賊」7月20(日)・21日(月・祝)/「白鳥の湖」7月23日(水)〜25日(金)

□対象席種:
ぴあシートS席-15,000円 (通常価格20,000円 ⇒ 15,000円)

ぴあシートA席-12,000円 (通常価格17,000円 ⇒ 12,000円)

というわけで、ガラとニーナ・アナニアシヴィリ出演の「海賊」以外の公演の割引です。5000円引きと太っ腹。しかも抽選でサイン入りパンフなど当たるそうです。


はい、私ほとんどの公演を定価で買ってます(>_<)
でもやけくそになって、買ってなかった「海賊」二回分買い足しました(これで、金曜マチネの「白鳥」以外全公園に行くことに。METまで観に行くことを思えば…)。チケット発売時に買う熱心なファンが損する仕組みですが、席を埋めるには仕方ありませんよね。でも、サイン入りパンフとかは、やっぱり熱心なファンの方が喜びそうだから、発売当初に買った人とか、何枚以上買った人とか、そういうのを考えて欲しいです。そういえば、前回のABTの来日公演は何枚以上はセット扱いで割引があったような。

日曜マチネの「海賊」なんか、かなり良い席が残ってましたよ。まだの方はぜひこの機会に。

夏は公演が多いから、なかなか行きたい公演をカバーするお金も体力もありませんよね。


追記:上記ぴあのサイトで、海賊のキャストの変更がありました。

【7/19(土)】未定 ⇒ マルセロ・ゴメス
【7/20(日)13:00】デイヴィッド・ホールバーグ ⇒ コリー・スターンズ
【7/20(日)18:00】マルセロ・ゴメス ⇒ デイヴィッド・ホールバーグ

というわけで、コリー・スターンズくん、日本でもコンラッドを踊ります。すごいですね。
ニーナの日にマルセロが出るんですね~。
これ以上キャスト変更がないといいなあ。

さらに追記6/1
ジャパンアーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログで、コリー・スターンズについての記事がアップされています。
http://abt2008.seesaa.net/article/98576740.html

新国立劇場の「白鳥の湖」に古川和則さん出演!

今日はまたまたびっくりすることがあって、なんと新国立劇場の「白鳥の湖」に、元東京バレエ団の古川和則さんが出演します!

第1幕ワルツのソリスト、第3幕のチャルダッシュ(ハンガリーの踊り)のソリストで、日程は6月24日~29日で27日のみ第1幕だけの出演なんだそうです。古川さんのブログに書いてありました。

新国立劇場の「白鳥の湖」、シーズンチケットで初日を買っていたのです。金欠のあまり売ろうと思っていたんですけど、古川さんが出るんだったら観なくちゃ。

DANZA 2008年6-7月号

DANZAの最新号は、今までと違って爽やかなブルーの表紙。ジュリー・ケントが表紙。年を重ねても透明感のある美しさです。ABTのシティセンターで「ファンシー・フリー」に出演していたのを観た時には、お腹に赤ちゃんがいたのに、そのお子さんももう4歳なんですね。

金森穣さんのインタビューに続き、先日プロモーション来日していた、ロイヤルのマリアネラ・ヌニェスとティアゴ・ソアレスのラブラブカップルの4ページにわたるインタビューが面白いです。ティアゴのつぶらな瞳がかわいいですね。そしてロイヤル・バレエの特集。ルパート・ペネファーザのアミンタが美しいです。金髪長身美形の彼はきっと人気が出るでしょうね。

ダンスマガジンには載らないような公演のレポートがたっぷりとカラー写真で掲載されているのが嬉しいです。そして、新国立バレエ団の「アラジン」については、「アラジン通信」のもう第三弾になっているんですね。芳賀望さんのインタビュー、それからビントレーを迎えてのリハーサル風景の写真(湯川さん、吉本さん、本島さん、山本さん、マイレンなど)が載っています。そういえば、新国立劇場のホームページには、リハーサルの動画も載っているんですよね。

リハーサルといえば、小林紀子バレエシアターの「ラ・シルフィード」のリハーサル風景の写真も載っています。こちらは、振付のヨハン・コボーが登場しています。このときは1週間のみのリハーサルだったそうですが、次回コボーは1ヶ月も指導するのだそうで、すごい気合の入り方ですね。

デボラ・コルカーや大島早紀子さんといった振付家のインタビューも。H・アール・カオスの「神曲」が名古屋と静岡だけだなんてもったいない、観たいです。

あと、広告のページもいろいろな情報があります。

まずは8月13日横浜関内ホール、15日めぐろパーシモンホールで開催のThe 1st Prouds and Hopes of Japan Dance Gala。出演者がすごく多くて、酒井はな、ジェイソン・ライリー(シュツットガルト・バレエ)、寺島まゆみ(新国立劇場)、芳賀望、中村恩恵、秋山珠子(スペイン国立ダンスカンパニー)、竹島由美子(ドレスデン・バレエ)、小池ミモザ(モンテカルロ・バレエ)、加治屋百合子(ABT)、ジャレッド・マシューズ(ABT)、門沙也香(ニュルンベルク・バレエ団)、ほか、海外からもずいぶん出演するし、ロイヤル・バレエ・スクール、ジョン・クランコ・スクール、オーストラリア・バレエ・スクール、ABT付属JKOスクール、サンフランシスコ・バレエ・スクール、ミラノ・スカラ座バレエ・スクールなどの学生男女8組が出演するそうです。

それから、
8月16日、17日にめぐろパーシモンで開催の夏休み親子芸術劇場。ミハイロフスキー劇場に移籍したばかりの、カーチャことエカテリーナ・ボルチェンコと、彼女の兄弟のピョートル・ボルチェンコ(ベラルーシ国立バレエ団)が出演し、17日は「白鳥の湖」の全幕を踊ります。兄弟で「白鳥」というのも珍しいですよね。そのほか、贄田萌さんや、ベルリン国立バレエの菅野茉里奈さん、マリンスキー劇場のイワン・シートニコフ、ウィーン国立劇場の玉井るいさん、アレクサンドル・トカチェンコらが出演します。
主催は、東京インターナショナルバレエカンパニー

毎回読み応えたっぷりで、無料なのが信じられないほどです。

2008/05/29

パリオペラ座「椿姫」プレキャスト

お友達に朝からメールで教えてもらいました。ダンソマニにプレキャストが出ています。前半日程のみご紹介。


21/06

Marguerite : Letestu
Armand : Moreau
M. Duval : Denard
Nanine : B. Martel
Le Duc : Novis
Prudence : Gilbert
Olympia : Grinsztajn
Le Comte de N. : Valastro
Manon : Moussin
Des Grieux : Martinez
Gaston Rieux : Paquette


23/06

Marguerite : Osta
Armand : Ganio
M. Duval : Hilaire
Nanine : B. Martel
Le Duc : Novis
Prudence : Daniel
Olympia : Muret
Le Comte de N. : Bodet
Manon : Ciaravola
Des Grieux : Heymann
Gaston Rieux : Paul


25/06

Marguerite : Moussin
Armand : Legris
M. Duval : Klemm
Nanine : Villagrassa
Le Duc : Wilk
Prudence : Hurel
Olympia : Ould-Braham
Le Comte de N. : Bodet
Manon : Gilbert
Des Grieux : Bélingard
Gaston Rieux : Duquenne


26/06

Marguerite : Letestu
Armand : Bolle
M. Duval : Denard
Nanine : B. Martel
Le Duc : Novis
Prudence : Gilbert
Olympia : Gernez
Le Comte de N. : Valastro
Manon : Hecquet
Des Grieux : Duquenne
Gaston Rieux : Paquette


28/06 14h30

Marguerite : Abbagnato
Armand : Pech
M. Duval : Klemm
Nanine : B. Martel
Le Duc : Wilk
Prudence : Zusperreguy
Olympia : Froustey
Le Comte de N. : Valastro
Manon : Grinsztajn
Des Grieux : Duquenne
Gaston Rieux : Hoffalt


28/06 20h00

Marguerite : Letestu
Armand : Bolle
M. Duval : Denard
Nanine : B. Martel
Le Duc : Novis
Prudence : Gilbert
Olympia : Gernez
Le Comte de N. : Valastro
Manon : Hecquet
Des Grieux : Duquenne
Gaston Rieux : Paquette


30/06

Marguerite : Moussin
Armand : Legris
M. Duval : Klemm
Nanine : Villagrassa
Le Duc : Wilk
Prudence : Hurel
Olympia : Ould-Braham
Le Comte de N. : Bodet
Manon : Gilbert
Des Grieux : Bélingard
Gaston Rieux : Duquenne


01/07

Marguerite : Osta
Armand : Ganio
M. Duval : Hilaire
Nanine : B. Martel
Le Duc : Novis
Prudence : Daniel
Olympia : Muret
Le Comte de N. : Bodet
Manon : Ciaravola
Des Grieux : Heymann
Gaston Rieux : Paul

わーい7月1日にイレールのアルマンパパが観られます!しかもアルマンがマチュー!美しい親子ですね♪が、この日は席が悪いんですよね~。ちなみに、パリ到着後いきなり観るのがペッシュ&アバニャート組。いや、ペッシュは大好きなダンサーなんですよ、本当に。

追記:7月3日の一日だけ、イザベル・シアラヴォラとステファン・ビュヨンというキャストがあります。こっちも見たかったな…。

怪我人なく皆様予定通りに踊れますように!

追記:オペラ座の公式サイトにも、キャストが出ました。
http://www.operadeparis.fr/Saison-2007-2008/Distribution.asp?IdS=399

ミラノ・スカラ座2008/2009シーズン

ミラノ・スカラ座の2008/2009シーズンが発表されました。

http://www.teatroallascala.org/it/stagioni/2008_2009/opera-e-balletto/index.html

オペラとバレエが一緒に発表されているので、ちょっと紛らわしいのですが、

ラ・バヤデールLa bayadère 2008年12月 17, 18 (2回), 20, 28, 30 (2回.), 31 
コッペリア Coppélia  2009年2月 15, 18, 19, 20, 24, 28 (2回) 3月 1, 3, 4, 5 
20世紀のバレエトリプル・ビル ヴォラントリーズ、ベラ・フィギュラ、アポロ Trittico Novecento 2009年5月 7, 9, 13, 16, 21, 23 
ピンク・フロイド・バレエ Pink Floyd Ballet 2009年6月 29, 30  7月 1, 2, 3, 7, 9, 10
真夏の夜の夢 Sogno di una notte di mezza estate 2009年9月 5, 7, 8, 9, 10, 14, 15, 18
ジゼル Giselle 2009年11月  3, 4, 5, 5, 6, 8, 12, 13, 14

というわけで、大晦日には「ラ・バヤデール」が上演されるんですね!!!去年に続き大晦日はミラノで過ごすことになるんでしょうか、と思ったら、年末28日、30日、31日の出演はデニス・マトヴィエンコでした。17, 18夜 と20日は、ロベルト・ボッレ、スヴェトラーナ・ザハロワ、マリアネラ・ヌニェスが出演します。マリアネラがガムザッティかな?

「コッペリア」は2月15, 18, 20と 24はギョーム・コテとパロマ・ヘレーラが客演。
トリプル・ビルは、5月7, 9, 13, 16にロベルト・ボッレが出演。
「ピンク・フロイド・バレエ」は6月23、30日、7月2日にザハロワ、29日、30日、7月2日にマッシモ・ムッル、そしてギョーム・コテが客演。
「真夏の夜の夢」は、9月5, 8, 10日にボッレ、ムッル、そしてポリーナ・セミオノワが客演。
「ジゼル」は11月3, 5日夜、 6、 8日にザハロワとボッレ、11月12日と14日にムッルが出演。
というのが、現在のところのキャストです。「ラ・バヤデール」もいいけど、ザハロワとロベルトの「ジゼル」もいいなあ、などといろいろと考えてしまいます。

*****

なお、来年9月のスカラ座オペラの日本公演は
バレンボイムの「AIDA」NHKホール 9月4, 6, 9, 11日
ガッティの「Don Carlo」東京文化会館 9月8, 12, 13, 15, 17日
これにバレンボイムの「ヴェル・レク」9月10日 ガッティの演奏会9月16日が予定されています。

http://www.teatroallascala.org/it/stagioni/2008_2009/tournee/giappone/index.html

ひょっとしたら、「アイーダ」はDVD同様、ロベルト・ボッレが出演するのかしら?きっとチケットは恐ろしいお値段に違いありません。


↓にもエントリがありますので、よろしければご覧ください。

ABT「海賊」とコリー・スターンのインタビュー

ジャパン・アーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログに「海賊」公演のレポがアップされています。
http://abt2008.seesaa.net/article/98189478.html

怪我で前回の来日公演には出演しなかったイーサン・スティーフェルの優雅な(!)アリの写真も載っているし、アンヘル・コレーラのコメント動画もあります。アンヘルの新しいカンパニーも、近いうちに日本に来て欲しいものです。

それと、コール・ドでありながらいきなりコンラッド役に抜擢されたコリー・スターンの写真も。この舞台写真で観ると、長身でプロポーションがよく、とてもハンサムですね。パリ・オペラ座のステファン・ビュヨンに少し似ている感じです。現在22歳、入団3年目。15歳の時にYAGPでスカラシップを獲得、ロイヤル・バレエ・スクールを卒業しています。

この新星コリー・スターンですが、早速、長いインタビューがTimeOutに載っていました。
http://www.timeout.com/newyork/articles/dance/29658/the-new-kid-on-the-block

「ABTスターの饗宴」のホセ・カレーニョを観て、本格的にバレエの道に進もうと決意した彼でしたが、その道は平坦ではなかったようです。中学時代には、バレエを習っていることでクラスメイトにバカにされたこともあったとのこと。一緒にバレエを学んでいたお兄さんは、それでやめてしまったそうです。しかし、15歳の時に体育館でバレエを実演したことで、いじめはぴたりと止まり、尊敬されるようになったとのことです。そしてYAGPのコンクールで音楽と完全にずれてしまうという大失敗をしたにもかかわらず、ロイヤル・バレエ・スクールへのスカラシップを獲得しました。カルチャーギャップに悩みながらも、ロイヤルでやっとバレエを楽しめるようになったそうです。

卒業後ロイヤル・バレエに入団するという選択肢もあったにもかかわらず、コリーの当時のガールフレンドがABT入りを希望したために、彼はABTのスタジオカンパニーに入ることに。しかし、学校公演でほとんどすべての主役を踊り、ABTのメーンカンパニーに合格していたそのガールフレンドが拒食症になってしまい、バレエを辞めてしまうという悲しい出来事があり、そして二人は別れてしまいます。

スタジオカンパニーで4ヶ月すごしたあと、メーンカンパニーに昇格した彼は、半年後に再びスタジオカンパニーに送り返され、学びなおすという挫折もありました。が、イーサン・スティーフェルが芸術監督を務めていたバレエ・パシフィカの「くるみ割り人形」の公演に参加したことで、新しいアプローチを発見でき、彼は変わったそうです。

なお、ロイヤル・バレエ・スクール時代に、18歳の彼はカイリー・ミノーグのビデオに出演するという経験をしました。「Chocolate」という曲で、カイリーとセクシーなパ・ド・ドゥを踊ったそうな。(ということで、YouTubeでこのビデオを見てきましたが、たしかにカイリー姫とのパ・ド・ドゥで映っていました。背が高く、横顔がきれいな人ですね)

今回、そもそもリハーサル期間もほとんどなく、突然イリーナ・コルパコワにコンラッドを踊ることになるだろうと言われたとのこと。マルセロ・ゴメスが怪我をしている間、ヴェロニカ・パルトと組んでいたことはあったけど(ってことは、やっぱり彼は背が高いわけですね)、ABTの公演でソロを踊ったこともなかったそうです。今回は基本的にケヴィン・マッケンジーに役を学び、それからコルパコワにも指導されたとのこと。「ベン・ハーをイメージするように」とマッケンジーに言われたのだとか。一回目の公演は、役を最初から踊るのがまだ2回目で、スタミナ切れに苦しんだけどなんとか踊りきることができて、自信をつけられたそうです。

METシーズンで、他にコリーは「ドン・キホーテ」でエスパーダを、そして「エチュード」、それからトワイラ・サープの新作でデヴィッド・ホールバーグの役を踊るとのこと。大きな期待が寄せられているのが判ります。

日本公演での「海賊」も、一日、コンラッド役が未定の日があります。ひょっとしたら、コリーがコンラッドを踊るのかもしれません。観られるといいなあ。

*********
なお、彼が主役を踊り、加治屋百合子さんがギュリナーラ役デビューした公演の批評も、Dance View Timesに載っています。
http://www.danceviewtimes.com/2008/05/avast-me-hearti.html

