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2008/02/03

DVD「マリインスキー劇場のジルヴェスター・コンサート」New Year's Eve in Saint Petersburg

指揮:ワレリー・ゲルギエフ(Valery Gergiev)
演奏:マリインスキー劇場管弦楽団
照明:ウラジーミル・ルカセーヴィチ

演目
「眠れる森の美女」抜粋
音楽:P.I. チャイコフスキー/振付:マリウス・プティパ
改訂:セルゲイ・ヴィハレフ/美術:Matvei Shechkov
衣装:Ivan Vsevolozhsky


オーロラ姫:エカテリーナ・オスモールキナ
デジレ王子:アンドリアン・ファジェーエフ
ダイアモンドの精:ヴィクトリア・テリョーシキナ
金の精:ヤーナ・セリーナ
銀の精:マリーヤ・シリンキナ
サファイアの精:ダリア・スホルーコワ
リラの精:エカテリーナ・コンダウローワ
白い猫:クセーニャ・オストレイコフスカヤ
長靴を履いた猫:アントン・ルコヴキン
フロリナ王女:ユーリャ・ボリシャコワ
青い鳥:アントン・コールサコフ
カラボス:イスロム・バイムラードフ
フロレスタン王:ウラジーミル・ポノマリョフ
王妃:エレーナ・バジェーノワ

「瀕死の白鳥」
音楽:カミーユ・サン=サーンス/振付:ミハイル・フォーキン
ウリヤーナ・ロパートキナ

歌劇「ランスへの旅(Il Viaggio a Reims)」フィナーレ
音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ
出演:マリインスキー劇場アカデミーの若手アーティストたち

2007年の大晦日にはミラノ・スカラ座でチャイコフスキー・ガラを観たのだけど(これもDVD化される予定)、2006年の大晦日に開かれたマリインスキーのジルヴェスター・コンサートがDVD化されたと言うので買って観てみた。最後はドレスアップした出演者でシャンパンで乾杯、ってところはとてもよく似ている。

「眠れる森の美女」の3幕と「瀕死の白鳥」だけで1枚のDVDにするにはあまりにも短いのでは、と思ったけれどもバレエの方も大変充実していたし、55分にもわたる映像特典の内容がとても良くて、値段分のお値打ちは十分あったと思う。

ゲルギエフの指揮による前奏曲が流れ、素晴らしい演奏に合わせてサンクトペテルブルグの美しい街並みや人々の暮らしの一端が映し出される。これを観て、いつかサンクトペテルブルグに行ってみたい、と思う人も多いのではないかしら。水のある街というのは(ハンブルクもそうだけど)本当に素敵。

「眠れる森の美女」3幕

「眠れる森の美女」は3幕だけでなく、オーロラ姫の目覚めから始まる。ガラとはいってもゴージャスな舞台装置が用意されていてため息が出るほど。オーロラ姫が眠るベッドへと駆けていく王子はファジェーエフ。縦ロールの長い巻き毛のカツラをかぶっていてひえ~と思うけど、ファジェーエフのような麗しい絵に描いたような王子様だからこそ、このカツラ姿もなんとか見られる。この髪型で3幕も踊ったらどうしようと思ったけど、さすがにそれはなかった(笑)

3幕も、ファジェーエフの完璧な王子様にノックアウトされる。エレガントで透明感があって、笑顔が優しく爽やか。エスコート振りも堂に入っている。アダージオのときにオーロラを受け止めようとするポーズに頼りがいがあり、素敵なことこの上なし。ヴァリエーションも軽やかで品があり、マネージュでもキレイに伸びた脚が美しい。ファジェーエフ以上に踊りもヴィジュアルも王子らしいダンサーって存在していないでしょう、きっと。

オーロラはエカテリーナ・オスモルキナ。大晦日のガラの主役を踊るほどの格のダンサーではないと思うけど、丁寧な踊りで好感度は高い。上半身の動きが柔らかく非常に美しい。ただ、大一番であったので緊張していたようで、軸足がすこしぶるぶる震えているのがわかってしまった。映像ってこういう点、残酷。多分実際のステージを見ていたら気がつかなかったと思うけど。主役を張る存在感をもう少しつけたら、プリンシパルになれる逸材であることは感じさせる。あたりまえだけど、去年のボリショイ&マリインスキー合同ガラでファジェーエフ相手に眠りを踊ったソーモワよりはずーっと良い。

DVDのジャケットや、本編の映像クレジットでフロリナ役はダリア・パヴレンコと書いてあるんだけどどう見てもパヴレンコではない。マリインスキーのプレイビルやBallet Talkのフォーラムを見ると、ユーリャ・ボリシャコワとのこと。とても愛らしいフロリナ姫。青い鳥はアントン・コルサコフなんだけど、この役を踊るにはちょっと(かなり)太りすぎなのではないかと思う。足先などはもちろんとてもきれいなんだけど、とっても重そう。

あまり踊らない役だけど、リラは最近とても気になるエカテリーナ・コンダウローワ。長身赤毛の美女で、4月にNYで観る「シェヘラザード」でゾベイダを踊るというから楽しみ。4人の宝石の精のキャストもなかなか豪華だけど、やはりダイアモンドの精のテリョーシキナは別格。ものすごい貫禄があって、とっても正確、アカデミックな踊りを見せてくれる。真ん中で踊っても誰にも負けない存在感の持ち主。いずれにしても、宝石4人は粒ぞろい。

