森山開次/ハイファッション/DDD/熊川哲也さん復帰
土曜日は森山開次さんの「the Velvet Suite」観てきました。素晴らしい公演でした。前の日に観たH・アール・カオスの白河直子さんと、森山さんは通じるところがあると思いました。贅肉のひとかけらもない、研ぎ澄まされた肉体だけがもつ確かな存在。人間の身体って凄いって思いました。ものすごく濃密な時間を味わうことのできる贅沢。舞台美術も、音楽も美しすぎました。赤く染めた髪が白く光る裸体に絡まり、舞台をぐるりと取り囲んでいた赤いロープを走りながら巻きつけ、そして最後には空から降ってきた真っ赤な紙ふぶきも体に絡まるさまは、生命とか、血流を思わせました。もう一度、観たいです、絶対に。カーテンコールで床に手をつき、ひざまづくように礼をする森山さんの佇まいの美しさにも震えました。
最近週末になると体調を崩すので、自分の体調が万全でなかったことだけが悔やまれてなりません。
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さて、紹介しておいた手前、ちゃんと読まなくちゃと思って「ハイファッション」買いました。イーゴリ・コールプのページは2ページ。インタビューは桜井多佳子さん。モノクロのスタイリッシュなグラビアで、ランバンのシャツが素敵。モデルのようです。ここでもファッション談義。本当におしゃれが好きみたいで、若手のデザイナーのファッションショーにも出かけるそう。日本では知られてないデザイナーというのが渋いです。インテリアにもこだわっているそうで。
それから、サシャ・ヴァルツと後藤繁雄さんの対談4ページ。サシャ・ヴァルツはきれいな人ですね。対談の内容もとても面白く、彼女のインテリジェンスが伺えるですが(肉体の役割など)、残念ながら「ケルパー」を観ていないので、観ていたらきっともっと面白く読めたのではと思います。
純粋なファッションのページでは、上野水香さんが春らしいミニドレスをまとった姿が4ページ。すごく可愛らしくピュアな感じで撮れています。脚が長く、身体に厚みがあるのでこういう服が似合いますね。1枚目の、バレリーナらしく腕を高く上げて交差させた写真が一番いいかな。
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「DDD」は新国立劇場バレエ団の「カルメン」関連で、山本隆之さんと本島美和さんが登場。美男美女の二人ですが、とにかく写真の雰囲気やスタイリングがとても美しく、ドラマティックです。特に本島さんは大きな瞳が妖艶でファムファタルって感じですね。
それからルジマトフのインタビュー。芸術監督の仕事は大変だけど、面白いのこと。「コルプは、世界で最も興味深いダンサーです。アーティストとしても、人間としても」という言葉が嬉しいです。7月の「ルジマトフのすべて」の公演は4月からリハーサルを始めるそうです。ロメロ姉弟との新作「カルメン」そして岩田さんによる「阿修羅」が再演されるとのこと。そして4歳半の息子さんはミハイロフスキー劇場の舞台は全部観ているそうです。シェスタコワとリハーサル中の写真がありますが、指導とはいえ、やはり腕や佇まいは美しいです。
コールプとシェスタコワの美しい「白鳥の湖」の写真も。これは風邪を引いて見逃しちゃったんですよね。
ローザンヌバレエコンクールの記事では、準決勝に進んだ日本人全員の写真が掲載されています。16人も準決勝に進んだのに、決勝に出場できたのが、スカラシップ賞を受賞した高田茜さん一人だったのですね。ダンスマガジンの記事にもありましたが、日本人はコンテンポラリーの表現が苦手な人が多いようです。
ホセ・カレーニョのインタビューは、ホセ様の甘くセクシーな笑顔のポートレートが素敵。古典のイメージが強いホセ様ですが、キリアンも好きで、コンテンポラリーにも出演していきたいとのこと。バレエ作品を観に、海外まで出かけていくのは日本人だけ、というのにはちょっと笑いました。ホセ様出演の「海賊」、観たいのだけどお金がなくてまだ買っていません。
面白かったのがグランディーバの瀬川哲司さんのインタビュー。グランディーバでは、バランシン作品はちゃんとバランシン財団の公認教師で、Kバレエの「放蕩息子」の指導をしているポール・ボーズさんがバレエマスター。さらに、「パ・ド・カトル」の指導はエヴァ・エフドキモア、「ゼンツァーノの花祭り」はニコライ・ヒュッペが指導しているという贅沢さで、非常に本格的ですね。
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そして熊川哲也さんが、3月14日に開幕する「ベートーヴェン 第九」で舞台復帰されるというニュースが大々的に報じられましたね。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20080302-OYT1T00218.htm
復帰は喜ばしいことですが、無理はされないで欲しいですよね。月曜日に発売される「読売ウィークリー」の表紙を飾りインタビューも4ページ掲載されるそうです。
読売新聞のサイトで、PopStyleブログという編集部ブログがエンターテインメント情報や裏話満載でなかなか面白いのです。編集長がバレエ好きのようで、バレエネタも結構出てきます。そこで、「読売ウィークリー」の記事の内容がちょっと紹介されています。
http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/2008/03/post-ab84.html
熊川さんといえば先週出演した「チューボーですよ」も面白かったですね。彼の負けず嫌いの性格がよく出ていました。お料理はひょっとして苦手?しかし立っていたり座っている姿もさまになっているところがさすがです。
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今日、夢倶楽部カードの引き落とし通知が来て倒れそうになりました。友達の分までチケットを取っているとはいえ、自分の一ヶ月の給料(そんなにもらっているわけではありませんが)より多かったです。これでも、安い席で妥協したし、観たい公演を全部とったわけではないんだけど。こんなに早く引き落としが来ると思わなかったので、めちゃめちゃびびっています。ジャパンアーツ、一緒に売り出した方がバレエファンに都合が良いと思って発売日を一緒にした、って言い訳をしていますが、それは絶対ありえないです、本当に。次のお給料日まで、外食は禁止にしなくては。
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