やはりアンヘル・コレーラのアリが素晴らしかったようです。易々と自然にものすごいテクニックを魅せることができ、非常に安定していたとのこと。今がダンサーとして上り詰めた地点なのかもしれませんね。コリーのコンラッドは跳躍の多い役で、まだまだ改善の余地があったようですが、イリーナ・ドヴォロヴェンコとのパートナーリングは良く、2幕のロマンティックなパ・ド・ドゥでは美しい体のラインを魅せることができたそう。加治屋さんのギュリナーラも軽やかで空気のよう、繊細な腕と美しい上半身が印象的だったようで、大成功を収められたようです。3幕の花園のシーンでは、ライラックの香りを漂わせるような踊りだったそうです。

*********
METシーズンは始まったばかりですが、「白鳥の湖」やトワイラ・サープの新作に出演する予定だったディアナ・ヴィシニョーワが怪我のため、6月11日までは出演できないなど早くも波乱含みです。ヴィシニョーワの「白鳥の湖」の代役はニーナ・アナニアシヴィリですが、ヴィシニョーワはNYで大変人気があるようで、Ballet Talkではニーナが代役なのに文句を言っている人がたくさんいます。日本では考えられないことですね。

2008/05/28

5/25 新国立劇場「ラ・バヤデール」

もうマイレン・トレウバエフのソロルに完全にやられました!マイレン、最高です。大好き♪予想通り、ハマリ役でした。ガラ「ザ・シック」で彼のソロルを観てから、この日を夢見ていて、その夢がかなったという心境です。ふんわりと軽い跳躍、美しいつま先、そして細やかな演技。心優しいソロルでした。

新国立のバヤデールは、牧版にしてはよくできたヴァージョンだと思います。また早いうちに再演してほしいです。

(金土日で4公演はさすがに疲れたようで、帰宅してご飯を食べたら、轟沈してしまいました。感想は後日書きます)

**********
牧阿佐美版の「ラ・バヤデール」は音楽はランチベリーによる編曲をベースにしている。今までほとんどマリインスキーやボリショイ、ミハイロフスキーの「バヤデルカ」を観ていたので、ちょっと違和感を感じるところがあった。でも、指揮者のアレクセイ・バクラン、そして東フィルの演奏がとてもよかったので、その違和感は途中からは気にならなかった。

舞台装置は、鬱蒼とした森を舞台にしたもので、オリエンタルながらもシックな雰囲気で美しい。新国立の美術や衣装は(たまに微妙な時もあるけど)、いつもとても趣味が良くて気品がある。

(一幕)

マクダヴェーヤは吉本さん。21日の八幡さんのような軽やかな若々しさはないけど、溌剌としてはじけていて、バネの効いた踊り。大怪我からここまで踊れるほど復帰できたのが嬉しい。グランジュッテをしながらマイレンのソロル登場。マイレンのジュッテは、跳躍の頂点でさらにふわっと上昇するところが素敵。着地音もしない美しい着地、つま先がきれいに伸びている。マイムをする腕の運び方も、とても美しいし、非常に雄弁で台詞が聞こえてきそう。

ヴェールをかぶった本島さんのニキヤが登場する。ヴェールを外したときに、あまりの美しさに後ずさる大僧正。本島さんはいうまでもなく、とっても美人なんだけど、時にメイクを失敗していて実物のほうが美人、ってことがある。でも、今回はメイクがうまくいっていて、まさに絶世の美女というにふさわしいほど、大僧正が思わず地位を捨ててもいいと思ってしまうほどの輝く美貌。

密会するソロルとニキヤ、二人のパ・ド・ドゥ。マイレンは、年に1,2回主演するほかはキャラクター系の役柄が多くて、その際は過剰なくらいの濃ゆい演技を魅せてくれる。それなのに、主役を踊る時には、本来の真面目な性格が出ちゃって硬い表情のことが多い。でも、今回、マイレンは一皮剥けてくれた!抑えようとしても抑えきれない、恋の歓びに震える表情、切なさを秘めた熱情が現れていて、素敵~。本当に真剣にニキヤに恋しているんだなって思わせてくれた。パ・ド・ドゥのサポートも危なげなし。

ガムザッティの西山さんは、上品で楚々とした中にも気の強いお嬢様ぶりを見せていて、似合っていたと思う。ガムザッティに引き合わされたソロルは、大きなリアクションは見せないけれども、ヴェールを外した時の彼女の美しさにたじろいで「参ったな…」という戸惑いを感じさせた。焦る心を抑え、会話する時のそつのない対応がいかにもマイレンらしい真面目さの表れ。でも、そのそつのなさが命取りなのよね。

そして見せ場の女二人対決シーン。最初のうちは、ガムザッティはとても優しそうで、親しげにニキヤに話しかけるけど、彼は私のものよ、とニキヤに言われたとたんに逆上するところが堂々として迫力があった。それでも、ガムザッティはあくまでも気品を保ち、プライドを持って対応しているところが良い。一方、本島ニキヤは、もともとキツめ
の美人なので、より感情を露わに、ガムザッティへの強い対抗心を示していて、これはニキヤらしからぬのではないか、と思ってしまった。もしかしたら、本島さんはガムザッティのほうがハマるのではないか。しかしながら、逃げ惑い、行き場を失って追い詰められ、振り上げたナイフをアイーヤに止められた後の、「私はなんということをしてしまったの」という表情は良かったと思う。逃げ去るときの姿勢はちょっと笑えたけど。

そして、その後の西山さんの怒りのマイム。ここは腕をプルプル震わせての熱演、しかしあくまでも気品を保っていて美しくも恐ろしく、素敵だった。西山さんは、演技がとても自然で好ましく、育ちが良くて本来は良い人であるガムザッティ像を作り上げるのに成功していた。ガムザッティの方に思わず同情してしまうほどだ。

(二幕)
婚約式という華やかな場の割には、セットがちょっと地味というかシックでゴージャスさが足りない。ガムザッティは御つきの者に日よけを持たせて入場。やっぱりガムザッティも象に乗るとか、輿に乗って登場してほしいな、と思ったりして。壷の踊りは湯川さん。大人っぽい顔立ちと雰囲気の湯川さんがこの役なのはちょっと意外だったけど、お茶目な表情が可愛らしかった。子役二人のプロポーションの良さは信じがたいほど。顔がめちゃめちゃ小さくて、胴が短くて脚が長い。もうすっかり人種が違うって感じだ。ブロンズ・アイドルは江本さん。ブロンズ・アイドルって小柄な人が踊るものってイメージがなんとなくあるので、江本さんは背が高くて少し違和感があった。仏像っぽさや空中に浮いている感じも、バリノフのほうがあったと思う。しかし徹底的に金ピカに塗ってあって、大変な役だと思った!そして、やっぱり太鼓の踊りがないのが物足りない。この版は、ガムザッティと奴隷の踊りもないし、男性ダンサーの見せ場がとても少ないのが残念。

パ・ダクシオンは、先に踊るブルー・チュチュのメンバーがたおやかで、とっても素敵。縦のラインもすごく揃っていて、新国立の女性ソリストのレベルの高さを感じさせる。ピンクチュチュのほうは、上手なんだけどちょっと元気が良すぎたかもしれない。

アダージョは、西山さんのピルエットがちょっと傾いたのを、マイレンがサポートして位置を修正していた。マイレンのヴァリエーションは、期待通りの素晴らしさ。やはりここでも、グランジュッテのときに、一旦上昇した後、さらに高くふわりと浮くのが美しい。プリエの効いた着地は正確に5番に入っているし、跳躍の時のピンと伸びたつま先や、後ろ脚までが綺麗に伸びているところも素敵。戦士らしい力強さは少し欠けるけど、顔が濃いからその分を補っている。西山さんのヴァリエーションも、正確なんだけど、いつも西山さんの素晴らしい踊りを見慣れているので、少し物足りないかな?そしてガムザッティのイタリアン・フェッテはバッチリ決まった。グランフェッテのほうはちょっと失速したものの、これもしっかり決めていて、堂々としたお姫様ぶりを発揮していた。ものすごく華やかってわけではないんだけど、西山さんのガムザッティは、いかにもお育ちがよく、可愛らしいお姫様。だからこそ、ニキヤに「あなたが仕組んだのね」と指を指された時の平然とした表情が怖いのだ。しっかりとした役作りで、演技と踊りのバランスが取れたガムザッティだったと思う。

踊りを奉納するために傷心のニキヤが入ってくる。本島さん、ものすごく美人なのだけど、感情表現は控えめというか薄いというか…残念ながら踊りから哀しみというものは伝わってこなかった。技術的にはしっかりと踊っているし、アラベスクのバランスも見事なんだけど、愛する人を奪われる苦しみ、心から血を流しているような思いは見えない。毒が体にまわって倒れるところもきれいじゃなかったし。こんなにかわいそうじゃないニキヤを観たのは初めてかも。ガムザッティの横に座っているソロルのマイレンが、顔の表情は決して大げさではないのに、愛する人が苦しんでいる姿を見て苦悩し、二人の女性の間で葛藤し、いたたまれずに目を伏せて地獄の中をさまよっているように見えたのとは対照的。息絶えたニキヤへと駆け寄り、そして己の愚かさに押しつぶされるように走り去っていくマイレンは、体で演技をするというのはこういうものだ、というのを見せてくれたと思う。

(三幕)
ベッドの上に横たわり、アヘンを吸うソロル(パンフレットには水タバコって書いてあるけど、ここはやっぱりアヘンじゃないと)。深い後悔に苛まれているのがよくわかる。そして影の王国。先頭は21日と同じで、小野絢子さん。深いパンシェ、柔らかい背中、甲の出た美しい足、上半身のしなやかさ。小柄だけどラインが美しく、素敵な踊り。ここの影の王国は、一人一人が入場する時に少し歩いてからアラベスクパンシェするのがちょっと違和感があるが、とてもよく揃っていて美しい。二人目の人が、音のとり方がちょっとずれていると思った。32人いると、地上に降りた時に一人二人ぐらつくのは致し方ないところだけど、それ以外は非常にレベルが高い。この日は1階3列目で観ていたのだけど、影の王国は上の方で観た方が圧倒される。

3人のヴァリエーションは、それぞれ良かったけど、寺島まゆみさんの、音のとり方の正確さ、ポジションの確実さが抜きん出ていた。まゆみさんの主役の日もまた実現させて欲しいもの。

そして本島さんのニキヤ。1幕、2幕と踊りは破綻なくきっちりとこなしていたけど、3幕でスタミナ切れしたのか、ちょっとぐたぐた。難しいヴェールのアダージオは、ミスもほとんどなく踊っていたし、アラベスクのバランスはしっかりしていた。でも、ニキヤのヴァリエーションでは、音には合っていないし、一つ一つのポーズを決められずに流れてしまっていた。何よりも、浮遊感というのがほとんどないのがつらいところ。音に合っていないのと、いかり肩ゆえ上半身がきれいに見えないのが原因だろうか。コーダの高速シェネでは持ち直して、しっかり踊っていた。

白いヴェールは、生死を超えた二人の魂の結びつきの象徴。ここがきっちり踊れていたことは良かったと思う。マイレンによるソロルの優しさと悔悟の念、ニキヤに許しを乞う気持ちが昇華されていて、美しいシーンとなっていた。ニキヤの想いが伝わってこないのが残念といえばそうだったけど、ソロルがこれだけエモーショナルに演じて暮れから満足。

マイレンは、サポートは安全性重視でしっかりしていた。二人で並んで踊る時のアントルラッセの後ろ脚は、本島さんよりも高く上がっていて優雅で美しい。最後のヴァリエーションでは、トゥール・ザン・レール6連発ではなく、身体を傾けての高いマネージュで、これもお見事だった。


マカロワ版のように4幕となるのではなく、場面転換なので、結婚式のシーンも出演者が少なく舞台装置もほとんどないのが寂しい。立ちはだかるようなガムザッティがかなり怖い。しかもソロルの友達であるはずのトロラグヴァまでもが、逃がすものかと立っているのがまた怖い。そしてニキヤの幻影。マカロワ版も含めて、最後にニキヤの幻影というか亡霊が白いヴェールをかぶっているのがお化けみたいで、私はあまり好きではない。でも、寺院の崩壊後、傷ついたソロルが、ヴェールを後ろに垂らして天に昇っていくニキヤを追いかける、だけど最後にヴェールはソロルの指をすり抜けていき、スロープの上で息絶える。そして一人ニキヤが昇っていくという救いのないラストは、無常感があって良いと思う。このときの本島さんはとても美しいし、息絶えて横たわるマイレンも、エレガントでやるせなくて、素敵だった。

振付…マリウス・プティパ
演出・改訂振付… 牧阿佐美
作曲…レオン・ミンクス
編曲…ジョン・ランチベリー
舞台美術・衣裳…アリステア・リヴィングストン
照明…磯野睦
舞台監督…森岡肇

指揮…アレクセイ・バクラン
管弦楽… 東京フィルハーモニー交響楽団


【キャスト】
■ニキヤ  本島美和
■ソロル  マイレン・トレウバエフ
■ガムザッティ  西山裕子
■ハイ・ブラーミン(大僧正)  ゲンナーディ・イリイン
■マグダヴェヤ  吉本泰久
■黄金の神像  江本拓
■トロラグヴァ  市川透
■ラジャー(王候)  森田健太郎
■ジャンペの踊り  楠元郁子 堀口純
■つぼの踊り  湯川麻美子
■パ・ダクション
〈ブルー・チュチュ〉
 川村真樹 寺島まゆみ 丸尾孝子 堀口純
〈ピンク・チュチュ〉
 遠藤睦子 さいとう美帆  大和雅美 井倉真未
■アダジオ  陳秀介 冨川祐樹
■第1ヴァリエーション  丸尾孝子
■第2ヴァリエーション  寺島まゆみ
■第3ヴァリエーション  さいとう美帆

2008/05/27

東京バレエ団「ジゼル」ルグリ&小出の日が追加?

友達にメールで教えていただいたのですが、マニュエル・ルグリの公式サイトのスケジュールで、

9月16日、東京バレエ団、小出領子と「ジゼル」って書いてあります。

今のところ、東京バレエ団のルグリ客演の「ジゼル」は、9月12日と14日で斎藤友佳理の予定で発売されているのですが、16日が追加公演として発売されるってことなんでしょうか?NBS得意の後出し発表ってやつですね。

バレエの祭典会員には、もちろん、この16日の公演は対象となっていないんですが、変更ができるなら、できることならこの追加キャストの日で観たいです。金欠につき、この「ジゼル」は祭典席を譲渡しようと思っていたんですが、ルグリ&小出さんだったら、観たい。(マラーホフ&小出さんでも良かったのですが、日程が都合が悪いんですよね)

******
ルグリさんのスケジュールの続きですが、来シーズンもたくさん踊ってくれるようですね。でも「ライモンダ」に出ないのはちょっと残念です。

Paris Opéra Bastille : Hommage à Maurice Béjart
du 9 au 31 Décembre 2008
"Le chant du compagnon errant" le 9 décembre avec Laurent Hilaire
"Serait ce la mort" (dates et partenaires à déterminer)
「さすらう若者の歌」(ローラン・イレールと)「これが死か?」 出演日未定

Paris Opéra Garnier : Lifar/Petit/Béjart
du 31 Janvier au 14 Février 2009
"L'Arlésienne" de Roland Petit (Partenaire et dates à déterminer)
「アルルの女」 出演日未定

Paris Opéra Garnier : "Le Parc" (Angelin Preljocaj)
du 6 au 19 Mars 2009, (Partenaire et dates à déterminer)
「ル・パルク」 出演日未定

Paris Opéra Garnier : Gat/Duato/Preljocaj
"White Darkness" Nacho Duato
du 29 Avril au 17 Mai 2009, (Partenaire et dates à déterminer)
ナチョ・ドゥアト「ホワイト・ダークネス」

Paris Opéra Garnier : "Onegin"
du 16 Avril au 20 mai 2009, (Partenaire et dates à déterminer)
「オネーギン」 出演日未定

Paris Opéra Garnier : "Proust ou les intermittences du coeur" Roland Petit
du 27 mai au 8 Juin 2009, Monsieur de Charlus
(Dates à déterminer)
「プルースト」 出演日未定

新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラに新国立劇場の寺島ひろみさん、まゆみさん出演

先日新国立劇場「ラ・バヤデール」で表現力豊かにニキヤを踊った寺島ひろみさんと、影の王国の第二ヴァリエーションのテクニックが見事だった寺島まゆみさんが、新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートに出演することになりました。

http://niigata-gala.seesaa.net/

まだどの演目を踊るのかは決定していないのですが、4公演すべてに二人が出演するとのこと。楽しみですね♪

寺島ひろみ・まゆみオフィシャルサイトでは、早速「ラ・バヤデール」の舞台裏の写真がたくさん掲載されており、とっても楽しいです。特に、大僧正、ブロンズ・アイドル、マグダヴェーヤの濃い3人とまゆみさんが写っている写真には大爆笑!なお、彼女たちは5月23日が誕生日だったようです。

http://www.t-twins.net/photo/index.html

ガラのほうは、さらに追加の出演者が予定されているようです。

2008/05/25

「ル・パルク」マチソワ/5/29めざましテレビにABT加治屋百合子さん、など

今日もパリ・オペラ座「ル・パルク」のマチネとソワレを観て来ました。やはり主役が変わると作品の性質も変わります。ニコラ・ル=リッシュはやんちゃで野性味があって、若々しいキャラクター造形。もっとはじけると想像していたら、意外とおとなしい、と思ったところもあったけど、とっても新鮮で、観ながらわくわくしました。夜のルグリは今日も素晴らしくて、音楽そのものになっていたし、セクシーで、ロマンティックで、優雅で、大人で、美しかったです。舞台上で一番年を取っているのに、一番動けていて、一人違う次元にいました。ルグリさんの踊りは、いつまでも観ていたかったです。庭師くんたちも、とてもユーモラスでかわいかった!ヴァラストロ、ゴーディオンと小柄なダンサーが当てられているのですね。

