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« パリ・オペラ座2008/2009ラインアップ発表 | トップページ | 夏ガラいろいろ/ファジェーエフ、法村友井バレエ団「眠り」に客演 »

2008/03/19

ヨハン・コボーのインタビュー/ゼナイダ・ヤノウスキー

オペラ座のシーズンラインアップ発表に続き、19日には、ロイヤル・バレエのシーズンラインアップが発表される予定です。それに関連してか、イギリスのTelegraph紙に載っていたヨハン・コボーのインタビューがとても面白かったです。

http://www.telegraph.co.uk/arts/main.jhtml?xml=/arts/2008/03/17/btkobborg117.xml

現在のロイヤルの芸術監督であるモニカ・メイスンの任期は2010年までだったのですが、これがオリンピックが開催される2012年まで延長されたそうです。その頃には、もうメイスンも70歳近くになっており、ロイヤル・バレエも近年レパートリーの冒険が少ないという批判も受けておりました。シルヴィ・ギエムがロイヤルを去ったのも、保守的なレパートリーに嫌気が差したからということです。現状では、古典演目は20回ずつ上演され、演目の数はかつての14から今シーズンの11に減らされています。そして、今まで5、6演目あった新作も今シーズンは2つしかありませんでした。2012年までメイスンの任期が延長された真意はどこに、という時に、それは次期芸術監督を誰にするかという話に関連しているのではないかという推測が成り立っています。そして、その最有力候補が、ヨハン・コボーというわけです。

知らなかったのですが、コボーは実はバレエは10代後半に学び始めたのであって、それまでは子役として、そして歌手として活動していたそうです。彼は本格的にオペラを学んでおり、素晴らしいテノールの歌声の持ち主なのだそうで。バレエを学び始めてからわずか1年でデンマーク・ロイヤル・バレエに入団するという天才振りを発揮したのですね。

コボーはアシュトン作品での品格や洗練もさることながら、マクミランのドラマティックな作品での役柄への没入に多くの観客は魅せられて来ました。英国人ではないのに英国好きのテイストを持つ彼は、英国バレエレパートリーの理想的なダンサーとなり、パートナーのアリーナ・コジョカルとともに、世界中の劇場にゲスト出演を重ね、よそ者に厳しい目を持つボリショイやマリインスキーでも好評を勝ち得てきました。そんなコボーも6月には36歳となり、怪我をすることも多くなってきたのです。

ロイヤル・バレエとボリショイ・バレエでコボーが振付けた「ラ・シルフィード」は、観客だけでなくダンサーたちにも絶賛されました。さらに、ニコライ・ツィスカリーゼ、アンヘル・コレーラ、イーサン・スティーフェルとの「Kings of the Dance」では、5つの新作を引っさげてツアーを行いました。

モスクワでのインタビューで、コボーは、この「Kings of the Dance」では、ひとつのショーでロイヤル・バレエのここ10年間における1年間のプログラムよりもずっと創造性が発揮されたと語っています。そして、ロイヤル・バレエがいますぐに必要としているのは、創造性を注入することであると。「パリ・オペラ座を別にすれば、ロイヤル・バレエほどやりたいことができる劇場はない。多くの人たちが運営したがっているし、世界で最も安定した劇場だ。「くるみ割り人形」ばかり上演して生き延びる必要はないんだ」と語ったコボーは、「メイスンの後継者になりたいのか」との質問に対して、「もし、運営して欲しいと聞かれたら、間違いなくイエスと答えるだろう」と明言しました。

実はコボーは、デンマーク・ロイヤル・バレエの芸術監督というオファーを断ったばかり。小さな国の、250年の伝統があるバレエ団ではなく、ロイヤルで違ったことがやりたいと。それは「遺産」ではない。「ロイヤル・バレエはまだ設立されて75年の若いカンパニーで、創立者はまだ生きている。ロイヤルの伝統は創造的であることで、新しい振付や新しい才能を見つけることこそがロイヤルの伝統だ」

ロイヤルのメジャーな作品は他のカンパニーで踊られており、たとえばマクミラン作品はABTでも踊られており、ABTは外国人のダンサーによって構成されたカンパニーなのでロイヤルと何も違っているところはないと。

