ラトマンスキー、NYCBの常任振付家に?/新国立劇場『ラ・バヤデール』キャスト変更
先日、アレクセイ・ラトマンスキーがボリショイ・バレエの芸術監督の契約を更新しない意向というニュースをお伝えしました。ラトマンスキーは、このたびNew York Timesのインタビューで、今年末の退任について、そしてNYCBの常任振付家という地位をオファーされ、現在交渉中であることについて、語っています。NYCBの芸術監督ピーター・マーティンスも、ラトマンスキーの件について公式にオファーを出したことを表明しています。
ラトマンスキーによれば、芸術監督でいることは、自分の時間の3分の2以上を必要とすることであり、振付を行うのが困難であるのが契約を更新しない理由であるとのこと。現在の任期が2008年末までなのだそうです。現在、ラトマンンスキーは、ディアナ・ヴィシニョーワのプロデュース公演Beauty In Motionで新作Pierrot Lunaireを振付けるために、ヴィシニョーワとともにオレンジカウンティに滞在しています。
ちょうどクリストファー・ウィールダンがNYCBの常任振付家を退任することから、ラトマンスキーに白羽の矢が当たったということのようです。しかも、ラトマンスキーは、“Russian Seasons”をNYCBのために振り付けし、「ミドル・デュエット」がレパートリー入りしただけでなく、5月にもうひとつNYCBのために新作を振り付ける予定です。ニーナ・アナニアシヴィリのグルジア国立バレエは、ラトマンスキーの“Bizet Variations” と“Dreams About Japan” を 2月27日よりブルックリンのブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック(BAM)で上演します。かくのごとく、振付家としては引っ張りだこというわけですね。“Dreams About Japan”ってどんな作品なんでしょう。(←以前ニーナは日本でも踊ったことがあるようです)
なお、ヴィシニョーワの「Beauty In Motion」のNY公演ですが、ディスカウントチケットのお知らせがNew York Timesから送られてきました。売れていないのかしら?コンテンポラリー作品中心だからでしょうか。キャストがヴィシニョーワのほかは、デズモンド・リチャードソン、イーゴリ・コールプ、ミハエル・ロブーヒン、アレクサンダー・セルゲイエフとなかなか魅力的です。以前はヴィシニョーワがちょっと苦手だったのですが、何回も見ているうちに、彼女の独特の美意識やこだわりがなんとも魅力的に見えてきました。NYにいれば観に行きたいところですが。
それにしても、ボリショイの次期芸術監督は誰になるんでしょうか?現役ダンサーの有力候補としては、ニコライ・ツィスカリーゼの名前もささやかれているようですが、ダンサーとして頂点にいる間は、芸術監督業ではなくダンサーに専念して欲しいなって思います。自分の時間の3分の2を芸術監督としての仕事に取られるということですから。今は踊る芸術監督も本当に多いですよね。ニーナ・アナニアシヴィリ、マラーホフ、ルジマトフ、ゼレンスキー、アンヘル・コレーラなどなど・・。まだまだニカさんの踊りはいっぱい観たいですし。
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新国立劇場『ラ・バヤデール』のキャスト変更のお知らせがありました。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000302.html
5月21日のソロル役が山本隆之さんから中村誠さんに変わりました。山本さんは「都合により」出演できなくなったとのことです。怪我ではないようですが、理由をちゃんと発表してくれないと要らぬ憶測を呼ぶと思います。キャスト変更による払戻も行わなくなったことですし、変更の連絡はNBSを見習い、当然ハガキ等で行うべきと思いますが。また会場にはきちんと降板理由を掲示すべきでしょうね。NBSや光藍社は診断書を掲示していますよ。
その日のチケットを買っていたので、残念です。でも中村誠さんも、ラインがとても美しくて好きなダンサーなので、彼のソロルを楽しみにすることにします。
追記:新国立劇場より封書が届きました。「山本隆之は、来る5月に足の集中治療に専念する事になりました。これに伴い、ソロル役は中村誠に交代いたします」とのことです。3月27日(木)の「カルメン」には予定通り出演するそうですが、6月29日(日)に予定されている「白鳥の湖」に関しては治療の経過が順調ならば出演するとのこと。サイトの方にも、同じことを書けばいいのに、と思いましたが、封書を送ったのは対応としては正しいと思います。「白鳥の湖」の郵送申し込みが2月5日締め切りだったので、山本さんの回を買った方は心配でしょうね・・・。山本さん、順調に良くなりますよう、お祈りしています。
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