新日本フィルによるモーツァルトの演奏、そしてエレーナ・ボナイさんのピアノももうっとりするほど見事で、音楽もたっぷりと楽しみました。

金曜日はヘンな座席位置にいたために、上手が全然見えなかったけど、特にマチネは3階正面最後列の真ん中だったので、すごくよく見えて、作品の全体像が良くつかめました。オーチャードで最もコストパフォーマンスがいいのが、この3階席最後列だと思います。

「ル・パルク」は完成度が高くて、見るたびに発見があって、とっても気に入りました。残念なのが、パンフレットに、主役以外のキャストの名前すら書いていなくて、お馴染みのダンサー(ルナヴァン、ヴァラストロ、ゴーディオン、ベザールなど)以外の顔と名前が一致しなかったこと。POBのサイトでも、顔写真が載っているのはプルミエ以上なんですよね。パンフレットに、出演キャストの名前を載せるのは最低限の礼儀と思うのですが。

それと、楽天はやはり公演の仕切りが慣れていないようで、パンフレットを買うのにこんなに並んだことはありませんでした。(しかも、パンフレットのお金を払ったのに、販売スタッフがパンフレットを渡すのを忘れて結構大変でした。オーチャードホールのスタッフはとても親切で助かりましたが)

マチネとソワレの間、そしてソワレの後はいろいろな友達とバレエ談義ができてとっても楽しかったです。いつもの仲間、そして普段なかなか会えない友達まで!おまけに、客席で遠くからではあるけどローラン・イレールも見られたし。

明日はまた新国立で「ラ・バヤデール」、とても疲れたので「ル・パルク」の感想はまた改めて。

*********
とりとめもないエントリになってしまったので、テレビ情報など。

アメリカン・バレエ・シアター2008ブログによると、29日(木)のフジテレビ、めざましテレビで、ABTの加治屋百合子さんのインタビュー、そしてオープニングガラの映像が流れるそうです。
http://abt2008.seesaa.net/article/97654076.html

ABTのオープニングガラといえば、こちらのサイトで、公演後のパーティに参加したセレブの皆様の写真を観ることができます。名前を知っているのは、ドナルド・トランプとシガニー・ウィーヴァーくらいですが。それから、イリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベルツェルコフスキー、ジュリー・ケント、パロマ・ヘレーラ夫妻の写真もあります。やっぱりイリーナはこういうパーティでは輝くばかりに美しいですね。
http://www.newyorksocialdiary.com/node/10042

*********

テレビといえば、日曜深夜というか月曜早朝に、以下の放映があります。

NHK BS2 クラシックロイヤルシート

クラシック ドキュメンタリー Bモード・ステレオ
マリインスキー・バレエのミューズたち
5月26日(月) 00時40分30秒~01時57分30秒 [1時間17分00秒]
[ 制作: 2006年, フランス ( Adesif Productions & Les Films du Tamarin ) ]

ボリショイ・バレエ& マリインスキー・バレエ 合同公演
5月26日(月) 02時02分00秒~04時39分30秒 [2時間37分30秒]

「マリインスキー・バレエのミューズたち」の感想はこちらです。

ちなみに、我が家のDVDレコーダーは、わずか3年使っただけというのに寿命が到来してしまったようです。使い倒しすぎたせいでしょうか。8割バレエ、映画とフィギュアスケートと音楽が残りという録画ディスクのライブラリーが500本を突破したくらいなので(苦笑)。大金欠中なので、買い替えられません。ボーナスまで待たなくては。

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2008/05/24

5/23 パリ・オペラ座「ル・パルク」

昨日は金曜日の夜ということでひどく疲れてしまい、そしてこれからマチネ公演に行くので、まずは簡単に。また後で加筆します。

「ル・パルク」面白い演目です。上演時間が95分、休憩なしなので物足りないんじゃないかと思ったのですが、予想よりずっと楽しめました。ユーモラスで、ちょっとエロティックで、おしゃれで、その中にいろいろな感情が秘められていて、難しいところは何もないけどすごく完成されている。

ルグリさん、やっぱりすごいです。際立って優雅で繊細で美しく洗練されています。足の甲が素晴らしい。横向きサイドという見づらくて舞台にだけは近いヘンな席で見ていたので、ほとんどルグリさんの足の甲ばかり見ていました。ルグリさんと、オドリック・ベザールがユニゾンで踊るところがあって、すごく良く揃っているのだけど、踊りのタイプが全然違うのがよくわかります。ルグリさんはエレガントで一挙一動に秘められた美がある。オドリックは、若さあふれていて、勢いがある。オドリック、前回見たときよりもまた上手くなっているし、これからまだ伸びしろがありそう。

レティシア・プジョルも、とても上手なダンサーだけど、華はないのよね。細かい心情の表現も上手くて、一緒に泣いたり心を震わしたりもできるけど、まだこの二人が一体になっていない感じはした。でも、「解放」のパ・ド・ドゥは美しく痛ましいと同時に心に響いてきて、残るものがあった。

演奏が最高に素晴らしく、特にピアノは、音そのものに陶酔できるほど。モーツァルトのピアノコンチェルト23番K488の響きのクリアで透徹していることよ。この音楽が聴けるだけでも幸せだし、その音楽と一体化していたルグリを観られたことも、幸せ。

レティシア・ピュジョル
マニュエル・ルグリ

庭師 : マロリー・ゴーディオン、シモン・ヴァラストロ、アドリアン・ボデ、エルワン・ルルー

女性: キャロリン・バンス、オーレリア・ベレ、クリステル・グラニエ、ベアトリス・マルテル、アリス・ルナヴァン、ジェラルディーヌ・ウィアール、 アメリー・ラムルー、セヴリーヌ・ウェステルマン

男性: オドリック・ベザール、ヴァンサン・シャイエ、ジャン=クリストフ・ゲリ、ジョシュア・オファルト、オレリアン・ウェット ニコラ・ポール、アレクシス・ルノー

指揮: コーエン・ケッセル
ピアノ: エレーナ・ボネイ

2008/05/23

ハンブルク・バレエ来日公演は人魚姫と椿姫!

今日オペラ座の「ル・パルク」会場でもらったチラシを帰りのバスで見ていたら、ハンブルク・バレエの来日公演の特報チラシがありました。

招聘はやはり民音で、演目が、ハンブルク・バレエ公式サイトと違って「椿姫」と「人魚姫」になっていました。びっくりです。ダンスマガジンの編集長のリクエストに応えたんでしょうか?

P1030052small


個人的には、ハンブルク公式にあった「シンデレラ・ストーリー」より「椿姫」のほうが観たかったし、お客さんも入るでしょうね。カラーのきれいなチラシですが特報ってことで日程やチケット代、発売日の記述はありません。

楽しみです〜。

5/27追記:ハンブルク・バレエ公式サイトも日本公演の予定は「椿姫」に修正されていました。「椿姫」が東京公演なしで、神奈川県民ホールの平日2日だけって、非常に微妙な日程ですよね。観客のことを考えていないというか…。

****

そのほかのチラシとして、もうひとつ特報が入っていました。モンテカルロ・バレエが2009年2月に来日するようです。時期はちょうど、ハンブルク・バレエ来日の直前ですね。
「ラ・ベル(眠れる森の美女)」とマイヨー作品のミックスプロ「アルトロ・カント」他だそうです。
2009年2月6日~8日が「ラ・ベル」、2月10日、11日が「ミックスプロ」です。
招聘は、今までと同様で光藍社さん。

前々回の来日で「ラ・ベル」を持ってきていましたが、その時は私は「ロミオとジュリエット」しか見なかったので今度はぜひ観てみたいです。映像の方もめちゃめちゃいい作品で大好きです。
そういえば今年のブノワ賞の振付家賞はジャン・クリストフ・マイヨーでしたね。

新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートのチラシもやっと出回り始めましたね。追加で、数名の出演ダンサーが増えるようで、近日中に発表されると聞いています。

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明日から「ル・パルク」/エトワール・ガラ取材裏話

明日から、パリ・オペラ座の「ル・パルク」の東京公演が始まりますね。チケット代が高いのについつい3枚もチケットを買ってしまい、金欠になって売ろうと思ったものの時すでに遅し、ってわけで初日から観に行きます。結局DVDを予習する暇すらありませんでした。

http://www.operadeparis.fr/Saison-2007-2008/Spectacle.asp?IdS=633

キャストはこんな感じです。

5月23日、24日ソワレ レティシア・プジュル、マニュエル・ルグリ
5月24日マチネ、25日 エミリー・コゼット、ニコラ・ル・リッシュ

 代役 アリス・ルナヴァン、ヤン・ブリダール
 Remp. Renavand, Bridard

八人の女性ダンサー: バンス、ベレ、グラニエ、ベアトリス・マルテル、パグリエッロ、ルナヴァン、ヴィアー、ラモロー
8 danseuses : Bance, Bellet, Granier, Béatrice Martel, Pagliero, Renavand, Wiard, Lamoureux

 代役 ランソン、レイシャー、ロベール、ウェスターマン、藤井美帆、ジル、ペラッキ、ペルツァー
 Remp. Ranson, Reichert, Robert, Wetermann, Fujii, Gilles, Perrachi, Pelzer

七人の男性ダンサー: ベザール、シャルロ、オッファルト、ウエット、キム、ポール
7 danseurs : Bezard, Charlot, Guerri, Hoffalt, Houette, Kim, Paul

 代役 シャイエ、パスカル・オーバン、コルディエ、ルノー、マルク・モロー、ヴァンタッジッョ
 Remp. Chaillet, Pascal Aubin, Cordier, Renaud, Marc Moreau, Vantaggio

四人の庭師: ゴディオン、ヴァラストロ、ボデ、ルロー
4 jardiniers : Gaudion, Valastro, Bodet, Leroux

 代役 クヴェス、マルク・モロー
 Remp. Couvez, Marc Moreau

なんだかんだ言っても、楽しみです。ルグリさんが観られるのですね~。

***
パリ・オペラ座つながりで、ライターの岩木京子さんのブログに、「エトワール・ガラ」のプログラム用インタビューをされた時の裏話が載っていました。
http://kyokoiwaki.com/blog.html

マリ=アニエス・ジロ、マチュー・ガニオ、そしてバンジャマン・ペッシュの3人を取材されたとのこと。マリ・アニエスは舞台上の力強いイメージからすると別人かと思えるほど、シャイで柔らかな印象の女性のようです。マチューもこれまた愛らしいほどシャイな男の子なのだそう。で、「プルースト」のサン=ルー役の解釈話が面白かったそうで、それについてもどこかで読みたいです。そして、「エトワール・ガラ」のディレクターであるバンジャマン・ペッシュ。スペイン帰りの彼は、ブラッディ・マリーを飲みながら、話自体もスペイン人顔負けの熱さで、情熱的に語ってくれたそうで…。

バンジャマンが心血を注ぎ、奔走してくれたおかげで、日本にいる私たちが、この豪華なメンバーたちの新しい一面を観ることができるのですよね。一人のメンバーも怪我することなく、無事に出演してくれますように!

2008/05/22

5/21新国立劇場「ラ・バヤデール」短評

今日は新国立劇場で寺島ひろみさんと中村誠さん主演の「ラ・バヤデール」を観に行きました。

とても良い公演で、主役の二人はとても素晴らしかったです。寺島ひろみさんのニキヤはとても魂がこもっていて、ニキヤの花篭の踊りは観ている側も思わず涙してしまうほどの美しく、身を切られるような悲痛さと情熱がこめられた舞でした。ひろみさん、本当に涙を流しながら、丁寧に、心を込めて踊っていました。ガムザッティを指差し、「あなたがやったのね!」というときには、心からの痛ましい叫びが聞こえてきました。3幕の影の王国では、霊魂のようにスピリチュアルな存在として、生命感を見事に消していました。ヴェールの踊りで少しぐらつくところはありましたが、役作りの見事さ、しなやかさと儚さ、全体への溶け込む感じ、ひろみさんならではの確固たるニキヤ像を作り上げて素晴らしかったです。

中村さんのソロルは初役ということで、ちょっと親のような心境で見守っていたんですが、持ち前の伸びやかでしなやかな肢体を生かしており、古典の主役ダンサーとしての力を発揮。勇ましい戦士というよりは清潔感のある王子でしたが、優柔不断で優しすぎるゆえの悲劇を体現した演技も細やかな心境を物語り、心を打ちました。ニキヤの舞をとても見ていられないほどの罪悪感の塊となって、まるで針の筵の上にいるようなソロルの姿にも、心を引き裂かれそうでした。3幕でも、中村さんのソロルは罪を心から悔いていて、後悔してもし切れない想いを漂わせていました。それだけに、最後まで許されないという幕切れは悲劇的です。

彼は背中の柔軟性がすごくて、指先やつま先までのラインがとても美しいです。ジュッテ・アントルラッセの後ろ脚の上がり方もとても高い!これでサポートがさらにうまくなれば(もちろんサポートも下手ではないと思いますが)完璧です。来シーズンから登録ダンサーになってしまうのが惜しいですが、山本さんに次ぐ新国立2本目の柱といえる実力を証明しました。

また、真忠久美子さんの、華やかで高慢でかなり怖いガムザッティの演技も真に迫っており、女二人の対決は大変な迫力でした。真忠さんは、イタリアンフェッテが不安定だったり、グランフェッテを省略するなどテクニックは弱いのですが、ガムザッティというお嬢様的な雰囲気を出すのには適任です。2幕の婚約式で、ソロルの隣で、大きな目で冷ややかにニキヤを見つめ、見せ付けるかのようにソロルに手へのキスを強要するときの艶やかで傲慢な笑みにはぞくりとしたし、ニキヤに指差されていても平然と、堂々としてるさまには、恐れ入りました。

いうまでもなく、影の王国のコール・ドも揃っており、幽玄な世界に浸ることができました。2階の正面、センターから見られたので、32人の粒ぞろいのコール・ドは圧巻。影の王国の先頭を踊った小野絢子さん、歌うような動きが綺麗です。地上に降りてからアラベスクするときに後方でちょっとぐらついていた人がいましたが、研修所の五期生も参加していたので、そのへんだったのでしょうか?八幡顕光さんのマグダヴェーヤのテンションの高さも良かったです。バリノフくんの黄金の仏像も、空中でぴたりときれいに止まったり、脚がきれいに伸びた状態でのアンレールなど、とても仏像っぽくて良い出来。

太鼓&インドの踊りがないのは残念ですが、割り切れなさを残すエンディングが独特で、面白い解釈の牧版ラ・バヤデールでした。

とにかく、ひろみさんも中村さんも、新国立の中でも特に高い素質と才能のあるダンサーなので、もっともっと主役を踊る機会を増やして欲しいと思います。全体的に、一体感があってクオリティの高い公演でした。次は日曜日に本島美和さんとマイレン・トレウバエフ主演の「ラ・バヤデール」を観ます。

振付 マリウス・プティパ
改訂振付・演出 牧阿佐美
作曲 レオン・ミンクス
編曲 ジョン・ランチベリー
指揮 アレクセイ・バクラン
舞台美術・衣装・照明 アリステア・リヴィングストン


ニキヤ 寺島ひろみ
ソロル 中村誠
ガムザッティ 真忠久美子
ハイ・ブラーミン ゲンナーディ・イリイン
マグダヴェヤ 八幡顕光
黄金の神像 グリゴリー・パリノフ
トロラグヴァ 市川透
ラジャー 森田健太郎
ジャンペの踊り 楠元郁子・堀口純
つぼの踊り 湯川麻美子
パ・ダクション 川村真樹・寺島まゆみ
ブルー・チュチュ 丸尾孝子・堀口純
ピンク・チュチュ 遠藤睦子・さいとう美帆・大和雅美・井倉真未
アダジオ 陳秀介・冨川祐樹
第1ヴァリエーション 丸尾孝子
第2ヴァリエーション 寺島まゆみ
第3ヴァリエーション さいとう美帆

ABTのMETシーズンオープニング・ガラ続報

5月19日のABTのオープニング・ガラの記事と写真がNew York Timesに載りました。「スプレンデッド・アイソレーションIII」のイリーナ・ドヴォロヴェンコとマキシム・ベロツェルコフスキー、「ジゼル」のニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラ、「ドン・キホーテ」のジリアン・マーフィとイーサン・スティーフェル、「瀕死の白鳥」のディアナ・ヴィシニョーワ、「オネーギン」のジュリー・ケントとマルセロ・ゴメスのスライドショーもあります。
http://www.nytimes.com/slideshow/2008/05/20/arts/20080821_ABT_SLIDESHOW_index.html

記事自体は詳しいことは書いていませんが、Ballet Talkの書き込みなどを読むと、ジリアン・マーフィとマキシム・ベロツェルコフスキーは調子が悪かったようで、二人とも「海賊」への出演を降板しています。ジリアンは「ドン・キホーテ」の3幕PDDでフェッテを踊らなかったようです。心配ですね。白眉は、最後の演目「エチュード」でのアンヘル・コレーラのスーパーテクニックだったとのこと。

「オネーギン」は今年のMETシーズンでは上演されませんが、ガラで手紙のPDDが上演されたということは、来シーズンで予定されているのでしょうか?マルセロのオネーギン、ぜひとも観てみたいです。

ジャパンアーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログにも、オープニング・ガラのレポートが載っています。
http://abt2008.seesaa.net/article/97376078.html

そしてその次の「海賊」の速報も。

2008/05/21

シェスタコワ&ソアレスのインタビュー/ABTオープニングガラ

これから夏にかけて、公演が目白押しにつき、各招聘社さんもプロモーションに力を入れてきています。

レニングラード国立バレエ(ミハイロフスキー劇場)の光藍社のサイトでは、オクサーナ・シェスタコワのインタビューが載っています。
http://www.leningrad-ballet.jp/column/4shestakova/index.html

ご主人、シャドルーヒンさんとの仲のよさそうなツーショット写真つきです。

「2008年1月、コルプと踊った『バヤデルカ』のときは、東京文化会館の観客の皆さんの熱い気持ちが私にも伝わってきました。「ありえない」ほど、大きなパワーを皆さんからいただくことができたのです」

というとっても嬉しいコメントが載っています。本当にあの「バヤデルカ」は心に残る、素晴らしい公演でしたよね。あの場にいた一人として、本当に幸せな気分を再び味わっています。

ミハイロフスキー劇場は、「スパルタクス」公演が大成功となり、早くも7月22日~27日のロンドン・コロシアム公演が決定しています。(「スパルタクス」のほか、「ジゼル」、および「騎兵隊の休息/ディベルティスマン/パキータ」)

http://www.gavinroebuck.com/index.php?pg=4&offset=0&art=167
http://www.gavinroebuck.com/index.php?pg=4&offset=0&art=170

Mikhailovsky Ballet 22 - 27 July 2008
London Coliseum 8 St Martins Lane London WC2N 4ES .