近年、ロイヤル・バレエにおいて英国の才能が伸びてきていないという意見に対しては、ロイヤル・バレエが英国産の才能を捉えられるほど、時代に追いついていないことこそが問題であるとコボーは考えているそうです。カルロス・アコスタが自身のプロデュース公演を行ったり、シルヴィ・ギエムとバレエ・ボーイズのプロジェクトといい、新しいことをやろうとしているダンサーはたくさんいるのに、今のロイヤルにそれを受け止められる度量がない。コボーは、年間7作品の新作を上演しているサドラーズ・ウェルズ劇場でもプロジェクトに取り組む予定とのこと。

良いダンサーは、短い現役時代を退屈に過ごしたくないわけであり、ロイヤルが抱えている問題は、一刻も早く解決されなくてはならず、何よりもメイスンの後継者は早いうちに決めなければならない。それに、2012年にはオリンピックが開催されるため、ロイヤル・バレエに差し向けられる予算が大幅にカットされる可能性も高いのです。

バレエは、生きている芸術であり、コンスタントに新しい燃料を供給されなければならない、とこの記事は結んでいます。2012年までメイスンが芸術監督を続けることは、理にかなったことではなく、ロイヤルを再び活性化させる機会が失われてしまう可能性が大きいと。

**********

さて、そのロイヤルを代表するバレリーナであるゼナイダ・ヤノウスキーですが、オペラ界のスターであるサイモン・キーンリーサイドと結婚しています。めでたくご懐妊されたそうで、現在11週なのだそうです。ロイヤルでゼナイダ主演の「シルヴィア」を観て来たGromitさんに教えていただきました。

http://www.dailymail.co.uk/pages/live/articles/columnists/columnists.html?in_article_id=536274&in_page_id=1772&in_author_id=230

A ballerina's pregnant pause

As a principal dancer at the Royal Ballet, Zenaida Yanowsky knows that every step on stage has to be carefully rehearsed.

So when on Saturday night she decided to tell her dance partner David Makhateli she was pregnant, she waited until the curtain came down.

The pair are starring in the technically challenging Sylvia at the Royal Opera House. And Zenaida, 32, who is married to the opera singer Simon Keenlyside, has kept her 11-week pregnancy secret to all but a handful of people in the company.

"She didn't want to put David off with so many lifts in the show, so it was all kept hush-hush," an Opera House insider tells me. "She told him as the curtain fell, which was why David gave her such a big kiss as they took their curtain calls."

というわけで、喜ばしいニュースです。しかし、ロイヤル・バレエの7月の来日公演、ゼナイダは「シルヴィア」に主演する予定ですが、難しそうですね。まだNBSから発表は何もありませんが。ゼナイダの日のチケットを取っているので、気になるところです。

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コメント

こんばんわ。
私の場合、どうしてもコジョカルちゃんのパートナーとしか見られなかったコボーですが、近年のダンサー以外の充実した活動を見ればどのように彼女が尊敬し惹かれるようになったのかも分かろうというものです。
前任者からのバトンタッチにおいて歓喜で迎えられたモニカ・メイスンですが、やはり時代の波には抗えなのでしょうか。
少し可哀想な気もしますが、思い切って若い力を注入する事も必要なのでしょう。
フィーリンなどもそうですが、この世代が指導者になる頃にはバレエ界も大きく変わっていくように思います。

Fさん、こんばんは。毎度お返事が遅くてごめんなさい!
コボーは、去年の小林紀子バレエシアターの「ザ・レイクス・プログレス」での狂気の演技を見て、見る目が変わりました。この人は凄いなって。やはり、お互いに高めあう関係なんでしょうね。素敵です。
ロイヤルは、前任者が大変不評だったし、モニカ・メイスンは手堅くやってきたと思いますが、そろそろちょっと違ったロイヤルも観たいなって感じですよね。
コボーもまだまだ踊れると思いますけど、トップのダンサーだった人が芸術監督にどんどんなっていくと世代交代って感じですよね。

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