最近は「眠り」はディヴェルティスマンを端折る傾向が強いけど、今回は人食い鬼と親指小僧、あかずきんちゃんと狼、シンデレラと王子など、いっぱい登場する。白い猫役のクセーニャ・オストレコフスカヤがもうめちゃめちゃ美人。それと親指小僧たちはたぶんワガノワの生徒さんたちなんだと思うけどすごく可愛い。シンデレラを追いかける王子が、冗談みたいな王様の冠だったのですごく笑えた。

ヴィハレフ復元のこの眠り、美術や衣装が豪華なんだけどセンスは、ちょっと趣味が良いとは言いがたい感じ。王子はハーフスパッツのようなものを穿いているので、せっかくのファジェーエフの美脚の魅力が生かされていない。オーロラの衣装が、濃いグリーンというのも変わっている。女性陣はオーロラとダイヤモンドの精以外は、カールのあるカツラ着用。よく眠りで使われる白髪のようなカツラよりは全然マシとは思うんだけど。

「瀕死の白鳥」
「眠り」のパ・ド・ドゥが終わると通常はアポテオーズとなるはずだけど、突然暗転し、ゲルギエフがマイクを持って「スペシャル・サプライズがあります」とアナウンスすると、サン=サーンスのメロディが流れ、暗闇から後ろ向きにパ・ド・ブレするロパートキナ。ロパートキナの瀕死の白鳥は、ヴァリエーションレッスンのDVDやボリショイ・マリインスキー合同ガラなどで何回も目にしているのだけど、毎回表現が少しずつ違うのがすごい。気高い魂、生きようと抗うさま、苦しみや痛み、そして小さくため息をついて静かに迎える死と、毎回表現は違っていても感動するのは同じ。この「瀕死」については、映像特典でロパートキナがいろいろと語っている。

フィナーレ
瀕死の白鳥が終わると、アポテオーズとなり、ダンサーたちが入場する。そして最後に、ドレス姿&タキシードのオペラ歌手たちがシャンパングラス片手に入場。「ランスへの旅」のフィナーレを歌い上げるけど、このメロディが、「眠れる森の美女」と同じと言うところがポイント。眠りもランスへの旅も、同じアンリ4世讃歌を基にしているということだそうだ。歌手が歌うことで、華やかさが増して、特別なイベントである感が高まる。そして最後に、ゲルギエフと、ドレスに着替えたロパートキナが手を取り合って入場。ロパートキナは背が高くてスリムなので、ドレスを着ると本当に美しくスタイリッシュ。オペラ歌手たちも、美人が多いんだけど当然体型はふくよかだから、ますますロパートキナのスタイルのよさが際立つ。乾杯の前にすでにバレエダンサーたちがシャンパンに口をつけているのが笑えた。

特典映像
サンクトペテルブルグの街の様子や人々を捉えていたり、観客なども映していたりしたけど、やっぱり注目はリハーサルの模様。バーレッスンをするダニーラ・コルスンツェフの姿が見られて嬉しい。それから、今回の「眠り」のリハーサルをするファジェーエフとオスモルキナ。教師にいろいろと指示をされているのだけど、字幕がつかないので何を言っているのかはわからない。でも、一生懸命リハーサルに励むファジェーエフが素敵で、ファンの方には必見の映像だと思う。ワガノワバレエ学校の子供たちが、「くるみ割り人形」(これは正統派の演出)のリハーサルに臨む様子がとても可愛い。ゲルギエフがピアニストと行っているリハーサルと、ロパートキナのインタビューだけ英語字幕がつく。楽屋と思しきところでのロパートキナは、鏡に向かって微笑む姿がとても可愛らしい。クールで理知的なイメージが強い人だし、実際インタビューを見ても、思慮深くいろいろなことを考えていてインテリジェントなのがわかるんだけど、人柄の良さを感じさせる笑顔は優しく魅力的だった。

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コメント

とっても丁寧なレビュー、ありがとうございます。
このDVD買おうかな〜と迷っていたので、すごく参考になりました。
私はまだ超初心者なのでまずは全幕もののDVDを収集していこうと思いますが、こちらも魅力的♪

ogawamaさん、こんばんは。
私も昨日ですがバットシェバ舞踊団行きました。

これ、なかなかお勧めですよ~私自身は実は眠りって長ったらしいのであまり好きではなく、DVDを見ていても途中で寝ちゃうことが多いんですけど。
全幕でお勧めは、眠りだったらオペラ座がゴージャスかな。ドン・キはミーシャのABTの、白鳥はロパートキナのマリインスキーのと、輸入盤しか今はないけどボリショイのミハルチェンコ主演の、くるみはバーミンガムロイヤルの都さん、バヤデールはザハロワとロベルト・ボッレのか、イレール様のオペラ座、ロミジュリはフェり&アンヘル・コレーラのスカラ座、ジゼルはあんまりお勧めのが出ていないので困りました(東京バレエ団のマラーホフとヴィシニョーワかなあ)、海賊はABTかマリインスキーですね。

うわ、DVD購入の手引きまで♪ますますありがたいです。ぽんぽんと情報が出てくるところが、さすがnaomiさんですね。
このところABTの海賊(1999)をiPodでちびちびと観てます。時間ができたらちゃんとDVDで鑑賞します。

ogawamaさん、こんばんは。
お返事が遅れて申し訳ありません。バレエの映像を見る時間をとるのも大変ですよね。私のところにも、未開封のDVDが大量にあります。そうか~手元で見るためにiPodを買うというのもひとつの手でしたね。最近nanoにピンクのが出て、ピンク好きの私としては非常にそそられています。

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