気になるのが、この公演にはイリーナ・ペレンとマラト・シェミウノフがキャスティングされており(シェミウノフはスパルタクス役も演じます)、日本での「親子で楽しむバレエまつり」が7月20日~8月10日にあるので、ダブルブッキングしているということ。おそらく、ペレン&シェミウノフは日本を優先してくれるとは思うのですが。他に、デニス&アナスタシア・マトヴィエンコ、ミハイル・シヴァコフ(シヴァコフもスパルタクス役を踊ります)、エカテリーナ・ボルシェンコ、ドミトリー・シャドルーヒン、タチアーナ・ミリツェワ、アンドレイ・マスロボエフらが「スパルタクス」には出演します。

****
NBSの英国ロイヤル・バレエ最新情報ブログでは、先日プロモーションで来日したロイヤルのティアゴ・ソアレスのインタビューが載っています。
http://www.nbs.or.jp/blog/0807_royal/contents/2008/05/post-8.html

マリアネラ・ヌニェスとのツーショットでの彼は、ちょっとセクシーで、とってもカッコいいです。バレエを本格的に始めたのが16歳の時で、それから2年後にはパリ国際バレエコンクールで銀賞を取り、さらに4年後にロイヤル・バレエに入団したとのことです。才能と努力によって、経験が短くてもこうやって花開くことができるのですね。「シルヴィア」のDVDでの彼のオリオンはとても魅力的だったので、舞台を観るのが楽しみです。

****
ジャパンアーツのアメリカン・バレエ・シアター2008ブログでは、19日に行われたオープニング・ガラの模様を紹介してくれる予定だそうで、こちらも楽しみに待っています。まだNewYorkTimesなどでのレビューも載っていないようですね。Ballet Talkではぼちぼち感想が載り始めています。ニーナ・アナニアシヴィリとアンヘル・コレーラの「ジゼル」が素晴らしかったようです。この二人の「ジゼル」を目にする機会はもうないような気がしますので、観られた方は本当にラッキーですよね。

http://abt2008.seesaa.net/

2008/05/20

FIGARO JAPONの「パリ・オペラ座バレエ物語」は「椿姫」特集

FIGARO JAPONで隔号連載中の「パリ・オペラ座バレエ物語」、9回目は、6月21日から7月12日までガルニエで上演される「椿姫」(ジョン・ノイマイヤー振付)の特集です。

幕ごとに作品の内容について、美しい写真と解説で詳しく紹介されています。写真のキャストは、マチュー・ガニオとクレールマリ・オスタ。マノン役はドロテ・ジルベール、そしてアルマンの父はジャン=ギョーム・バールが演じています。若く美しいマチュー・ガニオは、情熱的で切ない表情を見せており、アルマン役にぴったりですね。

嬉しいことにマチューのインタビューもあります。最初にマルグリットの遺品が競売されているところにアルマンが駆け込んでくるところから、出会いのパ・ド・ドゥ、白のパ・ド・ドゥ、そして黒のパ・ド・ドゥそれぞれについて、マチューが語っています。演じるのが最も難しいのが、時系列では最後にあたる、最初のシーンだとのこと。

そして、マチューが、アルマンという人物だけでなく、いや、それ以上にマルグリットの心境について深く考え、理解してこの作品を踊っているのがよくわかります。

私もマチューがこの役を踊るのを観られたらいいなあ。4回観る予定のうち、ロベルト・ボッレとマニュエル・ルグリが1回ずつ予定されているので、残り2回のうちどちらかで。

*****
このFIGARO JAPONの号、「和の暮らし方」というのがメーンの特集なのですが、ここで紹介されている和小物の涼やかで美しいこと。夏に、ここで紹介されている飛騨や出雲などにも出かけてみたいものです。

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子供にはアートを見せちゃいけないらしい(追記アリ)

ダンスを愛する人の必読書「コンテンポラリーダンス徹底ガイド」の著者、乗越たかおさんのブログに、こんなことが書いてありました。

http://d.hatena.ne.jp/nori54/20080519#p1

世田谷美術館の「横尾忠則展」を下見した世田谷区の教育委員会が、区内小学校22校の展覧会見学を「教育上不適切」といった理由で一斉にキャンセルさせたという。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008051602011818.html

これについては横尾忠則本人もブログに書いているが、教師達は様々な意見があったにもかかわらず、教育委員会が一方的に決定したそうだ。

http://www.tadanoriyokoo.com/vision/index.htm

 じゃあもうね、自殺をそそのかす太宰治とか、老人殺し&窃盗を教唆するドストエフスキーとかも読ませないがいいよ。自傷行為を誘発するかも知れないのでゴッホも禁止だ。

 徹底ガイドにも書いたが(伊藤キムの章)、真のアートは破壊的なエネルギーを持つもので、それに触れることこそ子供にとって最も大切なことなのだ。

先日、横尾さんの著書「隠居宣言」と、この世田谷美術館の展覧会を紹介したこともあり、こういったとんでもない動きがあることを知ってもらいたいと思います。

*********

関連して、こんな動きもあります。

政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾塾長)が、5月17日の会合で、小・中学生の携帯電話の使用制限を盛り込む方針で一致したらしいです。
(記事

このことについて、駒澤大学准教授の山口浩さんのブログを紹介しておきます。
「テレビも見せるな、本も読ませるな」
http://www.h-yamaguchi.net/2008/05/post_9c6f.html

その前にも、「青少年の健全な育成のためのインターネットの利用による青少年有害情報の閲覧の防止等に関する法律案」というとんでもないものが検討されていました。

子供から一切の情報を取り上げて、何が正しく何がおかしいのかを判断することを学ばせないという動きはホントに恐ろしいと思います。まるで将軍様の国みたいじゃないですか。

そういえば、映画「靖国」の上映に関して、小泉チルドレンの某国会議員から横槍が入って上映中止になるところだったという一件もありました。実は以前映画の仕事をしていた時にお世話になった会社が、この作品を配給しております。宣伝担当者と親しいので、どれだけ大変なことになったのか、一端をうかがい知ることが出来たのですが、表現するということについて、今ほど危機に立たされているということはここ数十年なかったのではないかと思います、ホントに。

*********

話は変わりますが、びわ湖ホールの休館問題などがありましたが、関西でのホールや文化活動は危機に瀕しています。
就任早々、府立の83施設について、「図書館以外、不要」として、府立中央図書館、同中之島図書館以外の81施設の見直しを宣言していた橋下知事は、大阪府立国際児童文学館を廃止しようとしています。

同館は84年に開館。子どもの本や資料70万点を所蔵し、子どもが本に親しむための支援・研究などの活動をしています。国際児童文学館という名称から、主に海外の児童文学書や絵本などを持っているところ、と思われるようですが、実際には、明治以来、日本で子供向けに出版された雑誌や本は、原則として何でも所蔵する、というのがこの館の基本方針とのことで、大量のマンガ本・マンガ雑誌が所蔵されているとのことです。
(参考リンク

平松大阪市長 大阪市や府、経済界などの力を合わせて守り育ててきた経緯がある。財政が苦しい時代であっても、子どもたちにどれだけの刺激を誘発できるのかを考えると、単に切ってもいいのか。決断する時には、府職員だけでなくいろんな人の意見を幅広く聞くゆとりを持ってほしい。


 橋下 行政が特定の文化を育てるというおこがましいことは考えずに、文化的な景観、環境を整えて、文化が生まれるような都市づくりをすることによって文化が醸成されるのではないか。

 平松 国や府、経済界の協力があったからいいステージも守れてきた。市単独なら守れたかどうか。文化は府民の財産だ。今切ると立て直すのに何年もかかるということを考えていない。

 橋下 府庁内では反対意見を受けているが、僕は最終的に残ったものが文化だと思っている。

 平松 みんなで力を合わせて守ってきたものが文化ではないというのは暴論だ。

 橋下 市民が署名だけでなく1人1000円出してくれれば残る。残そうと思うなら負担もしてほしい。

(毎日新聞 2008年5月16日 地方版)
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20080516ddlk27010674000c.html

週の始まりから、暗い思いをしてしまいますよね…。日本の文化の将来は、このままでは真っ暗です。

追記:橋下知事の改革について大事なことを書き忘れていました。

大阪センチュリー交響楽団への助成が大幅に削減されることになりました。今年度は前年度比1割弱の削減ですが、来年度は補助自体をまるまる廃止する方針なのだそうで、同オーケストラは存亡の危機に立たされております。大阪では「オーケストラを守ろう」という声が沸き上がり、署名運動なども起こっているようです。また、お笑いの「大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)」、男女雇用均等に関する「大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)」も同じく存亡の危機に立たされているとのこと。

精神、文化をないがしろにした改革で、真の心の豊かさが実現できるかといえばそれは否でしょう。

5/30追記

朝日新聞の記事を読んで、目を疑いました。

橋下知事「インテリぶったクラシックよりお笑いが定着」
2008年05月30日12時41分
http://www.asahi.com/politics/update/0530/OSK200805300034.html

 大阪府の橋下徹知事は30日の部局との公開議論で、改革プロジェクトチーム(PT)が補助金廃止を打ち出している大阪センチュリー交響楽団をめぐり、「行政に携わったり、財界の人だったり、そういう層は、ちょっとインテリぶってオーケストラだとか美術だとかなんとか言うが、お笑いの方が根づいているというのが素朴な感覚」と発言した。同楽団は府文化振興財団が運営している。

こういうことを平気で言う人が知事だなんて嘆かわしいです。以前にも、橋下知事は、古典芸能を好む人は変人とか発言したようですが、まったく文化というものに理解がないようです。一人の独裁者の一存で、楽団や文化施設が廃止されるなんてことがあっていいんでしょうか。


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2008/05/19

松本道子バレエ団「白鳥の湖」行ってきました

最終の一本前のぞみで、名古屋から帰ってきました。行きはぷらっとこだまで、のんびりと座って行けたのですが、帰りは満席で名古屋から新横浜まで立って帰る羽目に。のぞみなので揺れると転びそうになるし、疲れました。でもはるばる観に行った甲斐がありました。ダニーラ・コルスンツェフの素敵だったこと♪

やはり大嶋正樹さんは怪我が十分回復していないようで、代役は冨川直樹さん。急な代役の割にはがんばって溌剌した道化を踊っていました。

この松本道子バレエ団の『白鳥の湖」は、2幕構成で、休憩込みでも約2時間というコンパクトなもの。1幕1場が大幅に削られており、ワルツの後に花嫁候補の踊りがあって、もう情景~湖畔へと移っていきます。したがって、パ・ド・トロワも乾杯の踊りもありません。1幕の道化の踊りも少ないです。2幕2場というか、4幕も、セルゲイエフ版よりはかなり短いです。2幕1場(3幕)は、花嫁候補選びのシーンがありませんが、代わりにルースカヤがありました。プロローグで、ブルメイステル版のように人間の姿をしたオデットが登場し、最後はハッピーエンドでまた人間の姿のオデットが登場するというものです。

ダニーラ・コルスンツェフの王子は、もちろんDVDは観ているんですが、2006年の来日公演では怪我により降板したために観ることができませんでした。エレガントで優しく美しい王子です。プロポーション、特に脚の美しさ!サポートの上手さ!パートナーリングは完璧だし、1幕1場のコーダのフィニッシュでは、オデットを高々とリフトしたままぐるりと回っていたし、2幕2場のラストでは、人間に戻ったオデットをお姫様だっこしながら、ルルヴェで立っていました。カーテンコールでは、松本道子さんをも高々とリフトするし。本当にこの人はすごい!って思いました。ヴァリエーションの出来も素晴らしく、DVDよりも良かったのではないかと思うほどです。マネージュの時の脚の前後への伸び方やつま先が素晴らしく美しくてスピードもあり、トゥール・ザン・レールはすべて完璧な5番に降りていました。もちろん、長い腕を生かしたポール・ド・ブラも柔らかく美しい曲線を描いていることはいうまでもありません。演技の面も良かったです。大人っぽく成熟していてしっかりとした王子なのに、時々憂い顔を見せてはロマンティックな空想にふけっており、そしてオデットへの愛にあふれていました。2幕2場では男らしく堂々と戦って勝利を手にしていました。

何より、ダニーラは舞台マナーが素晴らしい!踊りの面でもでしゃばることなく、スターなのに低姿勢で相手を立てることに留意しています。本物の貴公子です。

オデット/オディールの矢頭早弓さんは、8年間レニングラード国立バレエに在籍していたということで、ロシア風の踊りがしっかりと身についていて、堂々としていました。ポールドブラもきれいだし、テクニックもあるし、プロポーションもよく美人です。容姿的にもつくりが派手だし、強気な踊りが似合うので、どちらかといえばオディールのほうが合っている感じがしました。グランフェッテでは、時々腕を片方アンオーにしていたりして、強い感じがよく出ていました。オデットのほうは比較的淡々としていて、上手なんだけどやや情感が薄く印象に残りにくいかもしれません。でも、よく日本人でありがちな、必要以上に眉間に皺を寄せて悲劇的な表情を作ったオデットよりずっと良い表現だと思います。

コール・ドは、プロポーションが良く揃っていました。ポーズで止まったときの腕の角度などが合っていないことはあったり、2幕2場で派手にこけてしまった人がいたりはしましたが、なかなか良かったのではないでしょうか。4羽の白鳥がちょっと弱かったかなあ。

ロットバルトの川村康二さん(貞松・浜田バレエ団)は長身でかっこよかったのですが、振付的にロットバルトの見せ場が少なくてもったいなかったです。それから、ミハイロフスキー劇場(レニングラード国立バレエ)のデニス・モロゾフがスペインにマズルカと活躍。さすがに突出して良かったです。

セットは、シンプルなのですが、洗練されていて素敵でした。残念なのは、音楽がオーケストラではなく録音テープだったこと。豪華なゲストを招いて、大きなホールで「白鳥の湖」を上演するのですから、やっぱりオーケストラにして欲しかったです。

今回、たまたま運良く、2階1列目という良い席で観ることができたのですが、そういう席だったためか、周りがバレエの先生だらけで、その先生方が、舞台の間中も本当によくしゃべるのには参りました。先生がしゃべっているから、自分たちもしゃべっていいやって生徒たちが真似をするんじゃないかとひやひやしました。それから、グランフエッテでの手拍子だけでなく、その後のダニーラのマネージュの間まで手拍子があって…うーむ。さすがにそれにはダニーラも苦笑していたようです。

