DANZA2008年4-5月号
DANZAの新しい号の表紙はウラジーミル・マラーホフ。今までの22年間のキャリアで半年もの間踊れなかったことは初めてで、でもその間芸術監督としての仕事に打ち込むことができたとのこと。100%回復したとはいえないものの、身体はパーフェクトに向けて一層の進化をしているということなので、秋の「ジゼル」への客演も楽しみですね。面白かったのが、ベルリン国立バレエの公演は、自分が踊っていないときにはすべて客席から観ているのですが、どこにいるかダンサーはわかっているから、時にはわからないように別のところに隠れて観ていることもあるそうで、お茶目なマラーホフさんです。インタビューの中の写真の、身振り手振りをしている写真も素敵。
嬉しいのが、私の2大大好きダンサー、マイレン・トレウバエフとマルセロ・ゴメスのインタビューがあること!もう嬉しいっ!
マイレンは新国立劇場の女性ダンサーたちに、本当にいい人だと評判とは聞いていたのですが、本人はそう言われていること、知らなかったんですね。日本人ダンサーの中にいても違和感なく溶けこんでいる、うん、たしかにそうかもしれません。「ラ・バヤデール」のソロル役の全幕を踊るのは初めてなのだそうで、相当強い意気込みで臨んでいるようで楽しみです。息子さんとスーパー銭湯に行くのが楽しみっていうのもいいですね~。マイホームパパで有名なので。
マルセロ・ゴメスは初めてアレッサンドラ・フェリと踊ったときには、たった24時間で「オネーギン」の振りを覚えたとのこと。王子役も、マッケンジー版の「白鳥の湖」のロットバルトのようなダークな悪役も楽しんで踊れるマルセロだけど、夏の来日公演は王子だけなんですよね。ロットバルトも観たかったです。
それから、「ル・パルク」の特集があって、それぞれの出演者の美しいイメージ写真と、各演目の解説が。ピアニストの上田晴子さんと、バンジャマン・ペッシュのメールインタビューが載っています。上田さんは「椿姫」「アザーダンス」の演奏をするのですが、世界で活躍するピアニストであるとともに、パリ国立高等音楽院室内楽科の助教授をされているとのことで。こういうきちんとしたピアニストを使ってくださるのは嬉しいですよね。レッスンピアニストに弾かせている某興行主に聞かせたいところです。ペッシュは、最近パリ・オペラ座で現代的な作品が多く上演されていることについて質問されています。クラシック作品とのバランスは難しい問題ですよね。優等生的な答えをするのは致し方ないのかな?今回の公演はペッシュが中心になって企画しているとのことで、現代作品が中心ではあるけれど、かなり面白いプログラムなのでとても楽しみです。
主なバレエ・ダンス公演についてレビューと写真が掲載されているのも、毎号のことではあるけど嬉しいことです。森山開次さんの「Velvet Suite」やH・アール・カオスの「ボレロ」の写真のドラマティックで躍動感あふれる美しさといったら!新国立劇場のワシントン公演「ライモンダ」の舞台写真も早速掲載されています。本当にこれで無料なのが信じられないですね。
ダンスマガジンについても紹介しようと思ったんですが、遅くなっちゃったので日を改めます。こちらも表紙はマラーホフとポリーナ・セミオノワの「牧神の午後」(ロビンス版)。
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