今回、初めて行った愛知県芸術劇場は、交通の便もよく、新しくてきれい、風格もあるホールです。サイドの席が観づらいようですが、正面は非常に見やすかったです。2階席といっても、他の劇場では一階席扱いというか、17列ある1階席の延長といった感じ。名古屋は日帰り圏なので、バレエ公演は少ないのですが機会があればまた行ってみたいと思いました。

松本道子バレエ団は、ABTの加治屋百合子さんの出身バレエ団ということもあり、ロビーに加治屋さんからの花が飾られ、パンフレットにも寄稿がありました。以前メルクリエフをゲストに「バフチサライの泉」が上演されたようですし、また観る機会もありそうです。

松本道子バレエ団 50周年 文部科学大臣表彰受賞記念 特別公演
『白鳥の湖』

2008年5月18日(日)愛知県芸術劇場大ホール 開演18:00
出演 ダニーラ・コルスンツェフ(キーロフバレエ団)
矢頭 早弓(松本道子バレエ団)
大嶋 正樹(東京バレエ団)→冨川直樹
川村 康二(貞松浜田バレエ団)
デニス・モロゾフ(レニングラード国立バレエ)

2008/05/17

加治屋百合子さん、ABTでギュリナーラデビュー

ABTのMETシーズンが来週月曜日から始まりますが、オープニング・ガラに続く最初のプログラムが「海賊」。

その「海賊」でキャストの変更が発表され、5月24日(土曜日)のマチネで、加治屋百合子さんがギュリナーラ役デビューとなります。この日は、メドーラがイリーナ・ドヴォロヴェンコ、アリがアンヘル・コレーラですが、コンラッドにはなんとコール・ドのコリー・ステアンズ、ランケデムにはジャレド・マシューズ、そしてビルバントは、マイアミ・シティ・バレエのプリンシパルだったのに今年1月にABTにコール・ドで加入したミハエル・イリインという新顔ばかりのキャストとなりました。

http://www.abt.org/performances/Calendar_Top3.asp

ミハエル・イリインは、ワガノワ・バレエアカデミー出身で、2002年のジャクソン・バレエ・コンクールでブロンズ・メダルを受賞している実力派なのだそうです。ABTも、ソリストが数人退団し、マラーホフがほとんど出演しなくなり、アンヘル・コレーラは出演はしているものの自分のバレエ団(スペインのコレーラ・バレエ)の設立で忙しい、となると若手の出番が増えてきますね。

「海賊」は7月のABT来日公演でも上演される演目。加治屋さんのギュリナーラを見られる可能性が高そうです。

(と思って来日公演のキャストを見たら、すでにギュリナーラ役って発表になっていたのね。ステラ・アブレラ、ミスティ・コープランド、シオマラ・レイエス。でもミスティ・コープランドも今回のMETでギュリナーラ・デビューだけど、彼女はテクニックはあるけどバレリーナにあるまじきほど、太い…)

5年ほど連続して、ABTのMETシーズンを観にNYへ行っていたのですが、今年は残念ながら観に行くことができません。来日公演を楽しみにします。

ダニール・シムキン&アレッシオ・カルボーネ@マラガ

サンフランシスコ・バレエのプリンシパル、マリア・コチェトコワのブログが面白いのですが、最新のエントリで、スペインのマラガで行われたヌレエフ・ガラに出演した彼女と、ダニール・シムキン、アレッシオ・カルボーネの3人が写っている終演後の素敵な写真が載っています。

http://www.mariakochetkova.com/2008/05/daniil-me-and-alessio-after-nureyev.html

マーシャも小さくて可愛いですが、ダニールもやっぱり可愛いですね。

このガラですが、スペインのマラガにあるテアトロ・セルバンデスで5月14日に行われたもので、マーシャとダニールは「ドン・キホーテ」PDDを踊りました。ダニールは「レ・ブルジョワ」も。他に、ハンブルク・バレエのシルヴィア・アッツオーニとアレクサンドル・リアブコがノイマイヤーの「ロミオとジュリエット」「椿姫」、アレッシオはオペラ座のLUDMILA PAGLIEROと「エスメラルダ」「レ・シルフィード」、そして「アレポ」、NDTのダンサーがキリアンの「ベラ・フィギュラ」、ウィーン国立劇場のウラジーミル・シショフ(元マリインスキー)がオルガ・エシナと「白鳥の湖」「海賊」を踊ったようです。
http://malagaes.com/noticia.asp?id=10096

ダンソマニを見ていたら、このガラのアレッシオの写真を見つけることができました。
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?p=25237&sid=432ef5d7f02b1c17116ee0bacdf00785

新聞記事(スペイン語)
http://www.malagahoy.es/article/ocio/130335/tras/la/senda/maestro/nureyev.html

ブノワ賞ガラ報告@新国立劇場サイト

新国立劇場のオフィシャルサイトで、5月6日のブノワ賞ガラの報告の記事が載っていました。

http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000384.html

といっても、D.ビントレー作品「カルミナ・ブラーナ」の第二神学生を踊るため、八幡顕光さんが、そしてデニス・マトヴィエンコが牧阿佐美の「椿姫」で男性ダンサーとしてノミネートされ、そのパートナーとして酒井はなさんも出演したということしか書いてありません。

残念ながらパフォーマンスの写真はなく、グリゴローヴィチ氏とテーブルを囲む牧阿佐美芸術監督(この二人は親しいようですね)、そしてボリショイの舞台で牧芸術監督を囲む酒井はなさんと八幡顕光さん、他の出演者と一緒に写る酒井さん八幡さんの写真のみ。画像が小さくて、他のダンサーは誰がいるのか今ひとつよくわかりません。白塗りにしていて青いドレスの女性が、「人魚姫」のシルヴィア・アッツオーニ(そして隣のショートパンツ男性がカースティン・ユング)、黒いビスチェの女性がタマラ・ロホ、スキンヘッドの男性がジャン=クリフトフ・マイヨーなのはわかったんですが。

ブノワ賞の公式サイトを見たら、今年のノミネート者と審査員のプロフィールページが英語で作られていました。ミハイロフスキー劇場の「スパルタクス」に客演しているユーリ・スメカロフの顔がやっとわかりました。

http://benois.theatre.ru/english/history/2008/

ブノワ賞ガラの写真は、mizukoさんのBallet Journal Eugéniaで教えていただきましたが、

http://visualrian.com/lists/item/11661
でも見ることができます。タマラ・ロホの「カルメン」(ちょっとプロポーションは…以下自粛)や、シルヴィア・アッツォーニ&カースティン・ユングの「人魚姫」、マルセロ・ゴメスとジュリー・ケントの「オテロ」の写真も見られます。「椿姫」はマトヴィエンコだけですね。

それから、これもmizukoさんに教えていただきましたが、
http://www.tvkultura.ru/video.html?id=70414&doc_type=rnews&doc_id=226712

クルトゥーラのサイトでニュース映像が観られます。ニコライ・ツィスカリーゼ&スヴェトラーナ・ルンキナの「病める薔薇」の映像が少し。mizukoさんと同じ感想で、意外とニカさんが濃くないというか、さらりと美しく踊っています。

Keichikaのおもちゃ箱のBBSで、けいちかさんが実際にガラを観た感想を読むことができます。

Moscow Timesの記事もどうぞ。(英語)
http://context.themoscowtimes.com/story/185115/

*****

新国立劇場の話題に戻りますと、18日より「ラ・バヤデール」が始まりますが、18日は京王線沿線で不発弾処理が行われるため、当日9:30~15:00ごろ、京王線「つつじヶ丘~調布」間が運休し「新宿~つつじヶ丘」間は、各駅停車の運行のみになるとのこと。しかし開演時間は予定通りとなるそうなので、沿線の方は気をつけてくださいとのことです。私はこの日は行きませんが。

不在通知で新国立劇場来シーズンのバレエセット券が送られてきていたようです。すでに受け取った友達の話などを聞いていると、あまり席に期待できそうもないですが。

2008/05/16

モスクワ音楽劇場のプロコフィエフ記念ガラ

教えていただいた情報ですが、ダンチェンコ(モスクワ音楽劇場)で、5月24日にこんなガラがあります。

Alexander Alexandrovich Prokofievに捧げるガラ

http://www.stanmus.com/event.html?EventId=45

プロコフィエフといっても、作曲家ではなく、モスクワ舞踊アカデミー(ボリショイ・バレエ学校)の教師だった故アレクサンドル・プロコフィエフ氏に捧げるガラということです。彼の教え子には、イレク・ムハメドフ、アレクセイ・ファジェーーチェフ、アンドリス・リエパ、ユーリ・クレツォフ、セルゲイ・フィーリン、キエフ・バレエの現芸術監督のヴィクトル・ヤレーメンコなどがいました。

で、出演者がボリショイ、マリインスキー、キエフの新旧スターなど、超・豪華な面々です。

マリーヤ・アレクサンドロワ
アンナ・アントーニチェワ
アイダル・アフメトフ
アンドレイ・バターロフ
ドミトリー・ベロゴロフツェフ
アナスタシア・ガリャーチェワ
ナデージダ・グラチョーワ
ドミトリー・グダーノフ
ヴィクトル・ヤレーメンコ
ユーリ・クレフツォフ
イルゼ・リエパ
アンドリス・リエパ
スヴェトラーナ・ルンキナ
リリヤ・ムサヴァーロワ
イレク・ムハメドフ
イルマ・ニオラーゼ
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
セルゲイ・シドルスキー
ルスラン・スクヴォルツォフ
アレクセイ・ファジェーチェフ
セルゲイ・フィーリン
エレーナ・フィリピエワ
ジュラ・ハランゴゾ
ニコライ・ツィスカリーゼ
デニス・チェレヴィチコ
ウラジーミル・シクリャーロフ
ゲンナジー・ヤーニン

しかし、出演者の中にある、ヤレーメンコ、ムハメドフ、ファジェーチェフ、アンドリス・リエパは踊りませんよね?踊ったらすごいですが。サイトに、やはりフィーリンはダンチェンコ芸術監督とありましたが(出演者の中でダンチェンコの人は彼だけ)、フィーリンは踊るんでしょうね、きっと。(ってゆうか、年末のボリショイの来日公演、フィーリンの出演はどうなったんでしょうか?)
また、このガラのために特別に作られたドキュメンタリーも上映されるそうです。

2008/05/14

8/12 International Gala Hikasa Ballet(ダニール・シムキン他出演)

日々これ口実」のEbijiさんに頂いた情報ですが(いつもありがとうございます)、前から噂になっていた、ダニール・シムキンやアレッシオ・カルボーネらが出演予定と噂されていたガラの情報が、チケットぴあに出ました。

International Gala Hikasa Ballet 国際交流公演

Pコード 386-793
http://ent.pia.jp/pia/event.do?eventCd=0820483

公演日:8月12日(火)開場:17:30 開演:18:30
会場:ゆうぽうとホール
出演者:アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー ヴィングゼイ・ヴァルデス ロメル・フロメタ
ダニイル・シムキン 下村由理恵 山本隆之 田中祐子 逸見智彦 オズゲ・バシャラン 他

S席 10,000円 A席 8,000円 B席 5,000円

チケット一般発売 5/21(水)

東京公演問合先:アンクリエイティブ http://www.ancreative.net/

主催は、香川県高松市中野町の樋笠バレエ研究所のようですね。日本人ダンサーもトップクラスの人をそろえているし、2006年の世界バレエフェスティバルでセンセーションを呼んだ、キューバ国立バレエの超絶技巧ペアのフロメタ&ヴァルデスも来るんですね。非常に豪華な公演です。

「バレエって何?」のyoshiballetさんの情報によれば、アリーナ・コジョカルとヨハン・コボーはスケジュールの都合上出演できず、代わりにパリ・オペラ座のアレッシオ・カルボーネとドロテ・ジルベールが出演するとのことです。

アレッシオのオフィシャルサイトでも、8月12日はドロテ・ジルベールと東京でガラと書かれていますね。

*****

おまけ情報

フィギュアスケート界の王子様、ジョニー・ウィアの公式サイトのギャラリーで、ジョニーがロシアに行ったときの写真や世界選手権の時の写真がいろいろ載っています。キム・ヨナやエレーナ・ゲテヴァニシヴィリ、ヴァイオリニストのエドヴィン・マートンなどなど。その中で、ボリショイ劇場で、ニコライ・ツィスカリーゼとのツーショット写真がひときわ凄いです。おそらく、「海賊」だと思うのですが、ニコライさんが舞台メイクのままでジョニーと写っていてすごく濃い素敵です。「海賊」の長髪、ニカさんに似合っていますね。そしてジョニーは本当に可愛いです。

http://www.figureskatersonline.com/johnnyweir/gallery_08spring.html

自宅のインターネットはひとまず復活しました。

「椿姫」ルグリの出演日

マニュエル・ルグリの公式サイトのスケジュールが更新されました。
http://www.manuel-legris.com/actualite.html

それによると、
Paris Opéra Garnier : le 25 et 30 Juin, le 10 et 12 Juillet
"La dame aux camélias" (J Neumeier),
Avec Delphine Moussin

ということなので、6月25日、30日、7月10日、12日にデルフィーヌ・ムッサンと「椿姫」に出演するとのことです。

6月26,27,28日はリヨンでローラン・イレールと「さすらう若者の歌」、7月3,4,5はイタリアのスポレートで同じくイレールと「さすらう若者の歌」なので、かなり大忙しのスケジュールですね。

さて、私ですが、めでたく休暇の許可が下りて、6月28日~7月1日にオペラ座で「椿姫」が観られることになりました。ばんざーい!しかもロベルト・ボッレのアルマンだけでなく、ルグリさんが観られる。ルグリさんの日に、アルマンの父がイレールだったらもっと嬉しいなあ。応援してくださった皆様、ありがとうございます。


業務連絡:家のインターネットが通じなくなってしまい(このエントリは携帯から書いています)、コメントや更新等遅れることがあります。携帯からの入力があまり得意ではなく…。申し訳ありませんがご理解ください。

2008/05/13

「英語でしゃべらナイト」ジリアン・マーフィ

今日放送の「英語でしゃべらナイト」で、プロモーションのために来日していたジリアン・マーフィ(ABT)が出演。押切もえさんとの対談でした。

http://www.nhk.or.jp/night/nex-20080512.htm

ジリアンはテレビで見ても、とても可愛くてきれい!バレリーナなので脚がとても筋肉質で、もえちゃんのほうが脚は細かったけど、目が大きくて色が白くて誰が見ても美人!でしたね。日本に桜の季節に来られたのがとても嬉しい、なぜならば、イーサン・スティーフェルと交際してちょうど10年なのだけど、ファースト・キスは桜の木の下で行ったから、なのだそうです。とてもロマンティックですね。彼との関係が、さらに自分のバレエを高めてくれるということで、本当に理想的なカップルという二人。率直に恋愛についてオープンに語れるのは素敵ですね。そして、いつも、心を込めてバレエを踊ることを心がけているとのことです。DVDで発売されている「白鳥の湖」の映像も少し流れました。

見逃した方、5月15日(木)深夜2:45~に再放送の予定があります。

ジリアンのインタビューは、チャコットのDance Cubeにも掲載されており、こちらでは、来日公演で踊られるトワイラ・サープによる新作や、出演している映画「センター・ステージ2」についても語られています。
http://www.chacott-jp.com/magazine/topics/65_1.html

*****

ついでに、今日はこのDance Cubeの更新日だったわけですが、
「パリは燃えているか」ではオペラ座の公演についてのレポートはなく、シルヴィ・ギエムとアクラム・カーン 『セイクレッド・モンスターズ』とハンブルク・バレエの『ヴェニスに死す』のレポートが載っていました。『ヴェニスに死す』の批評は面白かったのですが、間違いがあります。最初のキャスト表記では合っているのですが、文中でタジオ役をイヴァン・ウルバンって書いていますが、正しくはエドヴァン・レヴァゾフです。

それと、パリ編、ロンドン編に比べて著しくレベルの低いニューヨーク編ですが、今回、4月はマリインスキー・バレエのニューヨーク公演があったのに、そのことについて一言も触れていません。いいんでしょうか?この筆者の方、バレエにはあまり関心がないようですし、ダンスそのものもあまり知らないようですね。もっとダンスについて書ける人はいくらでもいそうなものですが…。

ロンドン編は、ロイヤルの新作『ラッシュズ』がとても面白そうですし、シュツットガルト・バレエの公演の記事も読み応えがありました。筆者のアンジェラ加瀬さんによる写真も素敵です。他の都市についても、このレベルのレポートが読みたいというのは贅沢でしょうか。

2008/05/12

新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートブログ、ダンサー紹介第一弾はメルクリエフ

新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートのブログですが、今日から出演ダンサーのプロフィール紹介が始まったようです。

http://niigata-gala.seesaa.net/

第一弾は、ボリショイ・バレエのアンドレイ・メルクリエフ。

メルクリエフは、5月9日、10日はイタリアのパルマにて「スヴェトラーナ・ザハロワ&フレンズ」公演に出演していました。

http://www.teatroregioparma.org/parmadanza_2008/svetlana/svetlana.htm

メルクリエフは、ザハロワと「Tristan」(音楽はワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」、振付はKristof Pastor)、そして「Black」(振付Francesco Ventriglia、音楽René Aubry)の2作品に出演したようです。どのような作品か、ちょっとわかりませんが、この公演をご覧になったamicaさんによると、メルクリエフはとても素敵だったとのこと。

このガラには、他にアンドレイ・ウヴァーロフ、デニス・マトヴィエンコ、イワン・ワシリエフ、ニーナ・カプツォーワ、アルチョム・シュプレフスキー、ネリ・コバヒゼ、アンナ・ニクリーナが出演しています。

ザハロワは18日より、新国立劇場の「ラ・バヤデール」に出演しますね。今回は行く予定だったのにチケットを売ってしまってザハロワのニキヤが観られないのが残念です。代わりに名古屋でダニーラ・コルスンツェフの「白鳥の湖」(松本道子バレエ団)を観てきます。道化役で出演予定の大嶋正樹さんは、無事出演できるのかしら?

2008/05/10

新国立劇場の中村誠さんのプチパーティー・レシピ&トークショー

今日は友達と、東京ビックサイトで開催されている某ファミリーセールに行く予定で、ビックサイトに出かけたところ、同じビックサイトで開催されている「ホビークッキングフェア2008」で、新国立劇場の中村誠さんが、クッキングトークショーに出演していることを思い出しました。

以前、本島美和さんのブログで中村誠さんが大変お料理上手であるということが書かれており、また中村誠さんのブログにも、このホビークッキングフェアへの出演のお知らせが載っていたのです。

となりのホビーショーもすごく楽しくて、ついついアクセサリーなどを買ったりしながらトークショーの会場に着いたら、新国立劇場バレエ団ファンの友達が数人来ていたり、バレエ団のダンサーさんやご家族も観に来ていたりして、大変な盛況。

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(写真は中村さんに、掲載許可を頂いています)

ところで、中村さんがお料理をするのかなと思ったら、そういうわけではなくて、フードコーディネーターのジェイソンさんってオーストラリア人の方が主にお料理をしていて、中村さんは聞き役&食べる人でした。本当は普段彼が作っているお料理を実演するということだったのですが、普段の中村さんの料理がとても手が込んでいるもので、短い時間では再現できないということだったようです。

誠さん、とてもまめまめしく動かれていたし、お料理の手つきはとてもよかったです。さすがバレエダンサー、動きがきれいです。エリンギやキスをオリーブオイルで炒め、それからフルーツトマト、明太子&サワークリームといった食材をきれいに盛り付け、そしてトマトソースのパスタ。使っていたお鍋やトングがフランス製の、ピンクやオレンジといったとてもカラフルでおしゃれなもので、こういう道具でお料理をしたら楽しいだろうなって思いました。あと、粒胡椒やにんにくなどをつぶすためのシェイカーのような形をした道具とか、バルサミコ酢、オリーブオイルなども見ているだけで楽しくなってしまいました。

P1030028small

中村さんは、部屋で飼っているカラスの話や、育てているハーブ、味付けの話など、そしてもちろん5月21日に主演する「ラ・バヤデール」や6月25日の「白鳥の湖」の話などをしてくれました。誠実でざっくばらんな人柄が伝わってくる、楽しいクッキングトークショーでした。ジェイソンさんの話もとても上手だし、キッチンから漂ってくる匂いはとってもおいしそうだし、すっかりお腹がすいてしまいましたが、そこで作った料理はさすがに食べさせてくれないし、お昼の時間が過ぎてしまってクッキングフェアで売っていたおいしそうなお弁当は売り切れちゃっていました。でも、いろいろな試食ができたりして、とっても楽しいフェアでした。お土産にワインやソーセージを買い込んだ後、バーゲンでも散財。

P1030023small

21日に観る予定の、中村誠さん主演の「ラ・バヤデール」がとても楽しみです。中村さんのブログによると、「ラ・バヤデール」が新国立で初演されたときにゲストだったカルロス・アコスタが着た衣装を、中村さんが着用するとのことで、とてもうれしく思っているとのことです。

ローラン・イレール、POB「椿姫」に出演

あちこちですでに話題になっていますが、6月末からのパリ・オペラ座の「椿姫」のキャストがオペラ座の公式サイトに出ました。

http://www.operadeparis.fr/Saison-2007-2008/Spectacle.asp?IdS=399

アルマンにロベルト・ボッレがゲスト出演、アルマンの父にローラン・イレール、そしてデ・グリューにマチアス・エイマンが出演するのが注目されます。

◇Marguerite
Agnes Letestu ou Delphine Moussin ou Clairemarie Osta ou Eleonora Abbagnato

◇Armand Duval
Mathieu Ganio ou Manuel Legris ou Herve Moreau ou Benjamin Pech ou Roberto Bolle

◇Manon
Dorothee Gilbert ou Delphine Moussin ou Isabelle Ciaravola ou Eve Grinsztajn

◇Des Grieux : Jeremie Belingard ou Jose Martinez ou Christophe Duquenne ou Mathias Heymann

◇Gaston Rieux
Christophe Duquenne ou Karl Paquette ou Nicolas Paul ou Josua Hoffalt

◇Monsieur Duval
Michael Denard ou Laurent Hilaire ou Andrey Klemm

◇Nanine
Beatrice Martel ou Karine Villagrassa

◇Le duc
Laurent Novis

◇Prudence
Dorothee Gilbert ou Nolwenn Daniel ou Melanie Hurel ou Muriel Zusperreguy

◇Olympia
Eve Grinsztajn ou Myriam Ould Braham ou Laure Muret ou Juliette Gernez

◇Le comte de N.
Simon Valastro ou Adrien Bodet

私、この「椿姫」のチケットを4枚持っていて、観に行くつもりであるんですが、まだお休みが取れるかどうかわかりません。本当に休みづらい職場なので…。仕事をがんばって、お休みをもらえるように全力で取り組まなくては。もちろん、まだ航空券も押さえていません。ロビーのアルマン、マチアスのデ・グリューが観たいよう。

ペルミ・バレエ学校のドキュメンタリー映画

イギリスのガーディアン紙のブログとBallet Talkのフォーラムで知ったのですが、ロシアのペルミ・バレエ学校の生徒の1年間を追ったドキュメンタリー映画「A Beautiful Tragedy」のDVDが発売になりました。以下のサイトで購入可能です。このDVDはPALなのですが、アメリカで観ることができるNTSC盤を発売する計画があるとのこと。今年の2月にノルウェイのテレビで放映されたそうです。

http://factionfilm.no/?cat=released&i

この映画の監督であるDavid Kinsella氏のサイトで、作品の内容についての詳しい説明とパイロットフィルムの映像があります。とても美しい映像です。

http://www.davidkinsella.com/v1/index.php?option=com_content&task=view&id=32

ウクライナ出身の15歳の女の子Oksana Skorikが、母親のバレリーナになりたかった夢を引き継いで、厳しい訓練に明け暮れる毎日を中心に描いています。現在19歳のオクサーナは、2006年にバレエ学校を卒業してマリインスキーに入団し、先日のマリインスキー・バレエのNY公演のプレイビルにも名前が掲載されていました(マリインスキーのWebサイトにはまだ名前が載っていません)。

教師の厳しい叱責に耐え、拒食症にまでなったというオクサーナは、現在175cmで44キロというプロポーションだそうです。もう一人登場するMaria Menshikovaは、ペルミ・バレエで主役級で踊っているそうです。

なお、この映画の一部は、David Kinsella氏自身がYouTubeに投稿した動画で観ることができ、閲覧数が4本で合計50万を超える人気となっています。幼い女の子たちのオーディションのシーン、寮生活、半年に一度しか会えない母親を恋しく思うオクサーナ、厳しい教師たちによる訓練などなど…。オクサーナのまっすぐな脚が実に美しいです。英語の字幕入り。
http://jp.youtube.com/watch?v=lqiFY0eGer8

オクサーナは、4月にニューヨークでYoutubeで彼女を見た人から声をかけられたと、監督がコメントで語っています。

全編をぜひ見てみたいです。


2008/05/08

パリ・オペラ座 ウィルフリード・ロモリの引退公演

5月6日はオペラ座の遅咲きエトワール、ウィルフリード・ロモリさんのアデュー公演でした。「バランシン/ヌレエフ/フォーサイスプロ」に、特別にプレルジョカージュの「Trait d’union(アン トレドュニオン)」 が、ローラン・イレールを迎えて上演されて、ロモリさんの花道を飾りました。

New York Timesに、引退公演のレポートと、スライドショーがあります。
http://www.nytimes.com/2008/05/08/arts/dance/08nury.html

この評では、「四つの気質」のメランコリックを踊ったマチアス・エイマン、そして「ライモンダ」のフロリアン・マニュネとファビアン・レヴィヨン、マチルド・フルステーが絶賛されています。

スライドショーはこちら
http://www.nytimes.com/slideshow/2008/05/07/arts/20080508_NURE_SLIDESHOW_index.html

スライドショーでは、「四つの気質」(ロモリさんは「粘着質」を踊りました)、「ライモンダ」(イザベル・シアラヴォラとクリストフ・デュケンヌ)、「Artifact Suite(アーティファクト組曲)」(写真はカール・パケット&デルフィーヌ・ムッサン、バンジャマン・ペッシュ&エレオノーラ・アバニャート)の美しい写真があります。イレールさんとのアントレドュニオンの写真がないのが残念。

実際の舞台をご覧になった方のレビューをご紹介します。

marikoさんのQuoi de Neuf ??
http://quoideneuf.exblog.jp/8017489/

Naoko Sさんのロンドン発 バレエ・ブログ
http://londonballet.blog60.fc2.com/blog-entry-429.html

**********

パリ・オペラ座といえば、来週末は北京公演、そしてその次の週末はいよいよ日本での「ル・パルク」公演です。ようやくダンソマニに北京公演のキャストが出ました。
http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=3357&start=15&sid=ed6e9ad7e4db371139548db6967b1135

16 05 2008 - 19h30
Paquita : ドロテ・ジルベール
Lucien d'Hervilly : エルヴェ・モロー
Inigo : カール・パケット

17 05 2008 - 14h30
Paquita : ミリアム・ウルド=ブラム
Lucien d'Hervilly : マチアス・エイマン
Inigo : ステファン・ビュヨン

17 05 2008 - 19h30
Paquita : ドロテ・ジルベール
Lucien d'Hervilly : エルヴェ・モロー
Inigo : カール・パケット

18 05 2008 - 19h30
Paquita : ミリアム・ウルド=ブラム
Lucien d'Hervilly : マチアス・エイマン
Inigo :ステファン・ファヴォラン

「ライモンダ」「四つの気質」を降板し、怪我が心配されていたエルヴェ・モローですが、今の時点では北京の「パキータ」のリュシアン役に予定されているので、大丈夫なようです。若手ばかりでフレッシュなキャストですね~。

2008/05/07

2008年ブノワ賞受賞者決定

お友達のえりさんに教えていただいたのですが、2008年度のブノワ賞の受賞者が決定しました。
http://benois.theatre.ru/english/history/2008/

受賞者は、

最優秀振付家:    ジャン・クリストフ・マイヨー「ファウスト」モンテカルロ・バレエ
最優秀男性ダンサー:カルロス・アコスタ「スパルタクス」ボリショイ・バレエ
             マルセロ・ゴメス「C to C (Close to Chuck)」、「オテロ」ABT
最優秀女性ダンサー:タマラ・ロホ「エスメラルダ パ・ド・ドゥ」「カルメン(プティ版)」
             シルヴィア・アッツオーニ「人魚姫」ハンブルク・バレエ
 
デニス・マトヴィエンコが牧版「椿姫」でノミネートされていましたが、残念ながら受賞には至りませんでしたね。


審査員は
Juri Grigorovich (Russia) — 審査委員長
Boris Eifman (Russia)
Alessandra Ferri (Italy)
Julio Bocca (Argentina)
Loipa Araujo (Cuba)
Asami Maki (Japan)
William Whitener (USA)

です。

スペインの新聞 El Paixに載った記事です。
http://www.elpais.com/articulo/cultura/Tamara/Rojo/logra/Oscar/danza/elpepucul/20080506elpepucul_15/Tes

また大変豪華なガラが5月6日と7日に開催されました。新国立劇場の酒井はなさんと八幡顕光さんも出演しました。
http://benois.theatre.ru/english/massmedia/news/

http://www.bolshoi.ru/en/season/press-office/pconf/notice/index.php?id26=905

5月6日

『カルミナ・ブラーナ』(デヴィッド・ビントレー)より神学生のソロ
八幡顕光(新国立劇場)

『ラ・ベル』(ジャン=クリストフ・マイヨー)より「キスのパ・ド・ドゥ」
ベルニス・コピエルテス、クリス・ローランド (モンテカルロ・バレエ)

『オテロ』(カーク・ピーターソン)
ケリー・マッキンレイ (アルバータ・バレエ)

『Adios, hermano cruel』(アナ・マリア・ステケルマン)
Cecilia Figaredo、Jonatan Lujan (バレエ・アルヘンティーノ)

『椿姫』(牧阿佐美)
酒井はな (新国立劇場)、デニス・マトヴィエンコ (ミハイロフスキー劇場)

『かもめ』(ボリス・エイフマン)
ユーリ・スメカロフ (エイフマン・バレエ)

『人魚姫』(ジョン・ノイマイヤー)
シルヴィア・アッツォーニ、カーステン・ユング (ハンブルグ・バレエ)

『オテロ』(ラー・ルボヴィッチ)
ジュリー・ケント、マルセロ・ゴメス (ABT)

『カルメン』(ローラン・プティ)
タマラ・ロホ (ロイヤル・バレエ)、リエンツ・チャン (イングリッシュ・ナショナル・バレエ)

****

5月7日

『The Legend of Ulenspiegel』(Yelizariev)よりアダージオ
Olga Haiko、Denis Klimuk (ベラルーシ国立ボリショイ劇場)

『病める薔薇』(プティ)
スヴェトラーナ・ルンキナ、ニコライ・ツィスカリーゼ (ボリショイ・バレエ)

『C, to C, (Close to Chuck)』(ヨルマ・エロ)
ジュリー・ケント、マルセロ・ゴメス (ABT)

『Tango Naranjo en Flor』)』(アナ・マリア・ステケルマン)
Cecilia Figaredo、Jonatan Lujan (バレエ・アルヘンティーノ)

『オテロ』(ノイマイヤー)よりパ・ド・ドゥ
Katja Wunsche、ジェイソン・レイリー (シュツットガルト・バレエ)

『ライモンダ』(プティパ)よりデュエット
ガリーナ・ステパネンコ (ボリショイ・バレエ)、Dayun In (クラスノダール・ユーリ・グリゴローヴィッチ・バレエ)

『アレポ』(ベジャール)
アレッシオ・カルボネ (パリ・オペラ座)

『マーラー第三交響曲』(ノイマイヤー)
シルヴィア・アッツォーニ、カルステン・ユング (ハンブルグ・バレエ)

『椿姫』(ノイマイヤー)よりパ・ド・ドゥ
ルシア・ラカッラ、シリル・ピエール (ミュンヘン・バレエ)

『三つのグノシエンヌ』(ハンス・ファン・マーネン)
Igone de Jongh、モイセス・マーティン(オランダ国立バレエ)

『ドン・キホーテ』(プティパ)よりパ・ド・ドゥ
酒井はな (新国立劇場)、デニス・マトヴィエンコ (ミハイロフスキー劇場)

追記:ものすごく重いですが、授賞式のニュース映像です。
http://www.1tv.ru/news/n121156
アコスタのスパルタクスと、マイヨー、シルヴィア・アッツォーニのインタビューつき。

さらに追記:
コメントで、えりさんに、授賞式とガラ(6日)の写真を教えていただきました。八幡さんや酒井さん&マトヴィエンコの「椿姫」の写真もあります。えりさん、ありがとうございます!
http://www.lenta.ru/photo/2008/05/07/benois/

「つぐない」Atonement

「つぐない」(2007年、英)Atonement

監督:ジョー・ライト
脚本:クリストファー・ハンプトン
音楽:ダリオ・マリアネッリ
原作:イアン・マキューアン
      (『贖罪』(01) Atonement 新潮文庫刊)
出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、シアーシャ・ローナン、ブレンダ・ブレッシン

作家志望の13歳の女の子ブライオニーがリズミカルに打つタイプライターの音が響くオープニング。屋敷の中を歩き回ったり、広大な敷地を駆け抜けて行く彼女を追うカメラ。ブライオニーの想像力が生み出した嘘と戦争に引き裂かれた恋人たち-セシリアとロビー-ではなく、ブライオニーこそがこの物語の主人公である。そして、この映画は、物語(ストーリーテリング)の魔力がもうひとつの主人公。ブライオニーは、物語の世界に魅せられた、想像力が豊かで多感、夢見がちな少女。そんな彼女が、偶然、噴水の水に濡れた姉セシリアの姿、使用人の息子ロビーが間違って渡してしまった性的な内容の手紙、そしてロビーとセシリアが愛し合っている場面を目にしてしまったこと、さらには従姉ローラがレイプされてしまうところまで見てしまうのだから、想像力に火がついてしまうのも無理はない。ブライオニーの偽証で恋人たちは引き裂かれる。

罪を贖うように、ブライオニーは大学進学をやめ、看護婦見習いとなって一時は作家への夢を断とうとする。しかしながら、ストーリーテラーとしての業は、一生彼女から離れなかった。そうやって、この映画は、ブライオニーのストーリーテラー(物語を作る人)としての視点と、恋人たちの視点という二つの視点から、時間軸をずらしながら多重的に展開するのである。そして、ストーリーテラーとしてのブライオニーの人生の集大成が、ラストに見事に結実する。そう、この映画は"贖罪"というテーマのほかに、映画を通して現実には実現しなかった物語を"物語ること"というテーマが存在しているのだ。映画を観る醍醐味のひとつはストーリーテリングに存在しているのであり、ここまで見事にそれが実現された作品はなかったのではないだろうか。

ブライオニーを演じた3人の女優が素晴らしい。中でも13歳のブライオニーを演じたシアーシャ・ローナンの演技は、こんな女の子、現実にいるよね、と感じさせてくれた。多感さ、幼さゆえの残酷さ、美しい姉やちょっとませた従姉ローラに張り合いたい気持ち、ロビーへの仄かな憧れ、一つ一つの小さな出来事に心が揺らぐ様子、役を生きていたといえる。初めての正装に身を包み、張り切って夕食会に出かけていく上気した気持ちから、地獄の底に落とされ、それでもセシリアに会いたいと戦地で彼女を想い続けた一途なロビーを演じたジェームズ・マカヴォイも、不器用で誠実な魅力を見せてくれた。キーラ・ナイトレイは演技という点ではちょっと不利な役だったけど、悲恋物語の主人公にふさわしい古典的な美しさに説得力がある。

もうひとつ見事なのが撮影で、冒頭のブライオニーを追いかけるカメラから、イギリスの風光明媚な地方の初夏の暑い日差し、ひんやりとした水、上気するセシリアの頬、衣擦れ、風の揺らぎ、ブライオニーの青い瞳などを切り取った前半。フランスで従軍したロビーがたどり着いた“ダンケルクの撤退”での長大な長廻しショットの見事さには息を呑む。馬が撃たれ、水や食料を求める兵士たち、傷ついて倒れている兵士たち、撤退できる歓びを歌う兵士たち、打ち捨てられた観覧車、ボロボロの艦船…それらをワンショットで捉えて、戦争の無残さや一人一人の兵士たちの息遣いを伝えている。マルセル・カルネの映画にロビーのシルエットが重なる戦場での息抜きの一瞬のカットも美しかった。

映画ならではのひねり、想像の翼が、美しく哀しい物語をさらに昇華させたエンディングが忘れがたい。それはブライオニーの自己満足であったとしても、生涯をかけたせめてもの贖罪なのだった。

2008/05/06

K-Ballet Company ベートーヴェン第九(WOWOW)

Kバレエ・カンパニー 「ベートーヴェン 第九」(WOWOW放映)

【振付・演出】熊川哲也
【出演】Kバレエカンパニー
【指揮】井田勝大
【演奏】シアターオーケストラトーキョー
【合唱】藤原歌劇団合唱部
【独唱】野田ヒロ子(ソプラノ)
    森山京子(メゾ・ソプラノ)
    中鉢聡(テノール)
    久保田真澄(バス)
【美術・衣装】ヨランダ・ソナベント
【照明】足立 恒

お高いお値段にびびって観に行かなかった公演がWOWOWで放送されるというので、観た。うちは家人がボクシング好きで、「エキサイトマッチ」というボクシング番組を見るためだけに(映画も見るけど)契約しているようなものなのだけど、たまにバレエをやってくれるのが嬉しい。

そもそもバレエにしても、物語があるものが好きなので、シンフォニック・バレエというジャンルそのものが得意ではないのでどうしたものか、と思いながら観てみた。意外と面白かった。基本的にほぼクラシックバレエのテクニックや舞踊言語を使った振付なので、目新しさ、斬新さというのはかけらもなかったけど、熊川氏はベートーヴェンの第九交響曲という名曲を、わかりやすく巧みにバレエ化したと思う。

実際に舞台を観た人の話では、オーケストラの音が弱かったとのことだけど、テレビで見てもそれは感じられた。オーケストラが舞台後方に配置されていることもあるのだろう。音楽を中心に作った作品だから、音楽は重視して欲しいと思う。歌手の歌はよく響いていると思ったし、独唱も素晴らしかった。

<第1楽章> 大地の叫び
真っ赤な照明の中、男性ダンサーたちが混沌とした中にもパワフルな踊りを繰り広げる。中心の清水健太さんの踊りは力強く鋭さがあり、存在感がある。しかし、照明が暗い上に真っ赤一色で塗りつぶされているので、テレビの画面で観ると非常に見づらい。WOWOWはハイビジョンで観ているというのに、暗すぎてぼやけ、くっきりと見えないのだ。一人一人の踊りはよく踊れていると思うのに、暗い中でうごめいている感じで残念。照明プランを練り直して欲しいと思った。

<第2楽章> 海からの創世
海をイメージした青いユニタードの女性ダンサーたちが踊る。頭にはターバンを巻いている。第一楽章~第三楽章まで、ダンサーたちはターバンを巻いているのだけど、頭が大きく見えてしまっているので微妙な感じ。ユニタードの、手描きっぽいグラデーションのブルーは非常にきれい。上から青いオブジェがぶら下がっている。この楽章が一番振付が音楽的に優れていると感じた。東野泰子さん、松岡梨絵さんを中心とした女性ダンサーたちも、みな音楽性が豊かで、音と戯れるように踊っていて目に快い。K-Balletの女性ダンサーのレベルはかなり高いと感じられた。

<第3楽章> 生命の誕生
照明が一気に明るくなり、白いユニタードに、今度は植物をイメージしたグリーンの模様が手描きされている衣装。天井から下がっているオブジェは、緑のツタのようで、ピンクの花がついていてなかなか美しい。今回、舞台装置はシンプルながらもとても美しくてセンスが良いと感じられた。最初一組の男女が登場し、それがやがて3組になる。浅川紫織さんのソロもあるけど、パ・ド・ドゥが中心。振付的には、古典バレエをやっているカンパニーがよくコンテンポラリー風味の創作を上演するけど、そんな感じ。このパートは音楽が美しいけど静かで緩やかなのだけど、その音楽の美しさを生かしきれない平凡な振付。やや退屈というか物足りない。浅川さんの踊りはとても繊細でよかったと思う。

<第4楽章> 母なる星
大勢のコール・ドのダンサーたちが登場し、その中で、対立する人間の比喩として、二人の男性ダンサー(宮尾俊太郎、遅沢佑介)が戦いを繰り広げるかのように、跳躍をたくさん交えて踊る。遅沢さんも宮尾さんも身長が高くプロポーションが良いので、ここはダイナミックで映えるシーン。遅沢さんがうまいのはわかっていたんだけど、宮尾さんも意外と健闘しており、シンクロするように二人がアントルラッセしたり、2番に降りるトゥール・ザン・レールをするところがぴったり揃っている。そしてバスの独唱が始まり、神の象徴として、熊川さんが高速シェネをしながら登場。非常に強靭で、強烈な存在感。跳躍はそれほど多くはないけれど、鋭く突き刺さるかのよう。カブリオールも見事なもの。なにより、一挙一動に威厳がある。スターというのはこういうものかと改めて実感する。生命の誕生の象徴として子供が登場するのはちょっと陳腐だけど、これくらいのベタさがあってもいいのかなという気もする。人間の営みの象徴として、輪島さんと荒井さん、清水さんと東野さんという二組のカップルが登場して、パ・ド・ドゥ。ラストは群舞で盛り上がる中、グランピルエットをする熊川さん。曲が終わると暗転して星空が広がる。

舞台の前に放送された10分ほどのインタビューで、熊川さんはしきりに、未来へつなげていきたい、次の世代への橋渡しをしたいと語っていたけど、その気持ちを体現した作品になっていたと思う。一から創作するのは今回初めてとのことだけど、振付家の才能は持っているのではないかと感じた。

残念なのは、テレビ用ということでカメラの台数をずいぶんたくさん使っていたのだと思うのだけど、カットの切り替えが非常に多くて、踊りがぶつ切りになっており、全体で何が起こっているのかわからないことがあったり、ライブ感が損なわれているところが多かったこと。ラストの熊川さんのグランピルエットも、途中で上半身しか映っていないことがあった。シンフォニックバレエという特質上、全体をもっと捉えないと、作品そのものの全容がわかりにくい。

それから、最後のクレジットが全部英語になっており、また楽章ごとのソリストの名前が出ていなくて、出演者の名前をカンパニー内の位別に並べてあるのが不親切に感じられた。おそらくはこのままDVD化するのでしょうけど、せめて、楽章ごとのソリストの名前を別に明記して欲しいと思った。

でも、この作品は面白かったと思うし、再演される機会があれば生の舞台で観てみたいと思った。

6/5追記:8月6日にDVDが発売されます。

熊川哲也 ベートーヴェン 第九熊川哲也 ベートーヴェン 第九
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2008/05/05

ラ・フォル・ジュルネ316 5/4 ネマニャ・ラドゥロヴィチ&ボルドー・アキテーヌ管弦楽団 ベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 二長調 作品61
ネマニャ・ラドゥロヴィチ(ヴァイオリン)
フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団
クワメ・ライアン(指揮)

ラ・フォル・ジュルネは初参加。今まで、人出がやたら多くチケットもすぐ売り切れると聞いて敬遠していたのだけど、3月に井上道義指揮のオーケストラアンサンブル金沢のフランス小品集公演に出演していたネマニャ・ラドゥロヴィチの演奏が素晴らしかったので、チケットを取ってみた。東京国際フォーラムAという会場だったので不安でいっぱいだったのだけど、前から16列目と席もまずまず。

さすがに夜9時半からの公演なので、フォーラムAの1階席でも3分の2くらいしか埋まっていなかったけど、とても良い公演だったと思う。ネマニャ・ラドゥロヴィチは、1985年10月生まれというからまだ23歳。ユーゴスラビア出身でエキゾチックな風貌、すらりとした長身に長髪でヴァイオリン奏者というよりはロックミュージシャンのよう。イケメン若手ヴァイオリニストとして売り出し中のようだけど、イケメンというよりは愛嬌がある感じで終始ニコニコ、演奏の方はとても熱く、髪を振り乱して大きな振りで弾く姿は確かにすごくカッコいい。テクニックも冴えていた。
http://www.lfj.jp/lfj_2008/artist/detail_artist/violin_11.php

危惧していた音の方は、たしかにフォーラムAというでかい会場なので、こもっていたり拡散していたところもあったけど、ヴァイオリンの音は非常にクリアに鮮やかに聴けて良かった。ラドゥロヴィチのつむぎ出す音の多彩さ、豊かさに惹きつけられる。終盤のカデンツァには、なんともいえない冴えと凄みがあったし、第2楽章の最初の方の柔らかく美しい響きにも息を詰めて聴き入ってしまった。とにかくラストに駆けていくテンションが爽快な演奏だったと思う。それなのに、弾むような軽やかさがあって気持ちよい。終わるや否やブラボーがたくさん飛び、スタンディングオベーションも登場するほどの大喝采。アンサンブルの方との掛け合いも、よく息が合っていたし、音の重なり方もきれいだった。

楽しかった~年末にまたラドゥロヴィチの演奏会があるのよね。その前に、明日もラ・フォル・ジュルネに登場するんだけど、また9時半からで、明日は飲み会があるからどうしよう。

一応ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を予習していこう、とワディム・レーピン(Vn)、リッカルド・ムーティ指揮のウィーン・フィルハーモニー演奏(ついでに、アルゲリッチとレーピン共演の「クロイツェル・ソナタ」も収録した)盤を買って聴いていた。レーピンも、一昨年ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲をサンクトペテルブルグ・フィルとの共演で聴いていて、技巧派の天才だと思った凄い人。この豪華なメンバーで整然とした演奏、すごく聞き応えのある一枚。でも、クラシック音楽も、どんな名盤でも生の感動には敵わないなあ、とLFJに行って思った。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 クロイツェルベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 クロイツェル
レーピン(ワディム) ベートーヴェン ムーティ(リッカルド)

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2008/05/04

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」There Will Be Blood

原作:アプトン・シンクレア『石油!』
監督、脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
主演:出演:ダニエル・デイ=ルイス アカデミー賞主演男優賞
音楽:ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)
撮影:ロバート・エルスウィット アカデミー賞撮影賞

http://www.movies.co.jp/therewillbeblood/

2時間半を超える長尺作品、しかも実は私、ポール・トーマス・アンダーソンという監督の作品があまり得意ではなく「マグノリア」などは大嫌いでどうしようと思っていたので、観るまで凄く不安だった。でも、久々のダニエル・デイ=ルイスだし、と思って思い切って観に行って良かった。強烈に引き込まれる作品で、まったく退屈することなく見入ってしまった。これぞ、映画だと思った。なんといっても、全然ポール・トーマス・アンダーソンっぽくないところがいい。最初の10分ほどはまったく台詞がなく、映像の力だけでぐいぐいと引っ張られる。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド=血は、石油と同一化する。何回か流れ出る血は、地面から噴き出る石油と同じどす黒い色をしている。ダニエル・デイ=ルイスが演じる石油採掘業者のダニエルは、石油のためには、人をだまし、裏切り、切り捨てる。そんな彼でも、子連れ狼のように連れて回る息子のH.W、そして途中で突如現れる弟のヘンリーには肉親の愛情を示しているかのように思えていたのだけど…。血とは、肉親の血のつながりのことも意味している。

ダニエルのあまりにも強烈な人物像。幾分かオーバーアクト気味に感じられながらも、強欲で人を信じず、挙句の果てには事故で耳が聞こえなくなった息子も捨て、神すら利用する孤独なモンスターのような男を、なぜかたまらなく魅力的に演じたダニエル=デイ・ルイスが悶絶するほど素晴らしい。その存在感により、この作品がギリシャ悲劇のような普遍的な物語に仕上がっているように思えてくる。そんなにストレートな作品ではなく、どこか黒い笑いが秘められているところがまた恐ろしいのだけど。ダニエル=デイ・ルイスの片頬で笑う笑みの皺の一本一本までもが魅力的。

この怪物ダニエルに対抗できるもう一人のモンスターが、ポール・ダノ演じる神父のイーライ。最初は家族想いの真面目な好青年に見えているのに、ダニエルの正体を暴くところからだんだん怪しく見えてきて、その胡散臭さと狂信性が炸裂する悪魔祓いの儀式のような教会のシーンでやられた。アメリカという国に存在しているキリスト教原理主義とか、テレビで布教する伝道師の源流みたいなものを感じさせるのだけど、そんな単純なキャラクターでもない。

このモンスター二人ががっぷり四つに組みあう最後のシチュエーションがあまりにも鮮烈。誰があんな場所で、あんな結末を想像しただろうか!その前の、教会でダニエルにイーライが罪を認めさせるシーンのサディスティックさもさることながら。この二人の男は、長年にわたって憎みあいながらも、なぜか強烈に惹かれあっており、その運命を交錯させずにはいられないものがあったのだ。
(女性のキャラクターがほとんど登場せず、弟との関係もなんとなく怪しかったり、息子が美少年だったりと、ダニエルにはどこか同性のみをひきつける妙な魅力がある)

ダニエルが息子H.W.に見せる愛情もとても複雑なもの。石油採掘の儲け話をするときには、可愛らしい息子をそばに寄り添わせ、自分は家族を大切にしておりこれはファミリービジネスだと強調しながらも、まだ幼い彼を、危険な採掘現場で働かせる。採掘場の事故に息子が遭った時も、息子よりも採掘場を心配し、聴力を失ってしまった息子を電車に乗せて実質的に捨ててしまう。それでも、彼が帰ってきたときには愛しているという。誰も信じることができない彼がすがった唯一の絆が、肉親の情だったわけなのだけど…。

ダニエルは、人として許されない行為を何回も繰り返した罪深い人間。そんな彼が、神に救われることはあるのだろうか?それとも、神を巧みにだますことができてしまったのか?そして、そんな彼を無理やり神にすがらせようとした神父のイーライもまた、その神に救われるのか?最終的には、キリスト教というよりは、人間にとっての普遍的な"神”の存在を問う、荘厳で、しかも挑発的な悲喜劇に仕上がった。

レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドによる不協和音的な爆音も素晴らしく、エンドロールのブラームスのヴァイオリンコンチェルトとともに、人間の営みと存在の不条理さと哀しさ可笑しさを奏でていた。

ジェローム・ロビンス没後10周年でNYCBに登場のゲスト

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今年は振付家ジェローム・ロビンスが亡くなってちょうど10年。というわけで、彼の作品を多く上演したニューヨークシティバレエでは、ジェローム・ロビンスセレブレーションが行われています。5月から6月にかけて、さまざまなカンパニーからゲストダンサーが登場します。
http://www.nycballet.com/news/new.html

5月1日には、ABTのイーサン・スティーフェルが「ファンシー・フリー」に出演しました。下記new York Timesに記事と写真があります。イーサンは元NYCBなので、まったく違和感なく溶けこんでいたようですし、一緒に出演していたホアキン・デ・ルースは元ABTです。
http://www.nytimes.com/2008/05/03/arts/dance/03bern.html?partner=rssnyt&emc=rss

また、同じくABTのマルセロ・ゴメスが5月4日、エルマン・コルネホが5月6日に「ファンシー・フリー」に出演する予定です。

デンマーク・ロイヤル・バレエの芸術監督になるために、先日引退したNYCB元プリンシパルのニコライ・ヒュッベは、5月2日、3日、8日に「Watermill」に出演。

6月4日と21日は、ABTのジュリー・ケントが「アザー・ダンシズ」に出演。6月6日は、ロイヤル・バレエのアリーナ・コジョカルとヨハン・コボーがやはり「アザー・ダンシズ」に出演。

そして、6月14日、16日はパリ・オペラ座のニコラ・ル=リッシュが「A Suite of Dances」に出演するということです。

振付家のセレブレーションで、さまざまなカンパニーからゲストを呼んで上演するって企画は面白いですよね。カンパニーにとっても刺激になりそうです。

2008/05/03

マリアネラ・ヌニェス&ティアゴ・ソアレスのサイン会/ジリアン・マーフィ、「英語でしゃべらナイト」出演

ゴールデンウィーク中で若干仕事に余裕があったので、仕事帰りにチャコットに寄って、ロイヤル・バレエのマリアネラ・ヌニェス&ティアゴ・ソアレスのサイン会に行って来ました。

マリアネラは顔が小さくてとても可愛らしく、ニコニコと愛想がよく親しみやすい感じ。ティアゴも、長身で写真よりずっとかっこよくて目がきれいな人でした。今年の夏に結婚するという二人だけど、アツアツという感じよりは、自然体で仲良しな雰囲気。サイン会終了後、若干の質疑応答がありました。

「シルヴィア」という作品について
マリアネラ:とても難しい役柄。ずっと踊りっぱなしで技術的にも難しいことを要求される上、それぞれの幕でキャラクターが変化するから。アーティスティックさを要求されます。アシュトンの作品であり、とてもロイヤルらしい作品です。
ティアゴ:とてもドラマティックな作品。3年前にこの作品がリバイバルされたときに、オリオン役のファーストキャストを与えられる幸運に恵まれました。踊っていてとても楽しい。それに、マリアネラと一緒に踊れるので、来日公演が楽しみです。
「眠れる森の美女」の方は、ロイヤル・バレエの75周年記念のプロダクションで誇りに思っています。

ロイヤル・バレエに入団したいと思った理由
マリアネラ:ロイヤルには素晴らしい歴史があり、レパートリーも、古典作品とともに、マクミランやアシュトンの作品があります。ダンサーだけでなく、コーチも素晴らしいです。アーティストとして成長させてくれる人たちです。
ティアゴ:ロイヤルはレパートリーが豊かで深く、素晴らしいダンサーがたくさんいます。自分は物語バレエが好きなので、ストーリー性を重視しているロイヤルにいます。

「シルヴィア」はとても踊りが多いバレエで、来日公演で3回も踊りますが、体力を保つ秘訣は?
マリアネラ:お寿司をたくさん食べて体力をつけます(笑)(お寿司が好物で、ロンドンでも、ティアゴにお寿司を食べに行こうと誘うことが多いそう)。他のプロダクションを上演している最中でも、「シルヴィア」のリハーサルを行っています。

プロポーズのエピソードは?
ティアゴ:マリアネラとは一緒に暮らしているし、仕事場も一緒なのでなんとか彼女を驚かせようと考えました。そして、「眠れる森の美女」のカーテンが閉まったときにプロポーズしました。

コヴェント・ガーデンの「眠れる森の美女」の公演中の忙しいときに、プロモーションのために来てくれた二人ですが、疲れた様子も見せず、とても感じがよく、素敵なカップルでした。

来日プロモーションの裏話が、NBSロイヤル・バレエのブログにアップされています。
http://www.nbs.or.jp/blog/0807_royal/
本当に朝から晩まで取材等のスケジュールが詰まっているようで大変ですね。二人は時間差で来日したようです。

***********
さて、来日プロモーションといえば、同じくチャコットでサイン会を開いたABTのジリアン・マーフィ
ABTの来日公演ブログでは、そんなジリアンが「英語でしゃべらナイト」の収録を行ったときの様子が紹介されています。押切もえさんと対談したんですね。
http://abt2008.seesaa.net/article/95413567.html

「英語でしゃべらナイト」
放映日:5月12日(月)午後11:00~ NHK総合テレビ 

※ニュースなどの影響により変更が生じる場合がございます。ご了承ください。

5月15日深夜<16日午前>2:45~ 総合テレビ 再放送予定

2008/05/02

ミハイロフスキー劇場「スパルタクス」/ボリショイの「スパルタクス」放映

4月29日に、ミハイロフスキー劇場(レニングラード国立バレエ)にて、ゲオルギー・コフトゥン振付の新作「スパルタクス」がプレミア上演されたのですよね。
http://www.mikhailovsky.ru/?id=5&gid=0&m=4&eid=289

350万ドル(348,740,000円)という額を投じて製作されたこの舞台、舞台上には本物のトラも2匹登場したそうで。
http://www.izvestia.ru/culture/article3114250/

女性剣闘士の戦いもあって、今回の舞台のためにオリジナルの衣装も数100着準備されたそうです。きっと豪華で見ごたえたっぷりの舞台だったんでしょうね。

その注目の初演キャストは、スパルタクスに(今シーズンからミハイロフスキーに移籍した)デニス・マトヴィエンコ、ヴァレリア(フリーギア)はイリーナ・ペレン、クラッススにマラト・シェミウノフ、そしてサビーナ(エギナ)はアナスタシア・マトヴィエンコが演じたとのことです。

どんな感じかは、
http://www.sptimes.ru/index.php?action_id=2&story_id=25824
にプレビュー記事があります。(マトヴィエンコとペレンの写真つき) 往年のスターで現在バレエ・ミストレスのアラ・オシペンコも出演したそうですね。しかも、オペラの大スター、エレーナ・オブラツォーワをはじめとする歌手も出演して歌ったそうです。

ニュース映像はこちら
http://www.5-tv.ru/news/details.php?newsId=10187

それから、別キャストとして、スパルタクスにエイフマン・バレエから客演したユーリ・スメカロフ、ヴァレリアにエカテリーナ・ボルチェンコ(NHKのワガノワ・バレエ学校のドキュメンタリーで有名になった"カーチャ"がミハイロフスキーに移籍したのですね)、クラッススにマラト・シェミウノフ、そしてサビーナ(エギナ)には、マリインスキーに移籍したエレーナ・エフセーエワが戻ってきて出演したとのことです。

このミハイロフスキー劇場の「スパルタクス」については、M's daily lifeさんがとっても詳しく紹介しており、写真や映像もたくさん観られますので、興味のある方はぜひそちらへ。そちらで紹介されているインタープレスの写真で見るスメカロフはとてもカッコいい方ですね。

いつかミハイロフスキーの日本公演で、この「スパルタクス」が見られればいいなあ。

**********
「スパルタクス」といえばもうひとつの話題。1月のパリ・オペラ座(ガルニエ)でのボリショイ・バレエの「スパルタクス」が収録され、DVD化されるという話題を先日書きましたが、早くもNHK-BS2のクラシックロイヤルシートで放映されるとのことです。
http://www.nhk.or.jp/bsclassic/crs/crs-2008-06.html

2008年 6月30日 (月)  00:40~04:00 バレエ「スパルタクス」
ボリショイ・バレエ
振付:ユーリ・グリゴローヴィチ
管弦楽 : コロンヌ管弦楽団
収録: 2008年1月19/22日, パリ・ガルニエ宮

キャストですが、スパルタクスにカルロス・アコスタ、フリーギアにニーナ・カプツォーワ、クラッススにアレクサンドル・ヴォルチコフ、エギナにマリア・アラーシュなのだそうです。せっかくなら、ボリショイのオーケストラで、ボリショイのオリジナルキャストで見たかったと思いますが、アコスタとレーベルの契約に基づいて製作されたようなので、残してくれるだけありがたいということで。

**********
さて、「スパルタクス」といえば、あのスヴェトラーナ・ザハロワが、ボリショイの「スパルタクス」のフリーギアではなく、エギナ役を演じたそうです。お姫様のイメージの強いザハロワが、妖艶な悪女役を踊ったというので興味津々ですよね。ザハロワとマトヴィエンコといえば、そうです、新国立劇場のシーズンゲストアーティストですね。(マトヴィエンコは、ボリショイでももちろんスパルクタス役を演じています)

いつか、マトヴィエンコとザハロワ出演のグリゴローヴィチ版「スパルタクス」が新国立劇場で観られたらいいなあ、なんて思います。もちろん、ボリショイの来日公演でやってくれたらベストなんですけど、日本制作のも観てみたいな、なんて。男性の群舞が大量に必要でしょうから、今の新国立劇場のメンバーだけではもちろん無理で、日本のバレエ界の総力を結集して、他のバレエ団やフリーのダンサーをかき集める必要があると思いますが、実現できたら凄いでしょうね。

韓国では、韓国国立バレエが、ノボシビルスク・バレエと共同制作で、グリゴローヴィチ版の「スパルタクス」を上演しています。エギナ役にマリア・アラーシュを客演で迎え、クラッスス役はノボシビルスク・バレエのダンサーが踊っていますが、スパルタクス役は韓国人ダンサーでした。こういうの、日本でもやって欲しいなと思います。日本人ダンサーでスパルタクス役ができそうな人が思いつかないところがちょっとつらいですが。

2008/05/01

ハンブルク・バレエ2009年来日公演

Side B-alletのゆうさんに教えていただきましたが、ハンブルク・バレエのオフィシャルサイトに、2009年2月~3月の来日予定が発表されていました。
http://www.hamburgballett.de/e/gastspiel.htm

東京:NHKホール
2009年2月12日(木), 15日(日)(2公演) 「人魚姫」

横浜:神奈川県民ホール
2009年2月18日(水), 19日(木)(2公演) 「シンデレラ物語」

名古屋:愛知芸術劇場
2009年2月22日(日)(2公演) 「人魚姫」

大阪:兵庫県立芸術文化センター
2009年2月26日(木) 「シンデレラ物語」
2009年2月28日(土), 3月1日(日) 「人魚姫」

広島:広島厚生年金会館
2009年3月4日(水) 「シンデレラ物語」

福岡:福岡サンパレス
2009年3月7日(土)(2公演) 「シンデレラ物語」

まず、「シンデレラ・ストーリー」を持ってきたのが意外です。去年ハンブルクで観たのですが、結構地味な作品なのですよね。ツアーでは「ヴェニスに死す」を上演することが多いので、東京でもやると思っていたのですが。それと、東京はNHKホールですか…。NHKホールはあまり好きな会場ではないのです。しかも、神奈川県民ホールでの公演が平日なので、仕事帰りに横浜・関内まで出かけるのは相当厳しいし。うーむ。招聘先はどこか書いていませんが、この日程の組み方や、会場から考えると民音なんでしょうね。

もちろん、とっても楽しみにしている公演なのですが、もう少し観やすい日程にして欲しかったというのが正直なところです。「人魚姫」は日曜日に愛知でやるので、名古屋まで見に行っちゃおうかな。

追記:去年ハンブルクで観た「シンデレラ・ストーリー」の感想を貼っておきます。美しい作品なんですけどね。
http://dorianjesus.cocolog-nifty.com/pyon/2007/10/74_3e5c.html

ダニール・シムキン、ABTにソリストとして加入 (5/3追記あり)

ここ数ヶ月噂になっていたことですが、ついにABTからオフィシャルにアナウンスがあったようです。(まだ公式サイトには出ていませんが、Ballet Talkにリリースが届いています)

DANIIL SIMKIN TO JOIN AMERICAN BALLET THEATRE AS SOLOIST
ウィーン国立歌劇場のドゥミ・ソリストだったダニール・シムキンが、ソリストとしてABTに2008年10月に加入します!
http://ballettalk.invisionzone.com/index.php?showtopic=27093&st=0&#entry225966

ペルミ、ヴァルナ、そしてジャクソンと3大コンクールで金賞を受賞したゴールデン・ボーイのダニール、今後の活躍が見逃せませんね。

ABTは近年、マラーホフが出演しなくなり、アンヘル・コレーラも自分のバレエ団の立ち上げの準備を行っている、イーサン・スティーフェルは怪我が多く、そしてホセ・カレーニョも今年40歳、フリオ・ボッカは引退と男性スターダンサーの出演が減っています。マキシム・ベロツェルコフスキー、マルセロ・ゴメス、そしてデヴィッド・ホールバーグやエルマン・コルネホに続く次代のスタートして、ダニールに目をつけたのでしょうね。

10月からの加入ということなので、今年の来日公演では観られませんが、ABTで活躍するダニールの姿が早く観たいです。先日は、全幕でのバジル・デビューも果たしたとのこと。

5/3 追記
ダニールのブログと、ABTのオフィシャルサイトにもアナウンスが掲載されました。

http://www.daniilsimkin.com/1/03/05/2008/american-ballet-theatre/

http://www.abt.org/insideabt/news_display.asp?News_ID=222

Ballet Talkのフォーラムでは、彼の加入をめぐってちょっとした論争が起こっています。

新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートブログ オープン

新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートですが、現在、公式サイトにアクセスするとエラーが出てしまっています。ボランティアで運営しているサイトの、担当者の急病につき、すぐの復旧ができない模様です。

しかしながら、それ以外の業務は順調に進んでいるとのことだそうで、チケットの発送をお待ちの方、現在作業を行っているので今しばらくお待ちくださいとのことです。

公式サイトの代わりに、「新潟県中越沖地震チャリティーバレエガラコンサートブログ」がオープンしました。

http://niigata-gala.seesaa.net/

こちらの方には、今後、出演ダンサーなどの最新情報が随時アップされていくとのことで、楽しみですね。

アーツ企画の主催者の方は、5月2日~14日の予定で、ガラの打ち合わせのためにロシアに行かれるとのことです。その際、タランダ氏をはじめ、出演者に会って日本のファンへ向けてのメッセージも受け取ってくる予定だそうで、ブログのほうにそれらのメッセージも掲載されるそうです。お楽しみにしてください、とのことでした。

ロシア出張中は電話での問い合わせに対応できないとのことで、お問い合わせは、
FAX:050-3322-0893
mail:arts_planning_2008@yahoo.co.jp
までお願いいたします、とのことです。

レペットの60周年記念展示、東京は5月28日から

コメントでお知らせいただきましたが(ありがとうございます)、以前お知らせした、レペット60周年を記念したユネスコとの共同プロジェクト「Danse pour la Vie(命のダンス)」展示の東京での開催が決まりました。

repetto 60th World tour レペット60周年記念エキシビション

repettoは1947年に創立。創立60周年を記念して、世界の著名人60名にrepettoのカスタマイズ作品を依頼しました。パリから出発し一年をかけて、カスタマイズ作品が世界を回ります。個性あふれるユニークな作品にも大変興味深く、日本では、2008年5月27日から展示開催。パリと日本のみ60点の全作品が展示されます。世界を回った後は、オークションが実施され、その収益はユネスコ経由でプロジェクトにあてられます。

★コラボに協力した主な有名人
・ブリジット・バルドー
・土屋アンナ
・冨永愛
・オーレリー・デュポン
・マチュー・ガニオ
ほか 60名

ここでしか出会えない素敵なデザインのポアント、チュチュなどが勢ぞろいです!お見逃し無く。


●一般公開 ① 
日時: 5/28(水)
時間: 11:00-20:00
会場: Spiral Garden (青山)
場所: 東京都港区南青山5-6-23

●一般公開 ② 
日時:5/30(金)~6/15(日)
時間:ショップ営業時間 平日 12:00-20:30 土・日・祝日 11:00-20:30
場所:ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店(4/20OPEN)
(ウインドにてカスタマイズ作品のディスプレイ)
住所:東京都渋谷区神南1-19-11パークウェースクエア2 1・2F 

*Parisのコレットでも60足限定で販売した様に、日本でもrepetto60thにちなんで、repetto60th BB限定モデル60足を上記ショップにて販売予定。価格¥60,000(税込)
販売先::ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店

レペットの日本での公式サイトではお知らせが載っていなくて、レペット60周年記念パーティのイベントの出演者を募集するバウンド・プロモーションさんのサイトに、以上のお知らせが掲載されていました。
http://www.boundpro.com/0803sp03.html

いずれにしても、これら有名人がデザインした素敵なポアントやチュチュの実物が東京でも見られるのは嬉しいことです!

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